| 【発明の名称】 |
要部を緊締力の強い生地で構成したスパッツ |
| 【発明者】 |
【氏名】小池 聰太朗 【住所又は居所】埼玉県行田市佐間2丁目5番17号 株式会社グリーンメイト内
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| 【要約】 |
【課題】アスリートの腰部や下肢の筋肉の損傷を予防し、又は筋肉が損傷したままで運動して、損傷が悪化するのを防止するための、筋肉保護のための手段としては、コルセット、サポーター、テーピング等があったが、これらは、固くて重い、一部だけしか保護しない、使用に専門的知識を要する、等の問題があったので、容易に使用できて、必用な箇所全部を有効に保護する物が望まれた。
【解決手段】上記課題の解決のためには、一つのスパッツであって、必用部分を、他の部分よりも特に緊締力の強い生地で構成したものが便利であり、且つ、発明者が生理学者の文献等を参照して研究した結果、上記必用部分としては、図7の符号101、102、103の部分とすれば、有効に上記課題を解決するものであるという技術思想に到達し、本発明のスパッツとしたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 身体の次の(A)、(B)、(C)に記載の部分を覆う部分を、他の部分よりも特に緊締力の強い生地で構成したことを特徴とするスパッツ。 (A)後背面から左腸骨、仙骨上方、そして右腸骨を通って、大臀筋の上部筋肉及び腰背筋膜の下部分を筋繊維方向に対して直角には横切らずに外腹斜筋の側面下方部分近傍に至る部分。 (B)左右それぞれの大腿の恥骨結合、恥骨近傍から坐骨をとおり、大腿骨下方内股側へほぼまっすぐに伸びる部分で、大腿薄筋に筋繊維方向に沿うように伸び、また、大内転筋内腿側の筋繊維方向に対して直角には横切らずに、短内転筋、長内転筋、恥骨筋に至る部分。 (C)腸骨稜付近から外腹斜筋側面下部および内腹斜筋側面下部を覆い、中臀筋、小臀筋を通り、大腿筋膜張筋の筋繊維に沿うように、大転子をとおり、腸脛靱帯の下方まで伸びる部分。 【請求項2】 強緊締力部を、吸水性、透湿性に優れた伸縮生地によって構成したことを特徴とする請求項1に記載のスパッツ。 【請求項3】 強緊締力部を、マイナスイオンを発生する繊維から成る生地によって構成したことを特徴とする請求項1に記載のスパッツ。 【請求項4】 強緊締力部を、遠赤外線放射繊維を用いた生地で構成したことを特徴とする請求項1に記載のスパッツ。 【請求項5】 強緊締力部を、防臭効果が優れている繊維によって構成したことを特徴とする請求項1に記載のスパッツ。 【請求項6】 強緊締力部を、調湿効果のある繊維によって構成したことを特徴とする請求項1に記載のスパッツ。 【請求項7】 強緊締力部を、弾性繊維の太さが他の部分よりも太い繊維によって構成したことを特徴とする請求項1に記載のスパッツ。 【請求項8】 強緊締力部を、伸縮性生地の編み組織が、他の部分よりも緊締力の強い編み組織によって構成したことを特徴とする請求項1記載のスパッツ。 【請求項9】 強緊締力部が、30〜500gfの緊締力を有する請求項1に記載のスパッツ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この明細書においてスパッツとは、伸縮性のある細身のタイツをいう。この発明は、要部を他の部分よりも特に緊締力が強い生地で構成したスパッツに関するものであり、特にスパッツの腰部や下肢部等の、本発明によって特に選択した要部を覆う部分を、特に緊締力の強い生地で構成することにより、スパッツの使用者の前記部分に密着して緊締して前記部分の筋肉を保護し、アスリート等が激しい運動によって、前記部分に筋肉損傷や運動障害を生じる等のことを予防し、又は軽減するために用いるスパッツに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年あらゆる運動競技のレベルが上がって来るに従い、アマチュアおよびプロフェショナルアスリート達の運動能力の向上が不可欠になって来ている。従って、各種のスポーツやトレーニング中、人体の中心部である腰部の筋肉や下肢部の筋肉にかかる負担はますます大きくなっており、これらの部位に関わる障害が深刻になっている。 【0003】そこで、さまざまな腰部保護用のコルセットやサポーターのような腰部や脚部等の保護のための商品が開発されている。また、テーピング等の技術も発達しており、これによって腰部や脚部等の筋肉障害を予防し、または既に障害が生じている者が運動により障害が悪化するのを軽減する等のことも行われている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記コルセットは一般に厚みがあって重く固いため運動時に適したものではなかった。また前記サポーターは腰部や脚部等の一部だけ緊締するものであって、総合的な効果は期待できないし、また、その位置がずれやすいため、頻繁にサポーターの位置を修正する必用があった。また前記テーピング等の処置は、その処置を行うのにかなりの熟練したテーピング技術や専門知識を要するため、一般的ではない。 【0005】また、前記のような運動障害等を予防し、または生じている障害の悪化を軽減するためには、コルセットやサポーターやテーピングのように、一部分だけを緊締するのでは足りないので、次項に述べる理由により、次の(A)、(B)、(C)に記載の部分を覆う部分全部を共に緊締する必要がある。 (A)後背面から左腸骨、仙骨上方、そして右腸骨を通って、大臀筋の上部筋肉及び腰背筋膜の下部分を筋繊維方向に対して直角には横切らずに外腹斜筋の側面下方部分近傍に至る部分。 (B)左右それぞれの大腿の恥骨結合、恥骨近傍から坐骨をとおり、大腿骨下方内股側へほぼまっすぐに伸びる部分で、大腿薄筋に筋繊維方向に沿うように伸び、また、大内転筋内腿側の筋繊維方向に対して直角には横切らずに、短内転筋、長内転筋、恥骨筋に至る部分。 (C)腸骨稜付近から外腹斜筋側面下部および内腹斜筋側面下部を覆い、中臀筋、小臀筋を通り、大腿筋膜張筋の筋繊維に沿うように、大転子をとおり、腸脛靱帯の下方まで伸びる部分。 【0006】その理由は、人が走行したりジャンプしたりするときは、大内転筋、大腿筋膜張筋、および大臀筋の全てが骨盤と股関節の安定に必須であり、またこの臀部や股関節の安定は、走行中、前方向にかかる勢いに適切に対応するために非常に重要である。この安定性と共に重要なのが膝関節及び膝蓋骨の安定である。これに大きく関与する筋肉部分が、大体四頭筋のなかでも主に外側広筋、内側広筋、中間広筋の三つである。 【0007】一例として、大腿部筋肉に軽度の肉離れなどの障害を持ったアスリートがそのまま運動を続けると、障害部をかばいながら運動するために、腰部障害を持ち易いということは広く認識されている。このように、様々なスポーツは腰部筋肉と大腿部筋肉の良いバランスを必要としている。このような理由によって、前記(A)ないし(C)の部分全てを共に緊締するものであって、コルセットのように嵩張らず、柔軟であって、使用に格別の技術を要しないようなグッズの提供が望まれる。 【0008】 【課題を解決するための段】前記課題を解決するために、発明者は、全体が一体となっていて、伸縮性があり、腰部及び下肢を覆うもの、すなわちスパッツを使用することに思い至り、且つ、生理学者の文献等を参照して研究した結果、特に強い緊締力を有する部分としては、前記(A)ないし(C)の部分を選択し、この三つの部分全部を共に、他の部分よりも特に緊締力の強い生地で構成することが、後記発明の効果として詳細を説明するような、生理学的効果を奏するので、最も有効・適切であることに思い至ったものである。 【0009】すなわち、次の(A)、(B)、(C)に記載の部分を覆う部分を、他の部分よりも特に緊締力の強い生地で構成したことを特徴とするスパッツにより、前記課題を解決しようとするものである。 (A)後背面から左腸骨、仙骨上方、そして右腸骨を通って、大臀筋の上部筋肉及び腰背筋膜の下部分を筋繊維方向に対して直角には横切らずに外腹斜筋の側面下方部分近傍に至る部分。 (B)左右それぞれの大腿の恥骨結合、恥骨近傍から坐骨をとおり、大腿骨下方内股側へほぼまっすぐに伸びる部分で、大腿薄筋に筋繊維方向に沿うように伸び、また、大内転筋内腿側の筋繊維方向に対して直角には横切らずに、短内転筋、長内転筋、恥骨筋に至る部分。 (C)腸骨付近から外腹斜筋側面下部および内腹斜筋側面下部を覆い、中臀筋、小臀筋を通り、大腿筋膜張筋の筋繊維に沿うように、大転子をとおり、腸脛靱帯の下方まで伸びる部分。 【0010】スパッツを前記のような構成にしたことによって、コルセットのような固いものではなく、テーピングのような、装着に技術を要するものでもなく、スパッツという一つの衣料を装着するだけで前記の目的を達し、且つ衣料を兼ねているので、衣料を装着するだけで、前記の各部分を緊締できるという、一石二鳥のスパッツが得られるものである。 【0011】また、スパッツにおいて、身体の前記(A)ないし(C)の部分を覆う緊締力の強い生地で構成した部分(以下「強緊締力部」という)が吸水性、透湿性に優れた伸縮性のある生地で構成したもの、同部分がマイナスイオンを発生する繊維から成る生地によって構成したもの、同部分を遠赤外線を放射する生地で構成したもの、同部分を防臭効果が優れている繊維で構成したもの、同部分を調湿効果のある繊維で構成したもの、同部分は他の部分よりも太い繊維で構成したもの、同部分の生地の編み組織が他の部分よりも強い編み組織によって構成したもの、同部分の緊締力が30〜500gfの緊締力を有するものにすることによって、一層前記課題を解決するのに役立つものである。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の説明を容易にするために、先ず図1ないし図5によって、身体の下肢の各部分の名称について説明する。図1は身体の下肢の骨格の前面図であるが、同図1が膝蓋骨、2が腸骨、3が仙骨、4が恥骨、5が坐骨、6が大腿骨、7が恥骨結合である。 【0013】図2は身体の右下肢の大腿部の筋肉の後面図であるが、同図8が大臀筋、9が外腹斜筋、10が大転子、11が腸脛靱帯、12が腰背筋膜、13が大内転筋、14が大腿二頭筋、15が半健様筋、16が半膜様筋、17が腸骨稜である。図3は、図2のさらに内部の筋肉を示す後面図であるが、同図18が中臀筋、19が小臀筋である。なお、大腿二頭筋14、半健様筋15、半膜様筋16を合わせてハムストリングスと呼ばれている。 【0014】図4は身体の右脚の大腿部の筋肉の前面図であり、図5は図4のさらに内部の筋肉を示す前面図であるが、図4において20が恥骨筋、21が長内転筋、26が大腿薄筋、23が短内転筋(見えず)、24が内側広筋、25が大腿直筋、26が外側広筋、27が中間広筋(見えず)28が大腿筋内転筋、29が縫合筋、30が内腹斜筋である。図5において、23が短内転筋、27が中間広筋である。なお、内側広筋24、大腿直筋25、外側直筋26、中間広筋27を合わせて大腿四頭筋と呼ばれている。前記符号23、27に(見えず)と記載しているのは、図4における23、27の各符号で示す箇所の深部に短内転筋や中間広筋があるが、図面では見えていないという意味である。 【0015】次に、図6ないし図8によって、本発明における強緊締力部を説明する。図6は本発明を実施したスパッツの左側面図であり、図7は同スパッツの後面図、図8は同スパッツの前面図である。各図において、小さい点を散在させて示した部分と、大きい点を散在させて示した部分とがあるが、これはそれぞれ別の生地を用いていることを示すものであり、小さい点を散在させて示した部分が、本発明にいう、特に強い緊締力を有する生地の部分であり、大きい点を散在させて示した部分がスパッツのその他の部分であって、通常の伸縮性のある生地である。図6ないし図8に記載の1ないし40の符号は、その位置に図1ないし図5で説明した筋肉等の箇所があるという意味であって、図6ないし図8においては、スパッツの生地に隠れていて、直接は見えないが、その位置に前記の箇所があることを示すために記入したものである。 【0016】すなわち、図7、図8において、31が仙骨上方の、32が大臀筋上部の、33が腰背筋膜下部の、34が外腹斜筋膜の側面下方の、35が恥骨近傍の、36が大腿骨下方内側の、37が大内転筋内腿側の、38が腸骨稜付近の、39が内腹斜筋側面下部の、40が腸脛靱帯の下方の、それぞれの存在する箇所であることを、スパッツの生地の上から示しているものである。 【0017】そして図6、図7において101に示す部分が後背面から左腸骨、仙骨上方、そして右腸骨を通って、大臀筋の上部筋肉及び腰背筋膜の下部分を筋繊維方向に対して直角には横切らずに外腹斜筋の側面下方部分近傍に至る部分、即ち前記(A)の部分を覆う部分であり、図7、図8において102に示す部分が左右それぞれの大腿の恥骨結合、恥骨近傍から坐骨をとおり、大腿骨下方内股側へほぼまっすぐに伸びる部分で、大腿薄筋に筋繊維方向に沿うように伸び、また、大内転筋内腿側の筋繊維方向に対して直角には横切らずに、短内転筋、長内転筋、恥骨筋に至る部分、即ち前記(B)の部分を覆う部分であり、図6ないし図8において103に示す部分が、腸骨稜付近から外腹斜筋側面下部および内腹斜筋側面下部を覆い、中臀筋、小臀筋を通り、大腿筋膜張筋の筋繊維に沿うように、大転子をとおり、腸脛靱帯の下方まで伸びる部分、すなわち前記(C)の部分を覆う部分である。 【0018】本発明は前記(A)ないし(C)の部分を覆う部分を、他の部分よりも特に緊締力の強い生地で構成したスパッツである。すなわち、これらの部分が前記の強緊締力部である。前記(A)ないし(C)の部分を覆う部分ということは、指定の位置から多少ずれた部分であったも、本発明の目的が達成できる範囲の部分を覆う部分であればよいことは言うまでもない。 【0019】前記のようなスパッツを構成するためには、図6ないし図8に大きい点を散在させて示した部分は通常の伸縮性のある生地を用い、同各図に小さい点を散在させて示した部分、即ち101、102、103に示す部分を、別の特に緊締力の強い生地を用いて各部分を前記各図に示すように縫い合わせて縫製すればよい。 【0020】なお、前記図6ないし図8に示した実施の態様においては、通常の伸縮性のある生地と、特に強緊締力のある生地とを、組み合わせて縫い合わせた図を示したが、これに限らず、スパッツ全体を通常の伸縮性のある生地で構成し、前記強緊締力部には、この生地とは別の、前記のような緊締力の強い生地を重ね合わせて縫合又は接着等によって装着した構造にしてもよい。 【0021】特に緊締力の強い生地の構成としては、強緊締力部を構成する生地の繊維の太さが他の部分よりも太い繊維によって構成してもよいし、強緊締力部を構成する伸縮性生地の編み組織を他の部分よりも緊締力の強い編み組織によって構成してもよい。また、合成ゴムや、形状記憶ポリマー等からなる繊維を混入して緊締力を強くした生地を用いてもよい。他の部分よりも緊締力の強い編み組織とは、編み目を他の部分よりも密にする等の編み組織の構造をいうものである。 【0022】強緊締力部を吸水性、透湿性に優れた生地を用いるのも有効であり、また同部分をマイナスイオンを発生する繊維によって構成したもの、同部分を遠赤外線を放射する生地で構成したもの、同部分を防臭効果が優れている繊維で構成したもの、同部分を調湿効果のある繊維で構成したもの、同部分は他の部分よりも太い繊維で構成したもの、同部分の生地の編み組織が他の部分よりも強い編み組織によって構成したもの、同部分の緊締力が30〜500gfの緊締力を有するものは、一層前記課題を解決するのに役立つものである。 【0023】吸水性、透湿性に優れた生地、マイナスイオンを発生する繊維、遠赤外線を放射する生地、防臭効果が優れている繊維、及び調湿効果のある繊維等は、いずれも既に知られているので、これを用いればよい。 【0024】強緊締力部が、30〜500gfの緊締力を有するものとした理由は、発明者が研究・実験をした結果、緊締力が30gfよりも少ないと、緊締力が弱過ぎてテーピング効果が得られないし、緊締力が500gfよりも強いと、これによって筋肉を緊締し過ぎてしまい、却って運動能力等を阻害する虞れがあり、また血行を阻害する等の弊害があることが分かったからである。前記緊締力が30〜500gfの緊締力を有するものを得るためには、繊維の太さ、編み組織の密度、前記合成ゴム等を調整して、適度の緊締力が得られるように設計すればよい。 【0025】 【発明の効果】本発明は前記のように、スパッツのうちの(A)後背面から左腸骨、仙骨上方、そして右腸骨を通って、大臀筋の上部筋肉及び腰背筋膜の下部分を筋繊維方向に対して直角には横切らずに外腹斜筋の側面下方部分近傍に至る部分と、(B)左右それぞれの大腿の恥骨結合、恥骨近傍から坐骨をとおり、大腿骨下方内股側へほぼまっすぐに伸びる部分で、大腿薄筋に筋繊維方向に沿うように伸び、また、大内転筋内腿側の筋繊維方向に対して直角には横切らずに、短内転筋、長内転筋、恥骨筋に至る部分と、(C)腸骨稜付近から外腹斜筋側面下部および内腹斜筋側面下部を覆い、中臀筋、小臀筋を通り、大腿筋膜張筋の筋繊維に沿うように、大転子を通り、腸脛靱帯の下方まで伸びる部分とを、他の部分よりも特に緊締力の強い生地で構成したから、本発明のスパッツを装着したアスリート等が、走ったり、ジャンプしたりしたときに、前記(A)ないし(C)に示す部分に過大な力がかかっても、これによって前記各部分の筋肉の障害を生じることを予防することになる。 【0026】また、既に前記各部分の筋肉に多少の損傷を受けている者にとっても、本発明のスパッツを着用することにより、多少の激しい運動をしても、その損傷が悪化するのを防止できる。しかも、スパッツという一つの衣料を装着するだけで前記のような効果を生じるので、テーピングやコルセット等と比較して、極めて便利である。 【0027】強緊締力部分を有するスパッツを使用することによって、前項記載の効果が得られる理由は、従来、肉離れ等の損傷を予防するために、又は損傷を悪化させないために、テーピングをすることによって、この目的が達せられていたのと同様であるが、本発明により指定した要部を緊締することによる生理学的な詳しい効果の説明は後に述べる。 【0028】しかも、本発明は、スパッツの前記各部に、他の部分よりも特に緊締力の強い生地を使用したものであるから、従来のテーピングのように、専門家による処置を受ける必要もない。また、従来のコルセットのような厚みや固さがないので、腰部や脚部に軽度の損傷を受けているものが、これを着用したまま運動するのに、邪魔になったり運動能力を阻害されることもなく、むしろ、前記(A)ないし(C)の部分が安定するたとにより、運動能力の向上が期待できる。 【0029】特に前記(B)の部分のように、テーピングでは適当に緊締することができない部分も緊締される。 【0030】本発明によるスパッツは、前記(A)ないし(C)の強緊締力部が相互作用し合い「ゴールデンバランス」を保つことにより、臀部筋肉、骨盤、股関節、および膝関節の安定を得ることができ、その結果、腰部の保護や腰部の障害を軽減するものであるが、(A)ないし(C)それぞれの部分を緊締することにより、それぞれ次のような効果を奏するものである。 【0031】すなわち、(A)の部分を緊締することによる単独作用は、大腿部を緊締することにより、大腿を後ろに引く働きを助ける。(B)の部分を覆う部分を緊締力の強い生地で構成したことにより、大内転筋、短内転筋、長内転筋、恥骨筋、大腿薄筋が緊締され、これによって大腿の内転を助ける。(C)部分を覆う部分を緊締力の強い生地で構成することにより、外腹斜筋、内腹斜筋が緊締され、これによって上体の前あるいは横への動きを助け、中臀筋、小臀筋が緊締されることによって、下肢を前に上げる動きや、大腿の外転を助け、大腿薄膜張筋、腸脛靱帯を緊締することによって、腸脛靱帯を張り、下肢を伸ばすときの脛骨の外転を助け、また大転子を補強する効果を持つ。 【0032】前記(A)ないし(C)の部分を覆う部分を共に緊締することによって、走行時の臀部や股関節の安定を促す。つまり、骨盤を安定させ、腰部の障害を予防するものである。臀部、内腿部、外腿部を共に緊締することにより、臀部筋肉の伸縮運動も補助している。これは大腿を後ろに引く動き、下肢を前に上げる動き、大腿を外転することを助ける。 【0033】前記(B)および(C)の部分を覆う部分を緊締することによって、大腿にある前後の筋肉を大腿部両側から添え木的に固定することになり、大腿部の前面の筋肉及び大腿部の後面の筋肉の働きを助ける。大腿四頭筋と前記ハムストリングスがバランス良く作用することにより、膝関節の屈伸、股関節の屈伸、膝半屈時の外旋、内旋をサポートする。また、大腿部の前面および後面の筋肉が同時にサポートされることにより、相互の役割が充分に発揮され、膝関節や膝蓋骨の安定、及び膝関節全体の働きを補助することができる。内腿または外腿だけのサポートでは、このような効果は期待できない。つまり、内側と外側からの添え木的サポートが、筋肉の能力を最大限に引き出すことに成功している。 【0034】前記(B)および(C)の部分を覆う部分を緊締することによって、大腿部の前面の筋肉を安定させることは、既に述べたが、腰部及び臀部筋肉と大腿部前の筋肉は連動し、密接な関係を持っていることが知られている。腰部及び臀部筋肉の働きは、大腿前方の筋肉の役割を助けていることから(A)の部分の機能は(B)及び(C)の機能を支持していることが分かる。つまり、大臀筋等の臀部筋肉が大腿四頭筋の作用である膝関節の伸展を補助するものである。 【0035】なお、前記(A)ないし(C)の部分を緊締することは、上体の横への動きを助ける。このとき、(A)の部分と(C)の部分によりサポートされる大臀筋と外腹斜筋の両方が骨盤の安定に大きく貢献し、なおかつ(B)、(C)の部分による大腿部及び膝関節の安定が非常に重要になってくる。 【0036】(B)及び(C)の各部分を緊締することにより、大腿の左右の筋肉を両側から添え木的にサポートすることによって大腿部を固定する。また(B)、(C)の各部分を緊締することにより、大腿の前面を斜めに下内方に下がる帯状の細い長筋である縫工筋を、その両側からサポートすることになり、膝関節が伸びている上体では、大腿をより固定させる。このように大腿部が固定されることにより、臀部の筋肉、主に大臀筋が骨盤を上げて腰椎を安定し、腰部の保護、腰痛の緩和ないし予防作用を発揮する。また、前記(A)、(B)の部分を緊締することにより、大臀筋、大内転筋を同時にサポートすることで、大臀を後ろに引く働きを補助する。歩行時には、(A)、(C)の部分を覆う部分が強緊締力生地であることにより大臀筋、中臀筋、小臀筋をサポートすることにより、骨盤を安定させ、腰部の保護をする。また下臀神経を刺激し、臀筋を支配する補助にも関与する。 【0037】また、前記(A)ないし(C)の部分を覆う部分を共に緊締することにより、これらの部分は常に密接に関係し、相互作用をしているのであって、単独のサポート部では、本発明に見られるような効果は期待できない。これこそが本発明の三つの部分を共にサポートすることによる「ゴールデンバランス」に基づいた相乗効果なのである。従って本発明のスパッツは前記(A)ないし(C)を覆う部分が共に緊締されることによって初めて効果を発揮するものである。 【0038】また、前記(A)ないし(C)の部分を緊締することにより、腰部、大腿部にかかる適度な圧力が、これらの筋肉をマッサージし、リンパ球、血液の流れが促進されることになる。その結果、エネルギーの消耗や乳酸の蓄積を軽減し、筋肉疲労回復が促進され、運動機能の向上に役立つ。 【0039】強緊締力部を吸水性、透湿性に優れた伸縮性生地によって構成したものは、アスリート等の発汗を吸収し、また発汗による湿気を外部に発散するから、過剰な湿度による身体的負担を軽減する。強緊締力部をマイナスイオンを発生する繊維によって構成したものは、これによって発生するマイナスイオンによって、筋肉疲労によって筋肉内に貯められた乳酸を分子レベルで分解し、筋肉疲労の回復を一層促進する。また、マイナスイオンが分子レベルで筋肉細胞や血液に働きかけ、血行をよくして新陳代謝を活発にし、活性酸素による障害を防ぐ等の効果を有する。 【0040】強緊締力部を、遠赤外線放射繊維を用いた生地で構成したスパッツは、これによって生じた遠赤外線が身体の深部にまで到達し、細胞や血液の生命力を賦活する。 【0041】強緊締力部を防臭効果が優れている繊維によって構成したスパッツは、この防臭効果によって、アスリート等の発汗による不快な臭気の基になる成分を吸収、分解し、清潔感を与える。 【0042】強緊締力部を調湿効果のある繊維によって構成したスパッツは、アスリート等の発汗による過大な湿度を調節し、湿気による不快感を解消する。 【0043】強緊締力部が、30〜500gfの緊締力を有するスパッツは、緊締力が強過ぎも弱過ぎもしないで、身体に快適な刺激を与え、サポート機能が充分に発揮される。強緊締力部の緊締力が、これよりも少なくては効果がないし、強過ぎても不適当であることは、既に述べた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390000088 【氏名又は名称】株式会社グリーンメイト 【住所又は居所】埼玉県行田市佐間2丁目5番17号
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| 【出願日】 |
平成14年4月10日(2002.4.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】230105452 【弁護士】 【氏名又は名称】堀越 靖司
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| 【公開番号】 |
特開2003−306813(P2003−306813A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月31日(2003.10.31) |
| 【出願番号】 |
特願2002−142206(P2002−142206) |
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