| 【発明の名称】 |
膝サポータ |
| 【発明者】 |
【氏名】林 正晃 【住所又は居所】奈良県大和高田市東中二丁目11番22号 株式会社ハヤシ・ニット内
|
| 【要約】 |
【課題】テーピングによらずとも、装着の簡単なサポータで膝蓋骨をその下側周縁で下から支えることのできる膝サポータを提供する。
【解決手段】脚の膝部周囲を取り囲んで弾性を有するサポータ本体部11と、サポータ本体部の前面部に、膝蓋骨の下側周縁に相当する箇所を中央下方から両側上方へ締め付け支持するように略V字状に配置された締め付け弾性ストラップ14,15とを備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脚の膝部周囲を取り囲んで弾性を有するサポータ本体部(11,31)と、上記サポータ本体部(11,31,51)の前面部に、膝蓋骨の下側周縁に相当する箇所を中央下方から両側上方へ締め付け支持するように略V字状に配置された締め付け弾性ストラップ(14,15,34,35,57,58)とを備えたことを特徴とする膝サポータ。 【請求項2】 上記サポータ本体部(11,31)は、上記弾性ストラップ(14,15,34,35)の上方で膝蓋骨の前面を開放する開放部(12,32)を有している、請求項1記載の膝サポータ。 【請求項3】 上記サポータ本体部(31)は筒状であり、膝蓋骨を略中心として膝部の上下領域にわたって脚の膝部周囲を囲繞する、請求項1または2記載の膝サポータ。 【請求項4】 上記サポータ本体部(11,51)は帯状であり、膝蓋骨の下縁に沿って脚の膝下部周囲を囲繞する、請求項1または2記載の膝サポータ。 【請求項5】 上記サポータ本体部(11)は、膝部背面側に、スポット状に配置したツボ刺激部(24)を有する、請求項1ないし4のいずれかに記載の膝サポータ。 【請求項6】 上記ツボ刺激部(24)は、遠赤外線発生粒子を練り込んだウレタンをスポット状に配置して発泡させて形成した、請求項5記載の膝サポータ。 【請求項7】 上記ツボ刺激部(24)は粒状の磁石である、請求項5記載の膝サポータ。 【請求項8】 上記弾性ストラップ(14,15,34,35)は一対のストラップであって、一方端部が略V字状の中心側で上記サポータ本体部(11,31)に取り付け固定されて略対称に配置されており、それぞれの他方端部は帯状の面ファスナ(22,23,42,43)を引っ掛けることのできるストラップリング(18,19,38,39)が取り付けられた自由端であり、上記サポータ本体部(11,31)の両側部には、一対の帯状の面ファスナ(22,23,42,43)の一端がそれぞれ取り付け固定されており、該帯状の面ファスナ(22,23,42,43)を上記ストラップリング(18,19,38,39)に引っ掛けて引張ることにより該弾性ストラップ(14,15,34,35)のそれぞれを引き締めることができる、請求項1ないし7のいずれかに記載の膝サポータ。 【請求項9】 上記帯状のサポータ本体部(51)は、面ファスナのフック要素を係止できる起毛状の生地素材よりなり、上記弾性ストラップ(57,58)は一対のストラップであって、一方端部が略V字状の中心側で上記サポータ本体部(51)に取り付け固定されて略対称に配置されており、それぞれの他方端部には、該サポータ本体部(51)に係止可能なフック要素の面ファスナ(59,60)が取付け固定されており、上記弾性ストラップ(57,58)を引張った状態で上記フック要素の面ファスナ(59,60)を上記サポータ本体部(51)に係止することにより該弾性ストラップ(57,58)のそれぞれを引き締めることができ、着用時膝の両横の位置で上記サポータ本体部(51)に連結され、膝の上で脚の周囲を囲繞して着用時の該サポータ本体部の位置ずれを補助的に防止する帯状の補助保持部(52)を備え、上記サポータ本体部(51)と上記補助保持部(52)との間に、着用時に膝蓋骨の前面側を覆う伸縮・保温性の生地素材(55)と、膝部背面側を覆う吸汗性の生地素材(56)とを備えている、請求項4記載の膝サポータ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は膝サポータに係り、特に、スポーツ用または医療用として用いられる膝サポータに関する。 【0002】 【従来の技術】上述のような膝サポータは種々知られているが、その殆どのものが、膝の周囲全体を弾性で締め付け固定するものであり、膝蓋骨の下側周縁を固定する機能を特に高めるものは知られていない。 【0003】ところで、例えば、特に相撲や柔道、あるいはレスリングといった格闘技系のスポーツでは、体重と共に膝関節に加わる荷重や衝撃に対して膝関節を保護することが求められる場合、従来ではサポータで対応することは殆ど不可能であり、テーピングによる対応しかなかった。しかしながら、テーピングを施すには専門的な知識が必要であり、しかもサポータを着用するように簡単には行えない。膝関節に対するテーピングの手法として、種々の巻き方があるかも知れないが、その一例として、2本のテープをX字状に交差させ、その交差した各テープの上縁を膝蓋骨の下側周縁に沿わせる手法が知られている。勿論、交差させた2本のテープは、簡単に外れることがないように、さらにその上からテープや包帯が適宜巻き付けられて固定されるが、その交差させた2本のテープの目的は、膝蓋骨をその下側周縁で下から支えることにある。 【0004】なお、本件出願人は、この出願の発明に関連する先行技術文献の存在を知らない。したがって、記載すべき先行技術文献情報はない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のごとき従来の技術的課題に鑑み、これを有効に解決すべく創案されたものである。したがって本発明の目的は、テーピングによらずとも、装着の簡単なサポータで膝蓋骨をその下側周縁で下から支えることのできる膝サポータを提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に係る膝サポータは、上述のごとき従来技術における課題を解決し、その目的を達成するために以下のような構成を備えている。即ち、脚の膝部周囲を取り囲んで弾性を有するサポータ本体部と、サポータ本体部の前面部に、膝蓋骨の下側周縁に相当する箇所を中央下方から両側上方へ締め付け支持するように略V字状に配置された締め付け弾性ストラップとを備えている。 【0007】上記サポータ本体部は、上記弾性ストラップの上方で膝蓋骨の前面を開放する開放部を有しているのが好ましい。 【0008】上記サポータ本体部は、膝蓋骨を略中心として膝部の上下領域にわたって脚の膝部周囲を囲繞する筒状とすることができ、あるいは、膝蓋骨の下縁に沿って脚の膝下部周囲を囲繞する帯状とすることもできる。特に、帯状のサポータ本体部は、面ファスナのフック要素を係止できる起毛状の生地素材よりなり、上記弾性ストラップは一対のストラップであって、一方端部が略V字状の中心側で上記サポータ本体部に取り付け固定されて略対称に配置されており、それぞれの他方端部には、該サポータ本体部に係止可能なフック要素の面ファスナが取付け固定されており、上記弾性ストラップを引張った状態で上記フック要素の面ファスナを上記サポータ本体部に係止することにより該弾性ストラップのそれぞれを引き締めることができ、着用時膝の両横の位置で上記サポータ本体部に連結され、膝の上で脚の周囲を囲繞して着用時の本体部の位置ずれを補助的に防止する帯状の補助保持部を備え、上記サポータ本体部と上記補助保持部との間に、着用時に膝蓋骨の前面側を覆う伸縮・保温性の生地素材と、膝部背面側を覆う吸汗性の生地素材とを備えているのが好ましい。 【0009】上記サポータ本体部は、膝部背面側に、スポット状に配置したツボ刺激部を有しているのが好ましく、このツボ刺激部は、遠赤外線発生粒子を練り込んだウレタンを、スポット状に配置して発泡させて形成することができ、あるいは、粒状の磁石とすることもできる。 【0010】上記弾性ストラップは一対のストラップであって、一方端部が略V字状の中心側で上記サポータ本体部に取り付け固定されて略対称に配置されており、それぞれの他方端部は帯状の面ファスナを引っ掛けることのできるストラップリングが取り付けられた自由端であり、上記サポータ本体部の両側部には、一対の帯状の面ファスナの一端がそれぞれ取り付け固定されており、該帯状の面ファスナを上記ストラップリングに引っ掛けて引張ることにより該弾性ストラップのそれぞれを引き締めることができるようにするのが好ましい。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る膝サポータの実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る膝サポータの第1実施形態について、その着用状態を斜め前方から見て示す斜視図である。また図2は、図1の膝サポータを展開して正面側から見て示す図、図3は図2を背面側から見て示す図である。この膝サポータ10は、膝部の周囲に巻き付けるように大略帯状の形態にされている本体部11を有している。本体部11は、その長手方向に伸縮性を有しており、膝部の周囲に巻き付けて固定したときには、その弾性力でサポータとしての締め付け力を発揮する。本体部11の正面側一方端と背面側他方端には、本体部11を筒状に巻いたときにそれぞれが互いに噛合う面ファスナ20および21が縫い付けられているので、本体部11を膝部の周囲に巻き付けて固定することができる。すなわち、例えば面ファスナ20がフックアンドループのループ側にされて面ファスナ21がフック側にされている。本体部11は、膝部周囲に巻き付けたときに膝の前面側に当たる部分と膝裏側に当たる部分とで、それぞれの上縁部分に凹状の湾曲部12および13を有している。 【0012】本体部11の上記湾曲部12の正面側下方には、本体部11よりも細い帯状の2本の弾性ストラップ14および15が、正面中央部から両側へ向かって斜め上方へ大略V字状に延びて配置されている。2本の弾性ストラップ14および15は、互いが突き合わせられている正面中央部で本体部11に縫い付け固定されており、それぞれの他端は自由端とされている。弾性ストラップ14および15の各自由端には、ベルト16および17を介してストラップリング18および19が取り付けられている。ストラップリング18および19には、図4をも参照して以下に説明する面ファスナテープ22および23が通され、その面ファスナテープ22および23を引き締めることで弾性ストラップ14および15の締付け力を調整することができる。図4は、図2の状態から面ファスナテープ22および23が、共に延ばされている状態を示している。面ファスナテープ22および23は、一方の基端部が本体部11に縫い付け固定されており、他方の先端部をストラップリング18および19に通して折り返すことによって固定側基端部に噛合って固定されるように、例えば基端部がフックアンドループのループテープにされて先端部がフックテープにされている。面ファスナテープ22は、本体部11を膝部周囲に巻き付けたときに、ストラップリング18に対向する位置にあり、図1に示すようにストラップリング18に通して折り返される。 【0013】さらに本体部11の背面側には、図3に示すように、膝に装着した状態で膝裏に当たる部分に、ツボ刺激部24がスポット状に配置されている。このツボ刺激部24は、遠赤外線発生粒子を練り込んだウレタンを一枚の生地上にスポット状に配置して発泡させて形成し、その生地をサポータ本体部の膝部背面側に縫い付けることができる。あるいは、粒状の磁石を一枚の生地上にスポット状に配置して貼り付け、その生地をサポータ本体部の膝部背面側に縫い付けることもできる。膝の裏側には、指圧や鍼灸治療で変形性膝関節症に効くとされている「委中」や「委陽」といったツボがあり、ツボ刺激部24は、これらツボに対して遠赤外線による温熱効果をもたらしたり、あるいは磁力線によって血行を良くする刺激を与える。 【0014】上述のように構成された膝サポータ10は、図1に示すように、膝蓋骨Pの縦の中心線上にV字状弾性ストラップ14および15のV字の中心が来るように、且つ弾性ストラップ14および15の上縁が膝蓋骨Pの下側周縁に当たるように本体部11を位置決めし、その状態で本体部11を適度な引張力で引き締めながら面ファスナ20および21を貼り付けて装着する。 【0015】本体部11を装着した後、面ファスナテープ22をストラップリング18に、面ファスナテープ23をストラップリング19にそれぞれ通して折り返し、両方の面ファスナテープ22および23を適当な力で左右斜め上方へ均等に引張り、その先端部をそれぞれの固定側基端部に貼り付けて固定する。弾性ストラップ14および15は、締め付けることによって膝蓋骨Pを下から支えられるように、少なくとも本体部11の弾性と同等か、或いはそれよりも強い弾性を有している。 【0016】以上のようにして着用された膝サポータ10は、弾性ストラップ14および15が膝蓋骨Pをその下側周縁に沿って下から支えるので、膝関節に対して主に重力方向に加わる荷重や衝撃を支えることができ、膝蓋骨の下側周縁に沿って交差させる2本のテーピングによる効果とほぼ同等の効果を得ることができる。サポータの着用には専門的な知識や技術を必要とせず、誰でも簡単に着用することがてきる。 【0017】図5は、本発明に係る膝サポータの第2実施形態について、その着用状態を斜め前方から見て示す斜視図である。また図6は、図5の膝サポータを正面側から見て示す図、図7は図6を背面側から見て示す図である。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、本体部が膝の周りに巻き付ける帯状の形態にされているのではなく、足をつま先から挿入する実質的筒状の形態をしている点である。この膝サポータ30の本体部31は、正面側のほぼ中央に膝蓋骨の部分を開放する開口32が形成されており、その下方に、第1実施形態と同様のV字状弾性ストラップ34および35が取り付けられている。図中の符号36および37はベルトであり、38および39はストラップリングである。また、42および43は面ファスナテープである。これらは、いずれも第1実施形態のそれらと実質的に同等の構成である。 【0018】第2実施形態の本体部31は、単純に筒状に形成されているのではなく、正面側の部分は普通に1枚の弾性生地で形成されているが、背面側の部分は2枚の帯状弾性生地をそれぞれ斜めに配置して交差させており、着用時に膝の屈伸運動に対して屈曲時にも伸長時にもフィットするようにされている。勿論、本体部は正面側および背面側が共に普通に1枚の弾性生地で形成されていてもよく、また、正面側の開口がないものであってもかまわない。そのような本体部に対しても、膝蓋骨の下側周縁に沿うV字状弾性ストラップが取り付けられていれば、膝関節に対して主に重力方向に加わる荷重や衝撃を支えることができ、膝蓋骨の下側周縁に沿って交差させる2本のテーピングによる効果とほぼ同等の効果を得ることができる。サポータの着用に専門的な知識や技術を必要とせず、誰でも簡単に着用することがてきる点も同様である。 【0019】図8は、本発明に係る膝サポータの第3実施形態について、その着用状態を斜め前方から見て示す斜視図である。図9は、図8の膝サポータの着用状態を斜め後方から見て示す斜視図である。また図10は、図8および9の膝サポータを展開して正面側から見て示す図、図11は図10を背面側から見て示す図である。この膝サポータ50は、膝部の周囲に巻き付けるように大略帯状の形態にされている本体部51と、本体部51に連結されて膝部の上で脚の周囲に巻き付けるように、本体部51よりは幾分幅の狭い帯状の形態にされている補助保持部52を有している。本体部51は、その長手方向に伸縮性を有しており、膝部の周囲に巻き付けて固定したときには、その弾性力でサポータとしての締め付け力を発揮する。また補助保持部52も、その長手方向に伸縮性を有しており、膝上部の周囲に巻き付けて固定したときには弾性力で締め付け力を発揮するが、サポータとしての機能のためよりもむしろ、着用時に、特に着用状態で使用者が激しい運動をするときに、その運動に伴って本体部51が位置ずれを生じるのを、特に本来の着用位置から下方へずり落ちるのを防止するために設けられている。サポータ本体部51および補助保持部52は、表面が起毛状にされている伸縮性の生地自体を型取りして形成されており、例えばフックアンドループ型面ファスナのフック要素と係合することで面ファスナの一方として機能する。図中53、54および61、62は、フック要素の面ファスナであり、本体部51および補助保持部52を着用状態の筒状に巻いたときに、それぞれの表面の起毛面に噛合って固定される。 【0020】本体部51は、膝部周囲に巻き付けたときに膝の前面側に当たる部分と膝裏側に当たる部分とで、それぞれの上縁部分に凹状の湾曲部を有しており、それぞれの凹状の湾曲部で補助保持部52との間に生地素材55,56が縫い付けられている。膝の前面側に当たる部分の生地素材55は、膝の屈伸にフィットするように伸縮性のある生地であり、且つ膝蓋骨の前面側を覆って保温性を発揮する生地が用いられている。例えば、テビロン(登録商標)などが好適である。膝裏側に当たる部分の生地素材56は、吸汗性および通気性のあるメッシュ編地のものが用いられている。 【0021】V字状弾性ストラップ57および58は、正面中央部で本体部51に縫い付け固定されており、それぞれの他端は自由端とされているが、自由端の先端には、フック要素の面ファスナ59および60が縫い付けられている。第1および第2の実施形態ではベルトとストラップリングと面ファスナテープとを用いたが、第3の実施形態では、弾性ストラップ57および58にフック要素の面ファスナ59および60が直接縫い付けられている。弾性ストラップ57および58を適度な強さで引張って面ファスナ59および60を本体部51に貼り付け固定することで弾性ストラップ57および58の締付け力を調整することができる。 【0022】この実施形態では、第1実施形態や第2実施形態で用いていたストラップリングを用いていない。ストラップリングは、硬質プラスチック材で構成される場合が多く、激しい運動をする着用者にとってはそのような硬質材料を用いない方が好ましい。また、伸縮性と保温性を備えた生地素材55も、吸汗性および通気性のある生地素材56もスポーツには適している。このように、第3実施形態は特にスポーツ用として優れている。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】593099768 【氏名又は名称】株式会社ハヤシ・ニット 【住所又は居所】奈良県大和高田市東中二丁目11番22号
|
| 【出願日】 |
平成14年9月19日(2002.9.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外3名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−278014(P2003−278014A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月2日(2003.10.2) |
| 【出願番号】 |
特願2002−273161(P2002−273161) |
|