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【発明の名称】 精神集中用衣服
【発明者】 【氏名】石岡 瑛子

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成繊維等の適宜素材より構成されたフード付きの各種運動競技用衣服であって、衣服の全体が着用者の実際寸法より極度に大きな寸法でコクーン状乃至バルーン状に形成され、また、フードの頭部全体、殊に頭部中の庇部が、極度に前方に張り出し形成され、更に腰部相当位置から下方の部分のみを、該衣服下端部たる脚部脛部の下部相当位置に至るまで連続して極度に大きく膨出させた、ことを特徴とする精神集中用衣服。
【請求項2】 前記フードを含む全体が、一体に又は一体的に構成されていること、を特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項3】 前記精神集中用衣服の開閉が、センターファスナーにより前身頃のみを開閉可能とすること、を特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項4】 前記精神集中用衣服の全体が肉厚に構成されていること、を特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項5】 前記精神集中用衣服全体の肉厚が、一層以上のウレタンフォーム層を配設したことの結果であること、を特徴とする請求項4記載の精神集中用衣服。
【請求項6】 着用者が座位姿勢を呈した時に、身体が完全に、かつ、ゆとりを充分保って覆い包まれる状態を保てること、を特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項7】 着用時顔面が露出するフード中の前方開口部分が、衣服全体のバランス上相対的に小さく形成されていること、を特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項8】 前記精神集中用衣服内部に、CD、MD、MP3等の本体、あるいはこれらのケース等、の音楽聴取用具本体収納用第一ポケット、同附属品としての延伸コード及び/又はリモートコントローラー、を収納する第二ポケット、ヘッドホン乃至前記第二ポケットに収納しえない延伸コードを挿入し保持する固定チューブ、を設けて音楽聴取手段を形成した、ことを特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項9】 前記精神集中用衣服内部に、調湿・調温機構を具備した通気用のメッシュ繊維を、適宜部位に、又適宜範囲に形成した、ことを特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項10】 前記精神集中用衣服を構成する中生地の全部又は一部に、マイナスイオン放射機能を有する布帛を使用した、ことを特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項11】 前記マイナスイオン放射機能を有する布帛を、袖部及び/又はフード部以外の全てに使用したこと、を特徴とする請求項1又は10記載の精神集中用衣服。
【請求項12】 前記表生地、中生地、裏地より成る精神集中用衣服であって、 中生地の一面又は両面に、適宜手段によって、マイナスイオン放射機能を有する鉱物粉体を付着させるか、又は、中生地自体を、布帛にマイナスイオン放射機能を有する鉱物粉体を含浸させるか、又は紡糸時に該鉱物粉体を混練させた布帛として構成すること、を特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項13】 前記中生地の一面又は両面に、合成樹脂を主成分とする接着剤とマイナスイオン放射機能を有する鉱物粉体とを混合して得られたバインダーを塗布すること、を特徴とする請求項1又は12記載の精神集中用衣服。
【請求項14】 前記中生地と、前記表生地(外側)が、表生地裏面(身体側)にバインダーを介して接着一体化されたこと、を特徴とする請求項1又は12記載の精神集中用衣服。
【請求項15】 前記表生地、中生地、裏生地の全体を、縫着一体化したこと、 を特徴とする請求項1又は11乃至14記載の精神集中用衣服。
【請求項16】 前記表生地、中生地、裏生地の全体を、溶着一体化すること、 を特徴とする請求項1又は11乃至14記載の精神集中用衣服。
【請求項17】 前記マイナスイオン放射機能を有する鉱物が、トルマリンであること、を特徴とする請求項10乃至13記載の精神集中用衣服。
【請求項18】 前記マイナスイオン放射機能を有する鉱物粉体の平均直径が、0.1〜40μmであること、を特徴とする請求項10乃至13記載の精神集中用衣服。
【請求項19】 前記精神集中用衣服が、請求項8の音楽聴取手段及び/又は9のメッシュ繊維及び/又は10の布帛を具備したこと、を特徴とする請求項1記載の精神集中用衣服。
【請求項20】 前記センターファスナーが、腰部相当位置より上部のみに設けられ、該位置より下部は開放状態のままであること、を特徴とする請求項1又は3記載の精神集中用衣服。
【請求項21】 前記音楽聴取用具本体収納用第一ポケットが、該ポケット上方より、又は下方より、の何れかからもファスナーにより開閉可能となるよう構成されていること、を特徴とする請求項8記載の精神集中用衣服。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スポーツ競技に於いて使用される衣服であり、殊に、スケート競技、スキーアルペン競技、スキージャンプ競技あるいは陸上競技(殊に、冬季に於いて行われる)等に於いて、競技前の静的なコンセントレーションの折りに使用される衣服に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記したような各種競技種目に於いて、一般的には、選手はウオーミングアップに続き現実の競技に入ることとなる。そのため、選手は、アップ時には競技のための競技用ウェアの上にアップ用ウェアを重ねて着用し、引き続いての競技のためには該アップ用ウェアを脱いで直ちに競技に入るということが一般的であり、また極く稀には、アップ用にはアップ用ウェアを着用し、次いでアップウェアを脱ぎ競技のための競技用ウェアを着用し直ちに競技に入る、ということもある。近時、上記の何れにせよ、このアップの段階から直ちに引き続いて競技に入るということが、記録的には好ましくない結果となることが一般に理解されてきており、アップと競技との間には、コースイメージや、ペース配分を考えるなどの精神集中のための時間を設けることの必要性が認識されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この精神集中のための時間に、従来では単に、主として保温(身体を冷やさないためだけの目的での)のためのウェアーを着用して行っていただけであり、より心理的な面などは全く考慮されていなかったのであって、精神的な集中には充分でなかった。従って、選手は、アップ終了から引き続いて直ちに不安定・不充分な精神状態のまま競技にスタートしてゆかねばならなくなり、スタートダッシュ時の不安が大きかった。殊に、近時の競技に於いては、このスタートダッシュ時の出来、不出来が、最終的記録に大きな影響を与えることが判明してきたため、この精神的不安定な状態をいかに消し去るか、が重要な問題となってきている。本発明はこの点に着目し、従来全く考慮されていなかった、精神集中用としての好もしい特性を具備した精神集中ウェア乃至所謂コンセントレーションウェアーを提供せんとするものである。
【0004】かくして本発明は、精神集中のために、肉体的にも、且つ、心理的にも好もしい結果を生むように、次の点で解決せんとした。
1.全体形状でのリラックス、2.温度・湿度等が調整された環境でのリラックス、3.音楽でのリラックス、4.マイナスイオンでのリラックス。
【0005】一言で云うならば、従来の動(アップ)→動(競技)の間に存在すべきウェアーを開発し、云わば、動(アップ)→静(精神集中)→動(競技)という一連の好もしい流れを作るべく、静の部分たる精神集中のための時間を、(次の競技という、動に至る間を)好ましい状態で過ごせるよう、主として心理的な面に着目した、未だかつて存在しなかった精神集中用のウェアー乃至コンセントレーションウェアーという見地からの課題解決を計ったものである。
【0006】本発明に係る製品は、全体として、ゆったりとした肉厚なコクーン状(まゆ玉状)乃至バルーン状を呈する。この形状は、人間が本能的に無意識に有している感覚に基づく。即ち、人間はゆったりと包み込まれるような形状を本能的に好むものであって、この形状を呈する衣服類に身体全体をすっぽりとまるごと包まれると、あたかも、母親の胎内にいるかのように、あるいは、別の云い方ではコクーン(まゆ玉)の中にいるかのように、又は、バルーンの中にいるかのように、精神的に極めて安定したリラックス感を必然的に生じる、ということが人間工学的にも知られている。
【0007】そこでその事実を踏まえて、本発明に係るウェアーの形態は、着用者の本来有する実際のサイズより前後左右の全ての部分を、人体に比して極度に大きくすることを主眼に置くことに帰結したものであり、又、全体を肉厚にすることで、開口部の小ささも相俟って、外部の雑音等も充分に遮断でき、精神的に集中し易くなっている。具体的には、(1)頭部が極端に大きく形成される、(2)露出部乃至開口部が極めて小さく形成される、(3)略ウエスト部分を境界として、該部よりも下部は、上部に比して極端に大きく形成さ れる、ということになるが、これらは全て、精神集中には極めて有効である。
【0008】即ち、詳しく述べると、1.前述のように、全体をゆったりとした、極度に大きなサイズに(着用者の本来の体寸に比し相対的に)形成することは、着用者に心理的安定感をもたらすので、競技前の集中には極めて優れるといえる。
【0009】2.頭部が同相対的に極度に大きいことに伴い、顔面開口部(前面)全体への張り出しも極めて大きくなり、従って庇部も前方に大きく張り出し、結果、集中に好ましくない外部からの第三者の視線を避けることができるし、のみならず、ヘルメットを着用したままでもそのまま直接本発明に係るウェアーを着用することが出来、ヘルメットの着脱という煩らわしさを回避できるので、競技前の静的な時間を有効に過ごせる。
【0010】3.略ウエスト部分から下、即ち下半身部分が、上半身部分に比して、極度に大きく形成されていることは、精神集中しようとする着用者が、座位の姿勢をとった時にも、何の締め付け感、圧迫感もなく、ゆったりとした肉体状態、精神状態を保つことを可能とする。
【0011】4.肩部より上の頭部は極度にゆとりをもたせ大きく形成され、又、顔面開口部が小さく形成されていること、又、庇部も大きく前方に張り出し形成されていること、から、着用者が集中のため座位し、うつ向いた状態時には外部から着用者の表状は全く目視しえないため、着用者の精神集中を邪魔されることはない。
【0012】5.又、湿度等ウェア着用時の環境が大事なことは従来より判っていた。そこで、衣服内部には、適宜部位に、過度な湿気を失わせる、即ち、吸湿することで発熱させることで知られている従来公知の布帛EKS(商標)を用いるのみならず、更にメッシュ状に構成することで、上記調湿・調温機能に加えて、通気機能をも持たせたことにより、精神集中がより向上できることとなる。
【0013】6.更には、音楽がリラックスに好ましいことも、以前から判っていたことであり、そのための工夫も加えた。即ち、ウェアーの内部には、適宜位置に、CD、MDやMP3等、音楽聴取用具本体を収納するためのファスナー付き第一ポケット、第一ポケットより外部に延伸されるCD、MD、MP3等の本体に付属のヘッドホンコード、及びリモートコントローラー等を収納するための面ファスナー付き第二ポケット、更には該第二ポケットより更に外部に延伸されるヘッドホンコードを挿入通過させ固定するための(複数の)チューブ、が形成されている。従って、着用者が精神集中のためMD、CD、MP3等を聴取する場合にも本体やコード等の附属品が邪魔になることはない。
【0014】7.尚、衣服の中生地は、所謂マイナスイオン機能を発揮できるよう形成されている。即ち、大気中には、プラスイオンとマイナスイオンという二つの相対するイオン成分が存在するが、このプラスイオンは人間の興奮を高める性質を有しているに対し、マイナスイオンはこれとは逆に、酸素運搬能力が高まり新陳代謝が促進されるため血流を促し、疲労軽減やストレス解消、といった身体コンディションを整え、肉体的にも、又、心理的にも、人間に好もしい効果を与える。従って、競技者が競技前に精神を集中させるためには、マイナスイオンの特性は、極めて好もしい。即ち一言で云えば、過度な興奮や過度なストレスによるイライラ感を適度に抑え、ストレス解消、且つ、イメージトレーニングや集中力アップを可能にする、という精神集中のためには極めて好もしい効果を生じる、といってよい。ここで云うところのマイナスイオンを発生する天然鉱石としては、自然の状態で永久に電気を流す鉱物トルマリン等一般に広く知られているものを適宜採択すればよい。
【0015】これらのマイナスイオン放射天然特殊鉱を、本発明に適用するには、まず、第一のステップとして、これを好ましくは、平均直径0.1〜40μm、という細かい粒子の単位迄微粉化することが必要であり、次いで第二のステップとして、この微粉化された特殊鉱を、合成繊維より成る中生地の一側面又は両側面に後加工による加熱又は接着等で付着固定するか、あるいは、紡糸時に繊維自体に混練してしまうか、更には該中生地に含浸させるか、等々の多数ある方法のうちのいずれかによることになる。かくして得られた該中生地を用いて衣服に作り上げるには、様々な方法があるが、例えば、典型的な次の何れかの方法によってもよい。
【0016】第一は、該中生地と、表生地(外界側の生地)の裏面を、バインダーを塗布して接着一体化し、この中生地(正確に言えば、表生地と接着一体化された中生地)と裏生地(身体側の生地)とを縫着一体化又は熱溶着一体化させる方法(図5)、第二は、該中生地を中央に配設し、これに上述の概念での表生地と裏生地とを、該中生地を挟んでそのまま縫着一体化又は熱溶着一体化する方法(図6)、である。
【0017】これらの場合、第一の手法によれば、表生地裏面で一体化された中生地と裏生地との間には、縫着一体化する場合だと極く僅かの間隙が存することとなり、又、第二の手法によれば、表生地、と中生地の間、又、中生地と裏生地の間には、縫着一体化する場合は上と同じく極く僅かの間隙が生ずることになるが、これら間隙は結果に対して何の悪影響も与えることはない。尚、上記方法より得られたマイナスイオン放射布帛の一部は、VERBANO(商標)として知られている。
【0018】本例に於いては、別途図5として図示されているように、狭義での薄手の表生地と、厚手のウレタンフォーム素材よりなる広義での表生地(外界側)裏面に、不織布にマイナスイオン発生鉱物の微粉体を樹脂に混合して得られたバインダーを塗布して接着一体化し、更に上記一体化された中生地に裏生地(身体側)を配設した上で、全体を縫合一体化したものなどが開示されている。
【0019】該付着されたマイナスイオン発生鉱物の微粉体は、常時裏生地を通過して、着用者の身体に向けマイナスイオンを放射し続け、マイナスイオンの特質として有する効果を発揮し続けることとなる。
【0020】尚、表生地、中生地、裏生地の関係は、保温あるいは外部騒音等のカット等、精神集中のため、表生地(広義での)には、衣服全体を肉厚に構成するべく、スキージャンプ競技用ウェアーに用いられるようなウレタンフォームの層を一層又はそれ以上配設することが好ましい。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の精神集中用衣服は、適宜素材より構成された、フード付きの各種運動競技用衣服であって、衣服の全体が着用者の実際寸法より極度に大きな寸法でコクーン状乃至バルーン状に形成され、フードの頭部も全体として極度に大きく形成され、また頭部中の庇部は、極度に前方に張り出して形成され、更に腰部相当位置から下方部分を、衣服下端部の脚部脛部下部相当位置に至るまで連続して極度に大きく膨出させた、ことを特徴とするものであり、又、着用者が座位姿勢を呈した時に、身体が完全に、かつ、ゆとりを充分持って覆い包まれる状態を保てること、又、着用時顔面が露出する開口部分が、衣服全体に比し相対的に小さく形成されるものであることをも要旨とする。
【0022】尚、上記フードは、衣服全体と一体に又は一体的に構成されることも好もしく、又、該衣服はセンターファスナーのみによって開閉可能とすることも好もしい。又、前述のセンターファスナーは、腰部位置から上部だけに形成されることも好もしい。更には、該衣服は、全体を肉厚に、殊に一層以上のウレタンフォーム層の配設によって全体を肉厚にすることも好ましいことである。
【0023】又、前記精神集中用衣服内部に、CD、MD、MP3本体、あるいはこれらのケース等の音楽聴取用具本体収納用第一ポケット、同附属品としての延伸コードやリモートコントローラーなどを収納する第二ポケット、ヘッドホン乃至延伸コードを挿入し保持するための固定チューブ、を形成したこともその要旨とする。尚、第一ポケットは、二つのファスナーにより上方から、下方から、の何れからも開閉が可能であることも好もしい。
【0024】更に、前記精神集中用衣服内部に、調湿・調温機構を具備させるのみならず、通気性をもその上に持たすべくメッシュ繊維にて構成し、該調湿・調温・通気機構を適宜部位に、又適宜範囲に形成したことをもその要旨としている。
【0025】又、前記精神集中用衣服を構成する中生地の全部又は一部に、マイナスイオン放射機能を有する布帛を使用したことを、更に前記マイナスイオン放射機能を有する布帛を、袖部及び/又はフード部以外の全てに使用したこともまた要旨としている。そして、表生地、中生地、裏生地より成り、中生地の一面又は両面にマイナスイオン放射機能を有する鉱物粉体をバインダーとして塗布し付着させるか、又は、中生地自体をマイナスイオン放射機能を有する鉱物粉体を含浸させた布帛とすること、又はこれらを紡糸時混練させた布帛とすること、などをも特徴とするものであり、前記中生地と、前記表生地(外側)が、表生地裏面(身体側)にバインダーにより接着一体化されたこと、又、前記表生地、中生地、裏生地の全体を、縫着又は溶着により一体化することもその要旨とする。
【0026】尚、マイナスイオン放射機能を有する鉱物としては、トルマリンを選択することも、又、該鉱物を粉体化して本発明に適用するには、粉体の平均直径を、0.1〜40μm程度とすることも好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態及び実施例】図1乃至図4に於いて、符号1は本願発明に係る精神集中用衣服、2は同衣服の表生地、3は同裏生地を示す。又、符号4’は精神集中用衣服1の略ウエスト部分を、4は同下部を、5は同頭部を、6は同袖部をそれぞれ示す。尚、本例では、該頭部5は、衣服全体と別体にではなく、一体に、又は一体的に構成されている。
【0028】更に、符号7は精神集中用衣服1の顔面部開放部を、8は同頭部中の庇部を、9は同前身頃センターファスナーを、10は同下端裾部をそれぞれ示している。尚、符号11は調温・調湿・通気部を示す。又、センターファスナー9は、前身頃のみに形成され、かつ、本例では、略ウエスト部分4’位置より上部にのみ形成されており、下部は開放状態のままである。
【0029】着用者は、精神集中時、これから競技に入る設定されたコース、ペース配分等をイメージする際に、本製品が、全体的に、殊にウエスト部分4’から下部が極めて大きく膨出しゆったりと、構成されているため、身体全体に圧迫感が全くないこと、又、本例が全体として、ジャンプウエアーに用いられるようなウレタンフォーム層を、一層以上用いて極めて肉厚に構成されているため、開口部(顔面部の)の小ささとも相俟って、集中の邪魔になる外部からの余計な雑音を充分に遮断しうる。
【0030】更に着用者が、音楽を聴取して精神集中、リラックスしたいという場合には、CDやMDあるいはMP3といった音楽聴取用本体13を第一ポケット12に収納するが、この第一ポケット12はファスナー14にて開閉することになる。尚、該第一ポケット12は、ファスナー14,14によって、上方より又は下方よりの、何れの方向にも開閉可能としてあるため、該音楽聴取用本体13の収納・取り出しが容易となるよう構成されている。
【0031】符号18は第二ポケットであり、面ファスナー19で着脱自在となっており、主として音楽聴取用本体13に接続する附属品としてのヘッドホンコード15、あるいは同附属品としてのリモートコントローラー20などを収納することが可能である。
【0032】尚、更に延伸されるヘッドホンコード15やヘッドホン16,16は、適宜箇所に、適宜個数を精神集中用衣服1内部に設けられた(正確には裏生地3に固着された)合成樹脂製の固定チューブ17,17・・・に挿入通過されて保持されることになる。
【0033】以上のように、着用者が音楽を聴く折りにも、一切の、殊にコード等、障害となりそうなものの全てが、精神集中用衣服1内部に密に接し収容されるよう予め設計されているので、余計な神経を使うことなく、ゆとりをもちつつ精神集中することが可能となる。
【0034】次に、符号11の調温・調湿部は、着用者の身体より発する熱や湿気を、過分な湿度を吸収することで適度な湿度と温度を保つことができる機能を有する合成繊維素材より成るものであるが、殊更にメッシュ構造としてあるため、温度や湿度の調整に止どまらず、通気性も更に確保できる、という優れた機能をも果たせることとなり、精神集中にはより効能を発揮できる。
【0035】次に、精神集中用衣服1の頭部5も、全体が極度に大きく形成されているため、ヘルメットを脱ぐことなく被ったままでも該衣服1を着用できるのみならず、全体として前方に大きく張り出しているので、特に庇部8の大きな張り出しにより、着用者が若干、俯いてさえいれば、着用者の集中の邪魔となる外部からの視線を意識しなくてすむようになることも重要である。
【0036】更に、前述のように精神集中用衣服1の略ウエスト部位4’より下部は、該略ウエスト部位4’より上部に比し著しく大きく膨出している部位であるが、この特徴的な部位は、着用者が座位にて精神集中する場合に(因みに、選手はこの精神集中をする場合、男女共、椅子に座ることや、場合には地面に直接座ることが多いのが現実である)、下端裾部10が膨出状態のまま椅子やゲレンデあるいは地面等に直接接するため、特にゆったりと、何の圧迫感もなく、かつ外の冷気も入ることもなく、極めてリラックスできる安定した精神状態を持続することが可能となる。
【0037】さて、本発明のイオン発生機能であるが、数多くある該機能発生手段のうちから、ここには、その極く一部の場合の例として、図5及び図6に断面的模式図として示したい。
【0038】まず、初めに、図5の例を説明する。符号21は、広義で云うところの表地(外界側)であり、狭義で云う表地たる合成繊維と、ウレタンフォームより成る。広義で云う中地は、狭義で云う所の中地たる不織布22と、バインダー22”層より成る。尚、符号23は、合成繊維より成る裏地(身体側)である。
【0039】先ず、バインダー22”層であるが、該バインダー22”層は、合成樹脂と、マイナスイオン放射鉱石たるトルマリン鉱石を5μm迄既存の粉砕機によって超微細化した微粉22’、22’・・・とを混合してシート状に形成される。次いで、上記狭義の中地22たる不織布の表側(外界側)面全体に、該シート状を呈するバインダー22”の層を塗布して一体化させる。更に、上記広義で云う表地21のうちのウレタンフォーム(の身体側)と、前記バインダー22”を塗布した狭義の中地22たる不織布とを、該バインダー22”によって接着一体化する。
【0040】かくして得られたウレタンフォームと、バインダー22”を塗布した狭義の中地22たる不織布を挟みこむように、両側に、狭義の表地たる合成繊維(外界側)と、裏地23の合成繊維とを配設した上で、全体を縫着一体化する。
【0041】尚、この時、狭義の表地たる合成繊維と狭義の中地22たる不織布との間、及び狭義の中地22たる不織布と合成繊維の裏地23との間、のいずれにも、極く狭い間隙が生じるが、このことは機能上何の障害ともならない。
【0042】又、図6は、図5と異なり表地24(外界側)、マイナスイオン放射鉱石の微粉25’・・・を含浸させた中地としての不織布25、裏地26の全てを溶着乃至接着等することなしに、全体を縫着一体化した例を示す。尚、この場合に生じる極く狭い間隙も障害となることがないのは上記図5の例と同様である。
【0043】上記二つの例の場合、何れもウレタンフォーム層を設け全体を肉厚に構成しているが、該ウレタンフォームは多層とすることも可能である。更に、中地部に形成したマイナスイオン機能を充分発揮させるため、身体側となる裏地が極く薄い繊維で構成されていることが好ましい。この結果、前述のように好もしい機能を示すマイナスイオンは、着用者の身体に向けて常に放射されることとなり、精神集中用衣服として極めて適したものと云える。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明は従来技術にはなかった、単に保温目的と云うのみではなく、競技前の精神集中用を目的として特別に開発された特殊な被服であって、その結果、従来問題とされていた、特に記録に対し大きな影響をもたらすスタートダッシュ時の短い時間帯を、極めてスムースな望ましい態様で、安定的に、かつ、スピーディーに移行させることができることとなるものであり、殊に100分の1秒単位で争うスキーアルペンやスケート等の競技種目などに於いて、極めて優れた効果を容易に発揮しうる。
【0045】即ち、換言すれば、本発明は、従来は、ウオーミングアップという「動」から、競技のスタートという次の「動」へと移行する場面のみを捉えていたため、その中間に位置する精神集中の場、即ちイメージトレーニング、クールダウン、コンセントレーションといった「静」の部分の存在の必要性を理解していなかったので、その必要性を認識しながら衣服を製作する、という概念そのものが存していなかった点に着目し、初めて、この「静」の部分用という概念を踏まえて格別に開発されたものであって、競技の世界に於ける衣服の概念そのものをあらためて考えなおす端緒となるリーディングインベンションとも云える極めて効果の大きなものであることは疑いない。
【出願人】 【識別番号】591038820
【氏名又は名称】株式会社デサント
【出願日】 平成14年3月14日(2002.3.14)
【代理人】 【識別番号】100077908
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 隆
【公開番号】 特開2003−278013(P2003−278013A)
【公開日】 平成15年10月2日(2003.10.2)
【出願番号】 特願2002−69961(P2002−69961)