| 【発明の名称】 |
増肉補助パッド及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】西川 佳宏
【氏名】大橋 浩二
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| 【要約】 |
【課題】発泡ウレタンスポンジの有益な特性を活用しつつ、永久圧縮歪み特性及び耐久性に優れた増肉補助パッドを提供する。
【解決手段】本発明による増肉補助パッドの製造方法は、互いに対向する第1及び第2の表面(2a,2b)を有し、所定の形状の連泡性の発泡ウレタンスポンジ(2)を用意し、この発泡ウレタンスポンジ(2)の第1及び第2の表面に接着剤を被着する工程と、前記発泡ウレタンスポンジに液状シリコンゴムを含浸させる工程と、前記発泡ウレタンスポンジの接着剤層が形成されている面に布地(3,4)を貼り合わせて金型内に装填し、加熱加圧成型処理を行い、所望の立体形状の増肉補助パッドを形成する工程とを具え、前記加熱加圧成型処理中に、発泡ウレタンスポンジの成型と、シリコンゴムの加硫と、布地の発泡ウレタンスポンジへの接着とを同時に行うことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 衣料品に装着される増肉補助パッドを製造するに当たり、互いに対向する第1及び第2の表面を有し、所定の形状の連泡性の発泡ウレタンスポンジを用意し、この発泡ウレタンスポンジの第1及び第2の表面に接着剤を被着する工程と、前記発泡ウレタンスポンジに液状シリコンゴムを含浸させる工程と、前記発泡ウレタンスポンジの接着剤層が形成されている面に布地を貼り合わせて金型内に装填し、加熱加圧成型処理を行い、所望の立体形状の増肉補助パッドを形成する工程とを具え、前記加熱加圧成型処理中に、発泡ウレタンスポンジの成型と、シリコンゴムの加硫と、布地の発泡ウレタンスポンジへの接着とを同時に行うことを特徴とする増肉補助パッドの製造方法。 【請求項2】 衣料品に装着される増肉補助パッドを製造するに当たり、互いに対向する第1及び第2の表面を有し、所定の形状の連泡性の発泡ウレタンスポンジを用意し、この発泡ウレタンスポンジに液状シリコンゴムを含浸させる工程と、布地の表面に接着剤を塗布する工程と、前記接着剤が塗布されている布地を、前記液状シリコンゴムが含浸されている発泡ウレタンスポンジに貼り合わせて金型内に装填し、加熱加圧成型処理を行い、所望の立体形状の増肉補助パッドを形成する工程とを具え、前記加熱加圧成型処理中に、発泡ウレタンスポンジの成型と、シリコンゴムの加硫と、布地の発泡ウレタンスポンジへの接着とを同時に行うことを特徴とする増肉補助パッドの製造方法。 【請求項3】 前記液状シリコンゴムには、紫外線カット効果を有する酸化チタン又は酸化亜鉛が配合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の増肉補助パッド。 【請求項4】 互いに対向する第1及び第2の表面を有し、加熱加圧成型処理により所望の立体形状に成型され、内部にシリコーンゴムが含浸されている発泡ウレタンスポンジ本体と、前記発泡ウレタンスポンジの第1及び第2の表面に接着された布地とを具え、前記第1の表面と第2の表面とが発泡ウレタンスポンジの連続気泡により連通していることを特徴とする増肉補助パッド。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ブラジャ等の衣料品に装着される増肉補助パッド及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】婦人用のランジェリーや下着には、装着者の体型を一層強くアピールするため各種の増肉補助パッドが用いられている。特に、女性のブラジャには胸部を一層際立たせるために増肉補助パッドが広く用いられている。 【0003】従来ブラジャ用の増肉補助パッドとして、立体成型加工された発泡ウレタンスポンジが用いられている。この既知の増肉補助パッドは、加熱成型処理された発泡ウレタンスポンジ単体で構成されている。また、別の増肉補助パッドとして、立体成型された発泡ウレタンスポンジの両側に布地が装着され、発泡ウレタンスポンジの縁に沿って縫製されたものも用いられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ウレタンゴムは耐加水分解特性に難点があるため、発泡ウレタンスポンジ単体で構成される増肉補助パッドは、多数回洗濯すると劣化し易い欠点があり、特にパッドの周辺部分が劣化し易く耐久性に難点があった。また、ウレタンゴムは良好な引張特性を有するが、圧縮永久歪みに難点があるため、パッドが一旦変形するとパッドの元の形状に復元しにくくなる欠点も指摘されている。さらに、発泡ウレタンスポンジが2枚の布地で挟まれ、周辺が縫製された増肉補助パッドの場合、布地が発泡ウレタンスポンジの形状に整合しにくく、しわが形成されてしまい、装着した際違和感を与える欠点も指摘されている。 【0005】従って、本発明の目的は、ウレタンゴムの欠点を解消し、劣化しにくく耐久性に優れた増肉補助パッド及びその製造方法を提供することにある。 【0006】また、本発明の別の目的は、圧縮永久歪み特性に優れ、変形使用されてもオリジナルの所望の立体形状に復元する増肉補助パッドを提供することにある。 【0007】さらに、本発明の別の目的は、発泡ウレタンスポンジの外周を覆う布地にしわが発生せず良好な装着感を達成できる増肉補助パッドを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明による増肉補助パッドは、互いに対向する第1及び第2の表面を有し、加熱加圧成型処理により所望の立体形状に成型され、内部にシリコーンゴムが含浸されている発泡ウレタンスポンジ本体と、前記発泡ウレタンスポンジの第1及び第2の表面に接着された布地とを具え、前記第1の表面と第2の表面とが発泡ウレタンスポンジの連続気泡により連通していることを特徴とする。 【0009】本発明の基本思想は、発泡ウレタンスポンジが有する利点を有効に活用しつつ、発泡ウレタンスポンジの欠点をシリコンゴムにより解消し、優れた耐久性及び圧縮永久歪み特性を有する増肉補助パッドを実現することにある。すなわち、発泡ウレタンスポンジは、内部に連続気泡が形成されているため、通気性に優れたパッドを製造することができる。しかし、耐加水分解特性が悪いため、劣化し易い難点がある。特に、ブラジャに用いられる増肉補助パッドの場合、使用中に汗や水分が溜まるため、加水分解し易いことは劣化の大きな要因となってしまう。そこで、本発明では、発泡ウレタンスポンジに液状シリコンを含浸させ、発泡ウレタンスポンジ本体の加熱成型時に同時にシリコンゴムを加硫する。発泡ウレタンスポンジは、連続気泡を有するゴム弾性体であるから、ウレタンゴム材料の壁部により生成された多数の空気室が形成されているものと等価である。従って、液状シリコンゴムを発泡ウレタンスポンジ内に含浸させることにより、ウレタンゴムの壁部表面をシリコンゴムが覆うことなる。すなわち、ウレタンゴムの骨格の周囲がシリコンゴムで覆われたものとほぼ等価なものと考えられる。従って、液状シリコンゴムが含浸された発泡ウレタンスポンジの基本性能は、シリコンゴムの特性により置き換えられることになる。一方、シリコンゴムは、圧縮永久歪みについて優れた特性を有すると共に耐加水分解性についても優れた特性を有している。従って、シリコンゴムを含む発泡ウレタンスポンジは、通気性に優れると共に、圧縮永久歪み及び耐加水分解性についても優れた特性を有する弾性体を構成することができる。この結果、通気性に優れ、高い耐久性を有し、且つ永久圧縮歪み特性に優れた増肉補助パッドを実現することができる。 【0010】発泡ウレタンスポンジは、内部に連続気泡を有するため、例えば板状に切断された発泡ウレタンフォームを液状シリコン内に浸漬するだけで、液状シリコンゴムが含浸された発泡ウレタンスポンジを形成することができる。さらに、発泡ウレタンスポンジを所望の立体形状に成型する場合加熱成型処理が行われるが、この加熱成型処理中に液状シリコンゴムの加硫を同時に行うことができ、付加的な製造工程を用いることなく増肉補助パッドを製造することができる。 【0011】本発明による増肉補助パッドの製造方法は、互いに対向する第1及び第2の表面を有し、所定の形状の連泡性の発泡ウレタンスポンジを用意し、この発泡ウレタンスポンジの第1及び第2の表面に接着剤を被着する工程と、前記発泡ウレタンスポンジに液状シリコンゴムを含浸させる工程と、前記発泡ウレタンスポンジの接着剤層が形成されている面に布地を貼り合わせて金型内に装填し、加熱加圧成型処理を行い、所望の立体形状の増肉補助パッドを形成する工程とを具え、前記加熱加圧成型処理中に、発泡ウレタンスポンジの成型と、シリコンゴムの加硫と、布地の発泡ウレタンスポンジへの接着とを同時に行うことを特徴とする。 【0012】前述したように、発泡ウレタンスポンジは連続気泡を有する連泡性であるから、発泡ウレタンフォームを液状シリコンゴムに浸漬するだけで発泡ウレタンスポンジの内部に液状シリコンゴムを含浸させることができる。さらに重要なことは、シリコンゴムの加硫は160〜170°Cの温度で4〜5分間で十分行うことができ、ウレタンゴムの加熱成型も160〜170°Cの温度で4〜5分間で行うことができることである。すなわち、含浸される液状シリコンゴムの量は、同一体積で全てが液状シリコンゴムで構成されるものよりもはるかに体積が小さいため、シリコンゴムの加硫に必要な時間は大幅に短縮される。また、液状シリコンゴムの加硫温度自体も他のゴム材料に比較して相当低いため上述した温度及び加熱時間で十分に成型及び加硫処理を行うことができる。このように、発泡ウレタンスポンジの成型温度及び成型時間とシリコンゴムの加硫温度及び加硫時間とががほぼ等しいため、発泡ウレタンスポンジの加熱処理中にシリコンゴムの加硫処理を同時に行うことができる。この結果、付加的な処理工程を設けることなく、シリコンゴムで補強された増肉補助パッドを製造することができる。さらに、上記温度範囲において4〜5分間程度の加熱処理では、布地に対して損傷を与えることはない。よって、発泡ウレタンスポンジの加熱成型及びシリコンゴムの加硫処理と共に布地の接着も同時に行うことができる。 【0013】発泡ウレタンスポンジの表面に接着する布地として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維等の各種繊維の布地を用いることができる。これらの布地は、引っ張り力を作用させた場合延伸するする。従って、所望の曲面の発泡ウレタンスポンジ表面に延伸した状態で加熱接着することにより、しわが発生することなく所望の曲面の発泡ウレタンスポンジ表面に接着することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】図1はブラジャに装着される本発明による増肉補助パッドの一例を示す断面図である。本発明による増肉補助パッド1は、発泡ウレタンスポンジ本体2を有する。この発泡ウレタンスポンジ本体2は、発泡ウレタンスポンジを基体とし、ウレタンゴムの骨格の周囲がシリコンゴムにより覆われた構造を有する。従って、シリコンゴム特有の性質である永久圧縮歪み特性及び耐加水分解特性に優れた性能を有している。発泡ウレタンスポンジ本体2の互いに対向する第1及び第2の表面2a及び2bに接着剤層を介して第1及び第2の布地3及び4を接着する。これらの布地は、例えばナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、木綿等の各種の繊維の布地を用いることができ、織布又は不織布のいずれも用いることができる。発泡ウレタンスポンジ本体2は、内部に連続気泡を有するので、第1の表面2aと第2の表面bとは互いに連通する。従って、通気性の良好なパッドを形成することができる。尚、布地を接着するために接着剤層を形成しているが、発泡ウレタンスポンジの表面自体が多孔質であるため、孔に相当する部分には接着剤が付着しないため、接着剤層を形成しても良好な通気性を確保することができる。 【0015】図2は本発明による増肉補助パッドの一例の製造工程を示す線図である。初めに、図2aに示すように、直方体に切り出した連泡性の発泡ウレタンスポンジ2を用意する。次に、図2bに示すように、貼り合わすべき布地3及び4に接着剤を塗布して乾燥する。 【0016】次に、発泡ウレタンスポンジ2に液状シリコンゴムを含浸させる。この含浸方法として、槽内に液状シリコンゴムを収容し、このシリコンゴム液内に発泡ウレタンスポンジ2を浸漬することにより、発泡ウレタンスポンジ内に液状シリコンゴムを含浸させることができる。尚、浸漬しながら圧力を加えることにより内部液状シリコンゴムを浸入させることもできる。 【0017】次に、図2dに示すように、接着剤が塗布された布地3及び4を発泡ウレタンスポンジ2に貼り合わす。 【0018】その後、図2eに示すように、布地が貼り合わされた発泡ウレタンスポンジ本体2を金型10内に装填し、加熱加圧処理を行い、発泡ウレタンスポンジ2を所望の曲面形状に成型すると共に、シリコンゴムの加硫及び布地の接着処理を同時に行う。この加熱加圧処理における温度は、例えば160〜170°Cに設定することができる。また、加熱加圧処理時間については、含浸されるシリコンゴムの体積が発泡ウレタンスポンジの体積と比較して極めて小さいため、加硫に要する時間は、全てがシリコンゴムで構成される製品を加硫する場合に必要な加硫時間よりも大幅に短縮することができ、例えば約4〜5分間とすることができる。このように、加熱加圧処理に要する時間は比較的短いため、布地と共に加熱処理しても布地に損傷を与える不具合は生じない。 【0019】最後に、成型された発泡ウレタンスポンジ本体2を金型10から取り出し、例えばプレス加工処理によりパッドの余分な周辺部分を除去し、増肉補助パッドが完成する。 【0020】本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変形や変更が可能である。例えば、発泡ウレタンスポンジと布地との接着に関して、発泡ウレタンスポンジの表面に接着剤を塗布し、その後発泡ウレタンスポンジに液状シリコンゴムを含浸させることもできる。この場合、布地側に接着剤を塗布しなくてもよく、或いは発泡ウレタンスポンジ及び布地の両方に接着剤を塗布してもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591221167 【氏名又は名称】ミツマ技研株式会社 【識別番号】502078930 【氏名又は名称】大橋 浩二
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| 【出願日】 |
平成14年3月4日(2002.3.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072051 【弁理士】 【氏名又は名称】杉村 興作
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| 【公開番号】 |
特開2003−253511(P2003−253511A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月10日(2003.9.10) |
| 【出願番号】 |
特願2002−57477(P2002−57477) |
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