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【発明の名称】 徘徊者用位置検知器付き衣服及び位置検知方法
【発明者】 【氏名】山本 昭廣
【住所又は居所】愛媛県松山市歩行町1丁目10番13号 株式会社伊予エンジニアリング内

【要約】 【課題】徘徊者の衣服にGPS携帯端末を固装し、徘徊者が取外せず、さらに自身の身体等による遮蔽物をなるべく少なくするよう、肩等にアンテナ部を配した衣服を提供することにあり、またこの衣服を使用したシステムにおいて位置検知を行う方法を提供する。

【解決手段】徘徊者用の衣服であって、GPS携帯端末が前記衣服に固装された構造において、前記GPS端末のアンテナ部を、所定の情報の送受信時に前記情報が遮断されにくい位置に配する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】徘徊者用の衣服であって、GPS携帯端末本体とアンテナ部とで構成されるGPS携帯端末が前記衣服に固装された構造において、前記GPS端末のアンテナ部が、所定の情報を受信しやすい位置に配されていることを特徴とする徘徊者用位置検知器付き衣服。
【請求項2】前記GPS携帯端末本体が、前記衣服内にGPS回路として形成されている請求項1に記載の徘徊者用位置検知器付き衣服。
【請求項3】前記衣服の表面に、さらに太陽電池をもつ請求項2に記載の徘徊者用位置検知器付き衣服。
【請求項4】前記GPS携帯端末が前記衣服に内包されている請求項1に記載の徘徊者用位置検知器付き衣服。
【請求項5】徘徊者を検知する方法であって、GPS衛星と、前記徘徊者が所有し前記GPS衛星の位置情報を受信可能なGPS携帯端末と、前記徘徊者を救援する救援者が所有する情報通信端末とが電子通信手段を介して、前記徘徊者を捕捉する徘徊者検知システムと接続され、前記徘徊者検知システムは、前記電子通信手段を介して所定の情報を送受信する送受信部と、地図情報が記録されている地図データベースと、前記受信した情報及び前記地図データベースからの情報をリンクさせて表示する表示部とからなる構成において、前記徘徊者の前記GPS携帯端末において前記GPS衛星と前記GPS携帯端末とが前記徘徊者の位置である徘徊者位置情報を前記徘徊者検知システムに送信するステップと、前記徘徊者位置情報を前記徘徊者検知システムが受信するステップと、前記徘徊者位置情報を前記徘徊者検知システムの表示部に前記地図データベースからの情報とリンクさせて表示するステップと、前記徘徊者位置情報と前記地図データベースからの情報をリンクさせた情報を前記救援者に対して送信するステップとからなることを特徴とする徘徊者位置検知方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、徘徊者に対してGPS(Global PositioningSystem)を装着して、位置確認及び捜索が可能である徘徊者用位置検知器付き衣服に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、介護保険等では、認定を受けた徘徊者を施設に隔離し介護することや、徘徊者が室外へ出たことを知らせる検知機の貸し出し等を行っている。共通しているのは、目が届くところに徘徊者を留めておくことである。
【0003】しかしながらこれでは、関係者にとって一番大変で負担の大きい、「抜け出していなくなったときはどうするのか」の対策が抜け落ちている。
【0004】特に元気の良い徘徊者の居る家庭は、精神的にも肉体的にも大変苦労が多い。該徘徊者がいなくなったとき、大切な家族である該徘徊者を警察や警備業者に捜索を依頼するのは、さまざまな精神的苦痛やコスト面で負担が大きい。
【0005】そこで、徘徊者にGPS付き携帯端末を携帯させておいて、そのGPS付き携帯端末が衛星信号を受信してその位置を確認するシステムが提案されている。このシステムにおいては、ナビゲーションホスト局のモニター画面上に位置表示するので、ナビゲーションホスト局の職員が間接的に保護者である家族に徘徊者の位置をFAXなどで知らせることはできるが、このシステムを個人的に独占使用することができず、個人がいつでも自由に使用することは実質的にできなかった。
【0006】また、携帯場所(ポケット等)によっては、地上で受信するGPS電波は、周波数が短く(1.22760〜1.57542GHz)、直進性が強いため、自身の体等により電波が遮断され、測位精度が落ちるという不具合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のような、介護保険等で認定を受けた徘徊者を隔離し介護することや、徘徊者が室外へ出たことを知らせる検知機は、「抜け出していなくなったときはどうするのか」という問題を解決するに至らない。
【0008】また、GPS携帯端末を徘徊者に携帯させる場合、前述したように、個人が自由にいつでも使用できないばかりでなく、紛失、盗難、本人が気づいて廃棄してしまうなどの問題がある。
【0009】さらには、GPS携帯端末の携帯場所によっては、電波が遮断されてしまうため位置検知が不可能であり、その解決が強く要請されている。
【0010】本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、徘徊者の衣服にGPS携帯端末を固装し、徘徊者が取外せず、さらに自身の身体等による遮蔽物をなるべく少なくするよう、肩等にアンテナ部を配した衣服を提供することにあり、またこの衣服を使用したシステムにおいて位置検知を行う方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、徘徊者用位置検知器付き衣服及び位置検知方法に関し、本発明の上記目的は、徘徊者用の衣服であって、GPS携帯端末本体とアンテナ部とで構成されるGPS携帯端末が前記衣服に固装された構造において、前記GPS端末のアンテナ部が、所定の情報の受信時に前記情報が遮断されない位置に配されていることにより達成される。
【0012】また、本発明の上記目的は、前記GPS携帯端末本体が、前記衣服内にGPS回路として形成されていることにより、或は、前記衣服の表面に、さらに太陽電池をもつことにより、或は、前記GPS携帯端末が前記衣服に内包されていることによってよりこう効果的に達成される。さらにまた方法の発明としては、徘徊者を検知する方法であって、GPS衛星と、前記徘徊者が所有し前記GPS衛星の位置情報を受信可能なGPS携帯端末と、前記徘徊者を救援する救援者が所有する情報通信端末とが電子通信手段を介して、前記徘徊者を捕捉する徘徊者検知システムと接続され、前記徘徊者検知システムは、前記電子通信手段を介して所定の情報を送受信する送受信部と、地図情報が記録されている地図データベースと、前記受信した情報及び前記地図データベースからの情報をリンクさせて表示する表示部とからなる構成において、前記徘徊者の前記GPS携帯端末において前記GPS衛星と前記GPS携帯端末とが前記徘徊者の位置である徘徊者位置情報を前記徘徊者検知システムに送信するステップと、前記徘徊者位置情報を前記徘徊者検知システムが受信するステップと、前記徘徊者位置情報を前記徘徊者検知システムの表示部に前記地図データベースからの情報とリンクさせて表示するステップと、前記徘徊者位置情報と前記地図データベースからの情報をリンクさせた情報を前記救援者に対して送信するステップとからなることによって達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、徘徊者の衣服にGPS端末を固装することにより、紛失、盗難、徘徊者の意思による廃棄を防止し、肩等にアンテナ部を配置することで位置確認が可能な衣服を提供する。
【0014】また、この衣服を使用した徘徊者の検知方法を提供する。
【0015】以下に、本発明に係る徘徊者用位置検知器付き衣服及び位置検知方法について図面を用いて説明する。
【0016】図1は本発明に係る衣服にGPS端末を固装した構成例である。
【0017】本発明である徘徊者用位置検知器付き衣服1は、GPS携帯端末本体2と、アンテナ部3と、GPS携帯端末2とアンテナ部3とを接続するラインケーブル4とによって構成されている。
【0018】GPS携帯端末本体2は、ベルト上に固着されており取り外しができない構造となっており、そこからラインケーブル4を介してアンテナ部3へと接続されている。アンテナ部3は、自身の身体等で衛星からの衛星位置情報や徘徊者の徘徊者位置情報が遮断されないよう、肩に固装されている。なお固装される位置は、自身の身体等によって各情報が遮断されるおそれのない場所であれば、肩に限定しない。
【0019】また、音声情報として周囲の音声を取り入れる機能があればなおよい。
【0020】アンテナ部3によって受信した衛星位置情報は、ラインケーブル4を介してGPS携帯端末本体2へと送られ、GPS携帯端末本体2によって徘徊者の位置である徘徊者位置情報が計算され、後述する徘徊者位置検知システムに送信される。
【0021】なお、アンテナ部3及びラインケーブル4は衣服から着脱可能に設計されており、衣服が洗濯できるようになっている。しかしながら、徘徊者5により廃棄されないよう、衣服の木地と木地の間に外部アンテナを収納するなど、徘徊者自らの意思で着脱し難い工夫がなされている。
【0022】徘徊者5が建物に入ったりして電波が届かない(位置がわからない)場合は、検知システムにおいてそれまでの軌跡と地図情報で位置を推測する。
【0023】図2は本発明に係る衣服にGPS端末を内包した構成例である。
【0024】本発明である徘徊者用位置検知器付き衣服1は、アンテナ部3と、非常用小型電池6とから構成されている。
【0025】徘徊者用位置検知器付き衣服1には、GPS携帯端末の回路が衣服内、または衣服上に形成されており、さらには表面に太陽電池を配置することでGPS携帯端末の電池消耗が激しい要素をカバーしている。アンテナ部3は、図1の場合と同様に自身の身体等によって位置通報電波が遮断されないように肩に設けられている。なお、自身の身体等によって位置通報電波が遮断されなければ設置は肩に限定されない。
【0026】また、音声情報として周囲の音声を取り入れる機能があればなおよい。
【0027】この衣服1は、よりGPS本体端末を小型化、衣服に内蔵することにより、徘徊者が衣服の着脱時等に違和感を感じることなく使用することができる。また、徘徊者が自分の意志でアンテナ部3等を廃棄してしまうといった要素を回避することができる。
【0028】さらには、アンテナ部3を衣服1内部に埋設するため、徘徊者5が装置を気になったり、盗難の危険等の防止にもつながる。
【0029】図3は、図1に係る徘徊者用検知器付き衣服のGPS機能を衣服内部に隠蔽した形で取付ける構成例である。
【0030】徘徊者用衣服1は、GPS携帯端末2と、アンテナ部3と、ラインケーブル4とで構成されている。GPS携帯端末2、アンテナ部3及びラインケーブル4は、それぞれ衣服内部から装着できるよう、内部ポケットを作り収納したり、マジックテープ(登録商標)等により着脱が可能となっている。さらには、衣服を二重構造とし、お互いの衣服の間に収納または取付けられるような構造でもよい。なお、衣服はベストや長袖など特に限定しない。
【0031】これにより、装置が外から見えないので、徘徊者本人が気になったり、盗難の危険性があったり、本人がはずして廃棄してしまうという事の防止ができる。
【0032】また、アンテナ部3は、衛星からもたらされる位置情報及び徘徊者の位置である徘徊者位置情報の送信が徘徊者本人の身体等によって遮断されないように肩に取付けられている。なお、遮断されない位置であれば肩に限定しない。
【0033】また、音声情報として周囲の音声を取り入れる機能があればなおよい。
【0034】アンテナ部3によって受信した衛星位置情報はラインケーブル4を介してGPS携帯端末本体2へと送られる。GPS携帯端末本体2では徘徊者の位置である徘徊者位置情報が計算され、後述する徘徊者位置検知システムへと送られる。
【0035】図4は、徘徊者位置検知システムの構成図の一例である。
【0036】徘徊者位置検知システム40は、徘徊者位置情報を受信し、さらに徘徊者位置情報を救援者70に対して送信する送受信部41と、徘徊者の位置を表示する表示部42と、住宅地図や道路地図、地形図等を記憶している地図データベース43と、顧客情報、契約者情報等を記憶している顧客データベース44と、位置データ、時間、緯度、経度情報等を記憶している測位データベース45とで構成されており、さらには測位データが取れない時等に使用できる音声データベース46が設けられていても良い。衛星位置情報を発信するGPS衛星50と、徘徊者5及び徘徊者が所持しているGPS端末60(前述したGPS携帯端末本体と、アンテナ部及びラインケーブルを総じてGPS端末とする)、情報通信端末をもち徘徊者を救護する救援者70と、徘徊者検知システム40とを電子通信回線を介して接続することで全てのシステムは構成されている。
【0037】GPS衛星50から発信された衛星位置情報は、徘徊者5の位置情報端末60において受信、徘徊者5の位置が計算され、電子通信手段80を介して徘徊者検知システム40へと送信される。徘徊者検知システム40では徘徊者5の位置である、徘徊者位置情報を送受信部41によって受信し、地図データベース43、顧客データベース44、測位データベース45、音声データベース46より必要な情報を読み出して、それらとリンクさせて表示部42に表示を行う。表示部42に表示された情報をもとに、家族等である救援者70が徘徊者の捜索を行う。徘徊者検知システム40は送受信部41を使用して、地図データベース43、顧客データベース44、測位データベース45、音声データベース46より必要に応じた情報を徘徊者位置情報として救援者70の所有する情報通信端末に対して送信する。救援者70は、この徘徊者位置情報を情報通信端末を用いて受信し、表示・確認されることで徘徊者5の位置を確認し、徘徊者5を発見する。
【0038】徘徊者位置情報は、衛星位置情報から計算された徘徊者5の位置を緯度、経度の情報で電子通信手段80を介して徘徊者検知システムに対して送信する。これらに、地図データベース43より読み出された地図情報を用いて地図上に徘徊者の位置をブリット(点)としてわかりやすく表示部42に表示を行う。
【0039】顧客データベース44は、GPS携帯端末より送信される位置情報を徘徊者別に認識し、さらには家族に連絡するために設けられ、徘徊者5ごとにそれらの情報が記憶されている。
【0040】測位データベース45は、徘徊者5が移動した位置データを記憶し、徘徊者5がどう移動したかを記憶していく。
【0041】音声データベースは、徘徊者5の位置である徘徊者位置情報が得られない時に、音声によっても場所が認知できるように設けられている。
【0042】この場合、測位データベース45も利用し、徘徊者の移動位置を予想して救援者70へと徘徊者の位置情報が提供される。
【0043】図5は、本システムを利用した徘徊者を検知するフローチャートである。
【0044】徘徊者が自宅等から抜け出した場合(ステップS91)、GPS携帯端末を徘徊者が装着していれば、徘徊者が衛星からの衛星位置情報をGPS携帯端末のアンテナ部により受信する(ステップS92)。受信した衛星位置情報は、GPS携帯端末本体へと送られ、徘徊者の位置を緯度、経度に変換する計算を行う(ステップS93)。この計算された徘徊者の位置を、徘徊者位置情報として再度アンテナ部より徘徊者検知システムに対して電子通信手段を介して送信を行う(ステップS94)。徘徊者検知システムは、電子通信手段を介して送信されてきた徘徊者位置情報を受信し(ステップS95)、地図データベース、顧客データベース、測位データベース、音声データベースより読み出された情報と、徘徊者位置情報をリンクし、よりわかりやすい形で表示部に徘徊者の位置の表示を行う(ステップS96)。また、表示部に表示されたこの情報は、情報通信端末をもつ救援者に送受信部より電子通信手段を用いて送信され、徘徊者の捜索が行われる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る徘徊者用位置検知器付き衣服及び位置検知方法によれば、GPS端末を衣服に固装することにより徘徊者の位置を正確に把握することが可能である。さらには、アンテナ部を肩等の電波の遮断されない位置に取付けることにより、より安定した徘徊者の位置を検知することができる。
【0046】また、GPS携帯端末は電池消耗が激しいが、太陽電池等の自然電池を取り入れることによりその補完をすることが可能である。
【0047】GPS携帯端末が外部に装着されていた場合、紛失、盗難、徘徊者が自身で廃棄してしまう等の危惧があったが、外部から見えないよう、内部に固装することにより見た目だけでなく、これらの点を解決可能である。
【0048】位置検知方法においては、より簡易にすることで自宅で本システムを運用することが可能となり、個人が使用するのに適したシステムとなっている。
【出願人】 【識別番号】000247719
【氏名又は名称】株式会社伊予エンジニアリング
【住所又は居所】愛媛県松山市歩行町1丁目10番地13
【出願日】 平成14年2月14日(2002.2.14)
【代理人】 【識別番号】100078776
【弁理士】
【氏名又は名称】安形 雄三 (外2名)
【公開番号】 特開2003−239118(P2003−239118A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−36425(P2002−36425)