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【発明の名称】 衣 服
【発明者】 【氏名】花見 建二

【要約】 【課題】柔軟性があって動きやすく、適当な浮力をもった衣服を提供する。

【解決手段】衣服の一例としてセパレーションタイプの水着1は、ベスト2とパンツ3とからなり、その両者とも、裏地による縦方向帯状のポケット4が数カ所形成され、そのポケット4のそれぞれに、短冊シート状とした低密度ポリエチレンの浮力シート5が数枚重ねて装入してある。この水着1は、水着自体が全体的に浮力をもつので、着るだけで体全体が適当な浮力で浮く。そして、体にジャストフィットし且つ浮力シート5が柔軟なので、非常に動きやすく、泳ぎの妨げにならない。したがって、身障者や老人、まったくのカナヅチの者であっても安心して水中リハビリやレッスンを受けられる。また、浮力シート5の枚数により浮力を部分的にも微調整できるので、浮きすぎたりすることなく、子供の水泳教室などにも重宝である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シート状にした低密度ポリエチレンを取り付けたことを特徴とする衣服。
【請求項2】 適所に形成したポケット内にシート状の低密度ポリエチレンを1枚以上装入した請求項1記載の衣服。
【請求項3】 適所に形成したポケット内にシート状の低密度ポリエチレンを1枚以上装入したことを特徴とする水着。
【請求項4】 適所に形成したポケット内にシート状の低密度ポリエチレンを1枚以上装入したことを特徴とするレインコート。
【請求項5】 適所に形成したポケット内にシート状の低密度ポリエチレンを1枚以上装入したことを特徴とするライフジャケット。
【請求項6】 適所に形成したポケット内にシート状の低密度ポリエチレンを1枚以上装入してなる水泳用ヘルパー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣服(下着や外套、水着、ライフジャケット等も含む)に関する。
【0002】
【発明の背景】現在盛んなスイミングスクールでは、二の腕及び腰につける浮き輪の水泳用ヘルパーがもっぱら補助具として使用されているが、特に二の腕にヘルパーを付けると動きにくく、泳ぎの練習をしにくい。一方で、身障者や老人など力の弱った者においては、腕だけのヘルパーでは恐怖感があり、体全体を適度な浮力で浮かせられるものを望む声が高い。しかし、現在のような空気を入れて膨らませるタイプでは、上半身全体を覆うようなタイプとしてしまうと、浮きすぎて話にならないし、身動きがとれなくなる。
【0003】また、現在、ライフジャケットといえば、空気で膨らませるチョッキ形のものを指すが、これらは概してゴツくごわごわしており柔軟性に欠け、装着していると動きにくくなるという難点をもつ。そのため漁師などは装着を嫌い、結果として遭難時に命を落としてしまうというような事故が後を絶たない。
【0004】本発明は以上のような背景に鑑みて発案されたもので、柔軟性があって動きやすく、適当な浮力をもった衣服を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の衣服は、シート状にした低密度ポリエチレンを取り付けたことを特徴とする。水を吸わない低密度ポリエチレンをシート状にして取り付けることで、柔軟性に優れ且つ体にフィットさせられるので非常に動きやすいものができる。また、低密度ポリエチレンを数ミリないし0.数ミリほどの厚さのシート状とし、その重ね枚数で浮力を調整することが可能である。このような低密度ポリエチレンとしては、韓国特許第46033号にあるものが最適である。当該特許の製法による低密度ポリエチレンは、水を吸わず、浮力にも非常に優れている。
【0006】その低密度ポリエチレンの取り付け方法は、衣服の内側や外側に縫いつけたり貼り付ける、あるいは衣服の適所にポケットを作って装入するという方法が可能である。枚数による浮力調整を考えると、ポケットを作って装入する方法が適していると言える。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に、水着の場合の例を示す。
【0008】本例の水着1はセパレーションタイプで、ベスト2とパンツ3とからなる。その両者とも、裏地による縦方向帯状のポケット4が数カ所形成されており、そのポケット4のそれぞれに、短冊シート状とした低密度ポリエチレンの浮力シート5が数枚重ねて装入してある。その重ね枚数は(図示の例では3枚)、浮力を大きくしたいときには多くし、小さくしたいときには少なくすることができ、用途に応じて浮力を最適な状態に調整することができるようになっている。各ポケット4の口は、面ファスナーや普通のファスナーで閉じてもよいし、後から浮力シート5を取り出す必要がなければ縫いつけてしまってもよい。
【0009】この水着1は、水着自体が全体的に浮力をもつので、着るだけで体全体が適当な浮力で浮く。そして、体にジャストフィットし且つ浮力シート5が柔軟なので、非常に動きやすく、泳ぎの妨げにならない。したがって、身障者や老人、まったくのカナヅチの者であっても安心して水中リハビリやレッスンを受けられる。また、浮力シート5の枚数により浮力を部分的にも微調整できるので、浮きすぎたりすることなく、子供の水泳教室などにも重宝である。
【0010】また、この水着1とあわせて、図2に示すような腰に巻き付ける帯状の水泳用ヘルパー6も同様の構成にて作ることができる。このヘルパー6は、腰に巻き付けて面ファスナー7で止めるようにし、背中側に浮力シート5がくるようにして使用する。このようなヘルパー6とした場合も、装入する浮力シート5の枚数を調整することで適宜浮力を調整でき、体格、体重にあわせて選択可能である。
【0011】さらなる例として図3及び図4に、レインコートの場合の例を示す。
【0012】本例のレインコートは、上着10とズボン20のセパレート式で、断熱効果が高く、防寒、防水、浮力の機能を発揮し、ライフジャケットとしても機能する。したがって、漁、冷蔵・冷凍庫内作業、寒冷地屋外作業、山岳作業、釣り、バイク用に適している。
【0013】まず、このレインコートの上着10は、内側全体に裏地を施してあり、これにより形成されるポケット11内に、シート状とした低密度ポリエチレンによる浮力シート12が装入されている。つまり、上着10の全体的に浮力シート12が装入された形である。その浮力シート12の厚さは数ミリ程度なので、薄く柔軟性に富んでおり、体の動きに非常にフィットする。したがって、この上着10を着ていたとしても、かさばって作業の邪魔になるようなことがない。なお、本例では腕の部分には浮力シート12を装入していないが、ここに入れることももちろん可能である。
【0014】一方、ズボン20は、オーバーオール形で、腰の部分にゴムベルト21が形成され、体にフィットするようにしてある。そして、その上の胸当て部22及び背当て部23を袋状に縫製してポケットを形成してあり、その中に浮力シート24,25を装入して密閉してある。また、ゴムベルト21よりも下の両足股下部26,27も同じく袋状に縫製してポケットとし、その中に浮力シート28,29をそれぞれ装入して密閉してある。
【0015】本例のズボン20の場合、股下部26,27に入っている浮力シート28,29よりも、胸当て部22及び背当て部23に入っている浮力シート24,25のほうを厚くし、胸当て部22及び背当て部23のほうで、より浮力が高くなるようにしている。これにより、上半身に対する浮力を脚よりも強め、水に浮いたときに逆立ちのような状態にならないよう工夫されている。
【0016】浮力シート12,24,25,28,29は水を吸わないので防水効果が高く、また風を通さないので防寒効果も高い。つまり、防水・防寒具として優れた機能を有するうえ、救命具としての浮力も十分に保有しているので、漁師にとってライフジャケット代わりに最適である。このような用途には、他にも、浮力シートを取り付けた救命用の下着などの応用も可能であり、チョッキ形のライフジャケットを浮力シートを利用して作ってもよい。
【0017】図3及び図4に示す形態のレインコートについて、浮力試験を行った。試験方法は、内部空気層の排除処理を施した本例のレインコート上下それぞれについて、淡水中に浮かべ、それに鉄片を吊り下げて徐々に鉄片を増量していき、全没浮遊状態に達したときの鉄片重量を初期浮力として測定した。さらにその後、全没状態のまま24時間放置した後の浮力を再度測定した。その結果、上着(質量920g)については初期浮力3.7kg、24時間後3.7kg、ズボン(質量830g)については初期浮力4.9kg、24時間後4.7kgと、非常に優れた浮力とその持続力を得られている。
【出願人】 【識別番号】502056064
【氏名又は名称】花見 建二
【出願日】 平成14年2月15日(2002.2.15)
【代理人】 【識別番号】100067644
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 裕
【公開番号】 特開2003−239116(P2003−239116A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−38059(P2002−38059)