| 【発明の名称】 |
車輌用着衣 |
| 【発明者】 |
【氏名】増田 光則 【住所又は居所】東京都葛飾区亀有3丁目42−6−101 エムズジンティック株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】車輌用着衣の身体に対する適切な装着を行わせるために、装着時に身体に対して窮屈感を与えない車輌用着衣の構造を提供すること。
【解決手段】車輌用着衣を構成するベルト構造体は、後身頃の一部を構成する少なくとも左右2本の縦ベルトと、左右一対の第1の横ベルトと左右一対の第2の横ベルトとによって構成されており、第1、第2の横ベルトは、後身頃において左右に分割されており、それぞれ左右から前身頃に至り結合されるようになっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記の要件を備えたことを特徴とする車輌用着衣(イ)身体の上半身前面を覆う前身頃と背面を覆う後身頃を構成するベルト構造体を有しており、当該ベルト構造体は可撓性を有する帯状のベルトの結合によって形成されていること。 (ロ)前記ベルト構造体は、後身頃の一部を構成する少なくとも左右2本の縦ベルトと、左右一対の第1の横ベルトと左右一対の第2の横ベルトを有していること。 (ハ)前記第1の横ベルトは、後身頃において左右に分割されており、左右の各脇下付近を通り前身頃に至るようになっていること。 (ニ)前記第2の横ベルトは、後身頃において左右に分割されており、左右の各胴部付近を通り前身頃に至るようになっていること。 (ホ)前記左の第1の横ベルトおよび前記左の第2の横ベルトの各一端部は、それぞれ左側の縦ベルトに結合され、前記右の第1の横ベルトおよび前記右の第2の横ベルトの各一端部は、それぞれ右側の縦ベルトに結合されていること。 (ヘ)前記左右の第1横ベルトの他端および前記左右の第2横ベルトの他端には、直接若しくは他のベルトを介して、互いに着脱自在に結合可能な留具が取り付けられていること。 (ト)前記留具は、ベルトに対する取付位置が調整可能となっていること。 【請求項2】 下記の要件を備えたことを特徴とする車輌用着衣(イ)身体の上半身前面を覆う前身頃と背面を覆う後身頃を構成するベルト構造体を有しており、当該ベルト構造体は可撓性を有する帯状のベルトの結合によって形成されていること。 (ロ)前記ベルト構造体は、後身頃の一部を構成する少なくとも左右2本の縦ベルトと、左右一対の第1の横ベルトと左右一対の第2の横ベルトと左右一対の肩ベルトと、左右一対の股ベルトを有していること。 (ハ)前記第1の横ベルトは、後身頃において左右に分割されており、左右の各脇下付近を通り前身頃に至りループが設けられていること。 (ニ)前記第2の横ベルトは、後身頃において左右に分割されており、左右の各胴部付近を通り前身頃に至りループが設けられていること。 (ホ)前記左の第1の横ベルトおよび前記左の第2の横ベルトの各一端部は、それぞれ左側の縦ベルトに結合されていること。 (ヘ)前記左右の肩ベルトは、その一端が前記左右2本の縦ベルトにそれぞれ結合されており、その他端は自由端として肩部を介して前身頃前方に垂下させた後に、前記第1の横ベルトの端部に設けたループを挿通させるようになっていること。 (ト)前記ループを挿通させた両肩ベルトの他端には、取付位置が調整可能な留具が設けられており、当該留具を互いに結合させることによって、左右の肩ベルトの他端同士を着脱自在に結合させるようになっていること。 (チ)前記左右の股ベルトは、長手方向の一方が前記縦ベルトに結合されており、他端は自由端として前記第2の横ベルトの端部に設けたループを挿通させるようになっていること。 (リ)前記ループを挿通させた両股ベルトの他端には、取付位置が調整可能な留具が設けられており、当該留具を互いに結合させることによって、両股ベルトの他端同士を着脱自在に結合させるようになっていること。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、身体に装着し、車輌に備えられているシートベルトに保持することにより、衝突等の事故の衝撃から身体を保護する車輌用着衣に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、本願発明者の考案した、身体に装着して、車輌に備えられているシートベルトに保持することにより、衝突等の車輌事故の衝撃から身体を保護する図3に示すような車輌用着衣がある。同図において101は従来の車輌用着衣を表している。図3(a)は車輌用着衣101の正面図、図3(b)は内部に設けられているベルト構造体を説明するための正面図、図3(c)は内部のベルト構造体を説明するための背面図、図3(d)は車輌のシートベルトをベルト構造体の所定部位に挿通させた状態を説明するための背面図である。車輌用着衣101は、図3(a)に示すように、一部に身体拘束用のベルトが表出した前合わせの左右の前身頃と、後身頃からなる着衣としてのベスト型に形成されている。また、車輌用着衣101は表生地と裏生地の重ね合わせによる2重の構成になっており、当該表生地と裏生地の間に図3(b)、(c)に示したようなベルト構造体が設けられており、所定の部位で各生地に取り付けられている。また、ベルト構造体の要素となる各ベルトには、それぞれ可撓性を有する繊維によって形成された幅広の織物が採用されている。 【0003】前記ベルト構造体は、以下の構成を有している。ベルト構造体は、後身頃となる背面の下側にV型に配置された第1の基礎ベルト103と、当該第1の基礎ベルト103の両上端部と結合し背面から前面胸部にかけて設けられた一対の第2の基礎ベルト105を有している。また、背面には、上部に位置する第1の横ベルト107と、下部に位置する第2の横ベルト109が平行に設けられている。第1の横ベルト107の両端部は、前面部(前身頃)において折り返してループ部113を形成するように縫合された後、さらに背面下方側に向かって折り返され、その各端部が第2の横ベルト109に対して縫合(結合部117)されている。また、第2の横ベルト109の両端には、両脇下部付近においてループ部115が形成されている。 【0004】さらに、2本の肩ベルト121および股ベルト123が設けられている。肩ベルト121は、背面、両肩、前面胸部に亘る縦向きに配置された一対のベルトである。各肩ベルト121は、その一端が第2の横ベルト109に縫合され(結合部125)、前記第1の基礎ベルト103、第1の横ベルト107、第2の基礎ベルト105の順にそれぞれ縫合(結合部127、111、129)されながら、前面部において前記第1の横ベルトの両端に形成した前記ループ部113に対して挿通させた後に、各両端部をバックル131で着脱自在結合するようになっている。股ベルト123は、1本のベルトによって形成されており、略中央部を前記V字形状を成す第1の基礎ベルト103の折返部に挿通して折り返すことにより二股状に構成し、各両端部を前記左右のループ部115にそれぞれ挿通させた後、バックル135で着脱自在に結合するようになっている。当該従来の車輌用着衣101は上記構成を有しており、身体に装着して車輌のシートに着席し、車輌のシートベルト137を図3(d)のように第1の基礎ベルト103および肩ベルト121と身体の間に通して固定し、シートに対して身体を固定するものである。すなわち、車輌のシートベルト137によって車輌用着衣101を保持し、車輌用着衣101を装着した身体の移動を制限するものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の車輌用着衣101は、身体に装着した後に車輌のシートベルト137に対して固定され、間接的にシートベルト137に対して身体を拘束させるものであるから、車輌用着衣101は身体に対して適切に装着される必要がある。このような観点から、車輌用着衣101には、身体に対して適切に装着させるためにバックル131およびバックル135の取り付け位置を変えて調整し第1の横ベルト107および第2の横ベルト109の長さが調節できるようになっている。しかし、極度に各ベルトの長さを縮めると身体を圧迫してしまうため、身体との間に適度な隙間を残した状態で各ベルトの長さを調節するように指導が行われている。上記各ベルトの長さの調節は、たとえば身体との間に指2本が入る程度、ベルト長を身体に密着させた状態から数センチメートル長くする等の基準に基づいて行われる。しかし、各ベルトには伸縮性が無いことから、密着しすぎると窮屈に感じてしまい、各ベルトの長さを基準よりも長く調節してしまう場合がある。このように、使用者によってベルトの長さが指導している適切値よりも長く調整されると、衝突時等に移動する身体の移動量が想定される距離よりも長くなってしまうことがあった。 【0006】本願発明は、上記の点に鑑み発明されたものであって、車輌用着衣の身体に対する適切な装着を行わせるために、装着時に身体に対して窮屈感を与えない車輌用着衣の構造を提供することをその課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本願請求項1記載の車輌用着衣は下記の構成を有する。すなわち、(イ)身体の上半身前面を覆う前身頃と背面を覆う後身頃を構成するベルト構造体を有しており、当該ベルト構造体は可撓性を有する帯状のベルトの結合によって形成されていること。 (ロ)前記ベルト構造体は、後身頃の一部を構成する少なくとも左右2本の縦ベルトと、左右一対の第1の横ベルトと左右一対の第2の横ベルトを有していること。 (ハ)前記第1の横ベルトは、後身頃において左右に分割されており、左右の各脇下付近を通り前身頃に至るようになっていること。 (ニ)前記第2の横ベルトは、後身頃において左右に分割されており、左右の各胴部付近を通り前身頃に至るようになっていること。 (ホ)前記左の第1の横ベルトおよび前記左の第2の横ベルトの各一端部は、それぞれ左側の縦ベルトに結合され、前記右の第1の横ベルトおよび前記右の第2の横ベルトの各一端部は、それぞれ右側の縦ベルトに結合されていること。 (ヘ)前記左右の第1横ベルトの他端および前記左右の第2横ベルトの他端には、直接若しくは他のベルトを介して、互いに着脱自在に結合可能な留具が取り付けられていること。 (ト)前記留具は、ベルトに対する取付位置が調整可能となっていること。 【0008】また、本願請求項2記載の車輌用着衣は下記の構成を有する。すなわち、(イ)身体の上半身前面を覆う前身頃と背面を覆う後身頃を構成するベルト構造体を有しており、当該ベルト構造体は可撓性を有する帯状のベルトの結合によって形成されていること。 (ロ)前記ベルト構造体は、後身頃の一部を構成する少なくとも左右2本の縦ベルトと、左右一対の第1の横ベルトと左右一対の第2の横ベルトと左右一対の肩ベルトと、左右一対の股ベルトを有していること。 (ハ)前記第1の横ベルトは、後身頃において左右に分割されており、左右の各脇下付近を通り前身頃に至りループが設けられていること。 (ニ)前記第2の横ベルトは、後身頃において左右に分割されており、左右の各胴部付近を通り前身頃に至りループが設けられていること。 (ホ)前記左の第1の横ベルトおよび前記左の第2の横ベルトの各一端部は、それぞれ左側の縦ベルトに結合されていること。 (ヘ)前記左右の肩ベルトは、その一端が前記左右2本の縦ベルトにそれぞれ結合されており、その他端は自由端として肩部を介して前身頃前方に垂下させた後に、前記第1の横ベルトの端部に設けたループを挿通させるようになっていること。 (ト)前記ループを挿通させた両肩ベルトの他端には、取付位置が調整可能な留具が設けられており、当該留具を互いに結合させることによって、左右の肩ベルトの他端同士を着脱自在に結合させるようになっていること。 (チ)前記左右の股ベルトは、長手方向の一方が前記縦ベルトに結合されており、他端は自由端として前記第2の横ベルトの端部に設けたループを挿通させるようになっていること。 (リ)前記ループを挿通させた両股ベルトの他端には、取付位置が調整可能な留具が設けられており、当該留具を互いに結合させることによって、両股ベルトの他端同士を着脱自在に結合させるようになっていること。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本願発明に係る車輌用着衣の一実施形態を図を用いて説明する。図1において1は本願発明に係る車輌用着衣を表しており、図1(a)は車輌用着衣1の正面図、図1(b)は背面図を表している。また、図1(a)、(b)は、後述するベルトの構造(ベルト構造体)を説明するための透視図となっている。車輌用着衣1は、図1(a)に示すように、一部に身体拘束用のベルトが表出した前合わせの左右の前身頃3(3a、3b)と後身頃5からなる着衣としてのベスト型に形成されている。前身頃3は、それぞれ左前身頃3a、右前身頃3bによって構成され、前面略中央部においてファスナー7によって係脱自在に係合するようになっている。また、車輌用着衣1は表生地と裏生地の重ね合わせによる2重構造になっており、当該表生地と裏生地の間に、図1(a)、(b)に示したような各ベルト(ベルト構造体)が配置され、所定の部位で前記表又は裏生地に対して取り付けられている。 【0010】次に、前記車輌用着衣1を構成するベルト構造体について説明する。ベルト構造体を構成する各ベルトはそれぞれ可撓性を有する繊維によって形成された幅広の織物として形成されており、自動車の衝突事故等によって生じる人体の荷重を支えるのに十分な引っ張り強度を有したものである。身体背面の下端から上部に亘る位置には、縦ベルトとして左右2本のベルト部を形成するV字型に折曲げ配置された第1の基礎ベルト11が設けられている。また、当該第1の基礎ベルト11上方の両端部には、背面、肩部、前面胸部に亘って設けられた左右一対の第2の基礎ベルト13(13a、13b)の一端が結合されている。これら第1の基礎ベルト11と第2の基礎ベルト13aおよび13bとの各結合部は、縫い糸によって強固に縫合されている。 【0011】また、同背面には上部に位置する第1の横ベルト17(17a、17b)と、下部に位置する第2の横ベルト19(19a、19b)が略横方向の向きに互いに平行となるように設けられている。これら第1の横ベルト17と第2の横ベルト19の構造が前記従来の車輌用着衣と異なるところである。すなわち、第1の横ベルト17は、図1(b)に示すように第1の左ベルト17aと第1の右ベルト17bに分かれており、それぞれ後述する肩ベルト31a、31bに対して縫合により結合(結合部15a、15b)されている。また、第1の左ベルト17aと第1の右ベルト17bの各両端部は、前面部において折り返してループ部21(21a、21b)を形成するように縫合した後、それぞれ背面下方側に向かって折り返され(斜ベルト34a、34b)、その各端部が第2の横ベルト19に対して縫合(結合部23)されている。第2の横ベルト19も、図1(b)に示すように第2の左ベルト19aと第2の右ベルト19bに分かれており、当該第2の左右のベルト19a、19bの各両端には、折り返して縫製されることにより、胴部の両脇付近においてループ部25a、25bが形成されている。 【0012】さらに、車輌用着衣1には左右一対の肩ベルト31(31a、31b)および股ベルト33が設けられている。肩ベルト31は、それぞれ背面、肩、前面胸部に亘って略縦方向に設けられたベルトである。各肩ベルト31a、31bは、その一端が第2の横ベルト19に縫合され(結合部32(32a、32b))、次いで、第1の基礎ベルト11(結合部35(35a、35b))、第1の横ベルト17(結合部15a、15b)、第2の基礎ベルト13(結合部37(37a、37b))とぞれぞれ縫合されている。また、左右の各肩ベルト31a、31bの他端部には、雄雌一対で着脱自在に結合可能な留具(以下「バックル」という)39(39a、39b)がそれぞれ取り付けられ、前記ループ部21a、21bを挿通させた後に結合することができるようになっている。また、肩ベルト31に対するバックル39a、39bの取り付け位置は、任意に調整可能となっており、装着した身体に合わせて肩ベルト31の長さを調節するようになっている。当該構成によって、車輌用着衣1を身体に装着した後に左右の各肩ベルト31a、31bのバックルを結合させることで、各肩ベルト31a、31bと前記ループ部21a、21bを介して第1の左ベルト17aおよび第1の右ベルト17bが、身体胸部の周囲を拘束するベルトとして作用するようになっている。そして、バックル39a、39bによってベルトの長さを調整することにより、身体胸部に対するベルトの長さを調整するようになっている。 【0013】股ベルト33は、1本のベルトによって形成されており、略中央部を前記V型を成す第1の基礎ベルト11の折返部(頂部)に挿通して折り返した後縫製することで、二股状に垂下するように分かれた一対の左股ベルト33a、右股ベルト33bを形成している。また、左股ベルト33aの端部には、雄雌一対で着脱自在に結合可能となる雄バックル41aが取り付けられ、右股ベルト33bの端部には、前記雄バックル41aと係合する雌バックル41bが取り付けられている。そして、各左股ベルト33a、右股ベルト33bの端部を、それぞれ前記第2の横ベルト19の端部に形成したループ部25a、25bに挿通させた後に、各バックル41a、41bによって結合させるようになっている。この構成によって、各左股ベルト33a、右股ベルト33bおよびループ部25a、25bを介した第2の横ベルト19によって、身体腰部付近の周囲を拘束するようになっている。また、バックル41a、41bの各股ベルト33a、33bに対する取り付け位置は、任意に調整可能となっており、装着した身体に合わせて各股ベルト33a、33bの長さを調節するようになっている。 【0014】図2(a)〜(c)は、本願発明に係る車輌用着衣1の作用を説明するための説明図である。各図において、上欄の図は車輌用着衣1を装着した人体Hを上部から表したものであり、中欄は同状態の車輌のシートに着座した身体の側面図、下欄は同状態の車輌用着衣1を表したものである。図2(a)は、適切に身体に対して車輌用着衣1を装着した状態を表している。この状態では、肩ベルト31a、31bおよび左右の股ベルト33a、33bがそれぞれ適切な長さに調節されている。 【0015】図2(b)は、肩ベルト31a、31bおよび左右の股ベルト33a、33bを適切値よりも短く調整した状態を示している。すなわち、第1の横ベルト17を構成する第1の左ベルト17aと第1の右ベルト17bがそれぞれが前身頃の方引っ張られ、第2の横ベルト19を構成する第2の左ベルト19aと第2の右ベルト19bがそれぞれが前身頃の方引っ張られた状態である。なお、この状態は、従来の伸縮しない第1のベルトおよび第2のベルトを用いた場合であれば身体に対して窮屈と感じる程圧迫した状態である。しかし、本実施形態による車輌用着衣1では、第1のベルト17及び第2のベルト19を締めすぎても背中部分で繋がっていないので、人体Hに対する締め付けが所定以上にはならず、装着していても窮屈と感じないようになっている。特に、装着者が子供の場合は締め付けを嫌うので有効な手段である。 【0016】図2(c)は、車輌用着衣1を装着した人体Hが衝突等で前方に移動しようとするのを、シートベルト41が車輌用着衣1を保持して、人体Hの移動を制限している状態を表したものである。シートベルト41は、車輌用着衣1の背部に設けられているV字状となっている部位の2本の第1の基礎ベルト11および縦方向に2本設けられている肩ベルト31a、31bと人体Hとの間に挿通するようになっている。すなわち、人体Hが前方に移動しようとすると、シートベルト41が左右方向に間隔を隔てて設けられている2本の縦ベルト(第1の基礎ベルト11および左右の肩ベルト31a、31b)を保持して、2本の縦ベルトを互いに近づけるように作用する。また、同時に、左右の肩ベルト31a、31bに縫着されている第1の横ベルト17と第2の横ベルト19を背中方向に引っ張る力が作用するので、車輌用着衣1の前方への移動を防ぐとともに身体を強く拘束する状態となる。 【0017】次に、各ベルトの他の作用について説明する。第1の横ベルト17および第2の横ベルト19は、それぞれ肩ベルト31を介して第1の基礎ベルト11に結合(結合部35a、35b)されている。すなわち、第1の横ベルト17および第2の横ベルト19が前身頃方向に引っ張られた場合には、結合部35a、35bを中心として肩ベルト31が折れ曲がるような状態となっている。このように、肩ベルト31は第1の横ベルト17および第2の横ベルト19を、横方向に対する移動を許容しながら、保持する作用を有している。 【0018】また、肩ベルト31は、第1の横ベルト17の上部(結合部15aと結合部37aおよび結合部15bと結合部37bの各間)において、ゴムベルト43(43a、43b)を介して連結された構造となっている。前記第1、第2の横ベルト17、19は、身体の横(周囲)方向を拘束することを主な目的とするものであるが、これに対して、肩ベルト31(31a、31b)、第1、第2の基礎ベルト11、13および股ベルト33は、身体の上下方向を拘束することを主な目的としている。第1の基礎ベルト11の両端部と第2の基礎ベルト17は、屈曲した状態で結合(屈曲部45)されており、屈曲部45の上下には、結合部35、37において前記ゴムベルト43で連結された肩ベルト31が結合されている。また、第1、第2の基礎ベルト11、17が、肩ベルト31および股ベルト33によって上下方向に引っ張られた場合には、屈曲部45が屈曲状態から略直線状態になり、全体として上下方向に若干伸びるようになっている。また、当該屈曲部45が直線状に伸びた場合には、前記ゴムベルト43によって縮む方向に力が作用する。このように、この屈曲部45の形状とゴムベルト43によって、第1の基礎ベルト11と第2の基礎ベルト17が、全体として上下方向に伸縮することになる。したがって、肩ベルト31(31a、31b)、斜ベルト34(34a、34b)、第1、第2の基礎ベルト11、13および股ベルト33(33a、33b)によって構成される身体の上下方向を拘束するベルトに伸縮部が設けられたのと同様の作用を奏し、身体に対する窮屈感を緩和させることができるようになっている。 【0019】 【実施例】次に、本願発明に係る実施例について説明する。上記実施の形態では、第1の横ベルト17と第2の横ベルト19を身体前面において、肩ベルト31および股ベルト33を介して間接的に繋げ、身体の胸部および腰部付近を拘束する構成となっている。これに対して、第1の横ベルトおよび第2の横ベルトの端部にそれぞれ雄雌一対で結合するバックルの一方を取付け、当該各バックルによって横ベルトおよび第2の横ベルトの両端部を直接連結させる構造とすることができる。このようにすることで、前記実施の形態の場合と同様に身体に対する圧迫感を与えることなく適切に身体に密着し、衝突時の身体移動も同様に制限することがてきる。なお、この場合には、肩ベルトおよび股ベルトの各端部は、別途設けた結合手段によって第1の横ベルトおよび第2の横ベルトに結合される。 【0020】また、上述した実施形態および実施例では、車輌用着衣をそれぞれ分割された左前身頃および右前身頃によって構成した前身頃を有し、互いにをファスナーによって係脱自在に係合するように形成した、ベスト型として説明した。しかし、本願発明に係る車輌用着衣は、当該構成に限定されるものではなく、前合わせ式ではなく、頭部から被るような形態に形成しても良い。 【0021】 【発明の効果】以下、本願発明に係る車輌用着衣の効果について説明する。すなわち、従来の車輌用着衣は、身体を拘束するためのベルトには伸縮性がなく、調節によってベルトを締めすぎると圧迫感を感じることから、ベルトを緩めに調節して装着されることがあった。これに対して、本願発明に係る車輌用着衣は、必要以上に身体を圧迫することがないようになっている。したがって、ベルトを緩く調節してしまう要因となっていた圧迫感を軽減させることができ、適切に車輌用着衣を装着することができるという効果を有している。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500175381 【氏名又は名称】エムズジンティック株式会社 【住所又は居所】東京都葛飾区亀有3−42−6−101
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| 【出願日】 |
平成14年1月28日(2002.1.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081363 【弁理士】 【氏名又は名称】高田 修治
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| 【公開番号】 |
特開2003−221710(P2003−221710A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月8日(2003.8.8) |
| 【出願番号】 |
特願2002−19042(P2002−19042) |
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