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【発明の名称】 携帯型電話器対応雨衣
【発明者】 【氏名】伯耆田 隆一

【要約】 【課題】雨天時の屋外作業に携帯型電話器を携行する際、携帯型電話器が濡れて故障し、または地面や水溜まりに落下して故障し、あるいは紛失するのを未然に防止できる携帯型電話器対応雨衣を提供する。

【解決手段】携帯型電話器PHは、レインコート1の内ポケット7に収納することで、濡れて故障することなく携行される。また、支持紐9のの先端部に固定された連結具8のクリップ8Bに携帯型電話器PHのストラップSを連結することで、地面に落下して故障し、あるいは紛失することなく携行される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 携帯型電話器を収納する内ポケットと、この携帯型電話器に付設されたストラップを着脱自在に連結する連結具を有する支持紐とが左右の前身頃の少なくとも一方の内側に設けられていることを特徴とする携帯型電話器対応雨衣。
【請求項2】 前記内ポケットの人体側が電磁波遮蔽処理されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯型電話器対応雨衣。
【請求項3】 前記内ポケットが吸水性を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯型電話器対応雨衣。
【請求項4】 前記支持紐の基端部が前記内ポケットの内部に止着されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の携帯型電話器対応雨衣。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レインコート等の雨衣に関し、詳しくは、携帯電話やPHSと略称される携帯型電話器の携行に好適な携帯型電話器対応雨衣に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、雨天時などの屋外作業に際しては、両手が自由に使えるようにレインコートや雨合羽などの雨衣が着用される。そして、このような雨衣を着用した雨天時などの屋外作業において、作業の指示や連絡などには、近年普及の目覚ましい携帯型電話器が一般に使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来知られているレインコートや雨合羽などの雨衣には、外ポケットは設けられているが、内ポケットは設けられていない場合もある。内ポケットが設けられていない場合には、雨天の屋外作業に際し、携帯型電話器は雨衣の外ポケットに入れて携行される。
【0004】しかし、外ポケットには雨滴が浸入し易いため、携帯型電話器が濡れて故障を起こす虞れがある。また、雨天の屋外では手元が濡れて滑り易いため、外ポケットから出し入れする際に携帯型電話器を地面や水溜まりに落下して故障させる虞れや、紛失する虞がある。
【0005】そこで、本発明は、雨天などの屋外作業に携帯型電話器を携行する際、携帯型電話器が濡れて故障し、または地面や水溜まりに落下して故障し、あるいは紛失するのを未然に防止できる携帯型電話器対応雨衣を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する手段として、本発明に係る携帯型電話器対応雨衣は、携帯型電話器を収納する内ポケットと、この携帯型電話器に付設されたストラップを着脱自在に連結する連結具を有する支持紐とが左右の前身頃の少なくとも一方の内側に設けられていることを特徴とする。
【0007】本発明の携帯型電話器対応雨衣においては、内ポケットに携帯型電話器を収納することで、携帯型電話器は濡れて故障することなく携行される。また、支持紐の連結具に携帯型電話器のストラップを連結することで、携帯型電話器は地面に落下して故障し、あるいは紛失したりすることなく携行される。
【0008】本発明の携帯型電話器対応雨衣において、内ポケットの人体側が電磁波遮蔽処理されていると、内ポケットに収納された携帯型電話器から雨衣着用者への電磁波の悪影響を抑制できる。内ポケットの電磁波遮蔽処理は、内ポケットを構成する布材自体をカーボンブラックや導電性金属粉等の導電性物質を含有するか、これらの物質で被覆された導電性繊維で織製等したり、これらの導電性繊維で調製した導電性布片を布材に取り付けたり、あるいは導電性のシートやフィルムや層を布材に取り付ける(積層・貼着・逢着・塗布等)などして達成される。なお、導電性布片、導電性シートやフィルムを取り付ける場合は、これらの布片、シートやフィルムを着脱自在にすることもできる。
【0009】また、内ポケットが吸水性を有していると、雨に濡れた携帯型電話器も内ポケットに収納することで携帯型電話器の表面の水が内ポケットに吸水され、携帯型電話器の内部に水が浸入するのを防止することができる。内ポケットに吸水性を付与するには、内ポケットを構成する布材自体を吸水性の高い麻や綿等の天然繊維や、吸水性を付与した合成繊維等で織製したり、これらの繊維で調製した布片やシートを布材に取り付ける(積層・貼着・逢着等)などして達成される。なお、吸水性の高い布片やシートを取り付ける場合には、これらの布片やシートを着脱自在にすることもできる。そして、吸水によりカビが発生するのを防止するために吸水性の布材、あるいは布片やシートには、ポリフェノール等の防カビ、抗菌剤を混入しておいてもよい。
【0010】さらに、前記内ポケットが衝撃吸収性を有していると、内ポケットに収納された携帯型電話器が屋外作業の機材などにぶつかった場合の衝撃を緩和でき、携帯型電話器を衝撃から保護できる。内ポケットに衝撃吸収性を付与するには、内ポケットを構成する布材にパイル生地を使用したり、あるいは布材にポリウレタンフォーム等各種のフォームシートを取り付ける(積層・貼着・縫着等)などして達成され、またこのフォームシートを取り付ける(積層・貼着・縫着等する)場合には、このフォームシートを着脱自在にすることもできる。
【0011】加えて、以上のような導電性、吸水性、衝撃吸収性の全てを、1枚の布片やシート等に付与してもよく、またこの布片やシート等を着脱自在としてもよいし、あるいはこれらの導電性、吸水性、衝撃吸収性の全てを前述のようにして付与した内ポケット自体を着脱自在に構成してもよい。
【0012】また、前記支持紐の基端部が前記内ポケットの内部に止着されていると、支持紐の全体を内ポケットに収納することができ、内ポケットの廻りに支持紐が露出して邪魔になることがない。
【0013】なお、本発明の携帯型電話器対応雨衣は、フード付きのものが好ましいが、フード付きでなくても構わない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係る携帯型電話器対応雨衣の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る携帯型電話器対応雨衣の一実施形態としてのレインコートの前身頃を開いた状態の正面図、図2は図1に示した連結具および支持紐を携帯型電話器と共に示す斜視図である。
【0015】本発明に係る携帯型電話器対応雨衣は、例えば図1に示すようなレインコート1として具現化される。このレインコート1は、ジッパー2およびドットボタン3で止め着けられる左右の前身頃4の外側に図示しない外ポケットを有し、襟5にはフード6が連続して縫製されている。
【0016】ここで、前記レインコート1の左右の前身頃4の少なくとも一方、例えば左前身頃4の内側には、携帯型電話器PHを収納する内ポケット7と、携帯型電話器PHに付設されたストラップSに着脱自在に連結する連結具8を有する支持紐9とが設けられている。なお、携帯型電話器PHは、一般に携帯電話やPHSと略称されるものを含み、図示の例に限らず折り畳み式のものであってもよい。
【0017】前記レインコート1は、防水性の表布に裏布を逢着して構成される。表布としては、例えばゴム引布や、シリコン加工が施されたポリエステル繊維等の織布が使用される。また、裏布としては、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維製、綿、麻、絹、毛などの天然繊維を素材としたメッシュ、寒冷紗、その他の織布、不織布、編布が使用される他、吸水性の良好なパイル地状の生地等を用いることもできる。
【0018】レインコート1の内ポケット7は、前記携帯型電話器PHを収納できる限り、どのような形式のものであってもよい。例えば1枚の布の周囲に縫い代を設け、その縫い代でレインコート1の表布に縫合するタイプのもの(以下、「打ち付けタイプの内ポケット」と言う)であってもよいし、袋状に予め縫製したものをレインコート1の表布と裏布との間に挿入して縫合するタイプのもの(以下、「袋状の内ポケット」と言う)であってもよいし、これら何れのタイプのものであってもジッパー、ベルベットファスナー、ボタン、スナップ等で着脱自在に取り付けるものであってもよい。内ポケット7の素材としては、レインコート本体の裏布と同様のものや、表布と同様のもの、あるいは他の布材が使用できるが、上記のように内ポケット7に電磁波遮蔽性,吸水性,衝撃吸収性を付与する場合には、表布や裏布は一般には電磁波遮蔽性,吸水性,衝撃吸収性がないため、表布や裏布と同様のものを使用する際には、前記した布片、シート、フィルム等を取り付けたものを使用することとなる。
【0019】ここで、一実施形態における前記内ポケット7(袋状の内ポケット)の布材として、表材と裏材と中材との3層構造からなるものを説明する。表材は、上記したレインコート1の裏布と同様の材質を使用し、この表材の人体側には、内ポケット7に収納された携帯型電話器PHからレインコート1の着用者への電磁波の悪影響を抑制するため、カーボンブラックや導電性金属粉等の導電性物質を含有する合成樹脂層を予め設けたものを使用している。なお、表材の人体側を、カーボンブラックや導電性金属粉等の導電性物質を含有する合成繊維や、金属蒸着させた生地やメッシュ状の布等の布材で構成し、他の部分を上記レインコート1の裏布と同様の材質で構成したものであってもよい。
【0020】裏材は、雨に濡れた携帯型電話器PHを内ポケット7に収納した際、その表面の水を吸水して携帯型電話器PHの内部に水が浸入するのを防止するため、吸水性の高い布材で構成されている。中材は、内ポケット7に収納された携帯型電話器PHが屋外作業の機材などにぶつかった場合の衝撃を緩和して携帯型電話器PHを保護するため、パイル生地やポリウレタンフォームなどの衝撃吸収性のあるもので構成されている。
【0021】前記裏材には、吸水によりカビが発生するのを防止するため、防カビ、抗菌剤が混入されている。防カビ、抗菌剤としては、ポリフェノールを始めとして、2−メチル−4−イソアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソアゾリン−3−オン、p−トリルジヨードメチルスルホン、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、2−メトキシカルボニルアミノベンズイミダゾール等を使用することができる。
【0022】また、以上の袋状の内ポケット7の代わりに、打ち付けタイプの内ポケット7を設ける場合であって、以上の袋状の内ポケット7と同様に表材、中材、裏材の3層構造からなるものを設ける場合は、レインコート1の着用時、表材が人体側に位置するため、表材に上記のカーボンブラックや導電性金属粉等の導電性物質を含有する合成繊維や、金属蒸着させた生地やメッシュ状の布等の布材で構成したものを使用すればよい。しかも、この打ち付けタイプの内ポケット7の場合は、上記の3層構造からなる布材に代えて、レインコート1の裏布と同様のものを使用し、この裏布に電磁波遮蔽性,吸水性,衝撃吸収性を合わせて有する布片、シート、フィルム等を着脱自在に取り付けたものであってもよい。
【0023】前記連結具8は、例えば合成樹脂製であり、図2に示すように、支持紐9の先端部に固定されたヨリ止8Aと、このヨリ止8Aの軸部に回転自在に連結されたクリップ8Bとで構成されている。そして、このクリップ8Bが携帯型電話器PHのストラップSに着脱自在に連結される。
【0024】支持紐9は、例えばポリエステル、ナイロン等の合成繊維の平織り、丸編みなどにより構成されている。この支持紐9の基端部は、図示の例では内ポケット7の上方に逢着されている。なお、支持紐9の基端部は、内ポケット7の内部に逢着されていてもよい。この場合、携帯型電話器PHを携行しないときには、支持紐9の全体を内ポケット7に収納することができ、内ポケット7の廻りに支持紐9が露出して邪魔になることがない。
【0025】以上のような構造を有する一実施形態の携帯型電話器対応雨衣としてのレインコート1では、内ポケット7に携帯型電話器PHを収納することで、携帯型電話器PHは濡れて故障することなく携行される。また、支持紐9の先端部に付設された連結具8のクリップ8Bに携帯型電話器PHのストラップSを連結することで、携帯型電話器PHは地面に落下して故障し、あるいは紛失することなく携行される。
【0026】ここで、一実施形態においては、内ポケット7の表材(人体側)が電磁波遮蔽処理されているため、内ポケット7に収納された携帯型電話器PHからレインコート1の着用者への電磁波の悪影響が抑制される。また、内ポケット7の裏材が吸水性を有するため、雨に濡れた携帯型電話器PHは、内ポケット7に収納されることでその表面の水が吸水され、携帯型電話器PHの内部に水が浸入するのが防止される。さらに、内ポケット7の中材が衝撃吸収性を有するため、内ポケット7に収納された携帯型電話器PHは、屋外作業の機材などにぶつかった場合の衝撃が緩和されて保護される。
【0027】前記携帯型電話器PHは、剥き出しのまま雨中で使用されると、雨水の浸入により故障するおそれがある。そこで、一実施形態のレインコート1には、図3に示すように、携帯型電話器PHを雨中で使用するための専用の防水袋Pが付属品として用意される。
【0028】前記防水袋Pは、例えば合成樹脂フイルムの高周波融着により成形されており、その開口部P1には、防水袋Pの表面P2に密着して開口部P1を封止するフラップP3が一体に形成されている。この防水袋Pの表面P2は、携帯型電話器PHのボタン操作が可能なように透明な樹脂フイルムで構成されている。そして、この防水袋Pは、一体型または折り畳み式の携帯型電話器PHを収納できる大きさを有すると共に、折り畳み式の携帯型電話器PHを開いたまま収納して開閉できる十分な柔軟性を有している。
【0029】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る携帯型電話器対応雨衣によれば、内ポケットに携帯型電話器を収納して携行することで、携帯型電話器が濡れて故障するのを未然に防止できる。また、支持紐の連結具に携帯型電話器のストラップを連結することで、携帯型電話器が地面に落下して故障し、あるいは紛失するのを未然に防止することができる。
【0030】本発明の携帯型電話器対応雨衣において、内ポケットが電磁波遮蔽処理されている場合、内ポケットに収納された携帯型電話器から雨衣着用者への電磁波の悪影響を抑制することができる。
【0031】また、内ポケットが吸水性を有する場合、雨に濡れた携帯型電話器を内ポケットに収納することで表面の水を吸水することができ、携帯型電話器の内部に水が浸入するのを防止することができる。
【0032】さらに、内ポケットが衝撃吸収性を有する場合、内ポケットに収納された携帯型電話器が屋外作業の機材などにぶつかった場合の衝撃を緩和でき、携帯型電話器を衝撃から保護することができる。
【0033】そして、支持紐の基端部が内ポケットの内部に止着されている場合、支持紐の全体を内ポケットに収納することができ、内ポケットの廻りに支持紐が露出して邪魔になることがない。
【出願人】 【識別番号】000000077
【氏名又は名称】アキレス株式会社
【出願日】 平成14年1月16日(2002.1.16)
【代理人】 【識別番号】100094488
【弁理士】
【氏名又は名称】平石 利子
【公開番号】 特開2003−213505(P2003−213505A)
【公開日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【出願番号】 特願2002−8030(P2002−8030)