| 【発明の名称】 |
作業用エプロン |
| 【発明者】 |
【氏名】大田 実 【住所又は居所】愛知県海部郡七宝町大字桂字北海道2055番地 ワコウ衣料株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】快適な着用性を維持しながらカビの発生を効果的に防止することができる作業用エプロンを提供する。
【解決手段】この作業用エプロンは、表面を合成樹脂の防水被覆層でコーティングした生地を用いて作られる作業用エプロンである。エプロン本体1の裾部が裏側に幅広く折り返されて幅広ヘム部4が形成され、幅広ヘム部4の縫着部4aに沿って裾部の裏側に帯状シール材10が溶着される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表面を合成樹脂の防水被覆層でコーティングした生地を用いて作られた作業用エプロンにおいて、エプロン本体の裾部が裏側に幅広く折り返されて幅広ヘム部が形成され、該幅広ヘム部の縫着部に沿って裾部の裏側に帯状シール材が溶着されていることを特徴とする作業用エプロン。 【請求項2】 前記幅広ヘム部の幅は、前記エプロンの丈の5%〜15%の寸法で形成されている請求項1記載の作業用エプロン。 【請求項3】 エプロン本体が脚覆い部の上に胸覆い部を一体に延設して形成され、脚覆い部の裾部に幅広ヘム部が形成され、エプロン本体には2本の止め紐が背面で交差するように、胸覆い部の上端に縫着されている請求項1記載の作業用エプロン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、食品の加工工場、給食を調理する給食用厨房などで作業する作業者が着用する際のエプロンとして好適な作業用エプロンに関する。 【0002】 【従来の技術】食品の加工工場、給食を調理する給食用厨房などでは、食品の屑などが床に落ちて床を汚しやすい。そのために、厨房などの床は、頻繁に水を流して床の汚れを洗い流すようにしている。また、このような厨房内や食品の加工工場で作業する作業者は、床や作業台などの水洗いなどを行うために、防水加工を施した作業用エプロンを着用し、長靴を履いて作業を行っている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような厨房内や食品の加工工場で使用する作業用エプロンは、通常、基布の表面に防水用の合成樹脂を被覆したコーティング生地を用いて作られており、水がエプロンの表面についても内部に浸透しにくいように構成されている。 【0004】しかし、従来のこの種の防水加工された作業用エプロンであっても、基布の内側、特に裾部分の内側にカビが発生しやすいという問題が生じていた。この理由として、コーティング生地に使用されるコーティングは通常防カビ性を有しており、エプロンを濡れたままで作業場などに干しておいたとしても、コーティング面にカビが発生することは殆どないが、コーティングのないエプロンの内側に水が付着した場合、基布が水分を吸収保持するため、水分を吸収した箇所からカビが発生しやすいという現象が生じる。 【0005】また、厨房などの濡れた床の作業場では、作業者が膝を折り曲げて或いは腰を屈めて作業する場合があり、その際、作業用エプロンの裾が床面に着くと、従来のエプロンはその表面が防水コーティングされているものの、裾の部分を含めその裏面は基布がそのまま露出しているため、作業者が腰を屈めた際にエプロンの裾が床に着くと、容易に床の水分が基布に吸着される。したがって、このようなエプロンをそのままの状態にしておくと、裾の部分からカビが発生し始め、徐々にカビが裾から這い上がるように増大していくという問題があった。 【0006】そこで、基布の表面と共に裏面も合成樹脂の防水被覆層をコーティングした両面コーティング布を生地として、作業用エプロンを作ることが検討されたが、両面を合成樹脂でコーティングした場合、生地の重量が重くなるため、エプロンを着用した作業者に負担がかかるという問題が生じる。また、内側を防カビ性の合成樹脂層でコーティングしたエプロンは、作業者にとっては化学物質が皮膚に接近するために、かぶれの原因となり、吸湿性を持たない布が皮膚を覆うことによっても、作業者に不快感を感じさせる問題があった。 【0007】本発明は、上述の課題を解決するものであり、快適な着用性を維持しながらカビの発生を効果的に防止することができる作業用エプロンを提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の作業用エプロンは、表面を合成樹脂の防水被覆層でコーティングした生地を用いて作られた作業用エプロンにおいて、エプロン本体の裾部が裏側に幅広く折り返されて幅広ヘム部が形成され、幅広ヘム部の縫着部に沿って裾部の裏側に帯状シール材が溶着されていることを特徴とする。 【0009】ここで、幅広ヘム部の幅は、エプロンの丈の5%〜15%の寸法で形成することができる。また、エプロン本体は、脚覆い部の上に胸覆い部を一体に延設して形成し、脚覆い部の裾部に幅広ヘム部を形成し、エプロン本体には2本の止め紐を背面で交差するように胸覆い部の上端に縫着することができる。 【0010】 【作用】上記構成の作業用エプロンは、その裾の部分が内側に幅広に折り返された幅広ヘム部4が形成されているから、防水被覆コーティングの部分が裾の内側の幅広なヘム部分に延設された状態となり、着用者が濡れた床の上で膝を曲げて或いは腰を屈めて作業した際、床の水がエプロンの裾に着いたとしても、幅広に折り曲げた防水被覆層で水がはじかれ、エプロンの基布に水が吸収されることは防止される。 【0011】したがって、従来のこの種の作業用エプロンのように、エプロンの内側に裾の部分から徐々に上方にカビが這い上がるように発生することはなく、エプロンを清潔に使用することができる。また、幅広ヘム部の縁の縫着部に、帯状シール材がその部分を覆うように溶着されているから、基布の端部や縫着部から水が基布内に進入することを防止し、カビの発生を防止することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は作業用エプロンの正面図を示し、図2はその背面図を示している。1はエプロン本体であり、脚覆い部2の上に胸覆い部3が一体に延設されて構成される。脚覆い部2と胸覆い部3とからなるエプロン本体1は、基布の表面に防水コーティング層を施した生地を、所定の形状に裁断し、縁部を内側に折り曲げそれを縁に沿って縫着して形成される。特に、エプロン本体1の下端の裾部には、裾の縁部を十分に幅広く内側に折り曲げその縁を縫着して、幅広ヘム部4が形成されている。 【0013】このエプロン本体1の裾部の幅広ヘム部4は、その幅(エプロンにおける高さ方向の折り曲げ幅)が、エプロン本体1の丈寸法の5%〜15%、望ましくは7%〜13%になるように形成される。例えば、エプロン本体1の丈が100cmの場合、幅広ヘム部4の幅は5cm〜15cmの寸法になるように形成される。幅広ヘム部4の幅がエプロン本体1の丈寸法の5%未満になると、エプロンの裾の折り返し幅が少なすぎて、着用者が屈んだ姿勢をとったような場合、エプロンの裾が床に着いたとき、床上の水がエプロンの裏側の基布に付着し、基布が水分を吸収してカビが発生しやすくなる。また、幅広ヘム部4の幅がエプロン本体1の丈寸法の15%を超えると、それだけエプロンの裾部の折り返し部分が多くなりすぎて、エプロンの重量が重くなり、着用者に負担をかける不具合が生じやすい。このような理由から、幅広ヘム部4の幅は、エプロン本体1の丈寸法の5%〜15%とすることが必要である。 【0014】ところで、エプロン本体1の基布には、例えばナイロン6、ナイロン66などのポリアミド繊維製織布が使用され、その基布の表面には防カビ剤を配合した防水性塗料が被覆層としてコーティングされ、防水コーティング層が基布の表面に形成されている。ポリアミド繊維製織布は軽量で、水分を吸収しても、乾き易い性質があり、エプロンの基布としては良好な性能を備えている。また、コーティングする防水性塗料としては、例えばポリアミド繊維との接着性が良好なエステル系ポリウレタンを使用することができ、そこには、防カビ剤が配合される。 【0015】このように、エプロン本体1は基布の表面に合成樹脂の防水被覆層をコーティングした生地を使用して縫製され、特にその裾部には、幅広ヘム部4が十分に広い幅を持って内側に折り曲げ、縁部を縫着して形成され、その幅広ヘム部4の内側の縫着部4aには、縫着後に、その上から帯状シール材10(例えばシールテープ)がその部分を覆うように付着される。 【0016】帯状シール材10は、耐水性、防水性を有する基布の上に熱溶着層を被覆したものであり、テープ状のシール材を幅広ヘム部4の内側の縫着部4aに沿って、その熱溶着層を内側にして載せる。その上から加熱したアイロンを押し付け、その熱溶着層を溶融させて、帯状シール材10を熱圧着させる。これにより、幅広ヘム部4の内側の縫着部4aは耐水性、防水性を備えたシール材10で覆われ、エプロンの裾の幅広ヘム部4が床に着いた際の防水性能を向上させることができる。 【0017】図2に示すように、エプロン本体1の胸覆い部3の上部には、左右の止め紐5,6がその端部を縫着して取り付けられる。左右の止め紐5,6はエプロンの背後で交差し、その交差部位には、交差止め輪7が左右の止め紐5,6を両側の斜め方向から挿入して交差させ、その状態で保持するように装着される。さらに、エプロン本体1の左右の側部には、止め輪8,9が取り付けられている。この止め輪8,9はコ字状の止め輪本体とその止め輪本体の内側に移動可能に係合する係止部材を嵌めて形成され、止め紐5,6を止め輪本体の内側に通しさらに係止部材と止め輪本体の間に通して止め紐5,6を引くと、任意の締め具合で止め紐5,6を止めることができる。 【0018】このように構成された作業用エプロンは、例えば、食品の加工工場、給食を調理する給食用厨房などで作業する作業者が、図4のように着用して使用する。この作業用エプロンは、基布の表面に防水被覆層がコーティングされているが、基布がポリアミド繊維製織布を生地にして作られており、また、エプロン本体1の内側はその裾の幅広ヘム部4のみが防水被覆層をコーティングされ、内側の殆どの部分が基布となっているから、軽量で、着心地よく、楽に作業をすることができる。勿論、表面に防水被覆層を持ったエプロンであるから、水などの液体がかかっても、内側への浸透を防止することができる。 【0019】さらに、厨房などでは、床が水で濡れており、その上でエプロンを着用した作業者が腰を屈めたりして作業することがあるが、この種の作業用エプロンは、図4に示すように、作業者の脚の脛の付近まで覆う。このために、作業者が腰をおって或いは腰を屈めて床の上で作業をすると、エプロンの裾が床に着くことになる。 【0020】しかしながら、この作業用エプロンは、その裾の部分が内側に幅広に折り返された幅広ヘム部4が形成されているから、防水被覆コーティングの部分が裾の内側の幅広なヘム部分に延設された状態となり、床の水がエプロンの裾に着いたとしても、防水被覆層で水がはじかれ、エプロンの基布に水が吸収されることは防止される。 【0021】したがって、従来のこの種の作業用エプロンのように、エプロンの内側に裾の部分から徐々に上方にカビが這い上がるように発生することはなく、エプロンを清潔に使用することができる。また、幅広ヘム部4の縁の縫着部4aには、帯状シール材10がその部分を覆うように溶着されているから、基布の端部や縫着部4aから水が基布内に進入することを防止し、カビの発生を防止することができる。 【0022】なお、上記実施形態では、胸覆い部3の付いたエプロンを例に説明したが、胸覆い部のない脚覆い部のみのエプロンでも、上記のような幅広ヘム部を形成すれば、上記と同様に軽量なエプロンとしながら、カビの発生を防止することができる。 【0023】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の作業用エプロンによれば、表面を合成樹脂の防水被覆層でコーティングした生地を用いて作られた作業用エプロンにおいて、エプロン本体の裾部が裏側に幅広く折り返されて幅広ヘム部が形成され、幅広ヘム部の縫着部に沿って裾部の裏側に帯状シール材が溶着されているから、着用者が腰や膝を曲げて作業をして、エプロンの裾が床に付いたとしても、従来のこの種の作業用エプロンのように、エプロンの内側に裾の部分から徐々に上方にカビが這い上がるように発生することはなく、エプロンを清潔に使用することができる。また、幅広ヘム部の縁の縫着部には、帯状シール材がその部分を覆うように溶着されているから、基布の端部や縫着部から水が基布内に進入することを防止し、カビの発生を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596179944 【氏名又は名称】ワコウ衣料株式会社 【住所又は居所】愛知県海部郡七宝町大字桂字北海道2055
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| 【出願日】 |
平成13年12月20日(2001.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076473 【弁理士】 【氏名又は名称】飯田 昭夫 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−193307(P2003−193307A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月9日(2003.7.9) |
| 【出願番号】 |
特願2001−388038(P2001−388038) |
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