| 【発明の名称】 |
作業用手袋 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤花 照和
|
| 【要約】 |
【課題】使用時の作業性を向上させるとともに、長寿命化を図った作業用手袋を提供する。
【解決手段】原手表面に樹脂被膜を設けてなる作業用手袋であって、原手11は親指覆い部12以外の4本の指覆い部13を一体に備えるとともに、親指覆い部12については親指の腹の部分を覆う部分12aを一体に備えてなる本体部14と、本体部14に縫着により取り付けられ親指の腹の部分を覆う部分以外の親指部分を覆う部分12bとから構成され、親指の腹の部分を覆う部分12aは本体部14を構成する生地に形成されたほぼU字状の縦長の切り込み15で囲まれた部分を上方に折り返すことにより形成され、前記親指部分を覆う部分12bのほぼ上半分を上方に折り返された親指の腹の部分を覆う部分12aに縫い付け、また前記親指部分を覆う部分12bのほぼ下半分を切り込み15に形成されたほぼU字状の開口部16の周りに縫い付けて親指覆い部12を形成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 メリヤス編地により作られた原手の表面に樹脂被膜を設けてなる作業用手袋であって、原手は裏向き状態で親指覆い部以外の4本の指覆い部を一体に備えるとともに、親指覆い部については親指の腹の部分を覆う部分を一体に備えてなる本体部と、この本体部に縫着により取り付けられ前記親指の腹の部分を覆う部分以外の親指部分を覆う部分とから構成され、前記親指の腹の部分を覆う部分は本体部を構成する生地に形成されたほぼU字状の縦長の切り込みで囲まれた部分を上方に折り返すことにより形成されており、前記切り込みで囲まれた部分を上方に折り返すことによって開口部が形成されるようになり、前記親指の腹の部分を覆う部分以外の親指部分を覆う部分のほぼ上半分を前記上方に折り返された親指の腹の部分を覆う部分に縫い付け、また前記親指の腹の部分を覆う部分以外の親指部分を覆う部分のほぼ下半分をほぼU字状の開口部の周りに縫い付けて親指覆い部を形成してなり、本体部に親指覆い部が形成された状態で本体部周囲が縫着されてなることを特徴とする作業用手袋。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、メリヤス編地を縫製することにより作られた原手の表面に樹脂被膜を設けてなる作業用手袋に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種作業用手袋の製造に使われる原手としては、例えば図7〜図10に示すように親指覆い部1以外の4本の指覆い部2を一体に備えた本体部3に親指覆い部1を縫い付けるための孔部4を設け、この孔部4に親指覆い部1の付け根を縫い付けてなるものが一般に知られている。5は本体部3の孔部4に対する親指覆い部1の縫着部であり、完成された原手の親指覆い部1の股の部分から外側に環状に存在する。なお、原手の親指覆い部1は以上のようにして作られるのであるが、原手の他の部分、つまり親指覆い部1以外の4本の指覆い部2を含む本体部3は親指覆い部1が取り付けられた後、図8に示すように展開された生地を2つ折りした後、周囲を縫着することにより作られる。ところで、上記原手はメリヤス編地により作られている。 【0003】上記のように縫着により作られた原手は裏側が表面に現れた状態にあるため、縫着作業完了後、原手を裏返す必要がある。このように図7〜図10に示す従来の原手は親指覆い部1の股の部分に縫着部5が存在しており、この原手の表面に樹脂被膜を設けて作られた図11に示す作業用手袋6は縫着部5の位置において付着している樹脂の厚みが他の部分よりも薄くなる傾向にある。即ち、縫着部5は生地を重ねて縫い付けていることから、原手としては他の部分に比べて厚みが大となっており、このような原手を手型に嵌めたとき、縫着部5が盛り上がり、エッジ状となり、それを樹脂液中に浸して引き上げ、乾燥させることによりでき上がった作業用手袋6はエッジ状の縫着部5の位置において付着している樹脂が少なくなっている。 【0004】このような作業用手袋6を手に嵌めて作業を行なうのであるが、作業用手袋6には原手の親指覆い部1の股の部分に縫着部5が存在してエッジ状に盛り上がっていることから、ロープなどを握って引っ張るなどの作業を行なうとき、ロープなどからの力が盛り上がっている縫着部5に掛かって縫着部5が手の親指の股の部分に強く当たり、親指の股の部分の皮膚に傷を付けるという問題や、親指覆い部1の股の部分の縫着部5に外力が集中して、縫着部5外側の樹脂被膜が破損し易くなり、作業用手袋6を早期の内に損傷に至らしめるという問題があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課題を解決するもので、手の親指の股の部分に原手の親指覆い部の股の部分に縫着部が存在せず、作業用手袋の使用時の作業性を向上させるとともに、長寿命化を図った作業用手袋を提供することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この課題を解決するために本発明は、メリヤス編地により作られた原手の表面に樹脂被膜を設けてなる作業用手袋であって、原手は裏向き状態で親指覆い部以外の4本の指覆い部を一体に備えるとともに、親指覆い部については親指の腹の部分を覆う部分を一体に備えてなる本体部と、この本体部に縫着により取り付けられ前記親指の腹の部分を覆う部分以外の親指部分を覆う部分とから構成され、前記親指の腹の部分を覆う部分は本体部を構成する生地に形成されたほぼU字状の縦長の切り込みで囲まれた部分を上方に折り返すことにより形成されており、前記切り込みで囲まれた部分を上方に折り返すことによって開口部が形成されるようになり、前記親指の腹の部分を覆う部分以外の親指部分を覆う部分のほぼ上半分を前記上方に折り返された親指の腹の部分を覆う部分に縫い付け、また前記親指の腹の部分を覆う部分以外の親指部分を覆う部分のほぼ下半分をほぼU字状の開口部の周りに縫い付けて親指覆い部を形成してなり、本体部に親指覆い部が形成された状態で本体部周囲が縫着されてなることを要旨とするものである。 【0007】この構成により、原手の親指覆い部の股の部分に縫着部が存在しないことから前記従来例のようなエッジ状の盛り上がりがなく、ロープなどを握って引っ張るなどの作業を行なうとき、原手そのものから手の親指の股の部分に強く当たる部分が存在せず、親指の股の部分の皮膚に傷を付けるという問題を解消して作業用手袋の使用時の作業性を向上させるとともに、原手の親指覆い部の股の部分に樹脂が均一に付着することになり、前記従来例のものに比べて親指覆い部の股の部分の外側の樹脂被膜の破損を遅らせ、長寿命化を図った作業用手袋を提供することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1〜図6において、11はメリヤス編地により作られた原手で、本実施の形態における原手11は親指覆い部12以外の4本の指覆い部13を一体に備えるとともに、親指覆い部12については親指の腹の部分を覆う部分12aを一体に備えてなる本体部14と、この本体部14に縫着により取り付けられ前記親指の腹の部分を覆う部分12a以外の親指部分を覆う部分12bとから構成される。詳しくは、前記親指の腹の部分を覆う部分12aは本体部14を構成する生地に形成されたほぼU字状の縦長の切り込み15で囲まれた部分を上方に折り返すことにより形成される。そして、切り込み15で囲まれた部分を上方に折り返すことによって切り込み15の部分には開口部16が形成され、前記親指の腹の部分を覆う部分12a以外の親指部分を覆う部分12bのほぼ上半分を前記上方に折り返された親指の腹の部分を覆う部分12aに縫い付け、また前記親指の腹の部分を覆う部分12a以外の親指部分を覆う部分12bのほぼ下半分をほぼU字状の開口部16の周りに縫い付けて親指覆い部12を形成している。17は親指覆い部12の縫着部である。 【0009】なお、原手11の親指覆い部12は以上のようにして作られるのであるが、原11手の他の部分、つまり親指覆い部12以外の4本の指覆い部13を含む本体部14は親指覆い部12が形成された後、図3に示すように展開された生地を2つ折りした後、周囲を縫着することにより作られる。18は周囲の縫着部である。ところで、上記原手11はメリヤス編地により作られている。 【0010】上記のように縫着により作られた原手11は裏側が表面に現れた状態にあるため、縫着作業完了後、原手11を裏返す必要がある。このようにして作られた原手11は手型に嵌められて樹脂液中に浸して引き上げ、乾燥工程終了後、手型から外すことにより原手11の表面に樹脂被膜が設けられた作業用手袋19が完成する。 【0011】図6に示すように本実施の形態の作業用手袋19は原手11の親指覆い部12の股の部分に縫着部が存在しないことから前記従来例のようなエッジ状の盛り上がりがなく、ロープなどを握って引っ張るなどの作業を行なうとき、原手11そのものから手の親指の股の部分に強く当たる部分が存在せず、親指の股の部分の皮膚に傷を付けるという問題がなく、使用時の作業性を向上させることができる。また、原手11の親指覆い部12の股の部分にエッジ状の縫着部が存在しないことから、原手11の親指覆い部12の股の部分に樹脂が均一に付着することになり、また作業用手袋19の使用時においても前記従来例のような親指覆い部の股の部分の縫着部に外力が集中して、縫着部外側の樹脂被膜が破損するという問題がなくなり、作業用手袋19を早期の内に損傷に至らしめるという問題を解消して、長寿命化を図ることができる。特に、図面に示す本実施の形態の作業用手袋19では原手11の親指覆い部12の縫着部が存在しない股の部分の幅を大きく確保してあり、これにより上記した使用時の作業性の向上、長寿命化により一層寄与することができる。 【0012】 【発明の効果】以上のように本発明の作業用手袋は、原手の親指覆い部の股の部分に縫着部が存在しないことから前記従来例のようなエッジ状の盛り上がりがなく、ロープなどを握って引っ張るなどの作業を行なうとき、原手そのものから手の親指の股の部分に強く当たる部分が存在せず、親指の股の部分の皮膚に傷を付けるという問題を解消して作業用手袋の使用時の作業性を向上させるとともに、原手の親指覆い部の股の部分に樹脂が均一に付着することになり、前記従来例のものに比べて親指覆い部の股の部分の外側の樹脂被膜の破損を遅らせ、長寿命化を図った作業用手袋を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】591161900 【氏名又は名称】ショーワ株式会社
|
| 【出願日】 |
平成13年10月29日(2001.10.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068087 【弁理士】 【氏名又は名称】森本 義弘
|
| 【公開番号】 |
特開2003−138411(P2003−138411A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月14日(2003.5.14) |
| 【出願番号】 |
特願2001−330063(P2001−330063) |
|