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【発明の名称】 布帛又は皮革を素材とする製品
【発明者】 【氏名】藤田 恭一

【要約】 【課題】模様付けが容易であり、ブロック状及びブロック状を解いて使用状態のいずれの場合でも装飾性を有し、さらに最小化状態であるブロック状を維持しつつ、取り出し性良い布帛又は革製品を提供する。

【解決手段】布帛又は革製品を圧縮してブロック化して、ブロック化の状態での表面の一部又は全部に着色し、又は、表面の一部又は全部に他素材の層を付着させる。また、線状部材によって取り出し性を良くする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 布帛又は皮革を素材とする製品を圧縮してブロック化し、使用の際にはブロック状態を解いて使用可能状態に復帰可能である布帛又は皮革を素材とする製品において、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部が着色されていることを特徴とする布帛又は皮革を素材とする製品。
【請求項2】 布帛又は皮革を素材とする製品を圧縮してブロック化し、使用の際にはブロック状態を解いて使用可能状態に復帰可能である布帛又は皮革を素材とする製品において、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部に他素材の層が付着していることを特徴とする布帛又は皮革を素材とする製品。
【請求項3】 他素材の層は、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部を膜状に覆っていることを特徴とする請求項2に記載の布帛又は皮革を素材とする製品。
【請求項4】 他素材の層は、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部を膜状に覆い、他素材の層とブロック化した状態における前記製品との間に線状部材が敷設され、且つ前記線状部材の一部が露出していることを特徴とする請求項2乃至3のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品。
【請求項5】 布帛又は皮革を素材とする製品を圧縮してブロック化し、使用の際にはブロック状態を解いて使用可能状態に復帰可能である布帛又は皮革を素材とする製品において、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部に他素材の層が配され、他素材の層は、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部を膜状に覆い、他素材の層とブロック化した状態における前記製品との間に線状部材が敷設され、且つ前記線状部材の一部が露出していることを特徴とする布帛又は皮革を素材とする製品。
【請求項6】 他素材の層は、ブロック化した状態における前記製品の表面の全部を膜状に覆うものであることを特徴とする請求項4又は5に記載の布帛又は皮革を素材とする製品。
【請求項7】 線状部材は、ブロック化した状態における前記製品の外周を略環状に取り巻いていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品。
【請求項8】 他素材の層は、ゴム、樹脂及びエラストマーから選ばれるいずれかによって構成されていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品。
【請求項9】 他素材の層には、金属箔又は繊維から選ばれるいずれかによって構成されていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品。
【請求項10】 ブロック状態を解いて使用可能状態に復帰させた時に折り皺が半永久的にのこることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Tシャツや下着等の被服に代表される布帛等を素材とする製品に関するものであり、これらを圧縮してブロック状態とした製品に関するものである。また本発明は、タオルやハンカチ等を圧縮してブロック状態とした製品にも応用することができる。
【0002】
【従来の技術】携帯に便利なようにTシャツや下着あるいはタオル、ハンカチ等を圧縮固化した布製品が提案されている。またこれらの布製品の表面に凹凸を形成して、文字や模様等を表わすことも実施されている。
【0003】さらに装飾性を高めることを目的として、圧縮固化した布製品の表面をアルミ箔等で覆う構成も知られている。すなわち登録実用新案第3058266号においては、圧縮固化した布製品の表面に文字や模様を表す凹凸面を形成し、さらに前記固化した布塊をアルミ箔シートで密に包んだ後、スポンジシートを介してプレス押圧し、アルミ箔シートを布製品に密着させた構成が提案されている。なお登録実用新案第3058266号に開示された考案は、アルミ箔シートによって圧縮固化した布製品を包装するものであり、アルミ箔シートと布製品とは接着されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来技術の布製品では、嵩張らず最小化状態であるブロック状態を維持する。また登録実用新案第3058266号に開示された構成では、圧縮状態の際に装飾性を備える。しかしながら上記した従来技術の構成によると、圧縮状態を解いて、使用される状態になると通常の布製品と全く同一であり意匠的な面白みに欠ける。また、アルミ箔シートをもってブロック化した布製品に密に包んで凹凸模様を形成する加工は難しく、さらに使用する場合に前記アルミ箔シートを取り外しにくかった。
【0005】そこで、模様付けが容易であり、ブロック状態及びブロック状態を解いて使用状態となったいずれの場合でも装飾性を有し、さらに最小化状態であるブロック状態を維持しつつ、取り出し性が良い布帛又は皮革を素材とする製品を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そして、上記した目的を達成するための請求項1の発明は、布帛又は皮革を素材とする製品を圧縮してブロック化し、使用の際にはブロック状態を解いて使用可能状態に復帰可能である布帛又は皮革を素材とする製品において、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部が着色されていることを特徴とする布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0007】請求項1の発明では、ブロック化した状態における製品の表面の一部又は全部が着色されている。そのためブロック状態を解くと、ブロック化した状態の際に表面であった部分に設けられた着色が全体的に散らばる。そのためTシャツ等の製品に思いがけない模様が現れる。本発明によるとブロック状態の時、及びブロック状態を解いて使用状態とした時のいずれの場合でも装飾性を有することができる。さらに、ブロック状態と使用可能状態とでは、異なる模様となるので、より高い装飾性を付与することができる。なお布等への着色は、単一であっても2色以上でも良い。また製品へ着色する色は、当該製品とは異なる色であることが望ましい。例えば白等の無彩色の製品であれば赤や青等の有彩色によって着色することが望ましいが、白の製品に対して黄身の掛かった白や、白色蛍光色といった風合いや素材感の異なる同色に着色してもよい。
【0008】請求項2に記載の発明は、布帛又は皮革を素材とする製品を圧縮してブロック化し、使用の際にはブロック状態を解いて使用可能状態に復帰可能である布帛又は皮革を素材とする製品において、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部に他素材の層が付着していることを特徴とする布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0009】請求項2に記載の発明においては、ブロック化した状態における製品の表面の一部又は全部に他素材の層が付着しているいる。そのためブロック状態を解くと、ブロック化した状態の際に表面であった部分に設けられた他素材が、全体的に散らばる。そのためTシャツ等の製品に思いがけない模様が現れる。請求項2に記載の発明によれば、ブロック状態及びブロック状態を解いて使用状態のいずれの場合でも装飾性を有する。さらに、ブロック状態と使用状態とでは、異なる模様となり、より高い装飾性を付与することができる。また、他素材の種類は2種類以上あっても良い。そして、他素材は、加工性の点で、加工時は流動状であり、加工後は固体となる材料が望ましい。例えば、溶剤中に樹脂分などの固体が分散し、塗布などによって溶剤が揮発するものや、2種類の液状体を混合して化学反応により固体化するもの、及び、液状体が塗布されて空気中の酸素による反応により固体化するもの等がある。この他素材の中に、顔料・染料を添加して着色してもよく、着色による効果と合わせて装飾性の優れる布製品を提供することもできる。
【0010】請求項3に記載の発明は、他素材の層は、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部を膜状に覆っていることを特徴とする請求項2に記載の布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0011】請求項3の発明よれば、他素材の層は、ブロック化した状態における布帛又は皮革を素材とする製品の表面の一部又は全部を膜状に覆っているので、ブロック状態の維持が容易な布帛又は皮革を素材とする製品を提供することができる。
【0012】請求項4に記載の発明は、他素材の層は、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部を膜状に覆い、他素材の層とブロック化した状態における前記製品との間に線状部材が敷設され、且つ前記線状部材の一部が露出していることを特徴とする請求項2乃至3のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0013】また同様の作用効果を発揮する請求項5に記載の発明は、布帛又は皮革を素材とする製品を圧縮してブロック化し、使用の際にはブロック状態を解いて使用可能状態に復帰可能である布帛又は皮革を素材とする製品において、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部に他素材の層が配され、他素材の層は、ブロック化した状態における前記製品の表面の一部又は全部を膜状に覆い、他素材の層とブロック化した状態における前記製品との間に線状部材が敷設され、且つ前記線状部材の一部が露出していることを特徴とする布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0014】請求項4,5の発明によれば、他素材の層とブロック化した状態における製品との間に線状部材が敷設され、且つ線状部材の一部が露出しているので、線状部材を引っ張ることにより、他素材の層が容易に分割されるので、布製品をブロック状態から使用可能状態にすることが容易にできる。すなわち、線状部材を引っ張ると、この部分を起点として他素材の層は破壊され、布製品は容易に使用状態になる。
【0015】請求項6に記載の発明は、他素材の層は、ブロック化した状態における前記製品の表面の全部を膜状に覆うものであることを特徴とする請求項4又は5に記載の布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0016】請求項6の発明によれば、ブロック化した状態における布帛又は皮革を素材とする製品の表面の全部を膜状に覆うものであるので、特に他素材の層が分割されにくい布帛又は皮革を素材とする製品を容易にブロック状態から使用可能状態にすることができる。
【0017】請求項7に記載の発明は、線状部材は、ブロック化した状態における前記製品の外周を略環状に取り巻いていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0018】請求項7の発明によれば、線状部材は、ブロック化した状態における布帛又は皮革を素材とする製品の外周を略環状に取り巻いているので、線状部材を引っ張ることにより、略環状に他素材を分割することができ、より容易にブロック状態から使用可能状態にすることができる。
【0019】請求項8に記載の発明は、他素材の層は、ゴム、樹脂及びエラストマーから選ばれるいずれかによって構成されていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0020】請求項8の発明によれば、他素材の層は、ゴム、樹脂及びエラストマーから選ばれるいずれかによって構成されており、弾性を有するので布帛又は皮革を素材とする製品に追随して容易に曲がり、また、破断が可能であるので、ブロック状態から使用可能状態に容易に行える。
【0021】請求項9に記載の発明は、他素材の層には、金属箔又は繊維から選ばれるいずれかによって構成されていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0022】請求項9の発明によれば、他素材の層には、金属箔又は繊維から選ばれるいずれかが含まれているので、他素材の層の表面に不規則な凹凸や色彩の変化などが現れて、さらに装飾性の優れる布製品を提供することができる。また、金属箔の金属はどのようなものでも良く、繊維には、和紙などの有機繊維やガラス繊維などの無機繊維がある。
【0023】請求項10に記載の発明は、ブロック状態を解いて使用可能状態に復帰させた時に折り皺が半永久的にのこることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の布帛又は皮革を素材とする製品である。
【0024】請求項10の発明によれば、折り皺が半永久的に残るため、折り皺による装飾性を付与することができ、Tシャツなどの衣類に適用すると特に効果的である。また、折り皺を半永久的に残す方法としては、ブロック化した後に、熱、蒸気、薬品等の処理を行う方法がある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下さらに本発明の具体的実施例について説明する。図1〜8は、本発明の実施形態における布製品の製造工程の一つを示し、布製品を圧縮する際の折り方をあらわす図である。図9は、布製品の圧縮に使用する圧縮機を示す構成図であり、布製品を圧縮する前の状態を示す。図10は、布製品の圧縮に使用する圧縮機を示す構成図であり、布製品を圧縮した後の状態を示す。図11は、本発明の実施形態における布製品の製造工程の一つを示し、布製品を圧縮した際の斜視図である。図12は、本発明の実施形態における布製品の製造工程の一つを示し、図11の状態から線状部材を巻き付けた状態を示す斜視図である。図13は、本発明の実施形態における布製品を示す斜視図である。図14は、図13に示す布製品から線部材を取り去った状態を示す斜視図である。図15は、本発明の実施形態における布製品の製造工程の一つを示し、ブロック化した布製品に線状部材を巻き付けた状態を示す斜視図である。図16は、本発明の実施形態における布製品を示し、ブロック状態を解いた際における正面図及び裏面図である。図17,図18は、本発明の他の実施形態における布製品を示す斜視図である。図19は、図17に示す実施形態における布製品のブロック状態を解いた際における正面図及び裏面図である。図20は、図18に示す実施形態における布製品のブロック状態を解いた際における正面図及び裏面図である。
【0026】本発明の実施形態である布製品1は、Tシャツ10を折りたたんで圧縮し、液状ゴムを表面の全面に塗布して固化させたものである。なお本実施形態で採用するTシャツ10は、ポリエステル等の熱可塑性繊維を含むものであり、熱処理を行うことによって形付けを行うことができる。布製品1たるTシャツ10を折りたたんで圧縮するまでの行程は、例えば特許第2739096号に開示された方法を採用することができる。すなわち、図1に示されるTシャツ10を上下方向に半分に折って、図2の状態とし、さらに三つ折りして図3の状態から、図4の状態を経て図5の状態に折り畳む。そして、左右方向のほぼ4等分する大きさで一方から同じ方向に折り(図6〜図8)、最終的に図8の様な状態とする。
【0027】次に、この折り曲げられた状態で、図9に示す圧縮機12により、ブロック状に圧縮する。図9に示される圧縮機12は、本体13とピストン14からなり、本体13にはピストン14が挿入可能な筒部15を有する。ピストン14及び筒部15は円形の断面である。そして図9の様に折りたたまれたTシャツ10を筒部15に入れる。続いて図10の様にピストン14を降下させてTシャツ10を圧縮する。圧縮機12により圧縮されたTシャツ10は、図11の様に円盤状となる。
【0028】続いて円盤状をしたブロック状態のTシャツ10に、形態安定化処理を行う。形態安定化処理は、公知のプリーツ加工を応用したものであり、オートクレープと称される加圧釜に入れて熱処理を行い、Tシャツ10の折り皺を固定する。
【0029】円盤状にブロック化されたTシャツ10は、図11に示される。そして、線状部材20を用意し、Tシャツ10の外周(側面外周)を略環状に取り巻く。円盤状となったTシャツ10に線状部材20を取り巻いた構成を図12に示す。ここで線状部材20は、樹脂製の細いテープであるが、繊維等を撚り合わせた糸や針金等も使用可能である。
【0030】そして、線状部材20の一端21のみをTシャツ10に密着させない状態で他素材であるゴム材25をTシャツ10の表面に覆う。ゴム材25は、具体的には濃度の低いラテックスであり、所定の色(Tシャツ10とは異なる色)に着色された液体である。ゴム材25は、液状であり乾燥して固化する。固化した状態におけるゴム材25は、力を加えることによって千切れる。
【0031】本実施形態では、ゴム材25を刷毛塗りなどによりTシャツ10の表面に塗布する。また、このゴム材25の中に、金属箔又は繊維を添加しても良い。このようにすることで、ゴム材25の層の表面に不規則な凹凸や色彩の変化などが現れて、さらに装飾性の優れる布製品を提供することができる。
【0032】塗布後、一定の時間が経過するとゴム材25が固化する。Tシャツ10の表面のゴム材25が固化した布製品1は、図13の様であり、外形形状がチーズケーキやどら焼きの如くであり、表面にゴム特有の照が生じ、とてもTシャツであるとは思えない。ゴム材25は、その一部がTシャツ10の素地に含浸し、Tシャツ10の生地と一体化して容易に剥がれない。また線状部材20の一端21はゴム材25に覆われず、露出している。この状態では、ゴム材25がTシャツ10の全面に覆っているのでブロック状態が崩れることはない。
【0033】次に、布製品1を、ブロック状態を解いて使用状態にする場合について説明する。布製品1のTシャツ10はブロック状態であるので、これを解いて使用状態にする場合には、まず、線状部材20の一端21を引っ張る。線状部材20の端部はゴム材25で覆われていないので、容易に引っ張ることができる。線状部材20を引っ張ると、線状部材20付近のゴム材25が引き裂かれながら、線状部材20はTシャツ10から離脱していく。線状部材20を、引っ張り、取り除いた状態が図14の状態である。線状部材20が存在した部分のゴム材25がTシャツ10から離脱する。そしてブロック状態の布製品1を適当な部分で折り曲げ、あるいは引っ張ると、ゴム材25が線状部材20が存在した部分を起点にして破壊し、ブロック状態を容易に解くことができる。
【0034】なお前記した実施形態では、ブロック化されたTシャツ10の外周を略環状に取り巻く様に線状部材20を配したが、平面部分を横断する様に線状部材20を巻き付ける構成も推奨される。図15は、本発明の変形例を示し、線状部材20をTシャツ10の外周の略環状の部分と、Tシャツ10の円盤の中心軸を通る面とTシャツ10の表面と交わる線上に巻き付けたものである。この変形例では、線状部材20は全面に巻かれており、線状部材20を引っ張った後でブロック状態を容易に解くことができる。すなわち本実施形態によると、頂面及び底面にゴム材25が離脱した線が現れるので、図15の様にブロック化されたTシャツ10を矢印の様に折り割ることができ、ブロック状態を容易に解くことができる。
【0035】ブロック状態を解く際に、表面のゴム材25が千切れ、Tシャツ10の表面に散らばる。すなわち布製品1のブロック状態を解いて使用状態とした際の形態は図16に示され、Tシャツ10の表面に折り皺26とゴム材25を有している。これは、Tシャツ10を使用する際には模様となり、装飾性を高める効果がある。また、この折り皺は、形態安定化の工程を行っているので、半永久的にのこる。本発明の実施状態のゴム材25は一色で、模様は無いが、例えば図17に示すように表面に模様、文字及び絵などを付しても良く、この場合にはさらに装飾性を高めることができる。図17の様にゴム材25の表面にABC等の文字を記載し、さらにブロック状態を解いて使用状態とした際の形態は図19の通りである。
【0036】またブロック化したTシャツの表面をゴム材25で覆うことなく、文字及び絵などを付すことも可能である(図18)。図18の様にブロック化したTシャツの表面にABC等の文字を記載し、さらにブロック状態を解いて使用状態とした際の形態は図20の通りである。
【0037】さらに上記した実施形態では、ブロック化したTシャツを覆うものとしてゴム材(ラテックス)を使用した。ラテックスは、取扱が簡単であり、かつTシャツ等の生地と共に伸び縮みすることができるので、Tシャツを着用したときの違和感が少ない。
【0038】また上記した実施形態では、ブロック状態のTシャツを覆う素材としてゴム材を採用したが他の塗料その他のものを活用することができる。ブロック状態のTシャツを覆う素材として望ましい品質は、洗濯をしたときに色落ちや剥がれが少ない点、ブロック状態を解く際に千切れやすい点、ブロック状態を維持するに足る剛性を持つ点が上げられる。これらの点から、アクリル系塗料やウレタン系塗料あるいは膠が含有された塗料が採用可能である。
【0039】もちろんビニル樹脂系塗料、エマルジョン系塗料、エポキシ樹脂系塗料等を採用することもできる。また上記した実施形態では、ブロック状態のTシャツの表面を他素材の層で覆うことによってブロック状態を維持させたが、単にブロック状態のTシャツ等の表面をTシャツ等の表面とは異なる色に着色するだけでも装飾的効果が発揮される。
【0040】またアルミ等の金属箔や、和紙等のシートでブロック状態のTシャツを覆う構成も可能である。アルミ等の金属箔や和紙等でブロック状態の布製品を覆う場合には、ブロック状態のTシャツの表面に接着剤等を介してアルミ箔や和紙等を付着させることとなる。具体的には、ブロック状態のTシャツの表面に接着剤を塗布し、アルミ箔や和紙等で覆う。或いはブロック状態のTシャツの表面に接着剤を塗布し、ある程度の大きさに裁断したアルミ箔や和紙等をまぶし、ブロック状態のTシャツの表面にアルミ箔等を付着させる。金属箔や和紙等でブロック状態の布製品を覆うと、ブロック状態を解く際に金属箔や和紙等が千切れ、特有の風合いが生じる。
【0041】以上説明した実施形態では、「布帛又は皮革を素材とする製品」の一例として布製のTシャツを紹介したが、コートやパンツといったTシャツ以外の被服にも本発明を適用することができる。さらに下着や靴下等の被服にも本発明を適用することができる。さらに被服以外の「布帛又は皮革を素材とする製品」にも本発明を適用することができる。被服以外の「布帛又は皮革を素材とする製品」の例としては、タオル、ハンカチ等の布製品、スカーフ、ストール等の布製身の回り品、バック、カバン等の袋物が挙げられる。さらにぬいぐるみ等の布(又は皮革)製玩具にも本発明を適用することができる。また薄い革やレザー等の布に準じた素材を使用した商品にも本発明を適用することができる。
【0042】また上記した実施形態では、公知のプリーツ工程を経て折り皺を固定したが、折り皺を固定する点については必ずしも必須ではなく、洗濯等によって折り皺が消滅してもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているので、模様付けが容易であり、ブロック状態及びブロック状態を解いて使用状態のいずれの場合でも装飾性を有し、さらに最小化状態であるブロック状態を維持しつつ、取り出し性良い布帛又は皮革を素材とする製品を提供するすることができる。
【出願人】 【識別番号】591179189
【氏名又は名称】株式会社ワールド
【識別番号】501412441
【氏名又は名称】有限会社ギルドエフ
【出願日】 平成13年10月23日(2001.10.23)
【代理人】 【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
【公開番号】 特開2003−129307(P2003−129307A)
【公開日】 平成15年5月8日(2003.5.8)
【出願番号】 特願2001−325162(P2001−325162)