| 【発明の名称】 |
作業用衣類 |
| 【発明者】 |
【氏名】小多 由美子 【住所又は居所】神奈川県横浜市中区宮川町3丁目89番地 株式会社ダイイチ内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】表地の裏面に該表地の色彩と異なる色彩の裏地を備え、かつ、裏地が皮膚色近似の色彩からなる作業用衣類。 【請求項2】前記裏地の生地構成糸間の間隔が、ニット地基準で、33デシテックス糸による30コース×30ウエール程度のニット地から、233デシテックス糸による26コース×18ウエール程度のニット地とほぼ同一である請求項1記載の作業用衣類。 【請求項3】前記裏地は、織物地基準で、22デシテックス×44デシテックス糸による密度99×92本/2.54cm間程度の織物から、83デシテックス×83デシテックス糸による密度222×93本/2.54cm間程度の織物とほぼ同一の厚さを有する請求項1または2記載の作業用衣類。 【請求項4】前記裏地2が、ニット地により形成される請求項1、2、3または4記載の作業用衣類。 【請求項5】前記裏地が、胸部、または股下部にふらし状に固定される請求項1ないし4のいずれかに記載の作業用衣類。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、作業用衣類に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、薄手の表地1を使用した衣類は下着等が透けて見え易いために、表地の裏面に裏地を取り付けることが行われ、裏地には、該裏地の色彩が表地に写り込むのを防止するために、表地と同系統の色彩のものが使用される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】一方、作業用衣類、とりわけ、夏場に着用される作業用衣類には、淡色、かつ薄手の表地が多用されるために下着等が透けやすく、これを防止するためには、裏地に厚手の生地を使用する必要がある。 【0004】しかし、厚手の裏地を備えた作業用衣類は、着用時の活動性に劣る上に、涼しさも失われ、作業性の低下を惹起するという欠点がある。 【0005】本発明は以上の欠点を解消すべくなされたものであって、着用時の涼感を損なうことなく、下着の透けを可及的に少なくすることのできる作業用衣類の提供を目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】下着の色彩が表地1に写り込んで外部から透けて見える現象は、外光の下着からの反射光によるもので、従来、表地1への写り込み(透け)現象との関係では、裏地2は、該裏地2における透過光量を増加させることにより下着への照射光量、および表地1側への下着からの反射光量を低減させる光量フィルターとしてのみ機能するものであった。この結果、写り込み現象を低減させるためには、光量フィルターとしての機能向上、すなわち、生地の厚さを厚くするという手法が取られ、結果、作業性の低下を招来することとなっていた。 【0007】一方、下着の輪郭、色彩がそのまま外部に視認可能な程度に表地1に写り込むことは、写り込み現象によってもたらされる不快感の要素として大きく、表地1と下着との間に介在する裏地2を下着の輪郭、色彩等を周囲の色彩にぼかして紛れさせる色フィルターとして機能させることにより、当該要素を大幅に減少させることができる。 【0008】本発明は、以上の認識の下でなされたものであって、裏地2に従来の光量フィルターとしての機能に加えて色フィルターとしての機能を付加することにより、作業性を低下させることなく、有害な下着色の表地1への透過を効果的に防止するものである。 【0009】すなわち、本発明において、下着色の表地1への写り込み色は、下着からの反射色と、表地1と異なる色彩の裏地2からの反射色との合成色に近似の色彩となる。さらに、下着と表地1との間に介在する裏地2の表地1への写り込み光量は、裏地2を経由して表地1に至る下着のそれより必然的に大きくなるために、上記下着色は、裏地色に近似した色彩として裏地2において乱反射されて表地1に写し込まれる。この結果、下着着用領域は周囲の裏地色によりぼかされた状態となり、外部から下着の存在を視認することが困難になる。 【0010】また、夏場等においては、着衣下での肌の露出面積が比較的大きく、裏地2の施された皮膚色近似の色彩が皮膚の色彩に紛れた状態で表地1に透けるために、裏地2自体の存在感を減少させることが可能になる。 【0011】したがって本発明において、裏地2に薄手の生地を使用しても、下着の表地1への有害な写り込みを可及的に減少させることができ、作業者の作業効率を低下させることがない。 【0012】裏地2の色彩は、皮膚色が表地1に写り込んだ際の色彩と近似していれば足りるが、ベージュ系列色、好ましくは、財団法人日本色彩研究所制定の改良マンセル記号の色相値(Hue)で10.0R〜2.5Y程度のものが使用される。 【0013】また、裏地2の織り目、あるいは編み目の大きさは、生地構成糸間の間隙が下着への照射光、あるいは下着からの反射光の光量フィルターとして働かないことから、大きければ、下着の表地1への写り込みに悪影響を与える反面、表地1への写り込み色の濃度を低下させ、裏地2の存在を外部から視認させにくくするという肯定的な作用も発揮する。したがって当該裏地2の織り目、あるいは編み目の大きさは、表地1の生地の透け具合等により実験等により適宜決定することが可能であるが、ニット地基準で、33デシテックス糸による30コース×30ウエール、ゲージ値32ゲージ程度のニット地、具体的には、トリコットニット生地程度から、233デシテックス糸による26コース×18ウエール、ゲージ値18ゲージ程度のニット地、具体的には、メッシュ生地程度と同程度のものが望ましく、織物の場合には、22デシテックス(タテ糸)×44デシテックス糸(ヨコ糸)による密度99(タテ)×92本(ヨコ)/2.54cm間程度の織物、具体的には、オーガンジー生地程度から、83デシテックス×83デシテックス糸による密度222×93本/2.54cm間程度の織物、具体的には、サテン生地程度と同程度のものが望ましい。 【0014】裏地2の厚さは、光量フィルタとしての機能と、着用時の作業性とを考慮して適宜選択、決定される。生地の厚さと、上述した生地構成糸間の間隙との間には相関があるために、上記範囲、すなわち、ニットであればトリコットニット生地程度からメッシュ生地程度まで、織物であれば、オーガンジー生地程度からサテン生地程度までのものであれば特段の不具合はない。 【0015】裏地2に使用する繊維は、天然繊維、化学繊維のいずれも使用可能であるが、速乾性を考慮すると、化学繊維の使用が望ましく、さらに、化学繊維の使用は、静電気発生防止、あるいは吸汗性を容易に付与できるという利点があり、具体的には、ポリエステル繊維が使用できる。 【0016】上述したように、裏地2には、ニット生地、織物地のいずれも使用可能であるが、ニットの使用が望ましい。すなわち、ニットは伸縮性に富むために、着用地の作業性に悪影響を与えないという利点に加え、繰り返しの伸縮によっても織物のように、織り目の偏りが発生することがないために、長期に渡って生地構成糸間の間隙を初期値に維持することが可能であり、局部的に該間隙が過大に大きくなって写り込みが大きくなることもない。また、ニットは、織物に比して、糸の脱落が少ないために、作業環境の保持にも好適である。 【0017】本発明が適用可能な作業用衣類には、上半身に着用する上着、下半身に着用するスラックス、スカート、あるいは、上下一体となっているものが含まれる。裏地2は、胸部、あるいは股部にのみ選択的に配置すれば足りるが、これらの表地1の裏面全面に配置することもでき、表地1の裏面に部分的に配置する場合には、上着の場合には、肩部からその下方へ30cmないし70cm程度、スラックス等の場合には、上端から太股上部近傍に至る範囲に配置すれば、下着の着用領域を確実に覆うことができる。 【0018】また、裏地2の表地1への取付方法も適宜決定することが可能であるが、下端縁を表地1に固定することなく自由端縁とした、所謂ふらし状態で取り付けるのが望ましい。このように構成すると、裏地2が表地1に密着状に接触することがなくなるために、裏地色の表地1への写り込みが減少する。さらに、下端縁をふらし状態にすると、該下端縁が表地1から離れて表地1への写り込み像の境界線がぼかされるために、裏地2の上端縁、あるいは側端縁を表地1同士の縫い代に共縫いすると、裏地2の境界の視認性が低下し、裏地2の存在を外部から意識させることがないという利点がある。 【0019】 【発明の実施の形態】図1にラグラン袖タイプの作業用上着として構成された本発明の実施の形態を示す。この実施の形態において、作業用上着は、正面視において現れる前身頃3と、背面視において現れる後ろ身頃4とを備え、アームホール5を介して袖が縫いつけられる。 【0020】夏場等の高温環境下での使用を考慮したこの実施の形態において、作業用上着の表面素材となる表地1は、薄手の白色、あるいは淡色、さらには、適宜の模様を付した素材により形成される。 【0021】図中に斜線格子を施して示す裏地2は、前身頃3に対応する前身頃裏地2aと、後ろ身頃4に対応する後ろ身頃裏地2bとからなり、素材には、ベージュ系統色の薄手のポリエステルニット地が使用される。ニット素材には、静電気発生防止、あるいは吸汗性改善処理が施され、作業時における静電気帯電の防止性能、あるいは吸湿性を向上させて着用感を良好にする。 【0022】前身頃裏地2aと後ろ身頃4の表地1への取り付けは、図1(b)に示すように、アームホール5、および体側部において後ろ身頃裏地2bとともに表地1に地縫い等により共縫いする。その布端はロックミシンがけにより始末する。さらに、前身頃裏地2aの一側縁は、見返し部6と表地1とで挟み縫いされる。 【0023】これら裏地2は、各々下端縁がふらし状態とされ、その自由端縁(下端縁)には、三つ折り縫いを行ってほつれ等の発生が防止される。 【0024】図2は図1の変形例を示す図である。なお、以下の変形例、および実施の形態の説明において、上述した実施の形態と同一の構成要素は、図中に同一符号を付して説明を省略する。この変形例は、セットインスリーブでヨークなしタイプの作業用上着を示すもので、裏地2は、肩部7、および体側部において表地1に共縫いされ、下端縁がふらし状態とされる。また、図3に示すヨーク付きタイプにおいては、裏地2の上端縁はヨーク8下端縁において表地1に共縫いされる。 【0025】なお、以上においては、裏地2は前身頃3と後ろ身頃4の双方に取り付けられる場合を示したが、所望によって前身頃3のみに取り付けることも可能である。 【0026】図4、5に作業用スラックスとして構成された本発明の他の実施の形態を示す。この実施の形態において、作業用スラックスは、前身頃3と後ろ身頃4とからなり、前身頃3と後ろ身頃4は脇縫い9、内股縫い10箇所において縫い合わされ、後ろ身頃4は尻縫い11箇所において、さらに縫い合わされる。また、前身頃3の正面部裏面には、持ち出し12と前立て13が形成され、これら身頃3、4の上端には、腰帯14が連結される。 【0027】裏地2は、上述した実施の形態と同様に、前身頃裏地2aと後ろ身頃裏地2bとから構成され、腰帯14下部から、太股上部にかけて配置される。裏地2の布端にはロックミシンがけが施され、前身頃3、および後ろ身頃裏地2bは、腰帯14下端、脇縫い9、内股縫い10箇所において表地1に共縫いされる。 【0028】裏地2のツレを防止するために、裏地2の上端縁と腰帯14との縫い合わせは、腰ぐせに沿わせるようにして行われ、さらに、前身頃裏地2aの左右各一カ所にはタックがたたまれる。また、図5に示すように、内股縫い10箇所において裏地2は表地1とともに地縫い、布端ロックミシンがけを行った後、縫い代は前方へ倒され、次いで、小股縫い15、尻縫い11箇所において、表地1とともに地縫い後、片倒しし、表地1の幅2cm、長さ10cm程度の範囲を地縫いして補強する。 【0029】また、後ろ身頃裏地2bは、尻縫い11箇所において表地1に共縫いされ、裏地2の下端縁には、三つ折り縫いが施されてふらし状態に仕上げられる。 【0030】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば、裏地の持つ厚み要素に加えて、色調により下着色の表地への写り込みを減少させることが可能となるために、裏地に薄手のものが使用できるようになり、着用感を向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501381653 【氏名又は名称】株式会社ダイイチ 【住所又は居所】神奈川県横浜市中区宮川町3丁目89番地
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| 【出願日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093986 【弁理士】 【氏名又は名称】山川 雅男
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| 【公開番号】 |
特開2003−105610(P2003−105610A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月9日(2003.4.9) |
| 【出願番号】 |
特願2001−300304(P2001−300304) |
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