| 【発明の名称】 |
消臭衣料材 |
| 【発明者】 |
【氏名】大井 博
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| 【要約】 |
【課題】消臭効果を長期間に亘って十分に持続すると共に、この消臭効果に加えて、マイナスイオン効果や静電防止効果なども併せ持つ、付加価値の高めた消臭衣料材を提供することにある。消臭効果が長期間に亘って十分に持続できるような消臭衣料材を提供する。
【解決手段】消臭加工された繊維を含む基材3と、この基材3の表面に形成されたトルマリン層4a,4bと、このトルマリン層4a,4bの上から基材3の両面に被覆された布材5a,5bと、この布材5a,5bと前記基材3とをキルティング加工してなる静電防止糸とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 消臭加工された繊維を含む基材と、この基材の表面に形成されたトルマリン層と、このトルマリン層の上から基材の両面に被覆された表皮材と、この表皮材と前記基材とをキルティング加工してなる静電防止糸とを備えたことを特徴とする消臭衣料材。 【請求項2】 前記消臭加工された繊維が、基材全体の約20%以上含まれている請求項1記載の消臭衣料材。 【請求項3】 前記基材が、消臭加工された繊維と消臭加工されていないわた状部材との混綿をフエルト状に形成したものである請求項1又は2記載の消臭衣料材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、消臭加工された繊維を利用した消臭衣料材に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、消臭加工された繊維を用いた身の回り品として、例えば特許第3002449号の消臭ベッドパットが知られている。この消臭ベッドパットは、消臭セルロース繊維からミシン糸を紡糸し、このミシン糸を用いて消臭加工が施されていない普通の加工わたをキルティング加工してなるものであり、消臭効果をミシン糸で持たせることで、加工わたに対して消臭加工の手間を省いている点に特徴を有する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の消臭ベッドパットにあっては、ミシン糸が消臭加工されているものの、ベッドパット全体に対するミシン糸の比率が低いために、消臭効果が必ずしも十分とはいえなかった。 【0004】そこで、本発明の目的は、満足し得るような消臭効果が長期間に亘って持続できるような消臭衣料材を提供するものである。 【0005】また、本発明の他の目的は、消臭効果だけでなく、マイナスイオン効果や静電防止効果なども併せ持つ、付加価値の高めた消臭衣料材を提供するものであり、特に介護老人用の衣服として優れた性質を有する。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る消臭衣料材は、消臭加工された繊維を含む基材と、この基材の表面に形成されたトルマリン層と、このトルマリン層の上から基材の両面に被覆された表皮材と、この表皮材と前記基材とをキルティング加工してなる静電防止糸とを備えたことを特徴とする。 【0007】この発明によれば、基材の一部に消臭加工された繊維を利用しているので、消臭加工された繊維の使用量が多くなり、その分消臭効果も大きくなる。また、消臭加工された繊維を表皮材で覆っているので、消臭効果が外部に逃げにくく、長期間に亘って消臭効果を持続できる。さらに、トルマリンや静電防止糸を使用することで、消臭効果に加えてマイナスイオン効果や静電防止効果なども同時に得られる。 【0008】請求項2の発明は、前記請求項1に係る消臭衣料材において、前記消臭加工された繊維が、基材全体の約20%以上含まれている。 【0009】この発明によれば、基材の中に消臭加工された繊維を20%以上含ませることで、衣料材として満足できる消臭効果が得られる。 【0010】請求項3の発明は、前記請求項1又は2に係る消臭衣料材において、前記基材が、消臭加工された繊維と消臭加工されていないわた状部材との混綿をフエルト状に形成したものである。 【0011】この発明によれば、基材をフエルト状に形成したことで、内部に空気層を有する弾力性のある基材が形成され、また基材の厚さも一定に揃えることができて加工しやすく、保温性を要求されるベストや下着、その他の衣料、種々の敷物などに幅広く応用できる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明に係る消臭衣料材の実施形態を詳細に説明する。ここで、図1は本発明に係る消臭衣料材を介護老人用のベストに応用した場合の斜視図を示し、図2はベストの内部構造を示す断面図、図3は前記ベストの他の実施例を示したものである。 【0013】図1及び図2で示された介護老人用のベスト1は、本発明に係る消臭衣料材を所定の形状に裁断して縫製したものである。このベスト1は、介護用として着替えをし易いように前開きになっており、面ファスナ2によって止着される。このベスト1の材料となる消臭衣料材は、図2に示したように、消臭加工された繊維を含む基材3と、その両面に塗布されたトルマリン層4a、4bと、このトルマリン層4a,4bの上から基材3の両面を被覆する布材5a,5bと、この布材5a,5bと前記基材3とをキルティング加工する静電防止加工されたミシン糸7とで構成されたものである。 【0014】前記基材3は、消臭加工されていない普通のわたの中に消臭加工された繊維を混入し、これらを解織することによって一定の厚さに調整し、ニードルなどで絡げてフエルト状に形成したものである。フエルト状に形成することで、内部に空気層を有する弾力性のある基材3が形成されると共に、基材3の厚さを一定に揃えることができ、加工しやすく保温性を要求されるベストや下着などに最適である。消臭加工された繊維は、ウール、コットン、レーヨンなどの天然繊維に消臭機能を付与するために、分子中にカルボキシル基を導入したものである。これによって、親水性の向上が図られると共に、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタンなどの悪臭物質に対する吸着性が良くなる。分子中にカルボキシル基を導入する手段として、例えば天然繊維にメタクリル酸をグラフト共重合させる。なお、ベスト1としての消臭機能を効果的に得るためには、消臭加工された繊維の混入比率は約20%以上が好ましい。 【0015】一方、消臭加工されていない普通のわたは、天然繊維わたのみならず、ポリエステルわた等の化学繊維わたの使用も可能である。 【0016】トルマリンは、一般にマイナスイオン効果や遠赤外線効果を有する材料として知られており、このトルマリンが付着したベスト1を身に付けることで、血流を良くして細胞の活性化を図ることが期待される。また、トルマリンには臭気を消す効果もあることから、上記の消臭加工わたとの相乗効果も期待できる。上記トルマリンは、粒径が3μm以下に調整された粉末が用いられ、この粉末を接着剤のエマルジョンの中に混入し、よく撹拌して調整される。そして、このエマルジョンを前記わた材3の両面にスプレーすることでトルマリン層4が形成される。トルマリン層4の厚さは適宜選択される。なお、接着剤にはアクリル酸エチルエステルの50%エマルジョンが用いられる。また、スプレー液の調整ではトルマリン100部に対して、接着剤100部、水100部、その他の助剤0.5部を加えて混合し、よく撹拌して調整した。濃度は接着剤量によって調整できる。 【0017】上記トルマリン層4を乾燥させてから基材3の両面を布材5a,5bで被覆する。この布材5a,5bの材質は特に限定されるものではない。2枚の布材5a,5bの間に基材3を挟み込んだ状態で、キルティング加工が行われる。このキルティング加工を静電防止加工が施されたミシン糸7で行うことによって放電効果が得られるため、ベスト1を脱ぐときにも静電気で悩まされることがない。キルティング加工は、図1に示したように、全体に幾何学模様のステッチをミシン糸7で設ける場合と、図3に示したように、様々な図柄8をミシン糸7で刺繍する場合など、種々の方法で表現される。 【0018】このようにして消臭衣料材が形成され、これを裁断し、縫製することによって上記の介護老人用ベスト1は勿論のこと、それ以外にも保温性を要求される下着やその他の衣料、種々の敷物などに幅広く応用できる。 【0019】 【実施例】(試料の調製)消臭加工されていない普通のエステルわたに、消臭加工された繊維(商品名:サンダーロンファイン 糸善株式会社製)20%を混入してフェルト状の基材を形成し、その両面に上記で調製したトルマリンの接着液をスプレーして薄いトルマリン層を形成する。次に、ポリエステル製の薄布材をその両面に被せたのち、静電防止加工されたミシン糸(商品名:サンダーロン 糸善株式会社製)で幾何学模様のキルティング加工を施して消臭衣料材を製造し、この消臭衣料材を10cm×20cmの四角片に切り取って試料1とした。 【0020】(実施例1)上記試料1について、ホルムアルデヒドに対する消臭性を試験した。5リットルのテドラーバッグに試料1を入れ、この中に3リットルのホルムアルデヒドガスを注入し、30分後と、120分後のガス濃度を、北川式ガス検知器によって測定した。試験室温度は22℃±2℃である。また、ガス初期濃度は15ppmである。上記の試験結果を下記の表1と図4に示す。なお、テドラーバッグ内に試料を入れないで同様の測定をしたものを空試験として示す。 【0021】 【表1】
【0022】(実施例2)上記試料1について、アンモニアに対する消臭性を試験した。試験の方法及び条件は上記実施例1と略同様であるが、測定回数を6回とし、10分後、20分後、30分後、60分後、90分後、120分後のガス濃度を測定した。なお、この実施例のガス初期濃度は400ppmである。上記の試験結果を下記の表2と図5に示す。なお、テドラーバッグ内に試料を入れないで同様の測定をしたものを空試験として示す。 【0023】 【表2】
【0024】(実施例3)上記試料1について、マイナスイオンの発生機能を試験した。温度20℃±5℃、湿度50%±10%の試験室内にマイナスイオン測定器(神戸電波株式会社製 10N TESTER KST−900型)を設置し、該測定器の吸引口から流量60リットル/分で試験室内の空気を吸引し、その時発生するマイナスイオンを測定する。この実施例では、上記の試料1を1分間擦り合せて摩擦を起こし、これを上記の吸引口の近くに配置した。そして、試料1を静置した状態で空気を吸引し、その時発生するマイナスイオンの個数を測定した。測定時間は90秒間である。 【0025】図6は測定時におけるマイナスイオンの発生個数の推移を示したものである。これによれば、測定開始直後および測定後70秒後以降のマイナスイオンの個数は、約50〜100個/ccであるのに対して、測定を開始して25秒を過ぎるとマイナスイオンの個数が急激に増え、最大で1740個/cc、最小で1370個/ccの発生が見られた。 【0026】(実施例4)上記試料1についての帯電性を試験した。この試験法は、JIS−L−1094の摩擦帯電圧測定法(B法)に基づいて行ない、試験片を回転させながら摩擦し、発生した帯電圧を摩擦帯電圧測定機を用いて測定した。その結果、測定開始1分後の帯電圧は8ボルトであったのが、測定停止1分後の帯電圧は0ボルトになっていた。 【0027】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る消臭衣料材によれば、消臭加工された繊維を基材として使用しているので、十分な消臭効果が得られ、またその消臭効果が長期間に亘って持続する。さらに、トルマリンや静電防止糸を使用することで、消臭効果だけでなく、マイナスイオン効果や静電防止効果なども同時に得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501240914 【氏名又は名称】大井 博
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| 【出願日】 |
平成13年6月15日(2001.6.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097043 【弁理士】 【氏名又は名称】浅川 哲
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| 【公開番号】 |
特開2003−3313(P2003−3313A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月8日(2003.1.8) |
| 【出願番号】 |
特願2001−181344(P2001−181344) |
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