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【発明の名称】 着物用巻きスカート、着物用コートおよび着物用コートセット
【発明者】 【氏名】鈴木 敬子

【要約】 【課題】着用が容易で、雨の日の外出の際に裾が雨や泥跳ねなどで汚れるのを防ぐ。乗用車の乗り降りや運転などを容易にする。

【解決手段】着物用巻きスカート1では、腰紐12が巻きスカート用布地11の上部に取り付けられる。裾カバー13が筒状をなして巻きスカート用布地11の内側に取り付けられる。裾カバー13は巻きスカート用布地11の上縁側に両足挿入口13aを、裾側に右足突出口13bと左足突出口13cとを有して右足突出口13bと左足突出口13cとの間が塞がれている。着物用コートでは、袖下の裏側にボタンが取り付けられ、袖付の裏側にボタンと着脱可能な伸縮性リングが取り付けられる。裾の前身頃と後身頃との間に裾側を広げるための三角布が取り付けられる。左右の衿の互いに重なる位置に互いに着脱可能なスナップボタンを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】巻きスカート用布地と、腰紐と、裾カバーとを有し、前記巻きスカート用布地は着物を着用した下半身を巻いて覆うことが可能な大きさを有し、前記腰紐は前記巻きスカート用布地の上部に取り付けられ、前記裾カバーは筒状をなして前記巻きスカート用布地の内側に取り付けられ、前記巻きスカート用布地の上縁側に両足挿入口を、裾側に右足突出口と左足突出口とを有して前記右足突出口と前記左足突出口との間が塞がれていることを、特徴とする着物用巻きスカート。
【請求項2】袖下の裏側にボタンが取り付けられ、袖付の裏側に前記ボタンと着脱可能な伸縮性リングが取り付けられ、裾の前身頃と後身頃との間に裾側を広げることができるよう三角布が取り付けられ、左右の衿の互いに重なる位置に互いに着脱可能なスナップボタンを有することを、特徴とする着物用コート。
【請求項3】請求項1記載の着物用巻きスカートと、請求項2記載の着物用コートとから成り、前記着物用巻きスカートには、上縁の表側と裏側とに互いに任意の位置で着脱可能な面ファスナーが取り付けられ、前記裾カバーは前記右足突出口または前記左足突出口と前記両足挿入口とをつなぐ横断線と前記横断線を開閉可能なファスナーとを有することを、特徴とする着物用コートセット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着物用巻きスカート、着物用コートおよび着物用コートセットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の着物用巻きスカートとして、実開昭55−87311号公報、実開平5−321004号公報、実開昭60−169208号公報、特開平7−173701号公報、実開昭58−78910号公報、実開昭63−94913号公報および実開平1−136110号公報に示すものがある。また、従来の着物用コートとして、特開昭61−28004号公報、特開平11−229208号公報、実開昭56−126413号公報、実開昭56−129912号公報、実開昭58−78910号公報、実開平1−18112号公報、実開平6−69211号公報および実用新案登録第3068704号公報に示すものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の着物用巻きスカートでは、雨の日の外出の際に裾が雨や泥跳ねなどで汚れるのを防いだり、乗用車の乗り降りや運転などを容易にしたりするのに、着用に手間がかかるという課題があった。また、従来の着物用コートでは、乗用車に乗り降りする際に袖が邪魔になったり裾が突っ張ったりするという課題があった。
【0004】本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、着用が容易で、雨の日の外出の際に裾が雨や泥跳ねなどで汚れるのを防ぐとともに、乗用車の乗り降りや運転などを容易にすることができる着物用巻きスカート、着物用コートおよび着物用コートセットを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る着物用巻きスカートは、巻きスカート用布地と、腰紐と、裾カバーとを有し、前記巻きスカート用布地は着物を着用した下半身を巻いて覆うことが可能な大きさを有し、前記腰紐は前記巻きスカート用布地の上部に取り付けられ、前記裾カバーは筒状をなして前記巻きスカート用布地の内側に取り付けられ、前記巻きスカート用布地の上縁側に両足挿入口を、裾側に右足突出口と左足突出口とを有して前記右足突出口と前記左足突出口との間が塞がれていることを、特徴とする。
【0006】本発明に係る着物用巻きスカートは、使用の際、裾カバーの両足挿入口に足を入れ、右足を右足突出口から出し、左足を左足突出口から出す。着物の裾は、裾カバーの中に収められる。巻きスカート用布地で着物を着用した下半身を巻いて覆う。腰紐を腰に巻いて取り付ける。これにより、着用が容易で、雨の日の外出の際に裾が雨や泥跳ねなどで汚れるのを防ぐとともに、乗用車の乗り降りや運転などを容易にすることができる。
【0007】本発明に係る着物用巻きスカートには、上縁の表側と裏側とに互いに任意の位置で着脱可能な面ファスナーが取り付けられ、前記裾カバーは前記右足突出口または前記左足突出口と前記両足挿入口とをつなぐ横断線と前記横断線を開閉可能なファスナーとを有してもよい。この構成では、腰紐を腰に巻いて面ファスナーで留めることができる。トイレを利用する場合には、ファスナーにより横断線を開くことにより両足の間が開き、腰紐を解かずにトイレを利用することができる。
【0008】本発明に係る着物用巻きスカートでは、前記裾カバーは前記右足突出口と前記左足突出口との間にファスナーにより開閉可能な開口を有し、前記開口は両足を突出可能な大きさを有していてもよい。この構成では、トイレを利用する場合には、ファスナーにより開口を開いて両足を開口から出すことにより、腰紐を解かずにトイレを利用することができる。右足突出口および左足突出口には、口を窄めるようにゴム紐を取り付けてもよい。巻きスカート用布地の後裾には、足のさばきを良くするようスリットを設けることが好ましい。
【0009】本発明に係る着物用コートは、袖下の裏側にボタンが取り付けられ、袖付の裏側に前記ボタンと着脱可能な伸縮性リングが取り付けられ、裾の前身頃と後身頃との間に裾側を広げることができるよう三角布が取り付けられ、左右の衿の互いに重なる位置に互いに着脱可能なスナップボタンを有することを、特徴とする。
【0010】本発明に係る着物用コートは、袖下の裏側のボタンに袖付の裏側の伸縮性リングを引っ掛けることにより、袖が引き上げられ、袖下が乗用車の運転の邪魔になるのを防ぐことができる。裾の前身頃と後身頃との間には三角布が取り付けられているため、裾の前身頃と後身頃との間で三角布の部分を広げることができ、裾の突っ張りがなくなって乗用車の乗り降りが容易になる。なお、三角布には、縦方向中心にミシン目を入れることが好ましい。左右の衿は、重ねた状態でスナップボタンで固定することにより、ずれや乱れを防ぐことができる。
【0011】本発明に係る着物用コートセットは、前述の着物用巻きスカートと、前述の着物用コートとから成り、前記着物用巻きスカートには、上縁の表側と裏側とに互いに任意の位置で着脱可能な面ファスナーが取り付けられ、前記裾カバーは前記右足突出口または前記左足突出口と前記両足挿入口とをつなぐ横断線と前記横断線を開閉可能なファスナーとを有することを、特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図4は、本発明の実施の形態を示している。図1乃至図3に示すように、着物用巻きスカート1が、巻きスカート用布地11と、腰紐12と、裾カバー13とを有する。
【0013】図1に示すように、巻きスカート用布地11は、長方形状の布地から成り、周囲に折りしろ14を有する。巻きスカート用布地11は、着物を着用した下半身を巻いて覆うことが可能な大きさを有する。巻きスカート用布地11の後裾には、足のさばきを良くするようスリット15が設けられている。腰紐12は、巻きスカート用布地11の背側の上部に縫い付けられている。巻きスカート用布地11の上縁には、表側と裏側とに互いに任意の位置で着脱可能な面ファスナー16が取り付けられている。
【0014】裾カバー13は、筒状をなして巻きスカート用布地11の内側の膝の位置に縫合により取り付けられている。裾カバー13は、巻きスカート用布地11の上縁側に両足挿入口13aを、裾側に右足突出口13bと左足突出口13cとを有している。このため、裾カバー13は、全体としてズボンまたは袴のような形状を有している。一般に、男袴には右足側と左足側との間に仕切りがあるが、裾カバー13では右足突出口13bと左足突出口13cとの間に仕切りがない。右足突出口13bと左足突出口13cとの間は、底布17で塞がれている。底布17の右足突出口13bの側との縦継目の位置には、ファスナー18が取り付けられている。このため、裾カバー13は、ファスナー18を開くことにより右足突出口13bと両足挿入口13aとをつなぐ横断線13dで開く。両足挿入口13aには、乗用車への乗り降りなど足を広げる際にひざを動かしやすくするため、伸縮性をもたせるようにゴム紐が取り付けられている。右足突出口13bおよび左足突出口13cには、口を窄めるようにゴム紐が取り付けられている。裾カバー13には、防水加工が施されている。
【0015】図4に示すように、着物用コート2は、着物の上から着用可能な和服のコートから成る。着物用巻きスカート1と着物用コート2とは、セットになっている。着物用コート2には、袖下の裏側にボタン21が取り付けられ、袖付の裏側にボタン21と着脱可能な伸縮性リング22が取り付けられている。伸縮性リング22は、ゴム紐から成る。裾の前身頃と後身頃との間には、裾側を広げることができるよう三角布23が取り付けられている。三角布23には、縦方向中心にミシン目24が入れられている。左右の衿の互いに重なる位置には、互いに着脱可能なスナップボタン25を有している。着物用コート2の前身頃の右側にはボタン26が取り付けられ、前あきにはボタン26を留めるリング27が取り付けられている。リング27をボタン26で留めることにより、スナップボタンで留めるのに比べて、引っ張られたときに着物用コート2の前がはだけにくい。
【0016】雨の日の外出の際や乗用車の乗り降りや運転などの際に、着物用巻きスカート1および着物用コート2を着用する。着物用巻きスカート1は、使用の際、裾カバー13の両足挿入口13aに足を入れ、右足を右足突出口13bから出し、左足を左足突出口13cから出す。着物の裾は、裾カバー13の中に収められる。このとき、裾カバー13の右足突出口13bと左足突出口13cとの間には仕切りがないため、着物の裾がたぐまらずそのままの形を保つことができ、裾に皺が付かない。巻きスカート用布地11で着物を着用した下半身を巻いて覆う。巻きスカート用布地11を腰に巻いて面ファスナー16で留め、腰紐12を腰に巻いて結び、着物用巻きスカート1を取り付ける。これにより、着用が容易で、雨の日の外出の際に裾が雨や泥跳ねなどで汚れるのを防ぐとともに、乗用車の乗り降りや運転などを容易にすることができる。トイレを利用する場合には、ファスナー18により横断線13dを開くことにより、両足の間が開き、腰紐12を解かずにトイレを利用することができる。
【0017】しかしながら、着物用巻きスカート1は、底布17の右足突出口13bの側との縦継目が閉じて横断線13dをなくし、ファスナー18を備えていなくてもよい。この場合、トイレを利用するときには、腰紐12を腰に結んだままにして、面ファスナー16を剥がして巻きスカート用布地11を開く。次に、両足を裾カバー13から出してトイレを利用するとよい。
【0018】着物用コート2は、着物用巻きスカート1を着用してから着用する。着物用コート2は、袖に腕を通し、リング27をボタン26に掛けて着用する。さらに、着物用コート2は、袖下の裏側のボタン21に袖付の裏側の伸縮性リング22を引っ掛けることにより、袖が引き上げられ、袖下が乗用車の運転の邪魔になるのを防ぐことができる。裾の前身頃と後身頃との間には三角布23が取り付けられているため、裾の前身頃と後身頃との間で三角布23の部分を広げることができ、裾の突っ張りがなくなって乗用車の乗り降りが容易になる。なお、左右の衿は、重ねた状態でスナップボタン25で固定することにより、ずれや乱れを防ぐことができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、着用が容易で、雨の日の外出の際に裾が雨や泥跳ねなどで汚れるのを防ぐとともに、乗用車の乗り降りや運転などを容易にすることができる着物用巻きスカート着物用コートおよび着物用コートセットを提供することができる。
【出願人】 【識別番号】501247326
【氏名又は名称】鈴木 敬子
【出願日】 平成13年6月20日(2001.6.20)
【代理人】 【識別番号】100095359
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 篤
【公開番号】 特開2003−3303(P2003−3303A)
【公開日】 平成15年1月8日(2003.1.8)
【出願番号】 特願2001−186456(P2001−186456)