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【発明の名称】 乳房カップ部を有する衣料
【発明者】 【氏名】松村 昭子
【住所又は居所】京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株式会社ワコール内

【氏名】澤田 浩美
【住所又は居所】京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株式会社ワコール内

【氏名】加藤 誠
【住所又は居所】京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株式会社ワコール内

【要約】 【課題】衣料のずり上がりなどの着崩れを防止する機能を更に向上した乳房カップ部を有する衣料を提供する。

【解決手段】バック布6がその長さ方向に沿って全長にわたってバック布幅方向に数えて小幅バック布部片7、8、9の3本に互いに他の小幅バック布部片と交差せずにほぼ水平方向に向くように分割されており、各小幅バック布部片7、8、9の長さは、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対して、それぞれ21.3%、23.0%、22.0%の長さとし、着用状態での緊迫力において、最上部の小幅バック布部片7>最下部の小幅バック布部片9>中間部の小幅バック布部片8とした前開きタイプのストラップレスブラジャー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 乳房カップ部と、当該カップ部の横方向の位置で少なくとも着用者の背中部分にあてがわれる乳房カップ部を保持するためのバック布とを少なくとも有する衣料において、当該バック布は少なくともその長さ方向に伸縮性を有し、バック布のうち、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されていて、前記小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であり、当該複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部の小幅バック布部片は、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いており、最上部の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されていることを特徴とする乳房カップ部を有する衣料。
【請求項2】 複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部と最下部の小幅バック布部片が、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている請求項1に記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項3】 乳房カップ部を有する衣料が、乳房カップ部の脇側に脇布を有しており、バック布が当該脇布に取り付けられている請求項1または2のいずれかに記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項4】 乳房カップ部を有する衣料が、乳房カップ部の脇側に脇布を持たない衣料であり、バック布が、乳房カップ部の脇側に直接取り付けられている請求項1または2のいずれかに記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項5】 脇布が、バック布が取り付けられている側の縁にボーンを有する脇布、比較的剛性の高い素材からなる脇布、及び、比較的剛性の高い素材が内部に挿入されている脇布から選ばれた脇布からなる請求項3に記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項6】 長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて3本以上存在する請求項1〜5のいずれかに記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項7】 小幅バック布部片のうち、最上部と最下部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されている小幅バック布部片である請求項6に記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項8】 小幅バック布部片のうち、最上部と最下部とその中間部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力において、最上部が最も強く、中間部が最も弱く、最下部が最上部と中間部の中間の緊迫力になるように設計されている請求項6に記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項9】 小幅バック布部片の緊迫力の調整が、小幅バック布部片の幅、長さ、素材の選択から選ばれたいずれか少なくとも1つの手段によりなされている請求項1〜8のいずれかに記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項10】 乳房カップ部を有する衣料が、左右の乳房カップ部をフロント部において互いに着脱可能に連結してなる前開きタイプの乳房カップ部を有する衣料であり、バック布が長さ方向に連続しているバック布からなる請求項1〜9のいずれかに記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項11】 乳房カップ部を有する衣料が左右のバック布を着用者の背面側において互いに着脱可能に連結し得る背面連結部を有する後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料であって、当該バック布が、背面連結部を除いて、その全長にわたって、小幅バック布部片から構成されている請求項1〜9のいずれかに記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項12】 小幅バック布部片が、バック布の長さ方向に沿ってスリットを設けることにより形成された小幅バック布部片である請求項1〜11のいずれかに記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項13】 乳房カップ部を有する衣料が、ブラジャー、ブラスリップ、ブラキャミソール、テディ、ボディスーツからなる群から選ばれた衣料である請求項1〜12のいずれかに記載の乳房カップ部を有する衣料。
【請求項14】 乳房カップ部を有する衣料が、ストラップレスのブラジャーである請求項1〜12のいずれかに記載の乳房カップ部を有する衣料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳房カップ部を保持するためのバック布を有している乳房カップ部を有する衣料に関する。特に、運動追従性に優れ、着崩れの生じにくい乳房カップ部を有する衣料に関する。
【0002】
【従来の技術】乳房カップ部を有する衣料の1つである、典型的な従来の後開きタイプのブラジャーの、着用状態での背面側から見た背面図を、図14に示した。
【0003】図14に示したように、従来の乳房カップ部を有する衣類の一つであるブラジャーのバック布201は、その長さ方向に伸縮性を有する生地が用いられている。着用時には胸部周囲に巻回して、左右のバック布201を、フック・アンド・アイのような鉤ホックなどが設けられた背面連結部202で連結して着用し、左右のバック布201の長さ方向の伸縮性などを利用して、ブラジャーの着用時の位置を安定させて保持している。尚、203は肩紐(ストラップ)である。このほか、ストラップのないストラップレスのブラジャーや、左右の乳房カップ前中心側にフロントホック等を設けて、左右の乳房カップ同士を前中心側で着脱可能に連結する前開きタイプのブラジャー等も用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、人間の背中部分の形状は、個人差があるばかりでなく、特に手を挙げる等の手の動きが伴ったり身体のねじれが発生すると、左右の肩胛骨は比較的大きく動き、着用者の背面側の立体形状が立体的に変化するだけでなく、肩胛骨の下方の近傍の皮膚の伸縮もかなり大きくなり、肩胛骨の下方の近傍の皮膚のほぼ縦方の伸びなどもかなり大きくなる。ブラジャーのバック布201の上辺側は、図14に示したように、肩胛骨の下方近傍にあてがわれているので、かかる日常の動作時における皮膚の伸展に伴い、バック布201などのずり上がり等が生じ、それに伴いブラジャーの位置ずれやずり上がりが生じ、手をもとの位置に戻しても、ブラジャーの位置ずれやずり上がりが、もとに戻りにくく、着崩れが生じると言う問題がある。
【0005】かかる問題を解決するために、該バック部1の上辺部5・中央部6・下辺部7の衣服圧を、強・弱・中とすることにより、ずり上がりなどの着崩れを防止したブラジャーなどが提案されている(日本特許第31999163号)。
【0006】かかる、ブラジャーは、ずり上がりなどの着崩れを防止するのに効果的であるが、より一層の改良がなされれば、より効果的にずり上がりなどの着崩れ防止機能が付与された衣料が提供できる。本発明は、かかる衣料のずり上がりなどの着崩れを防止する機能を更に向上した乳房カップ部を有する衣料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明は、次の様な乳房カップ部を有する衣料を提供するものである。
【0008】(1)すなわち本発明の乳房カップ部を有する衣料は、乳房カップ部と、当該カップ部の横方向の位置で少なくとも着用者の背中部分にあてがわれる乳房カップ部を保持するためのバック布とを少なくとも有する衣料において、当該バック布は少なくともその長さ方向に伸縮性を有し、バック布のうち、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されていて、前記小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であり、当該複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部の小幅バック布部片は、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いており、最上部の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されていることを特徴とする。
【0009】本発明の乳房カップ部を有する衣料は、最も皮膚伸展(伸縮)の激しい左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されている。従って、最も皮膚伸展の影響を受けやすい最上部の小幅バック布部片も含めて、各小幅バック布部片は、バック布全体の幅より、幅が狭くなっており、最も皮膚伸展の影響を受けやすい最上部の小幅バック布部片が、皮膚の動きに容易に追従できる。更に、最上部の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されているので、皮膚を強めに押圧しており、従って皮膚の伸びに応じて最上部の小幅バック布部片は上下方向にも容易に追従しやすい設計になっている。更に、小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であり、当該複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部の小幅バック布部片は、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いていることが必要であり、かかる態様とすることにより、皮膚の伸びに応じて上下方向にも容易に追従しやすいと言う機能が発揮される。最上部の小幅バック布部片の長さ方向がほぼ水平方向であれば、衣料のバック布の設計上、多少傾斜していることは差し支えないが、傾斜が大きくなると、皮膚の伸びに応じた上下方向への追従性が発揮されないし、他の小幅バック布部片と交差していても、傾いているので皮膚の伸びに応じた上下方向への追従性が発揮されず、好ましくない。
【0010】また、本発明においては、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されている部分を有するので、動きの大きくなる最上部の小幅バック布部片が上下方向などに移動しても、下方の小幅バック布部片は、その動きに全面的に連動して引きずられてしまうことはなく、最上部の小幅バック布部片の動きの影響を受けることが大幅に緩和されている。従って、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片はもとの位置にとどまり易く、最下部に位置する小幅バック布部片はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、着崩れが極めて生じにくい乳房カップ部を有する衣料が提供できる。
【0011】尚、「最上部の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されている」とは、それ以外の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が同様に比較的強めになるように設計されていることを除外するものではない。
【0012】しかし、最上部の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が他の小幅バック布部片の緊迫力よりも比較的強めになるように設計されていることが好ましい。また、後述するように、最上部と最下部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されていることも好ましいが、特に、小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて3本以上存在する場合であって、小幅バック布部片のうち、最上部と最下部とその中間部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力において、最上部が最も強く、中間部が最も弱く、最下部が最上部と中間部の中間の緊迫力になるように設計されていることが好ましい。
【0013】(2)前記(1)項に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部と最下部の小幅バック布部片が、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いていることが好ましい。
【0014】最上部のみならず、最下部の小幅バック布部片もほぼ水平方向を向いていることにより、最上部の小幅バック布部片が例えば上方にずり上がった場合でも、最下部の小幅バック布部片がもとの位置に一層とどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、着崩れが極めて生じにくい乳房カップ部を有する衣料が提供でき好ましい。
【0015】(3)また、前記(1)項または(2)項に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、乳房カップ部を有する衣料が、乳房カップ部の脇側に脇布を有しており、バック布が当該脇布に取り付けられていることが好ましい。脇布が存在することにより、本発明のような複雑なバック布を容易に取り付けることができ、人体脇部の贅肉の補整機能も発揮され好ましい。
【0016】(4)また、前記(1)項または(2)項に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、乳房カップ部を有する衣料が、乳房カップ部の脇側に脇布を持たない衣料であり、バック布が、乳房カップ部の脇側に直接取り付けられている衣料の態様とすることもできる。
【0017】かかる態様の衣料は、脇布の部分がバック布となるので、より運動追従性の向上機能が発揮されやすくなる。
【0018】(5)また、前記(3)項に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、脇布が、バック布が取り付けられている側の縁にボーンを有する脇布、比較的剛性の高い素材からなる脇布、及び、比較的剛性の高い素材が内部に挿入されている脇布から選ばれた脇布からなることが好ましい。
【0019】ボーンを有する脇布とすることにより、前記(3)項で説明した機能が発揮されるとともに、バック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されていることにより、上方の小幅バック布部片と下方の小幅バック布部片の動きが異なり、複雑な応力が脇布にかかった場合でも、これらの複数の小幅バック布部片の動きの影響により、脇布が変形することを防止し、より整った衣類形状を維持することができ好ましい。
【0020】また、脇布を比較的剛性の高い素材からなる脇布、または、比較的剛性の高い素材が内部に挿入されている脇布とした場合には、上記で説明したと同様に、複数の小幅バック布部片の動きの影響により脇布が変形することが防止でき、カップ部への変形応力がかかることも緩和でき、より整った衣類形状を維持することができると共に、更に、脇部の贅肉の膨出を抑える機能が強化され、人体脇部の形状を整える機能が強化され、好ましい。
【0021】(6)また、前記(1)〜(5)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて3本以上存在することが好ましい。
【0022】小幅バック布部片の分割された本数が多くなるほど、1本あたりの小幅バック布部片に対する人体への押圧力を分散でき、着用感を向上させることができると共に、各小幅バック布部片が、それぞれの位置の皮膚の動きに応じて個別に追従できるので、より一層着崩れを少なくすることができ好ましい。
【0023】(7)また、前記(6)に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、小幅バック布部片のうち、最上部と最下部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されている小幅バック布部片であることが好ましい。
【0024】最上部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されていることにより、前記(1)項で説明したように皮膚の伸びに応じてずれずに上下方向にも容易に追従しやすくなり、運動追従性が高められると共に、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある最下部に設けられた小幅バック布部片が、最上部に設けられた当該小幅バック布部片の動きにより影響を受けてずり上がる等の影響を、緊迫力を比較的強めにしておくことにより、少なくでき、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある最下部に設けられた小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、着崩れが極めて生じにくい乳房カップ部を有する衣料が提供できる。
【0025】(8)また、前記(6)に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、小幅バック布部片のうち、最上部と最下部とその中間部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力において、最上部が最も強く、中間部が最も弱く、最下部が最上部と中間部の中間の緊迫力になるように設計されていることが好ましい。
【0026】最上部の小幅バック布部片の緊迫力を強くする必要があることは、上述の(1)や(6)項で説明したとおりである。
【0027】そして、中間部の小幅バック布部片の緊迫力を最も弱くすることにより、着用感を向上させるとともに、最上部と最下部とが互いに相手方への動きへの影響を及ぼす作用をより少なくすることができ、最上部と最下部とが互いにそれぞれから不必要な影響を及ぼされることが緩和され、それぞれの機能を発揮し易くできる。従って、極めて着崩れの少ない乳房カップ部を有する衣料を提供できる。そして、このような中間部の機能により、最下部が最上部と中間部の中間の緊迫力になるように設計しても、最上部の動きによる応力が、中間部で緩和吸収されることにより、最下部の位置ずれなどを少なくできるとともに、万一、最下部がずれたとしても、もとの位置に比較的容易に戻ることができる様に、最下部は中間の緊迫力になるように設計されている。そして、胃の上部への締め付け感が緩和され着用感も向上し、極めて多くの利点を有する乳房カップ部を有する衣料とすることができる。
【0028】(9)また、前記(1)〜(8)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、小幅バック布部片の緊迫力の調整が、小幅バック布部片の幅、長さ、素材の選択から選ばれたいずれか少なくとも1つの手段によりなされていることが好ましい。
【0029】これらいずれかの手段は、小幅バック布部片の緊迫力の調整手段として、比較的容易に採用でき好ましい。特に、小幅バック布部片の長さのみを調整することにより緊迫力の調整を行う手法を採用する場合には、上下の小幅バック布部片で素材を変えたりする必要がなく、小幅バック布部片を部品として作成する場合に、同じ幅で、同じ素材のものを1種類用意し、所望の長さにカットするだけでよく、生産コスト上においても有利となり好ましい。
【0030】(10)また、前記(1)〜(9)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、乳房カップ部を有する衣料が、左右の乳房カップ部をフロント部において互いに着脱可能に連結してなる前開きタイプの乳房カップ部を有する衣料であり、バック布が長さ方向に連続しているバック布からなることが好ましい。
【0031】前開きタイプの乳房カップ部を有する衣料は、バック布が長さ方向に連続しているバック布とすることができ、後開きタイプの乳房カップ部を有する衣料の如く背面連結部などが存在しないので、バック布の小幅バック布部片が、より一層皮膚の伸展に追従しやすく、より一層、着崩れを少なくすることができ好ましい。
【0032】(11)また、前記(1)〜(9)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、乳房カップ部を有する衣料が左右のバック布を着用者の背面側において互いに着脱可能に連結し得る背面連結部を有する後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料であって、当該バック布が、背面連結部を除いて、その全長にわたって、小幅バック布部片から構成されている衣料とすることも好ましい。
【0033】後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料は、着用者の背面側の後中心において背面連結部を有するが、背中の後中心部は、皮膚の伸展が、肩胛骨の下方部分に比べて小さく、従って、背面側の後中心において背面連結部を有していても、あまり小幅バック布部片の動きを妨げることがなく、従来の後開きタイプのものに比べて、着崩れの改良された後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料を提供することができる。
【0034】そして、小幅バック布部片の部分の長さが長いほど、小幅バック布部片皮膚の伸展に追従しやすく、従って、バック布が、背面連結部を除いてその全長にわたって、小幅バック布部片から構成されている態様とすることにより、より着崩れの改良された後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料を提供することができる。
【0035】(12)また、前記(1)〜(11)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、小幅バック布部片が、バック布の長さ方向に沿ってスリットを設けることにより形成された小幅バック布部片である態様とすることにより、比較的簡単な手法で小幅バック布部片を有する本発明の乳房カップ部を有する衣料とすることができ好ましい。
【0036】(13)また、前記(1)〜(12)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、乳房カップ部を有する衣料が、ブラジャー、ブラスリップ、ブラキャミソール、テディ、ボディスーツからなる群から選ばれた衣料であることが好ましい。
【0037】これらの衣料は、乳房カップ部が直接肌に接し、皮膚の伸展の影響を受けやすい衣料であり、本発明の機能が効果的に有効に発揮でき好ましい。
【0038】(14)また、前記(1)〜(12)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、乳房カップ部を有する衣料が、ストラップレスのブラジャーであることが好ましい。
【0039】一般にストラップレスのブラジャーは、着崩れを生じやすいが、本発明の要件を具備したストラップレスのブラジャーとすることにより、着用者が、比較的自由に行動しても着崩れを防止でき、ストラップレスのブラジャーを着用した場合の、着用者の行動の制限を少なくすることができ好ましい。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の乳房カップ部を有する衣料においては、前述したように、バック布のうち、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されている部分を有すること、前記小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であることが必要であるが、「非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径」の概念を理解しやすくするために、乳房カップ部を有する衣料の代表的な例の後開きタイプのブラジャーの、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置のカップのすぐ下で水平方向に切断した断面を下から見た断面模式図を図13に示した。
【0041】図13において後開きタイプのブラジャーの場合には、A−B間は、背面連結部となり、左右のバック布186を着用時に連結する場合に、左右のバック布の背面連結部が重なる部分187がある。衣料横方向の周径を測定する場合には、このように重なる部分187がある場合、A−B間の長さは、重ねた状態で左右のバック布背面連結部のいずれか一方のみの重なった部分187の長さをA−B間の長さとする。
【0042】また、乳房カップ部の膨らみは、衣料横方向の周径に算入しない。
【0043】具体的には、衣料横方向の周径とは、図13の様な衣料の場合、Aから始まって、図の右方向のバック布186に沿って、B、Cを経由し、更にC、D、E、F、G、Hから図の左方向のバック布186に沿ってAに至るまでの距離A−B−C−D−E−F−G−H−Aを言う。すなわC−E間と、F−H間の長さは、C−D′−EやF−G′−Hの如く、乳房カップ部185の膨らみの部分は、乳房カップ部185の膨らみに沿って長さを計測するのではなく、カップの下側の縁を投影した長さ、言い換えれば、C−D−Eと、F−G−H間に沿った長さを計測する。
【0044】尚、このA−B−C−D−E−F−G−H−Aである周径は非着用状態で測定する。着用状態では、通常、バック布などが横方向に引き伸ばされて、着用者のアンダーバスト周径によって異なった寸法となるからである。
【0045】そして、本発明においては、バック布のうち、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されていて、前記小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であることが必要である。特に最上部小幅バック布部片等は、皮膚の伸びに応じて上下方向にも容易に追従する必要があるが、前記小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが20%より小さいと、小幅バック布部片部分の長さが短すぎて、かかる追従性が低下し本発明の目的を達成できない。尚、上限の60%は、それを超えると乳房カップ部の一部まで小幅バック布部片としなければならず、そのような、乳房カップ部を有する衣料は、使用できない。
【0046】尚、ここで「小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さ」とは、例えば、後述する図1に示したような、前開きタイプのブラジャーを例にとると、図1に示したようなブラジャーの場合は、バック布6を構成する小幅バック布部片は、バック布幅方向に数えると3本(小幅バック布部片7、8、9)存在するが、「小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さ」とはこの3本の合計長さではなく、それぞれ1本ずつの長さを言う。一方、例えば、図9に示したような、後開きタイプのブラジャーを例にとると、このブラジャーは、バック布6(7,9の部位も含む)の一部を構成する小幅バック布部片7、9の部分は、小幅バック布部片7に注目すると、バック布略水平方向(衣料横方向)に見て人体右側にあてがわれる小幅バック布部片7の存在領域を示す点線Q1−R1間の小幅バック布部片7と、人体左側にあてがわれる小幅バック布部片7の存在領域を示す点線Q2−R2間の小幅バック布部片7とが存在するが、「小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さ」とはこの水平方向に存在する小幅バック布部片の合計長さであり、図9に示す例では、最上部の小幅バック布部片部分7について「小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さ」は左右の小幅バック布部片部分7、7の合計長さ(Q1−R1間の長さとQ2−R2間の長さの合計)を指す。また、最下部の小幅バック布部片部分9について「小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さ」は左右の小幅バック布部片部分9、9の合計長さ(Q1−R1間の長さとQ2−R2間の長さの合計)を指す(この例では、最上部小幅バック布部片部分7の長さ方向の合計長さも、最下部小幅バック布部片部分9の長さ方向の合計長さも同一になる態様である)。このように水平方向の小幅バック布部片部分の長さの合計が、前述した非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であることが必要である。尚、小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さは、小幅バック布部片の長さ方向の伸縮性が大きいほど、すなわち良く伸びる素材を用いている場合には、かなり小さくてもよい。
【0047】以上、図1と図9を取り上げて、「小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さ」について、どの長さを言うか説明したが、他の図で示した態様や図示していない態様についても同様である。
【0048】尚、図9の例の場合を取り上げてさらに「長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて何本存在するか」と言うと、この場合はバック布幅方向に左右いずれか一方を数えて「長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて小幅バック布部片7、9の2本存在する」と言う。図1の例では、前述したように「長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて小幅バック布部片7、8、9の3本存在する」と言う。
【0049】以上、図1と図9の例を取り上げて、「長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて何本存在するか」と言う本発明における用語の定義を説明したが、他の図で示した態様や図示していない態様についても同様である。
【0050】以下、本発明の理解を容易にするために、図面を用いて実施の形態例について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施の形態例に記載されたもののみに限定されるものではない。
【0051】(実施の形態例1)図1は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである前開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0052】図1のブラジャーは、乳房カップ部1、左右の乳房カップ部1を着脱自在に連結するための乳房カップ部1の前中心側に設けられているフロントホック2、土台布3、脇布4(この例では土台布3の脇側部分の布を指して特に脇布と称している)、バック布6からなり、バック布6はバック布がその長さ方向に沿って全長にわたって分割され、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて3本、すなわち小幅バック布部片7、8、9の3本に分割されている。
【0053】最上部、中間部、最下部の小幅バック布部片7、8、9は、互いに他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0054】バック布6(小幅バック布部片7、8、9)は脇布4の一端側の縁5に取り付けられている。尚、この例では、脇布4の一端側の縁5の内部に、剛性を有するボーンが装着されている。また、乳房カップ部の円弧状下辺部10の内部には、カップワイヤーが挿入されている。
【0055】尚、小幅バック布部片7、8、9は、この例では、ほぼ同じ幅の同じ素材からなるその長さ方向に伸縮性を有するテープ状物が用いられており、小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の長さが最も短くなるように、中間部の小幅バック布部片8の長さが最も長くなるように、最下部小幅バック布部片9の長さが小幅バック布部片7と8の長さの中間の長さになるように設けられており、これらの小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力において、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最も強く、中間部の小幅バック布部片8の緊迫力が最も弱く、最下部の小幅バック布部片9の緊迫力がが最上部と中間部の中間の緊迫力になるように設計されている。小幅バック布部片7、8、9の長さは、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対して、それぞれ最上部の小幅バック布部片7を21.3%、中間部の小幅バック布部片8を23.0%、最下部の小幅バック布部片9を22.0%の長さとした。小幅バック布部片7、8、9の非着用状態での長さの差は数値的にはそれほど大きくないが、これら小幅バック布部片が当接される部分の人体の水平方向の周径は、最上部が大きくなるので、着用した場合には上記非着用状態での長さの差以上の緊迫力差が生じる。
【0056】小幅バック布部片7、8、9の長さは、好ましくは、例えば最上部の小幅バック布部片7、8、9が取り付けられる位置の脇布4の形状を調整することにより、すなわち脇布4の水平方向で中央方向に突出する長さを調整して、小幅バック布部片の長さとは逆の長さ形状にすることによって、小幅バック布部片7、8、9の長さを調整することも好ましい。
【0057】尚、小幅バック布部片の緊迫力の強、中、弱の目安としては、衣服圧として、それぞれ強が5〜50g/cm2、中が3〜30g/cm2、弱が2〜20g/cm2の範囲で適宜緊迫力の強、中、弱を調整することが好ましい。これらの点は、他の実施の形態例においても同様である。
【0058】尚、衣服圧の測定には、株式会社エイエムアイ製の衣服圧測定機(日本特開平6−50828号参照)を用いることができる。
【0059】上記、本発明の乳房カップ部を有する衣料であるブラジャーは、前述した「課題を解決するための手段」の項の(1)、(3)、(5)、(6)、(8)、(10)、(13)、(14)項に記載した各機能が発揮され、運動追従性に極めて優れ、着崩れが極めて生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。
【0060】(実施の形態例2)図2は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである更に別の前開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0061】図2のブラジャーは、図1のストラップレスブラジャーと比べて、バック布6はバック布がその長さ方向に沿って全長にわたって分割され、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて4本、すなわち小幅バック布部片7、8、8b、9の4本に分割されている点、脇布4の一端側の縁5の内部に剛性を有するボーンが装着されている代わりに、脇布4の内部に比較的剛性の高い平板状芯材11となるプラスチックエラストマーが内部に挿入されている脇布であるを除いては、図1に示したブラジャーとほぼ同様である。尚、図1と同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。
【0062】最上部、2本の中間部、最下部の小幅バック布部片7、8、8b、9は、互いに他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0063】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の長さが最も短くなるように、中間部の小幅バック布部片8、8bの長さが最も長くなるように、最下部小幅バック布部片9の長さが小幅バック布部片7と8、8bの長さの中間の長さになるように設けられており、これらの小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力において、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最も強く、中間部の小幅バック布部片8、8bの緊迫力が最も弱く、最下部の小幅バック布部片9の緊迫力がが最上部と中間部の中間の緊迫力になるように設計されている。小幅バック布部片7、8、8b(8と8bの長さは同じ)、9の長さは、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対して、それぞれ最上部の小幅バック布部片7を20.8%、中間部の小幅バック布部片8、8bを22.5%、最下部の小幅バック布部片9を21.7%の長さとした。
【0064】このブラジャーは実施の形態例1とほぼ同様の運動追従性に極めて優れ、着崩れが極めて生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。小幅バック布部片の分割された本数が図1に示したブラジャーより多いので、1本あたりの小幅バック布部片に対する人体への押圧力を分散でき、着用感をより向上させることができる。
【0065】(実施の形態例3)図3は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである更に別の前開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0066】図3のブラジャーは、図1のストラップレスブラジャーと比べて、バック布6はバック布がその長さ方向に沿って全長にわたって分割され、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて3本、すなわち小幅バック布部片7、9、9bの3本に分割されていが、最下部の小幅バック布部片9、9bの2本が、水平方向でなく斜めに互いに交叉するように設けられて点を除いては、図1に示したブラジャーとほぼ同様である。尚、同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。
【0067】最上部の小幅バック布部片7は、他の小幅バック布部片9、9bと交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0068】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の長さが最も短くなるように、最下部の小幅バック布部片9、9bの水平方向に投影される長さに換算した長さが長くされており、しかも、これらの小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力において、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が強く、最下部の小幅バック布部片9、9b緊迫力が比較的強いが、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力よりも弱い緊迫力になるように設計されている。小幅バック布部片7、9、9b(9と9bの長さはここでは、真の長手方向の長さでなく、水平方向に投影される長さに換算して)の長さは、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対して、それぞれ最上部の小幅バック布部片7を21.3%、最下部の小幅バック布部片9、9bを23.0%とした。
【0069】実施の形態例1や2とほぼ同様の運動追従性に優れ、着崩れが生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。最下部の小幅バック布部片9、9bが交叉していても、最上部の小幅バック布部片7が、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いていることと、着用状態での緊迫力において、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最も強く設定されていることにより、下側の小幅バック布部片9、9bの、ずれが多少生じやすくなるが、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合(手を下げて直立した状態に戻した場合)に、下側の小幅バック布部片9、9bの位置もほぼもとの位置に戻り、運動追従性に優れ、着崩れが生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。
【0070】(実施の形態例4)図4は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである更に別の前開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0071】図4のブラジャーは、図2のストラップレスブラジャーと比べて、バック布6はバック布がその長さ方向に沿って全長にわたって分割され、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて4本、すなわち小幅バック布部片7、8、8b、9の4本に分割されている点は共通しているが、中間部の小幅バック布部片8、8bの2本が、水平方向でなく斜めに互いに交叉するように設けられて点を除いては、図2に示したブラジャーとほぼ同様である。尚、図2と同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。
【0072】最上部と最下部の小幅バック布部片7、9は、他の小幅バック布部片8、8bと交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0073】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の長さが最も短くなるように、中間部の小幅バック布部片8、8bの水平方向に投影される長さに換算した長さが最も長く、最下部の小幅バック布部片9の長さが、その中間の長さとなり、しかも、これらの小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力において、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最も強く、中間部の小幅バック布部片8、8bの緊迫力が最も弱く、最下部の小幅バック布部片9緊迫力が比較的強いが、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力よりも弱い緊迫力になるように設計されている。小幅バック布部片7、8、8b9(8と8bの長さはここでは、真の長手方向の長さでなく、水平方向に投影される長さに換算して)の長さは、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対して、それぞれ最上部の小幅バック布部片7を21.3%、中間部の小幅バック布部片8、8bを23.0%、最下部の小幅バック布部片9を22.0%とした。
【0074】最上部と最下部の小幅バック布部片7、9は、他の小幅バック布部片8、8bと交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いているので、実施の形態例1とほぼ同様、運動追従性に極めて優れ、着崩れが生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。中間部の小幅バック布部片8、8bが交叉していても、最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9が、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いていることと、着用状態での緊迫力において、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最も強く設定されていて、最下部の小幅バック布部片9の緊迫力が中間に設定されていることにより、運動追従性に極めて優れ、着崩れが極めて生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。
【0075】(実施の形態例5)図5は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである更に別の前開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0076】図5のブラジャーは、図1のストラップレスブラジャーと比べて、バック布6はバック布がその長さ方向に沿って全長にわたって分割され、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて2本、すなわち小幅バック布部片7、9の2本に分割されていが、最下部の小幅バック布部片9が、最上部の小幅バック布部片7に比べて幅が3倍ほど広幅になっている点を除いては、図1に示したブラジャーとほぼ同様である。尚、同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。
【0077】最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9は互いに交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0078】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最下部の小幅バック布部片9の緊迫力よりも強くなるよう、用いた弾性糸の太さを太くしている。また非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対して、それぞれ最上部の小幅バック布部片7を21.3%、最下部の小幅バック布部片9を22.3%とした。
【0079】最下部の小幅バック布部片9の幅を広くすることにより、最下部の小幅バック布部片9の位置が安定した位置に、よりとどまりやすくした態様であり、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片9はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、運動追従性に優れ、着崩れが極めて生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。
【0080】(実施の形態例6)図6は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである更に別の前開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0081】図6のブラジャーは、図5のストラップレスブラジャーと比べて、バック布6の最下部の小幅バック布部片9が、レース模様が付されているテープ状物を用いていることを除いては、実施の形態例5の図5に示したブラジャーとほぼ同様である。尚、同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。
【0082】最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9は互いに交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0083】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最下部の小幅バック布部片9の緊迫力よりも強くなるよう、用いた弾性糸の太さを太くしている。また非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対して、それぞれ最上部の小幅バック布部片7を21.3%、最下部の小幅バック布部片9を22.3%とした。
【0084】最下部の小幅バック布部片9の幅を広くすることにより、最下部の小幅バック布部片9の位置が安定した位置に、よりとどまりやすくした態様であり、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片9はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、運動追従性に優れ、着崩れが極めて生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。
【0085】(実施の形態例7)図7は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである更に別の前開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0086】図7のブラジャーは、図5のストラップレスブラジャーと比べて、バック布6の最上部の小幅バック布部片7が、レース模様が付されているテープ状物を用いていることを除いては、実施の形態例5の図5に示したブラジャーとほぼ同様である。尚、同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。
【0087】最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9は互いに交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0088】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最下部の小幅バック布部片9の緊迫力よりも強くなるよう、用いた弾性糸の太さを太くしている。また非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対して、それぞれ最上部の小幅バック布部片7を21.3%、最下部の小幅バック布部片9を22.1%とした。
【0089】最下部の小幅バック布部片9の幅を広くすることにより、最下部の小幅バック布部片9の位置が安定した位置に、よりとどまりやすくした態様であり、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片9はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、運動追従性に優れ、着崩れが極めて生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。
【0090】(実施の形態例8)図8は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである更に別の前開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0091】図8のブラジャーは、図5のストラップレスブラジャーと比べて、S−T間のバック布6のうちの一部のQ−R間のみが小幅バック布部片とされており、小幅バック布部片は、テープ状物を用いて形成されたものでなく、バック布6のうちの一部のQ−R間にスリット20を設けることにより最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9とを形成した点を除いては、実施の形態例5の図5に示したブラジャーとほぼ同様である。尚、同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。
【0092】最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9は互いに交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0093】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最下部の小幅バック布部片9の緊迫力よりも強くなるよう、バック布6の上辺側の小幅バック布部片7を含む帯域幅に用いられている弾性糸の太さを太く、弾性糸の使用密度を大きくしている。
【0094】また最上部の小幅バック布部片7及び最下部の小幅バック布部片9の長さは、共に非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の23.5%とした。
【0095】また最上部の小幅バック布部片7を含む帯域幅に用いられているバック布6上辺側の長さと最下部の小幅バック布部片9を含む帯域幅に用いられているバック布6下辺側の長さをそれぞれ非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対して、それぞれ25.5%及び26.5%とした。
【0096】スリット20を設けることによって、複数の小幅バック布部片7、9を形成することによっても、また、小幅バック布部片の長さがバック布6全長にわたっていなくても、バック布のうち、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されていて、前記小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であり、当該複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部の小幅バック布部片は、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いており、最上部の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されていることにより、本発明の目的を達成することができる。
【0097】そして、この実施の形態例においては、最下部の小幅バック布部片9の幅を広くすることにより、最下部の小幅バック布部片9の位置が安定した位置に、よりとどまりやすくした態様であり、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片9はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、運動追従性に優れ、着崩れが極めて生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。
【0098】尚、図示したものはスリットが、左右の肩胛骨の下方部分を含めて背中中央部でも連続しているスリットを有する例を図示して説明したが、本発明の目的が達成される限り、スリットが左右方向、すなわちスリットの長さ方向で、2個以上に適宜分割されているスリットとしてもよい。スリットの形状は、本発明の目的が達成される範囲において、特に図8に示したスリットの形状のみに限定されるものではなく、長方形、その他の適宜の形状にしてもよい。この点は、スリットを有する他の実施形態例についても同様である。
【0099】(実施の形態例9)図9は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである後開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0100】図9のブラジャーは、図8のストラップレスブラジャーの様なスリット20により、バック布6の一部をその長さ方向に沿って分割することにより複数の小幅バック布部片を形成する手法を、後開きタイプのストラップレスブラジャーに適用した態様である。
【0101】左右の乳房カップ部1はその土台布3の前中心側32で結合されており、4は脇布(この例では土台布3の脇側部分の布を指して特に脇布と称している)、6はバック布であって、前記左右のバック布6には、フック・アンド・アイのような鉤ホックなどが設けられた背面連結部31が設けられており、着用時には左右の背面連結部31を連結する。尚、この例では、脇布4の一端側の縁5の内部に、剛性を有するボーンが装着されている。また、乳房カップ部の略円弧状の下辺部10の内部には、カップワイヤーが挿入されている。
【0102】左右のバック布6は、それぞれS1−T1間ならびにS2−T2間のバック布6のうちの一部のQ1−R1間ならびにQ2−R2間のみが小幅バック布部片とされており、小幅バック布部片は、テープ状物を用いて形成されたものでなく、バック布6のうちの一部のQ1−R1間ならびにQ2−R2間にスリット20をそれぞれ設けることにより左右それぞれ最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9とを形成した点を除いては、実施の形態例8の図8に示したブラジャーとほぼ同様である。尚、同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。
【0103】左右それぞれのバック布がその長さ方向に沿って上述の様に分割され、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて2本、すなわち小幅バック布部片7、9の2本に分割されている。
【0104】左右それぞれ最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9は互いに交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0105】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最下部の小幅バック布部片9の緊迫力よりも強くなるよう、バック布6の上辺側の小幅バック布部片7を含む帯域幅に用いられている弾性糸の太さが太く、弾性糸の使用密度を大きくしている。
【0106】また最上部の小幅バック布部片7及び最下部の小幅バック布部片9の長さは、共に非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の44%とした。
【0107】これら小幅バック布部片に分割されている部分は、このブラジャーを着用した際に、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する様に設計されている。
【0108】また最上部の小幅バック布部片7を含む帯域幅に用いられているバック布6上辺側の長さと最下部の小幅バック布部片9を含む帯域幅に用いられているバック布6下辺側の長さを非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径に対してそれぞれ56%ならびに59%とした。
【0109】スリット20を設けることによって、複数の小幅バック布部片7、9を形成することによっても、また、小幅バック布部片の長さがバック布6全長にわたっていなくても、バック布のうち、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されていて、前記小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であり、当該複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部の小幅バック布部片は、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いており、最上部の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されていることにより、本発明の目的を達成することができる。
【0110】そして、この実施の形態例においては、最下部の小幅バック布部片9の幅を広くすることにより、最下部の小幅バック布部片9の位置が安定した位置に、よりとどまりやすくした態様であり、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片9はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、運動追従性に優れ、着崩れが生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。
【0111】後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料は、着用者の背面側の後中心において伸縮性のない背面連結部31を有するが、背中の後中心部は、皮膚の伸展が、肩胛骨の下方部分に比べて小さく、従って、背面側の後中心において背面連結部を有していても、あまり小幅バック布部片の動きを妨げることがなく、着崩れの改良された後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料を提供することができる。
【0112】尚、図示したものはスリットが、左右それぞれのバック布においてそれぞれ長手方向に連続しているスリットを有する例を図示して説明したが、本発明の目的が達成される限り、スリットがその長さ方向で、2個以上に適宜分割されているスリットとしてもよい。
【0113】(実施の形態例10)図10は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである更に別の態様の後開きタイプのストラップレスブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0114】図10のブラジャーは、図9のストラップレスブラジャーと、スリット20の形と長さが異なる点を除いては、実施の形態例9の図9に示したブラジャーとほぼ同様である。尚、同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。
【0115】左右それぞれのバック布がその長さ方向に沿って脇布の縁から背面連結部31に至る部分にわたって、長さ方向に沿って、スリット20が設けられることにより分割され、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて2本、すなわち小幅バック布部片7、9の2本に分割されている。
【0116】左右それぞれ最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9は互いに交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0117】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最下部の小幅バック布部片9の緊迫力よりも強くなるよう、使用される弾性糸の太さを太く、弾性糸の使用密度を大きくしている。
【0118】また最上部の小幅バック布部片7及び最下部の小幅バック布部片9の長さは、それぞれ非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の53%ならびに52%とした。
【0119】これら小幅バック布部片に分割されている部分は、このブラジャーを着用した際に、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する様に設計されている。
【0120】以上に示したストラップレスブラジャー図9で説明したブラジャーよりも小幅バック布部片の長さが長くなっているので、より皮膚の伸展に追従しやすく、着崩れの少ない後開きタイプのストラップレスブラジャーが提供できる。
【0121】そして、この実施の形態例においては、最下部の小幅バック布部片9の幅を広くすることにより、最下部の小幅バック布部片9の位置が安定した位置に、よりとどまりやすくした態様であり、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片9はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、運動追従性に優れ、着崩れが生じにくいストラップレスブラジャーを提供できる。
【0122】後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料は、着用者の背面側の後中心において伸縮性のない背面連結部31を有するが、背中の後中心部は、皮膚の伸展が、肩胛骨の下方部分に比べて小さく、従って、背面側の後中心において背面連結部を有していても、あまり小幅バック布部片の動きを妨げることがなく、着崩れの改良された後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料を提供することができる。
【0123】(実施の形態例11)図11は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである後開きタイプのストラップを有するブラジャーの広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0124】図11のブラジャーは、図10のストラップレスブラジャーと比較して、脇布がなく、バック布6を構成する最上部と最下部に位置する小幅バック布部片7、9が、乳房カップ部の脇側に直接取り付けられている点、ストラップ22を有する点が異なる。脇布が存在しないので、バック布6が長くなり、より運動追従性の向上機能が発揮されやすくなる。
【0125】左右それぞれのバック布6がその長さ方向に沿って乳房カップ部の脇側から背面連結部31に至る部分にわたって、長さ方向に沿って、スリット20が設けられることにより分割され、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて2本、すなわち小幅バック布部片7、9の2本に分割されている。尚、乳房カップ部の略円弧状の下辺部10の内部には、カップワイヤーが挿入されている左右それぞれ最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9は互いに交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0126】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最下部の小幅バック布部片9の緊迫力よりも強くなるよう、使用される弾性糸の太さを太く、弾性糸の使用密度を大きくしている。
【0127】また最上部の小幅バック布部片7及び最下部の小幅バック布部片9の長さは、それぞれ非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の50%ならびに56%とした。
【0128】これら小幅バック布部片に分割されている部分は、このブラジャーを着用した際に、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する様に設計されている。
【0129】以上に示したストラップを有するブラジャーは、図10で説明したブラジャーよりも脇布が存在しない分、小幅バック布部片の長さが長くなっているので、より皮膚の伸展に追従しやすくなる作用が、ストラップの存在により、多少拘束を受けるが、着崩れの少ない後開きタイプのストラップを有するブラジャーを提供できる。
【0130】そして、この実施の形態例においては、最下部の小幅バック布部片9の幅を広くすることにより、最下部の小幅バック布部片9の位置が安定した位置に、よりとどまりやすくした態様であり、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片9はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、運動追従性に優れ、着崩れが生じにくいストラップを有するブラジャーを提供できる。
【0131】尚、図8〜図11のブラジャーにおいては、幅方向に数えて2本の小幅バック布部片7、9が存在する態様としたが、3本以上の小幅バック布部片が存在する態様としてもよい。
【0132】(実施の形態例12)図12は、本発明の乳房カップ部を有する衣料の1つである後開きタイプのストラップレスブラジャー部を有するボディスーツのブラジャー部を広げた状態での表面側から見た正面図である。
【0133】図12のボディスーツは、図11のストラップを有するスブラジャーと比較して、ブラジャー部分に肩紐(ストラップ)がなく、ボディ部40の前側上辺部が乳房カップ部1の下辺部10の一部に取り付けられている点を除いて、他の部分は、図11のブラジャーとほぼ同様であり、同一の部分には同一の符号を付して、重複説明を省略している。このボディスーツもブラジャー部に脇布が存在しないので、バック布6が長くなり、より運動追従性の向上機能が発揮されやすくなる。
【0134】左右それぞれのバック布6がその長さ方向に沿って乳房カップ部の脇側から背面連結部31に至る部分にわたって、長さ方向に沿って、スリット20が設けられることにより分割され、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて2本、すなわち小幅バック布部片7、9の2本に分割されている。尚、乳房カップ部の略円弧状の下辺部10の内部には、カップワイヤーが挿入されている左右それぞれ最上部の小幅バック布部片7と最下部の小幅バック布部片9は互いに交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている。
【0135】小幅バック布部片のうち、最上部の小幅バック布部片7の緊迫力が最下部の小幅バック布部片9の緊迫力よりも強くなるよう、使用される弾性糸の太さを太く、弾性糸の使用密度を大きくしている。
【0136】また最上部の小幅バック布部片7及び最下部の小幅バック布部片9の長さは、それぞれ非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の50%ならびに56%とした。
【0137】これら小幅バック布部片に分割されている部分は、このボディスーツを着用した際に、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する様に設計されている。
【0138】以上に示したストラップレスタイプのブラジャー部を有するボディスーツは、図10で説明したブラジャーよりも脇布が存在しない分、小幅バック布部片の長さが長くなっているので、より皮膚の伸展に追従しやすくなる。
【0139】そして、この実施の形態例においては、最下部の小幅バック布部片9の幅を広くすることにより、最下部の小幅バック布部片9の位置が安定した位置に、よりとどまりやすくした態様であり、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片9はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、運動追従性に優れ、着崩れが生じにくいストラップレスブラジャー部を有するボディスーツが提供できる。
【0140】尚、本実施の形態例において、ブラジャー部は、幅方向に数えて2本の小幅バック布部片7、9が存在する態様としたが、3本以上の小幅バック布部片が存在する態様としてもよい。
【0141】尚、本発明においては、以上のすべての実施の形態例に示したもの以外に、本発明の目的が達成される範囲で、必要に応じて、肩胛骨の下方部分以外の部分にも、別途、当該肩胛骨の下方部分が小幅バック部片に分割されている部分とは非連続で更に小幅バック部片に分割されている部分を設けることは、差し支えないし、また、スリットにより小幅バック布部片を形成する場合に、本発明の目的が達成される限り、スリットが左右方向、すなわちスリットの長さ方向で、2個以上に適宜分割されているスリットとしてもよい。
【0142】また、上記実施の形態例では、ブラジャーとボディスーツを取り上げて説明したが、ブラスリップ、ブラキャミソール、テディ、その他の乳房カップ部を有する衣料にも適用可能である。
【0143】
【発明の効果】本発明の乳房カップ部を有する衣料は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0144】(1)すなわち本発明の乳房カップ部を有する衣料は、乳房カップ部と、当該カップ部の横方向の位置で少なくとも着用者の背中部分にあてがわれる乳房カップ部を保持するためのバック布とを少なくとも有する衣料において、当該バック布は少なくともその長さ方向に伸縮性を有し、バック布のうち、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されていて、前記小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であり、当該複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部の小幅バック布部片は、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いており、最上部の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されていることを特徴とする。
【0145】本発明の乳房カップ部を有する衣料は、最も皮膚伸展(伸縮)の激しい左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されている。従って、最も皮膚伸展の影響を受けやすい最上部の小幅バック布部片も含めて、各小幅バック布部片は、バック布全体の幅より、幅が狭くなっており、最も皮膚伸展の影響を受けやすい最上部の小幅バック布部片が、皮膚の動きに容易に追従できる。更に、最上部の小幅バック布部片の着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されているので、皮膚を強めに押圧しており、従って皮膚の伸びに応じて最上部の小幅バック布部片は上下方向にも容易に追従しやすい設計になっている。更に、小幅バック布部片部分の長さ方向の合計長さが、非着用状態で乳房カップ部の存在する位置の衣料横方向の周径の20〜60%の範囲であり、当該複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部の小幅バック布部片は、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いていることが必要であり、かかる態様とすることにより、皮膚の伸びに応じて上下方向にも容易に追従しやすいと言う機能が発揮される。
【0146】また、本発明においては、少なくとも左右の肩胛骨の下方部分に位置する部分のバック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されている部分を有するので、動きの大きくなる最上部の小幅バック布部片が上下方向などに移動しても、下方の小幅バック布部片は、その動きに全面的に連動して引きずられてしまうことはなく、最上部の小幅バック布部片の動きの影響を受けることが大幅に緩和されている。従って、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある下方の小幅バック布部片はもとの位置にとどまり易く、最下部に位置する小幅バック布部片はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、着崩れが極めて生じにくい乳房カップ部を有する衣料が提供できる。
【0147】(2)前記(1)項に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、複数の小幅バック布部片のうち少なくとも最上部と最下部の小幅バック布部片が、他の小幅バック布部片と交差せずにその長さ方向がほぼ水平方向を向いている本発明の好ましい態様とすることにより、最上部のみならず最下部の小幅バック布部片もほぼ水平方向を向いていることにより、最上部の小幅バック布部片が例えば上方にずり上がった場合でも、最下部の小幅バック布部片がもとの位置に一層とどまり易く、従って、最下部に位置する小幅バック布部片はあまりずれることなく、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、着崩れが極めて生じにくい乳房カップ部を有する衣料が提供でき好ましい。
【0148】(3)また、前記(1)項または(2)項に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、乳房カップ部を有する衣料が、乳房カップ部の脇側に脇布を有しており、バック布が当該脇布に取り付けられている本発明の好ましい態様とすることにより、脇布が存在するので、本発明のような複雑なバック布を容易に取り付けることができ、人体脇部の贅肉の補整機能も発揮され好ましい。
【0149】(4)また、前記(1)項または(2)項に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、乳房カップ部を有する衣料が、乳房カップ部の脇側に脇布を持たない衣料であり、バック布が、乳房カップ部の脇側に直接取り付けられている衣料である本発明の一態様とすることにより、かかる態様の衣料は、脇布の部分がバック布となるので、より運動追従性の向上機能が発揮されやすくなる。
【0150】(5)また、前記(3)項に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、脇布が、バック布が取り付けられている側の縁にボーンを有する脇布、比較的剛性の高い素材からなる脇布、及び、比較的剛性の高い素材が内部に挿入されている脇布から選ばれた脇布からなる本発明の好ましい態様とすることにより、ボーンを有する脇布においては、前記(3)項で説明した機能が発揮されるとともに、バック布がその長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片から構成されていることにより、上方の小幅バック布部片と下方の小幅バック布部片の動きが異なり、複雑な応力が脇布にかかった場合でも、これらの複数の小幅バック布部片の動きの影響により、脇布が変形することを防止し、より整った衣類形状を維持することができ好ましい。
【0151】また、脇布を比較的剛性の高い素材からなる脇布、または、比較的剛性の高い素材が内部に挿入されている脇布とした場合には、上記で説明したと同様に、複数の小幅バック布部片の動きの影響により脇布が変形することが防止でき、カップ部への変形応力がかかることも緩和でき、より整った衣類形状を維持することができると共に、更に、脇部の贅肉の膨出を抑える機能が強化され、人体脇部の形状を整える機能が強化され、好ましい。
【0152】(6)また、前記(1)〜(5)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、長さ方向に沿って分割された複数の小幅バック布部片が、バック布幅方向に数えて3本以上存在する本発明の好ましい態様とすることにより、小幅バック布部片の分割された本数が多くなるほど、1本あたりの小幅バック布部片に対する人体への押圧力を分散でき、着用感を向上させることができると共に、各小幅バック布部片が、それぞれの位置の皮膚の動きに応じて個別に追従できるので、より一層着崩れを少なくすることができ好ましい。
【0153】(7)また、前記(6)に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、小幅バック布部片のうち、最上部と最下部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されている小幅バック布部片である本発明の好ましい態様とすることにより、最上部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力が比較的強めになるように設計されているので、前記(1)項で説明したように皮膚の伸びに応じてずれずに上下方向にも容易に追従しやすくなり、運動追従性が高められると共に、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある最下部に設けられた小幅バック布部片が、最上部に設けられた当該小幅バック布部片の動きにより影響を受けてずり上がる等の影響を、緊迫力を比較的強めにしておくことにより、少なくでき、比較的皮膚の伸展が少な目の位置にある最下部に設けられた小幅バック布部片がもとの位置にとどまり易く、バック布全体がもとの位置に戻る際の基準位置となる様な役割も発揮され、皮膚の伸展がもとの状態に戻った場合に、安定してバック布全体がもとの位置に戻ることが容易になり、着崩れが極めて生じにくい乳房カップ部を有する衣料が提供できる。
【0154】(8)また、前記(6)項に記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、小幅バック布部片のうち、最上部と最下部とその中間部に設けられた当該小幅バック布部片が、着用状態での緊迫力において、最上部が最も強く、中間部が最も弱く、最下部が最上部と中間部の中間の緊迫力になるように設計されている本発明の好ましい態様とすることにより、最上部の小幅バック布部片の緊迫力を強くすることによりその運動追従性が高められることは、上述の(1)や(6)項で説明したとおりであり、そして、中間部の小幅バック布部片の緊迫力を最も弱くすることにより、着用感を向上させるとともに、最上部と最下部とが互いに相手方への動きへの影響を及ぼす作用をより少なくすることができ、最上部と最下部とが互いにそれぞれから不必要な影響を及ぼされることが緩和され、それぞれの機能を発揮し易くできる。従って、極めて着崩れの少ない乳房カップ部を有する衣料を提供できる。そして、このような中間部の機能により、最下部が最上部と中間部の中間の緊迫力になるように設計しても、最上部の動きによる応力が、中間部で緩和吸収されることにより、最下部の位置ずれなどを少なくできるとともに、万一、最下部がずれたとしても、もとの位置に比較的容易に戻ることができる様に、最下部は中間の緊迫力になるように設計されている。そして、胃の上部への締め付け感が緩和され着用感も向上し、極めて多くの利点を有する乳房カップ部を有する衣料とすることができる。
【0155】(9)また、前記(1)〜(8)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、小幅バック布部片の緊迫力の調整が、小幅バック布部片の幅、長さ、素材の選択から選ばれたいずれか少なくとも1つの手段によりなされている本発明の好ましい態様とする事により、これらいずれかの手段は、小幅バック布部片の緊迫力の調整手段として、比較的容易に採用でき好ましい。特に、小幅バック布部片の長さのみを調整することにより緊迫力の調整を行う手法を採用する場合には、上下の小幅バック布部片で素材を変えたりする必要がなく、小幅バック布部片を部品として作成する場合に、同じ幅で、同じ素材のものを1種類用意し、所望の長さにカットするだけでよく、生産コスト上においても有利となり好ましい。
【0156】(10)また、前記(1)〜(9)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、乳房カップ部を有する衣料が、左右の乳房カップ部をフロント部において互いに着脱可能に連結してなる前開きタイプの乳房カップ部を有する衣料であり、バック布が長さ方向に連続しているバック布からなる本発明の好ましい態様とする事により、前開きタイプの乳房カップ部を有する衣料は、バック布を長さ方向に連続しているバック布とすることができ、小幅バック布部片が、より一層皮膚の伸展に追従しやすく、より一層、着崩れを少なくすることができ好ましい。
【0157】(11)また、前記(1)〜(9)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、乳房カップ部を有する衣料が左右のバック布を着用者の背面側において互いに着脱可能に連結し得る背面連結部を有する後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料であって、当該バック布が、背面連結部を除いてその全長にわたって、小幅バック布部片から構成されている本発明の好ましい態様とする事により、後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料は、着用者の背面側の後中心において背面連結部を有するが、背中の後中心部は、皮膚の伸展が、肩胛骨の下方部分に比べて小さく、従って、背面側の後中心において背面連結部を有していても、あまり小幅バック布部片の動きを妨げることがなく、従来の後開きタイプのものに比べて、着崩れの改良された後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料を提供することができる。そして、小幅バック布部片の部分の長さが長いほど、小幅バック布部片皮膚の伸展に追従しやすく、従って、バック布が、背面連結部を除いてその全長にわたって、小幅バック布部片から構成されている態様とすることにより、より着崩れの改良された後ろ開きタイプの乳房カップ部を有する衣料を提供することができる。
【0158】(12)また、前記(1)〜(11)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、小幅バック布部片が、バック布の長さ方向に沿ってスリットを設けることにより形成された小幅バック布部片である態様とすることにより、比較的簡単な手法で小幅バック布部片を有する本発明の乳房カップ部を有する衣料とすることができ好ましい。
【0159】(13)また、前記(1)〜(12)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、乳房カップ部を有する衣料が、ブラジャー、ブラスリップ、ブラキャミソール、テディ、ボディスーツからなる群から選ばれた衣料である本発明の好ましい態様とする事により、これらの衣料は、乳房カップ部が直接肌に接し、皮膚の伸展の影響を受けやすい衣料であり、本発明の機能が効果的に有効に発揮でき好ましい。
【0160】(14)また、前記(1)〜(12)項のいずれかに記載の本発明の乳房カップ部を有する衣料において、乳房カップ部を有する衣料が、ストラップレスのブラジャーである本発明の好ましい態様とする事により、一般にストラップレスのブラジャーは、着崩れを生じやすいが、本発明の要件を具備したストラップレスのブラジャーとすることにより、着用者が、比較的自由に行動しても着崩れを防止でき、ストラップレスのブラジャーを着用した場合の、着用者の行動の制限を少なくすることができ好ましい。
【出願人】 【識別番号】000139399
【氏名又は名称】株式会社ワコール
【住所又は居所】京都府京都市南区吉祥院中島町29番地
【出願日】 平成14年5月2日(2002.5.2)
【代理人】 【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
【公開番号】 特開2003−328207(P2003−328207A)
【公開日】 平成15年11月19日(2003.11.19)
【出願番号】 特願2002−130688(P2002−130688)