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【発明の名称】 ガードルまたはショーツ
【発明者】 【氏名】西村 淳
【住所又は居所】京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株式会社ワコール内

【要約】 【課題】本発明は、ガードルまたはショーツを提供する。

【解決手段】少なくとも、フロント部中央から臀部中央にかけてそれぞれ一連一体に形成される左右一対の本体ピースからなり、該本体ピースは全体が2重構成となるように折り線で2つ折りにし、該折り線がそれぞれ裾線の全周を形成するように配されてなることを特徴とするガードルまたはショーツ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも、フロント部中央から臀部中央にかけてそれぞれ一連一体に形成される左右一対の本体ピースからなり、該本体ピースは全体が2重構成となるように折り線で2つ折りにし、該折り線がそれぞれ裾線の全周を形成するように配されてなることを特徴とするガードルまたはショーツ。
【請求項2】 少なくとも、フロント部中央から臀部中央にかけてそれぞれ一連一体に形成される左右一対の本体ピースからなり、該本体ピースは一部が1重となるよう折り線で2つ折りにし、該折り線がそれぞれ裾線の全周を形成するように配されてなることを特徴とするガードルまたはショーツ。
【請求項3】 本体ピースが、フロント部を形成するフロントピースと、前側側腹部とバック部とを一連に形成するバックピースとから少なくともなることを特徴とする請求項1または2記載のガードルまたはショーツ。
【請求項4】 本体ピースが、それぞれ左右2片以上の布ピースから構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガードルまたはショーツ。
【請求項5】 本体ピースと別個の1以上の布ピースからなるウェスト部を有し、前記布ピースは一部あるいは全体が2重となるよう折り線で2つ折りにし、該折り線がウェスト口を形成するように配されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガードルまたはショーツ。
【請求項6】 本体ピースと連続一体に形成されるウェスト部を有し、ウェスト部は一部あるいは全体が2重となるよう折り線で2つ折りにし、該折り線がウェスト口を形成するように配されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガードルまたはショーツ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガードルまたはショーツに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガードルやショーツは、身体に良くフィットして安定した着用を得るために、例えばウェスト口や裾線、特にヒップ下または臀部両山部分の裾線を安定させることが必要とされており、ウェスト口や、裾線すなわち裾口の縁部に伸縮性テープを裏打ちすることにより、一定の締め付け力を与えている。しかし、伸縮性テープの裏打ちによって、裏打ちした部分に段差が生じて、例えば、ウェスト口や大腿部のつけ根、ヒップ下または臀部両山部分に対する圧迫が強くなる上、伸縮性テープの締め付け力によってウェスト口や脚部のつけ根、鼠蹊溝などに食い込み、着用感の悪さや、フィット性の低下が生じる。そこで、裾線やウェスト部分をストレッチレースにしたり、運動時に脚部の付け根への食い込みを防ぐため、裾線の前側を逆V字形に形成して対処するなどの方法がとられているが、股部のカッティングの浅い衣類の場合、締め付け力が減少し、安定を損なうという問題がある。さらに、ヒップ下または臀部両山部分は、伸縮性テープによる段差が外衣に影響を与え、外観が悪くなるという問題もある。
【0003】上記問題を解決するために、例えば、大腿部のつけ根(鼠頸部)に相対する部分を2つ折りにして、裾線を折線で構成する女性用衣類が特許第1923400号に記載されているが、鼠頸部の裾線のみが上記構成であるため、臀部両山部分やヒップ下での安定性やでフィット性、着用感、外観性は従来と同様であり、さらには、布地片の数が多くなり、布地片の形状も複雑となって、裁断や縫製時の手間が増大する。また、特許第2806500号においては、全体を2重構成の布地からなるように形成し、クロッチ部を除く裾線を2重折りの折線で構成するガードルおよびショーツが記載されているが、布地片の形状が複雑であり、裁断や縫製時の手間、布地のロスが多くなって、コスト性に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題点を解決し、ウェスト部分や裾線、特にヒップ下における裾線の安定性を保持すると共に、ウェスト部分や裾線への食い込みや圧迫感がなく、身体にフィットして着用感の良いガードルまたはショーツを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載のガードルまたはショーツは、少なくとも、フロント部中央から臀部中央にかけてそれぞれ一連一体に形成される左右一対の本体ピースからなり、該本体ピースは全体が2重構成となるように折り線で2つ折りにし、該折り線がそれぞれ裾線の全周を形成するように配されてなる。
【0006】上記構成とすることにより、裾線がすべて2重に折返しになっているため、その2重生地でもって一定の締め付け力が得られるようになって裾線の安定が計られ、従来の伸縮性テープによる裏打ちを用いた場合のように、段差が生じず、不必要な締め付けもないため、脚部、大腿部つけ根、ヒップ下、臀部両山部分などの裾線部分への当たりが柔らかく、食い込みがない。よって、運動時にも安定でフィット性が良く、かつソフトな着用感が得られ、着脱も容易となる。また、脚部、大腿部つけ根、ヒップ下、臀部両山部分などの裾線部分に縫い目や伸縮性テープによる段差がないため、身体にフィットする外衣を着用した場合でも、外衣に影響を及ぼさず、美しい外観を創り出すことができ、側腹部から臀部にかけて布地が一連一体となっているため、脇部即ち体側部に縫い目がなく、体側部にもやはり縫い目等による圧迫がなく、外衣にも影響を及ばさない。全体が2重の布地から構成されているため、全体のフィット性およびシェイプアップ性にも優れる。さらに、伸縮性テープや部分的な裏当て布の取り付け、裾口のほつれ等に対する裾処理がなく、さらには、布地片の数が少なく、布地片の形状も直線部分が多いなど単純であるため、裁断や縫製時の手間が低減し、布地のロスも少なくなって、コスト性にも優れる。
【0007】本発明の請求項2記載のガードルまたはショーツは、少なくとも、フロント部中央から臀部中央にかけてそれぞれ一連一体に形成される左右一対の本体ピースからなり、該本体ピースは一部が1重となるよう折り線で2つ折りにし、該折り線がそれぞれ裾線の全周を形成するように配されてなる。
【0008】上記構成とすることにより、請求項1記載のガードルまたはショーツと同様に、その2重生地でもって一定の締め付け力が得られるようになって裾線の安定が計られ、従来の伸縮性テープによる裏打ちを用いた場合のように、段差が生じず、不必要な締め付けもないため、脚部、大腿部つけ根、ヒップ下、臀部両山部分などの裾線部分への当たりが柔らかく、食い込みがない。よって、運動時にも安定でフィット性が良く、かつソフトな着用感が得られ、着脱も容易となる。また、脚部、大腿部つけ根、ヒップ下、臀部両山部分などの裾線部分に縫い目や伸縮性テープによる段差がないため、身体にフィットする外衣を着用した場合でも、外衣に影響を及ぼさず、美しい外観を創り出すことができ、側腹部から臀部にかけて布地が一連一体となっているため、脇部即ち体側部に縫い目がなく、体側部にもやはり縫い目等による圧迫がなく、外衣にも影響を及ばさない。さらに、伸縮性テープや部分的な裏当て布の取り付け、裾口のほつれ等に対する裾処理がなく、さらには、布地片の数が少なく、布地片の形状も直線部分が多いなど単純であるため、裁断や縫製時の手間が低減し、布地のロスも少なくなって、コスト性にも優れる。一部を1重構成とすることにより、薄手とすることができ、ソフトなフィット性や、通気性、コスト性に優れる。
【0009】本発明の請求項3記載のガードルまたはショーツは、請求項1または2記載のガードルまたはショーツにおいて、本体ピースが、フロント部を形成するフロントピースと、前側側腹部とバック部とを一連に形成するバックピースとから少なくともなる。
【0010】上記構成とすることにより、請求項1または2記載のガードルまたはショーツの効果に加えて、フロント部と、側腹部及びバック部とで、例えば一方のみの全体を2重構成とし、他方は一部のみ2重構成とするなど布地の折り方や、伸縮性、色、柄などの異なる布地を用いることができ、フィット性、シェイプアップ性、意匠性を適宜に変更することができる。
【0011】本発明の請求項4記載のガードルまたはショーツは、本発明の請求項1乃至3のいずれか一項記載のガードルまたはショーツにおいて、本体ピースが、それぞれ左右2片以上の布ピースから構成される。
【0012】上記構成とすることにより、本発明の請求項1乃至3のいずれか一項記載のガードルまたはショーツの効果に加えて、布ピースによって伸縮性や、色、柄などの異なる布地を用いることができ、フィット性、シェイプアップ性、意匠性を適宜に変更することができる。
【0013】本発明の請求項5記載のガードルまたはショーツは、本発明の請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガードルまたはショーツにおいて、本体ピースと別個の1以上の布ピースからなるウェスト部を有し、前記布ピースは一部あるいは全体が2重となるよう折り線で2つ折りにし、該折り線がウェスト口を形成するように配されてなる。
【0014】上記構成とすることにより、本発明の請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガードルまたはショーツの効果に加えて、ウェスト口も、その2重生地とした部分は一定の締め付け力が得られるようになって安定が計られ、従来の伸縮性テープによる裏打ちを用いた場合のように、折線部分のウェスト口に段差が生じず、不必要な締め付けもないため、ウェスト口への当たりが柔らかく、食い込みがない。よって、運動時にも安定でフィット性が良く、かつソフトな着用感が得られ、着脱も容易となる。また、折線部分のウェスト口に縫い目や伸縮性テープによる段差がないため、身体にフィットする外衣を着用した場合でも、外衣に影響を及ぼさず、美しい外観を創り出すことができる。さらに、ウェスト部を本体片と別個の1以上の布ピースから構成することにより、本体ピースを単純な形状としながら、上記効果を得ることができる。
【0015】本発明の請求項6記載のガードルまたはショーツは、本発明の請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガードルまたはショーツにおいて、本体ピースと連続一体に形成されるウェスト部を有し、ウェスト部は一部あるいは全体が2重となるよう折り線で2つ折りにし、該折り線がウェスト口を形成するように配されてなる。
【0016】上記構成とすることにより、請求項5記載のガードルまたはショーツと同様に、本発明の請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガードルまたはショーツの効果に加えて、ウェスト口も、その2重生地とした部分は一定の締め付け力が得られるようになって安定が計られ、従来の伸縮性テープによる裏打ちを用いた場合のように、折線部分のウェスト口に段差が生じず、不必要な締め付けもないため、ウェスト口への当たりが柔らかく、食い込みがない。よって、運動時にも安定でフィット性が良く、かつソフトな着用感が得られ、着脱も容易となる。また、折線部分のウェスト口に縫い目や伸縮性テープによる段差がないため、身体にフィットする外衣を着用した場合でも、外衣に影響を及ぼさず、美しい外観を創り出すことができる。さらには、布地片の数が少ないため、裁断や縫製時の手間が低減し、コスト性や作業性にも優れる。
【0017】
【発明の実施の形態】[実施形態1]次に本発明を実施例に基づき図面を用いて詳細に説明する。図1〜4に本発明の実施形態の一例であるガードルを示す。図1はガードルの正面図、図2は図1のガードルの背面図、図3は、図1のガードルの半身側を構成する布地パターンの形状を示す説明図、図4は図3の布地パターンを縫合するときの状態を示す説明図である。
【0018】図1、2のガードル1は、脚部を有する形状であり、フロント部中央から臀部中央にかけてそれぞれ一連一体に形成される左右一対の本体ピース2a,2bと、ウェスト部を構成する、本体ピース2a,2bと別個の布ピース3a,3bによって形成されている。本体ピース2aおよび布ピース3aは図3に示される形状であり、図示されない他方の半身側を構成する本体ピース2bおよび布ピース3bはその鏡面対称形である。
【0019】本体ピース2aは折線A1で、布ピース3aは折線B1でそれぞれ2つ折りにし、本体ピース2bおよび布ピース3bも同様に2つ折りにする。図4に示されるように、脇部即ち体側部10が「ワ」になるよう配置し、下記のように各ピースを縫合する。本体ピース2aにおいて、重なり合う縫合辺7a,7bは、本体ピース2bにおける相対部分と縫合され、前側の中央線7を形成する。本体ピース2aにおいて、重なり合う縫合辺8a,8bと、重なり合う縫合辺8c,8dは縫合され、股部の縫合部8の半分を形成する。本体ピース2bについても同様である。本体ピース2aにおいて、重なり合う縫合辺9a,9bは、本体ピース2bにおける相対部分と縫合され、後ろ側の中央線9を形成する。一方、布ピース3aにおいて、重なり合う縫合辺7c,7dは、布ピース3bにおける相対部分と縫合され、前側の中央線7を形成する。布ピース3aにおいて、重なり合う縫合辺9c,9dは、布ピース3bにおける相対部分と縫合され、後ろ側の中央線9を形成する。本体ピース2aにおいて、重なり合う縫合辺11a,11bは、布ピース3aにおいて、重なり合う縫合辺11c,11dと縫合され、縫合部6の半分を形成する。本体ピース2b、布ピース3bにおいても同様に形成される。従って、ガードル1は、すべて2重構成の布から形成され、本体ピースはフロント部中央(中央線7)から臀部中央(中央線9)にかけてそれぞれ一連一体にガードルの半身側を構成する。さらに本体ピース2a,2bの折線がそれぞれ脚部を囲む裾線4を形成し(図中太線で示される)、布ピース3a、3bの折線がウェスト口5(図中太線で示される)を形成する。なお、重なり合う縫合辺7a,7b、および重なり合う縫合辺9a,9bは、円弧状にカッティングされているため、縫合後に前側中心部および後ろ側中心部が立体的な形状となり、着用時のフィット性や着用感に優れる。
【0020】ガードル1は、裾線4とウェスト口5がすべて2重に折返しになっているため、その2重生地でもって一定の締め付け力が得られて裾線の安定が計られ、段差が生じず、脚部及びウェストへの当たりが柔らかく、食い込みがない。よって、運動時にも安定でフィット性が良く、かつソフトな着用感が得られ、着脱も容易となる。また、脚部及びウェスト部に縫い目や伸縮性テープによる段差がないため、身体にフィットする外衣を着用した場合でも、外衣に影響を及ぼさず、美しい外観を創り出すことができる。さらに、脇部即ち体側部10に縫い目がなく、縫い目等による圧迫がなく、外衣にも影響を及ばさない。全体が2重の布地から構成されているため、全体のフィット性およびシェイプアップ性にも優れる。さらに、図3に示すように、半身側が2枚、即ち全体で4枚の布地片からなり、布地片の数が少なく、布地片の形状も直線部分が多いなど単純であるため、裁断や縫製時の手間が低減し、布地のロスも少なくなって、特にコスト性にも優れる。
【0021】[実施形態2]図5〜9に本発明の実施形態の他の例であるガードルを示す。図5は、本発明の実施形態の他の例であるガードルの正面図、図6は図5のガードルの背面図、図7は図5のガードルの半身側を構成する布地パターンの形状を示す説明図、図8は図7の布地パターンを縫合するときの状態を示す説明図、図9は図5,6におけるX−X断面部の布地の重なり状態を示す図である。
【0022】図5、6のガードル11は、脚部を有する形状であり、フロント部中央から臀部中央にかけてそれぞれ一連一体に形成される左右一対の本体ピース12a,12bと、ウェスト部を構成する、本体ピース12a,12bと別個の布ピース13a,13bによって形成されている。本体ピース12aおよび布ピース13aは図7に示される形状であり、図示されない他方の半身側を構成する本体ピース12bおよび布ピース13bはその鏡面対称形である。
【0023】本体ピース12aは折線A2で、布ピース13aは折線B2でそれぞれ一部のみが2重となるように2つ折りにし、本体ピース12bおよび布ピース13bも同様に2つ折りにする。図8に示されるように、面積の大きい側が表側となり、脇部即ち体側部20が「ワ」になるよう配置し、下記のように各ピースを縫合する。本体ピース12aにおける辺17bは、本体ピース12bにおける相対部分と縫合され、前側の中央線17を形成する。本体ピース12aにおいて、重なり合う縫合辺18a,18bと、重なり合う縫合辺18c,18dは縫合され、股部の縫合部18の半分を形成する。本体ピース12bについても同様である。本体ピース12aにおける辺19bは、本体ピース12bにおける相対部分と縫合され、後ろ側の中央線19を形成する。一方、布ピース13aにおいて、重なり合う縫合辺17c,17dは、布ピース13bにおける相対部分と縫合され、前側の中央線17を形成する。布ピース13aにおいて、重なり合う縫合辺19c,19dは、布ピース13bにおける相対部分と縫合され、後ろ側の中央線19を形成する。
【0024】本体ピース12aにおける辺21bは、布ピース13aにおける辺21dと縫合され、縫合部16の半分を形成する。本体ピース12aにおける辺21aは、本体ピース12aの重なった部分に逢着され、縫合線22を形成し、布ピース13aにおける辺21cは、布ピース13aの重なった部分に逢着され、縫合線23を形成する。本体ピース12b、布ピース13bにおいても同様に形成される。従って、ガードル11は、図9に示すように、裾線及びウェスト口に沿った一定幅の部分が2重構成の布から形成され、他の部分は1重構成の布から構成されており、本体ピースはフロント部中央(中央線17)から臀部中央(中央線19)にかけてそれぞれ一連一体にガードルの半身側を構成する。さらに本体ピース12a,12bの折線がそれぞれ脚部を囲む裾線14を形成し(図中太線で示される)、布ピース13a、13bの折線がウェスト口15(図中太線で示される)を形成する。なお、辺17b、および辺19bは、円弧状にカッティングされているため、縫合後に前側中心部および後ろ側中心部が立体的な形状となり、着用時のフィット性や着用感に優れる。
【0025】ガードル11は、実施形態1のガードルと同様に裾線14とウェスト口15がすべて2重に折返しになっているため、その2重生地でもって一定の締め付け力が得られて裾線の安定が計られ、段差が生じず、脚部及びウェストへの当たりが柔らかく、食い込みがない。よって、運動時にも安定でフィット性が良く、かつソフトな着用感が得られ、着脱も容易となる。また、脚部及びウェスト部に縫い目や伸縮性テープによる段差がないため、身体にフィットする外衣を着用した場合でも、外衣に影響を及ぼさず、美しい外観を創り出すことができる。さらに、脇部即ち体側部20に縫い目がなく、縫い目等による圧迫がなく、外衣にも影響を及ばさない。さらに、図7に示すように、半身側が2枚、即ち全体で4枚の布地片からなり、布地片の数が少なく、布地片の形状も直線部分が多いなど単純であるため、裁断や縫製時の手間が低減し、布地のロスも少なくなって、特にコスト性にも優れる。また、裾線14とウェスト口15に沿った部分以外を1重構成とすることにより、薄手とすることができ、ソフトなフィット性や、通気性、コスト性に優れる。
【0026】[実施形態3]図10〜12に本発明の実施形態の他の例であるガードルを示す。図10は、本発明の実施形態の他の例であるガードルの正面図、図11は図10のガードルの背面図、図12は図10のガードルの半身側を構成する布地パターンの形状を示す説明図である。
【0027】図10、11のガードル31は、脚部を有する形状であり、フロント部中央から臀部中央にかけてそれぞれ一連一体に形成される左右一対の本体ピースと、ウェスト部を構成する、本体ピースと別個の布ピースによって形成されている。本体ピースは、フロント部を形成するフロントピース32a,32bと、前側側腹部とバック部とを一連に形成するバックピース32c,32dとからなる。ウェスト部を構成する布ピースは、フロントピース32a,32bに逢着される布ピース33a,33bと、バックピース32c,32dに逢着される布ピース33c,33dとからなる。フロントピース32a、バックピース32c、布ピース33a,33cは図12に示される形状であり、図示されない他方の半身側を構成するフロントピース32b、バックピース32d、布ピース33b,33dはその鏡面対称形である。
【0028】フロントピース32aとバックピース32cは辺44aと辺44cとを縫合して縫合部42を形成し、実施形態1のガードルにおける本体ピース2aと同様の形状の本体ピースを構成する。布ピース33a,33cも辺45aと辺45cとを縫合して縫合部43を形成し、実施形態1のガードルにおける布ピース3aと同様の形状の布ピースを構成する。フロントピース32b、バックピース32d、布ピース33b,33dも同様に、本体ピースとフロント部を構成する布ピースを構成する。フロントピース32aとバックピース32cとからなる本体ピースは折線A3で、布ピース33aと33cは折線B3でそれぞれ2つ折りにし、フロントピース32b、バックピース32d、布ピース33b,33dも同様に2つ折りにする。脇部即ち体側部40が「ワ」になるよう配置し、下記のように各ピースを縫合する。フロントピース32aにおいて、重なり合う縫合辺37a,37bは、フロントピース32bにおける相対部分と縫合され、前側の中央線37を形成する。フロントピース32aにおいて重なり合う縫合辺38a,38bと、バックピース32cにおいて重なり合う縫合辺38c,38dは縫合され、股部の縫合部38の半分を形成する。フロントピース32bとバックピース32dについても同様である。バックピース32cにおいて、重なり合う縫合辺39a,39bは、バックピース32dにおける相対部分と縫合され、後ろ側の中央線39を形成する。一方、布ピース33aにおいて、重なり合う縫合辺37c,37dは、布ピース33bにおける相対部分と縫合され、前側の中央線37を形成する。布ピース33cにおいて、重なり合う縫合辺39c,39dは、布ピース33dにおける相対部分と縫合され、後ろ側の中央線39を形成する。
【0029】フロントピース32aにおいて、重なり合う縫合辺41a,41bは、布ピース33aにおいて、重なり合う縫合辺41c,41dと縫合され、縫合部36を形成する。バックピース32cにおいて、重なり合う縫合辺41e,41fは、布ピース33cにおいて、重なり合う縫合辺41g,41hと縫合され、縫合部36を形成する。フロントピース32b、バックピース32d、布ピース33b、布ピース33dにおいても同様に形成される。従って、ガードル31は、すべて2重構成の布から形成され、フロントピース32aとバックピース32cとからなる本体ピースはフロント部中央(中央線37)から臀部中央(中央線39)にかけてそれぞれ一連一体にガードルの半身側を構成する。さらにフロントピース32a、32b、バックピース32c、32dの折線がそれぞれ脚部を囲む裾線34を形成し(図中太線で示される)、布ピース33a、33b、33c、33dの折線がウェスト口35(図中太線で示される)を形成する。なお、重なり合う縫合辺37a,37b、および重なり合う縫合辺39a,39bは、円弧状にカッティングされているため、縫合後に前側中心部および後ろ側中心部が立体的な形状となり、着用時のフィット性や着用感に優れる。
【0030】ガードル31は、裾線34とウェスト口35がすべて2重に折返しになっているため、その2重生地でもって一定の締め付け力が得られて裾線の安定が計られ、段差が生じず、脚部及びウェストへの当たりが柔らかく、食い込みがない。よって、運動時にも安定でフィット性が良く、かつソフトな着用感が得られ、着脱も容易となる。また、脚部及びウェスト部に縫い目や伸縮性テープによる段差がないため、身体にフィットする外衣を着用した場合でも、外衣に影響を及ぼさず、美しい外観を創り出すことができる。さらに、脇部即ち体側部40に縫い目がなく、縫い目等による圧迫がなく、外衣にも影響を及ばさない。全体が2重の布地から構成されているため、全体のフィット性およびシェイプアップ性にも優れる。さらに、図12に示すように、布地片の数が少なく、布地片の形状も直線部分が多いなど単純であるため、裁断や縫製時の手間が低減し、布地のロスも少なくなって、特にコスト性にも優れる。また、フロントピースとバックピースで、伸縮性などの異なる布地を用いた場合は、フィット性およびシェイプアップ性、意匠性などを適宜に変更することができる。フロントピースに伸縮性の強い布地を用い、バックピースに、ソフトな伸縮性の布地を用いることにより、下腹部を引き締め、体側部、臀部には圧迫を加えることがなく、臀部の自然な立体感の現出が可能になる。
【0031】[実施形態4]図13〜15に本発明の実施形態の他の例であるガードルを示す。図13は、本発明の実施形態の他の例であるガードルの正面図、図14は図13のガードルの背面図、図15は図13のガードルの半身側を構成する布地パターンの形状を示す説明図である。
【0032】図13、14のガードル51は、脚部を有する形状であり、フロント部中央から臀部中央にかけてそれぞれ一連一体に形成される左右一対の本体ピースと、ウェスト部を構成する、本体ピースと別個の布ピースによって形成されている。本体ピースは、フロント部を形成するフロントピース52a,52bと、前側側腹部とバック部とを一連に形成するバックピース52c,52dとからなる。ウェスト部を構成する布ピースは、フロントピース52a,52bに逢着される布ピース53a,53bと、バックピース52c,52d逢着される布ピース53c,53dとからなる。フロントピース52a、バックピース52c、布ピース53a,53cは図15に示される形状であり、図示されない他方の半身側を構成するフロントピース52b、バックピース52d、布ピース53b,53dはその鏡面対称形である。
【0033】フロントピース52aとバックピース52cは辺64aと辺64cとを縫合して縫合部62を形成し、実施形態2のガードルにおける本体ピース12aと同様の形状の本体ピースを構成する。布ピース53a,53cも辺65aと辺65cとを縫合して縫合部63を形成し、実施形態2のガードルにおける布ピース13aと同様の形状の布ピースを構成する。フロントピース52b、バックピース52d、布ピース53b,53dも同様に、本体ピースとフロント部を構成する布ピースを構成する。フロントピース52aとバックピース52cとからなる本体ピースは折線A4で、布ピース53aと53cは折線B4でそれぞれ2つ折りにし、フロントピース52b、バックピース52d、布ピース53b,53dも同様に2つ折りにする。脇部即ち体側部60が「ワ」になるよう配置し、下記のように各ピースを縫合する。フロントピース52aにおける辺57bは、フロントピース52bにおける相対部分と縫合され、前側の中央線57を形成する。フロントピース52aにおいて、重なり合う縫合辺58a,58bと、バックピース52cにおいて重なり合う縫合辺58c,58dは縫合され、股部の縫合部58の半分を形成する。フロントピース52bとバックピース52dについても同様である。バックピース52aにおける辺59bは、バックピース52bにおける相対部分と縫合され、後ろ側の中央線59を形成する。一方、布ピース53aにおいて、重なり合う縫合辺57c,57dは、布ピース53bにおける相対部分と縫合され、前側の中央線57を形成する。布ピース53cにおいて、重なり合う縫合辺59c,59dは、布ピース53dにおける相対部分と縫合され、後ろ側の中央線59を形成する。
【0034】フロントピース52aにおける辺61bは、布ピース53aにおける辺61dと縫合され、縫合部56を形成する。フロントピース52aにおける辺61aは、フロントピース52aの重なった部分に逢着され、縫合線64を形成し、布ピース53aにおける辺61cは、布ピース53aの重なった部分に逢着され、縫合線65を形成する。バックピース52cにおける辺61fは、布ピース53cにおける辺61hと縫合され、縫合部56を形成する。バックピース52cにおける辺61eは、バックピース52cの重なった部分に逢着され、縫合線64を形成し、布ピース53cにおける辺61gは、布ピース53cの重なった部分に逢着され、縫合線65を形成する。フロントピース52b、バックピース52d、布ピース53b、53dにおいても同様に形成される。従って、ガードル51は、裾線及びウェスト口に沿った一定幅の部分が2重構成の布から形成され、他の部分は1重構成の布から構成されており、フロントピース52aとバックピース52cとからなる本体ピースはフロント部中央(中央線57)から臀部中央(中央線59)にかけてそれぞれ一連一体にガードルの半身側を構成する。さらにフロントピース52a、52b、バックピース52c、52dの折線がそれぞれ脚部を囲む裾線54を形成し(図中太線で示される)、布ピース53a、53b、53c、53dの折線がウェスト口55(図中太線で示される)を形成する。なお、辺57b、および辺59bは、円弧状にカッティングされているため、縫合後に前側中心部および後ろ側中心部が立体的な形状となり、着用時のフィット性や着用感に優れる。
【0035】ガードル51は、実施形態1のガードルと同様に裾線54とウェスト口55がすべて2重に折返しになっているため、その2重生地でもって一定の締め付け力が得られて裾線の安定が計られ、段差が生じず、脚部及びウェストへの当たりが柔らかく、食い込みがない。よって、運動時にも安定でフィット性が良く、かつソフトな着用感が得られ、着脱も容易となる。また、脚部及びウェスト部に縫い目や伸縮性テープによる段差がないため、身体にフィットする外衣を着用した場合でも、外衣に影響を及ぼさず、美しい外観を創り出すことができる。さらに、脇部即ち体側部60に縫い目がなく、縫い目等による圧迫がなく、外衣にも影響を及ばさない。さらに、図15に示すように、布地片の数が少なく、布地片の形状も直線部分が多いなど単純であるため、裁断や縫製時の手間が低減し、布地のロスも少なくなって、特にコスト性にも優れる。また、実施形態2のガードルと同様に、裾線54とウェスト口55に沿った部分以外を1重構成とすることにより、薄手とすることができ、ソフトなフィット性や、通気性、コスト性に優れる。さらに、実施形態3のガードルと同様にフロントピースとバックピースで、伸縮性などの異なる布地を用いた場合は、フィット性およびシェイプアップ性、意匠性などを適宜に変更することができる。フロントピースに伸縮性の強い布地を用い、バックピースに、ソフトな伸縮性の布地を用いることにより、下腹部を引き締め、体側部、臀部には圧迫を加えることがなく、臀部の自然な立体感の現出が可能になる。
【0036】本発明のガードルまたはショーツにおいて、ウェスト部は1個の布ピースから形成してもよいが、上記実施形態1のように2個の布ピースより形成した方が生地のロスが低減し、縫製しやすい。また、さらに複数の布ピースより形成して、フィット性や意匠性を変化させても良い。コスト等の点から、ウェスト部の全部あるいは後ろ側などの半分を別個の布ピースから構成せず、本体ピースのウェスト口相当部分にバイアス布やストレッチテープ等で布端の始末を行ったり、伸縮性テープをとりつけて構成しても良い。特に上記実施形態1や2のような形態の場合は、例えば、図16のガードル(図17の本体ピースを一点鎖線で折り返したもので半身側を構成したガードル),図18のガードルに示すように、本体ピースのウェスト口相当部分を全て布端の始末や伸縮性テープの取り付けにより構成すると、半身側が1枚、即ち全体で2枚の布地片から形成されることになり、コスト性や作業性が向上する。
【0037】本発明のガードルまたはショーツにおいては、ウェスト部が本体ピースと連続一体の布地片として形成され、ウェスト部は一部あるいは全体が2重となるよう折り線で2つ折りにし、該折り線がウェスト口を形成するように配される様に構成しても良い。このような構成として、例えば、次のような形態が考えられる。ガードルの半身側を構成する布地パターンの形状を、図19に示すように、図3における本体ピースの縫合辺11aと布ピースの縫合辺11dとが連結した形状、即ち、ウェスト部3a’を有する本体ピース2a’とし、折線A1’とB1’でそれぞれ2つ折りにして、縫合辺11a’と11c’を縫合し、半身側を構成することにより、実施形態1のガードルと同様に裾線とウェスト口が全て2重に折り返しになり、全体が2重の布地から構成されるガードルを形成できる。また、ガードルの半身側を構成する布地パターンの形状を、図20に示すように、図7における本体ピースの縫合辺21bと布ピースの縫合辺21dとが連結した形状、即ち、ウェスト部13a’を有する本体ピース12a’とし、折線A2’とB2’でそれぞれ2つ折りにして、縫合辺21a’と21c’をそれぞれ本体ピースの重なった部分に縫着して、半身側を構成することにより、実施形態2のガードルと同様に裾線とウェスト口が全て2重に折り返しになり、裾線とウェスト口に沿った部分以外を1重の布地から構成されるガードルを形成できる。このような構成とすることにより、実施形態1あるいは2と同様の形態でありながら、半身側が1枚、即ち全体で2枚の布地片から形成されることになる。さらに、実施形態3や4のガードルの形態においても、本体ピースを構成する各布ピースとウェスト部が連続一体の布地片として形成されていても良い。このような構成とすることにより、ウェスト部を有しながら、布地片の数を少なくすることができ、裁断や縫製時の手間が低減し、コスト性や作業性に優れる。
【0038】また、上記実施形態2や4のような形態の場合は、一部のみが2重となるように折線で2つ折りにした本体ピースの面積の小さい側が表側となり、脇部即ち体側部が「ワ」になるよう配置して各ピースを縫合してもよい。このような構成とすることにより、2重部分の端部の縫合部が、着用時の肌側ではなく表側に位置し、縫合部による体表面への圧迫や着用感の悪さが低減される。従って、皮膚が敏感な人向けに好適である。
【0039】本発明のガードルまたはショーツに使用する布地は、伸縮性のある布地が好ましく、ツーウェイトリコット、ツーウェイパワーネット、トリコネット、天竺、フライスなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0040】本発明のガードルまたはショーツを構成する、本体ピース、フロントピース、バックピースは、必要に応じて、2片以上の布ピースから構成されていても良い。各布ピースによって、2重構成とする部分の布地の折り方を変化させたり、伸縮性、色、柄などの異なる布地を用いることができ、フィット性、シェイプアップ性、意匠性を適宜に変更することができる。例えば、上記実施形態3,4の場合は、フロントピースに伸縮性の強い布地を用い、他の布地片にソフトな伸縮性の布地を用いることにより、下腹部を引き締め、臀部には圧迫を加えることがなく、臀部の自然な立体感の現出が可能になる。伸縮性の強い布地として、パワーネット、トリコネット、ツーウェイパワーネット等が、またソフトな伸縮性の布地として、ツーウェイトリコット、天竺、フライス等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0041】本発明のガードルまたはショーツは、クロッチ部を一体に形成しても良いが、クロッチ部分の着用時に着用者の肌に接する側に、別の布ピースを取り付けたり、クロッチ部分のみ別の布ピースから構成しても良い。クロッチ部を別個に取り付ける場合、クロッチ部分の着用時に着用者の肌に接する側に、別の布ピースを取り付ける方法であれば、裁断時や縫製時の手間は少なくなる。このようにすることにより、クロッチ部の肌ざわりや通気性を改善することができ、特にショーツの場合は好適である。使用する生地としては、例えば綿または綿混のフライス、天竺あるいはポリノジュック布やナイロンメッシュ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0042】本発明のガードルまたはショーツの形状は、特に限定されず、脚部を有する形状、脚部を有しない形状、股部のカッティングの深いハイレッグタイプやTバックタイプなどのいずれであっても良い。上記実施形態のガードルは、脚部を有する形状であるが、脚部を有しない、全体形状が略三角形状である場合にも同様の効果が得られる。
【0043】なお、本発明のガードルまたはショーツを構成する、本体ピース、フロントピース、バックピース、及びその他の布ピースの縫合順は特に限定されず、ピースの形状や作業性等の点から適宜設定できる。
【出願人】 【識別番号】000139399
【氏名又は名称】株式会社ワコール
【住所又は居所】京都府京都市南区吉祥院中島町29番地
【出願日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【代理人】 【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
【公開番号】 特開2003−105602(P2003−105602A)
【公開日】 平成15年4月9日(2003.4.9)
【出願番号】 特願2001−303303(P2001−303303)