| 【発明の名称】 |
靴 下 |
| 【発明者】 |
【氏名】谷口 卓充
【氏名】石川 恵美子
【氏名】松本 真吾
【氏名】中束 裕
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| 【要約】 |
【課題】高齢者などの生活弱者でも、着用することにより安全で歩きやすい靴下を提供する。
【解決手段】靴下のつま先点から踵点を直線で結んだ長さを100とし、つま先点の位置を0としたとき、当該締め付け部分が等間隔目盛で10〜40の範囲内の足周囲の少なくとも一部に構成されてなることを特徴とする靴下。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 つま先部分から踵部分の間の少なくとも一部に締め付け部分を有する靴下であって、靴下のつま先点から踵点を直線で結んだ長さを100とし、つま先点の位置を0としたとき、当該締め付け部分が等間隔目盛で10〜40の範囲内の足周囲の少なくとも一部に構成されてなる靴下。 【請求項2】 締め付け部分の締め付け圧力が、3.5kPa〜9.0kPaであることを特徴とする請求項1に記載の靴下。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、靴下に関する。特に、着用することにより歩行がし易くなり、歩行による疲労感を感じにくい靴下に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、靴下は、着用時のずり落ち防止などの実用面や、足のむくみ防止、歩行による疲労防止などの健康面から、足の締め付け具合が部分的に異なるように構成されるものが多い。例えば、実登第3051367号公報には、靴下の土踏まず部分を薄地編みとし、爪先部分と踵部分を厚地編みとすることで、着用時の土踏まず部分の圧迫を軽減させた靴下が提案されている。また、特開平11−206948号公報には、健康面の観点から、土踏まず部分に締め付け部分を構成した靴下が提案されている。更には、実登第3049343号公報に記載の実施例にも、土踏まず部分の回りに弾性糸を挿入して足底部を締め付ける靴下が提案されている。しかしながら、これらの靴下は、土踏まず部分の締め付け圧力を他の部分と異なる圧力に構成する事により、着脱のし易さや着用による疲労軽減の効果が得られるものの、老齢などの理由により著しく運動機能が低下した人に起こりやすい尖足(筋力の低下などにより足先が下方に垂れ下がったようになる状態)や拘縮(靭帯など関節周囲の組織が伸縮性を失い正常な関節の動きを阻害された状態)による歩行の不具合を補正し得るものではなかった。高齢者などが、尖足や拘縮が起こった状態で歩行する場合、筋力の低下などが原因で歩行の足上げ動作が鈍くなり、更には足先が下方へ垂れ下がることから、非常につまずきやすい状態となる。また、つま先部分に力が入らないことから、踵で着地し、次に足裏全体で体重を支え、更につま先を支点に踵を上げるという一連の歩行動作を効率的でスムーズに行う事が難しい。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、高齢者などの生活弱者でも、着用することにより安全で歩きやすい靴下を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するため以下の構成を採用する。 【0005】すなわち本発明は、つま先部分から踵部分の間の少なくとも一部に締め付け部分を有する靴下であって、靴下のつま先点から踵点を直線で結んだ長さを100とし、つま先点の位置を0としたとき、当該締め付け部分が等間隔目盛で10〜40の範囲内の足周囲の少なくとも一部に構成されてなる靴下である。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 【0007】本発明において、締め付け部分とは、隣接するその他の部分よりも締め付け圧力が高い部分のことをいう。例えば、弾性糸またはそれに類似するものを挿入して構成されることが多いが、弾性を有する編み組織を構成しても良い。また、紐状またはベルト状の部材を巻き付けたりすることも採用できる。弾性糸としては、スパンデックス糸やゴム糸などを用いることができる。また、弾性を有する編組織としては、リブニッターにて編成されるリブ編タック編などを採用することができる。 【0008】また、つま先点とは、靴下を平面上に大きな負荷をかけることなく平らに置いた状態で、靴下のつま先部分の中で、足長さ方向に最も突出した点である。また、踵点とは、つま先点と同じ条件のもとで、靴下の踵部分の中で最も最も突出した点をいう。 【0009】また本発明において、締め付け圧力とは、靴下を着用した時に、人体が靴下から受ける圧力のことであるが、着用者によって締め付け圧力の大きさが異なることから、直径7.5cm、長さ18cmの円筒を人体と仮定して靴下を着用させた時に円筒が靴下から受ける圧力とする。締め付け圧力に大きく影響する円筒の直径は、「日本人の人体計測データ」(発行元:社団法人人間生活工学研究センター)に記載された20歳から99歳の男女の足囲長さ(脛側中足点Cおよび腓側中足点Dをとおる足指付け根部分の周長)の平均値と円筒の円周長さがほぼ同じになるように設定した。 【0010】本発明の靴下は、靴下のつま先点Aから踵点Bを直線で結んだ長さを100とし、つま先点Aの位置を0としたとき、当該締め付け部分が10〜40の範囲内の足周囲の少なくとも一部に構成することが重要であり、好ましくは10〜35、より好ましくは10〜30の範囲内である。そうすることにより、本発明の靴下を着用したときに当該締め付け部分が人体の脛側中足点Cおよび腓側中足点Dを含む足指付け根部分全体を含んで締め付けることが可能となる。すなわち、上記した従来技術の問題点の原因の一つである尖足や拘縮した足指先を当該締め付け部分が足指付け根部分を締め付けることにより正常な足先の形状に近くなるように補正し、かつ衰えた筋肉をサポートすることで、安全でスムーズに歩行しやすくなるものである。 【0011】また、当該締め付け部分の締め付け圧力は、3.5kPa〜9.0kPaとすることが好ましく、より好ましくは、4.0kPa〜8.0kPa、更に好ましくは4.5kPa〜6.0kPaとすると良い。そうすることにより、本発明の靴下の効果を悪影響を及ぼすことなく得ることが可能となる。すなわち、締め付け圧力が高すぎないようにして人体の血行の阻害による不快感を与えることなく、また締め付け圧力が低すぎないようにして、十分な効果が得られる。 【0012】締め付け圧力は、弾性糸のテンションを変えたり編み目数を調整するなどの方法により、制御することができる。 【0013】靴下を編成する際、締め付け部分の位置と締め付けの程度は、予め編機を制御するコンピュータに入力して設定することができる。例えば、靴下の締め付け部分以外の設定は、挿入する弾性糸を一杯に送り出すようにする。次に、靴下の締め付け部分の設定は、挿入する弾性糸の送り出し長さを1/3にする。そうすることにより、締め付け部分の編成は自動的に調整され、締め付け部分となる。 【0014】本発明の靴下または靴下を構成する編糸には、消臭、抗菌、防カビ、防汚などの効果を有する光触媒加工が施されていることが好ましい。そうすることにより、比較的不衛生になりやすい靴下に、抗菌、防汚などの効果を付与することが出来る。更には、老人臭や加齢臭といったものに対して消臭の効果を付与することが出来る。 【0015】本発明の靴下には、底面に滑り止め部材を配設することが好ましい。そうすることにより、本発明の靴下をスムーズに歩行することが困難な高齢者が着用したとき、滑りやすい場所での歩行を安定させることが出来る。 【0016】 【実施例】以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明する。実施例及び比較例における測定値は、次の方法で得たものである。 【0017】(1)締め付け部分の範囲靴下を平面上に大きな負荷をかけることなく平らに置いた状態で靴下のつま先点Aから踵点Bを直線で結んだ長さを100とし、つま先点の位置を0としたときの締め付け部分の範囲を等間隔目盛で0〜100の数値で表した。 【0018】(2)締め付け圧力直径7.5cm、長さ18cmの円筒を靴下の中につま先部分まで挿入した時、円筒が靴下の締め付け部分から受けたの着用させた時に円筒が靴下から受ける圧力を、株式会社エイエムアイ・テクノ製の接触圧測定機(AMI3037シリーズ)を用いて測定した。なお測定に必要なエアバックは、直径15mmのものを使用した。 【0019】(3)着用感足先に、尖足および拘縮が見られる高齢者10人を対象に、本発明の実施例および比較例を着用してもらい、歩行のしやすさなどの易歩行性と着用感をそれぞれ口答で意見収集し、従来の靴下と比べて良いという意見が得られた回答数を評価点数とした。 【0020】[実施例1]図1に示す靴下の形状や編み組織などを予め編み機のコンピュータに入力し、靴下を平面上に大きな負荷をかけることなく置いた状態で、靴下のつま先点Aから踵点Bを直線で結んだ長さを24cmとし、カバリングしたスパンデックス弾性糸をループを形成することなく挿入することで構成した締め付け部分の範囲をつま先点Aから踵点Bに向かって3cmの位置から8cmの位置の範囲に構成した。締め付け部分以外の組織は、通常の靴下によく用いられるパイル編み構造とした。また、靴下の底面には、着用時の滑り防止のためゴムの滑り止め部材をドット上に配設した。得られた靴下の締め付け圧力の測定結果および着用感について表1に示した。 【0021】〔比較例1〕靴下のつま先点Aから踵点Bを直線で結んだ長さを24cmとし、弾性糸を挿入することで構成した締め付け部分の範囲をつま先点Aから踵点Bに向かって10cmの位置から15cmの位置の範囲に構成した以外は実施例1と同様に靴下を編成した。得られた靴下の締め付け圧力の測定結果および着用感について表1に示した。 【0022】〔比較例2〕靴下のつま先部分から踵部分にいたる範囲内に締め付け部分を編成しなかったこと以外は、比較例1と同じに構成した。得られた靴下の締め付け圧力の測定結果および着用感について表1に示した。 【0023】本発明の実施例1は、締め付け部分の範囲を12.5〜33.3の範囲に構成することにより、力が入りにくかった足先がサポートされて力強くスムーズに歩行することができるとの良好な意見が大多数であった。 【0024】また、比較例1および比較例2は、実施例1で得られた効果がなく、従来と変わらないとの意見が大半であった。 【0025】 【表1】
【0026】 【発明の効果】本発明の靴下を着用することにより、尖足や拘縮した足先が正常な形態に補正され、高齢者などの生活弱者でもより安全にかつスムーズに歩行することが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003159 【氏名又は名称】東レ株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年10月24日(2001.10.24) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−129304(P2003−129304A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月8日(2003.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願2001−326379(P2001−326379) |
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