トップ :: A 生活必需品 :: A41 衣類




【発明の名称】 ソックス
【発明者】 【氏名】吉田 豊之
【住所又は居所】福島県いわき市小名浜島字高田町31番3 株式会社レナウンいわき事業所内

【要約】 【課題】踵に対する編地による包み込みを良好にし、運動中のソックスのずれ落ちを防止し履いている靴の中にソックスがずれ落ちてたまるような事態が生ずることのないソックスを得る。

【解決手段】シリンダの往復回転で編成されコース端で一体となった編幅減少編地と、編幅増加編地とよりなる踵部編地において、編幅減少編地の編み始めコースと、編幅増加編地の編み終りコースの編成が前記シリンダの180°を超える回転により編成され、該シリンダの180°の回転により編成されるコースとの間に増加された編地を編成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シリンダの往復回転で編成されコース端で一体となった編幅減少編地と、編幅増加編地とよりなる踵部編地において、編幅減少編地の編み始めコースと、編幅増加編地の編み終りコースの編成が前記シリンダの180°を超える回転により編成され、該シリンダの180°の回転により編成されるコースとの間に増加された編地を編成したことを特徴とするソックス。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はソックスに関する。
【0002】
【従来の技術】テニス或いはゴルフ等の運動を行う場合足部の保護或いは緩衝などの目的で図2に示す如き足首までのショートソックス1を使用することが多い。これらソックス1は比較的厚手のものが多く、激しい運動によりややもするとずれ落ちが生じ、生地が履いている靴の中にたまり不快感を生じた。
【0003】これに対処してずれ落ちを防止する手段が種々考えられたが、その1つに次のようなものがある。即ち、ソックス1の踵部2の上位にあって口編部3の後方下位に毛玉状の小球状体4を取り付け、小球状体4が靴を履いたとき靴の踵壁(図示せず)の上縁に引掛かり運動してもソックス1が靴(図示せず)内部にずれ込むのを防止している。普通には、ソックス1の踵部2にヒールポケット5を作り、ヒールポケット5の膨らみにより足の踵部を包むようにしている。ヒールポケット5は次のように編成される。
【0004】ソックス1は上部の穿口部即ち口編部3から丸編靴下編機シリンダの回転により筒状に編成を開始され、身編部分6の編成が適宜コース進んだとき、靴下の前半部分を編成する編針の半数の針を休止し残りの半数の針を用い丸編機シリンダを往復動させ、ソックスの後半部分を編成する。このとき、シリンダーの1行程毎に編成位置にある針を1本ずつ減じることで逐時編幅を減少した台形の編幅減少編地7を編成し所定編幅まで減少したときに、逆に往復動端部の針を1本宛増加することで編幅を増加した台形の編幅増加編地8を編成する。このとき編幅減少編地7を構成するコースの端部のループと、編幅増加編地8を構成するコースの端部のループとは編み掛けられ一体となる為前記両台形の編地7,8の斜辺が綴じ合わされた袋状の踵部2が作られる。上記編成のときに作られる両台形編地の斜辺が一体となった部分をゴアライン9と称しているが、通常、図2に側面視で示すソックス1の口編部3を通る縦方向中心線V−V線と、爪先部10から踵部2を通る横方向中心線H−H線の交点Cから45°後下方に延びる線を形成している。
【0005】上記の如きゴアライン9を更にY字状に形成することによって更に踵部編成編地の面積を多くしたものも用いられている。然し、前記したシリンダ半回転によりC点から後下方(側面図示で)に延びるゴアライン9のソックス1では、厚地の編地とした場合ややもすると踵部2の編地面積に不足感を生じ、ゴアラインをY字状に発生させたソックスでは編成上の能率の点で満足出来ない点が生ずる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の点に鑑みて、本発明ソックスは、踵に対する編地による包み込みを良好にし、運動中のソックスのずれ落ちを防止し履いている靴の中にソックスがずれ落ちてたまるような事態が生ずることのないソックスを得ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】シリンダの往復回転で編成されコース端で一体となった編幅減少編地と、編幅増加編地とよりなる踵部編地において、編幅減少編地の編み始めコースと、編幅増加編地の編み終りコースの編成が前記シリンダの180°を超える回転により編成され、該シリンダの180°の回転により編成されるコースとの間に増加された編地を編成した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明をスニーカーソックスこ実施した例を図1のAに示す。図1のBは丸編機のシリンダCを上方から見た概略図である。針の図示は省略している。ソックス11は、丸編靴下機で口編部12から筒状に編成を開始されている。口編部12はゴム編組織等に弾性糸を編み込んだ伸縮性を有する組織とし、続く身編部13は平編組織とし図1のBに示すシリンダCを一方向に連続して回転し全針で環状に編地Wを編成する。次に身編部13に続き踵部14の編成に移る。
【0009】踵部14の編成は一部の針を休止させ残余の針を用い図1のBに示すシリンダCを往復回転することにより行われる。踵部14の最初のコース編成においては、シリンダCの180°以上の範囲のa点からb,c点を経てd点までの針でC字形に編地を編成する。即ち、環状の身編部13のウエール数の3/4程度のウエール数で踵部14の編成を開始する。そして、続く反転時には上記a,d間において1本の針を減らし、続く正転時には更に1本針数を減じ以下それを繰り返し次第に編成するコースの編み幅を減少した編地Xとし最後のコース幅はbcとする。この編成により編幅が漸次少なくなった全体として台形編幅の減少編地15が作られる。
【0010】次に、編幅減少編地15に続く編幅増加編地16が作られる。編幅減少編地15の最終コースの編成が終了し引き続く編幅増加編地16の第1コースの編成時には、b,c間のコースに針1本を増加し、シリンダCの往回転及び復回転ごとに前記編幅減少編地15とは逆に1本ずつ編成位置にある針を増やすことで編幅を増加し、かつ、編幅増加編地15のコース端部のループは、編幅減少編地14のコース端部のループと係合し一体の編地Zとなり、袋状を呈する。引き続き全針を作動位置として筒状に側部7を連続編成する。
【0011】即ち、シリンダCの回転角度で見ると、従来の編機でのシリンダCの最大往復回転角度は、回転a´からb´までの180°の範囲であって180°の往復回転による編成が終了すると次には連続した360°回転による足部17の編成となるのに対し、本発明方法では、aa´間及びbb´間の回転角度が増大している。そのために踵部を編成する針数も当然多くなり踵部を構成する編地のコース数,ウエル数も多くなり、その結果踵部14の面積も多くなる。
【0012】上記の編成によって増加した踵部14の編地コースは図1Aのx及びyの範囲である。此の範囲の編地が、従来ソックスの踵部を構成する編地と比較して多くなっているために、踵部のふくらみに余裕が生じ使用中に該部がすっぽりと足の踵をくるみ、かつ、編地にゆとりがあるために、使用中に編地を緊張する力が加わったとしてもそれを吸収し踵部14の編地が足部17の方にずれ込む事態は生じない。
【0013】図示の例ではスニーカーソックスにつき説明しているが、長靴下、男子用短靴下、オーバーニーレングス等においても踵部の構成,作用は同一である。
【0014】
【発明の効果】本発明ソックスは上記詳述した構成を有しているために、踵部14を構成するヒールポケットの編み始めと編み終りのコースの最大幅を大きくとり、かつ、コース数も多くすることが出来るため、踵部14を構成する編地の面積を大きくし、該部編地が余裕を持って踵を包むことになり、編地にゆとりが生ずるため、使用中に編地を緊張するような力が加わってもそれを吸収し踵部の編地が靴内で足部17の方にずれ込むような履き心地を悪くするような事態は生じない。
【出願人】 【識別番号】000006873
【氏名又は名称】株式会社レナウン
【住所又は居所】千葉県習志野市茜浜三丁目6番3号
【出願日】 平成13年10月16日(2001.10.16)
【代理人】 【識別番号】100068124
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 克躬 (外1名)
【公開番号】 特開2003−119601(P2003−119601A)
【公開日】 平成15年4月23日(2003.4.23)
【出願番号】 特願2001−318272(P2001−318272)