| 【発明の名称】 |
パイル靴下、その製造方法およびパイル靴下編機 |
| 【発明者】 |
【氏名】力 石 勉 【住所又は居所】新潟県西蒲原郡分水町大字地蔵堂1451番地 永田精機株式会社新潟工場内
【氏名】早 川 佐人志 【住所又は居所】新潟県西蒲原郡分水町大字地蔵堂1451番地 永田精機株式会社新潟工場内
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| 【要約】 |
【課題】つま先やかかとのパイル編成が確実で品質が向上するパイル靴下を提供する。
【解決手段】往復運動するシリンダーに設けた編針列の先頭の編針を他の編針より早く下降させ、先頭の編針10のフック10aに地糸8およびパイル糸9を引っ掛け、下降した先頭の編針10のフック10aに保持された地糸8およびパイル糸9をシンカー12の地糸係脱部13に係止させ、往復編成部分の各コースの先頭のシンカーループ7のみ地糸8とパイル糸9の地編みとする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】地糸による地編部分とパイル糸によるパイル編部分とを有するパイル靴下において、往復編成部分の各コースの先頭部分の1つまたは2つのシンカーループを地糸とパイル糸の地編みとしたことを特徴とするパイル靴下。 【請求項2】往復編成部分がかかとであることを特徴とする請求項1に記載のパイル靴下。 【請求項3】往復編成部分がつま先であることを特徴とする請求項1に記載のパイル靴下。 【請求項4】地糸を表側に、パイル糸を裏側にしてプレーティング編みしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のパイル靴下。 【請求項5】地糸を芯とし、パイル糸をニードルループで表に出るようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のパイル靴下。 【請求項6】色または特性の異なる複数の糸を地糸としてプレーティング編みし、パイル糸をその内側にして3層構造としたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のパイル靴下。 【請求項7】往復運動するシリンダーに設けた編針列の先頭の1本又は2本の編針を他の編針より早く下降させ、下降する編針のフックに地糸およびパイル糸を引っ掛け、下降した先頭の編針のフックに保持された地糸およびパイル糸をシンカーの地糸係脱部に係止させ、往復編成部分の各コースの先頭部分の1つまたは2つのシンカーループを地糸とパイル糸の地編みとすることを特徴とするパイル靴下の製造方法。 【請求項8】往復運動するシリンダーに設けた編針列によりパイル編みをする際に、編針列の先頭の1本又は2本の編針を後続の編針より早く下降させるための針下げ装置を備えたことを特徴とするパイル靴下編機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、つま先やかかとのような往復編成部分のパイル編成の品質を向上させたパイル靴下、その製造方法およびパイル靴下編機に関する。 【0002】 【従来の技術】回転および往復動するシリンダーと、このシリンダーに上下方向に運動自在に配置された編針列と、地糸係脱部とパイル糸係脱部を有するシンカーと、パイル糸供給手段と、地糸供給手段とを備え、地糸とパイル糸をそれぞれシンカーの地糸係脱部とパイル糸係脱部に引っ掛け、地糸による地編部分とパイル糸によるパイル編部分とを有するパイル靴下を編成するパイル靴下編機は知られている。 【0003】上記パイル靴下編機においては、前進するシンカーの地糸係脱部とパイル糸係脱部を上下2段に分かれて供給される地糸とパイル糸との間に挿入し、シリンダーを上下動する編針の下動時に、編針のフックに掛け止めされた地糸とパイル糸をそれぞれ地糸係脱部とパイル糸係脱部に引っ掛け、編針のつぎの上動時に、編針のフック部が先に形成されたループを通りフック部に設けたラッチを開くことで新しいニードルループを形成し、後退するシンカーにより隣り合う旧ニードルループ間に新しいシンカーループを形成する。この場合、シンカーループのうちパイル糸係脱部に引っ掛けられたパイル糸はパイル編を形成し、地糸係脱部に引っ掛けられた地糸は地編を形成する。これにより、地糸による地編部分とパイル糸によるパイル編部分とを有するパイル靴下が編成される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記パイル靴下編機においては、脚部、足甲部、足底部のような回転するシリンダに設けた編針による編成部分は、地糸による地編部分とパイル糸によるパイル編部分を正しく編成できるものの、つま先やかかとのような往復動するシリンダに設けた編針による編成部分は、下動する編針に引っ掛けられた地糸とパイル糸が、かかとの各コースにおいて、シンカーの地糸係脱部とパイル糸係脱部にそれぞれ引っ掛けられず、地糸とパイル糸の両方がシンカーのパイル糸係脱部に引っ掛けられてしまうことがある。この場合には、地糸とパイル糸の両方がパイル編になり、かかとのコースに地編がないパイル編が形成されてしまう。 【0005】このように、かかとのコースのシンカーループに地編がないパイル編が形成されたパイル靴下は、製品としての外観が悪く、不良品として処置される。 【0006】本発明は、上記した点を考慮してなされたもので、往復編成部分の各コースにパイル編のみのシンカーループが形成されないパイル靴下、その製造方法およびパイル靴下編機を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明のパイル靴下は、地糸による地編部分とパイル糸によるパイル編部分とを有し、往復編成部分の各コースの先頭部分の1つまたは2つのシンカーループを地糸とパイル糸の地編みとして構成される。 【0008】本発明のパイル靴下め製造方法は、往復運動するシリンダーに設けた編針列の先頭の1本又は2本の編針を他の編針より早く下降させ、下降する編針のフックに地糸およびパイル糸を引っ掛け、下降した先頭の編針のフックに保持された地糸およびパイル糸をシンカーの地糸係脱部に係止させ、往復編成部分の各コースの先頭部分の1つまたは2つのシンカーループを地糸とパイル糸の地編みとして構成される。 【0009】本発明のパイル靴下編機は、往復運動するシリンダーに設けた編針列によりパイル編みをする際に、編針列の先頭の1本又は2本の編針を後続の編針より早く下降させるための針下げ装置を備えたことを特徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。 【0011】図1に示すパイル靴下1は、脚部2と、足甲部3と、かかと4と、足底部5と、つま先6とを有する構成であり、各部位は、地糸による地編部分とパイル糸によるパイル編部分により編成されている。 【0012】パイル靴下1の往復編成部分(かかと4とつま先6)は、図2に示すように、各コースの先頭のシンカーループ7のみ地糸8とパイル糸9の地編みとし、他のシンカーループは、地糸8による地編みとパイル糸9によるパイル編みとしている。 【0013】パイル靴下1は、往復編成されるかかと4とつま先6の各コースの先頭のシンカーループ7のみ地糸8とパイル糸9の地編みとしたことで、かかと4とつま先6のパイル編みが安定し、外観がきれいになる。 【0014】薄地のパイル靴下1においては、地糸として30番手の綿糸が用いられ、パイル糸として50/2ウーリナイロン糸が用いられる。厚地のパイル靴下1においては、地糸として20番手の綿糸が用いられ、パイル糸として40/70カバードヤーン(FTY)が用いられる。 【0015】なお、図2に示す実施の形態においては、各コースの先頭のシンカーループ7のみ地糸8とパイル糸9の地編みとしているが、各コースの先頭部分の2つのシンカーループを地糸とパイル糸の地編みとすることもできる。 【0016】また、地糸8を表側に、パイル糸9を裏側にしてプレーティング編みしたり、地糸8を芯とし、パイル糸9をニードルループで表に出るようすれば、従来の靴下と異なる外観を呈する。 【0017】また、色または特性の異なる複数の糸を地糸8としてプレーティング編みし、パイル糸9をその内側にして3層構造とすれば、従来の靴下と異なる外観を呈する。 【0018】図3は、往復動するシリンダーに設けた編針列のうちの先頭の編針10の運動軌跡11を示す。先頭の編針10は、つぎに続く2番目以降の編針より早く下降し、先頭の編針10のフック10aに地糸供給手段から供給される地糸8(実線)およびバイル糸供給手段から供給されるパイル糸9(実線)を引っ掛け、下降した先頭の編針10のフック10aに保持された地糸8およびパイル糸9の両方を、図4に示すように、シンカー12の地糸係脱部13に係止させる。そのため、往復編成部分の各コースの先頭のシンカーループ7のみ地糸8とパイル糸9の地編みとなる。 【0019】図5は、往復動するシリンダーに設けた編針列のうちの2番目以降の編針10の運動軌跡14を示す。2番目以降の編針10は、フック10aに地糸供給手段から供給される地糸8(実線)およびバイル糸供給手段から供給されるパイル糸9(実線)を引っ掛け、フック10aに保持された地糸8およびパイル糸9を、図6に示すように、シンカー12の地糸係脱部13とパイル糸係脱部15にそれぞれ係止させる。そのため、往復編成部分の各コースの先頭のシンカーループ7に続くシンカーループは、それぞれ地糸8の地編みとパイル糸9のパイル編みとなる。 【0020】図7に回転および往復動するシリンダーと、このシリンダーに上下方向に運動自在に配置された編針列と、地糸係脱部とパイル糸係脱部を有するシンカーと、パイル糸供給手段と、地糸供給手段とを備えたパイル靴下編機に組み込まれる針下げ装置20を示す。 【0021】上記針下げ装置20は、センターカム21と、センターカム21の上側に位置するガードカム22と、センターカム21の下側に位置する針下げピッカー23と、センターカム21の左側に位置する左ステッチカム24および左補助ステッチカム25と、センターカム21の右側に位置する右ステッチカム26および右補助ステッチカム27とを有する。針下げピッカー23は、センターカム21の下側で左右方向および下方に運動自在に配置されている。 【0022】上記針下げピッカー23は、長手方向中間部をピッカーホルダー28にピン29により軸支され、後端側をガイドプレート30のV型切り欠き31に支持されている。また、針下げピッカー23は、後端部をばね32により常時下側に引かれている。そのため、針下げピッカー23は、編針10が作用する側が常に上方向に弾圧されている。 【0023】しかして、センターカム21の斜面で下げられた編針10のバット10bが横方向に動くと、編針10のバット10bが針下げピッカー23の側面に当たり、針下げピッカー23を水平方向に押すが、針下げピッカー23は、その後端側をガイドプレート30のV型切り欠き31に支持されているので、その後端側をV型切り欠き部31の斜面に沿って上方向に滑り上がる。そのため、針下げピッカー23は、針下げピッカー23を押した編針10のバット10bを引っ掛けたまま下がり、結果的に、最初の編針10は、後続の編針10より早く下降する。 【0024】つぎに、本発明のパイル靴下め製造方法について説明する。 【0025】往復動するシリンダーに設けた編針列のうちの先頭の編針10は、図3に示す運動軌跡11に沿って移動し、針下げピッカー23(図7)により、つぎに続く2番目以降の編針より早く下降する。、先頭の編針10は、そのフック10aに地糸供給手段から供給される地糸8(実線)およびバイル糸供給手段から供給されるパイル糸9(実線)を引っ掛ける。 【0026】下降した先頭の編針10のフック10aに保持された地糸8およびパイル糸9は、図4に示すように、実線位置から点線位置に移動し、前進したシンカー12の地糸係脱部13に係止される。そのため、往復編成部分の各コースの先頭のシンカーループ7のみ地糸8とパイル糸9の地編みとなる。 【0027】往復動するシリンダーに設けた編針列のうちの2番目以降の編針10は、図5に示す運動軌跡11に沿って移動し、編針10のフック10aに地糸供給手段から供給される地糸8(実線)およびバイル糸供給手段から供給されるパイル糸9(実線)を引っ掛ける。 【0028】下降した2番目以降の編針10は、そのフック10aに保持された地糸8およびパイル糸9を、図5に示す実線位置から点線位置に移動し、図6に示すように、前進したシンカー12の地糸係脱部13とパイル糸係脱部15にそれぞれ係止させる。そのため、往復編成部分の各コースの先頭のシンカーループ7に続くシンカーループは、それぞれ地糸8の地編みとパイル糸9のパイル編みとなる。 【0029】 【発明の効果】以上述べたように、本発明のパイル靴下は、往復編成部分の各コースの先頭部分の1つまたは2つのシンカーループを地糸とパイル糸の地編みとしたことで、つま先やかかとのパイル編成が確実となり製品の品質が向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000120755 【氏名又は名称】永田精機株式会社 【住所又は居所】東京都豊島区北大塚2丁目24番5号
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| 【出願日】 |
平成13年6月26日(2001.6.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075812 【弁理士】 【氏名又は名称】吉武 賢次 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−13303(P2003−13303A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月15日(2003.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2001−193149(P2001−193149) |
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