| 【発明の名称】 |
和装用襦袢の半衿及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】三輪 明
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| 【要約】 |
【課題】襦袢の衿布に対する取付け・交換が容易で早くでき、着用時に衿の首の接する側に皺が寄らない和装用襦袢の半衿及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半衿1は、全長にわたって湾曲帯状を呈し、その長手方向の2辺30a,30bが一定曲線であり、その2辺のうちの凸側の辺30aに当該辺30aに沿って突出する突出縁部31を設け、この突出縁部31が凹側の辺30bよりも外側に位置するように、折り曲げ線41により凸側の辺30a側を凹側の辺30b側に2つ折りにしてなる。2つ折りにした半衿1の突出縁部31を外側にして当該半衿1を襦袢の衿布に折り曲げ線41に沿って被せ、突出縁部31を衿布の表側に縫着するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】襦袢の衿布に被せて縫着する半衿であって、全長にわたって湾曲帯状を呈し、その長手方向の2辺が一定曲線であり、その一定曲線の2辺のうちの凸側の辺に当該辺に沿って突出する突出縁部を設け、この突出縁部が凹側の辺よりも外側に位置するように、凸側の辺側を凹側の辺側に長手方向に沿って2つ折りにしてなり、この2つ折りにした半衿の突出縁部を外側にして当該半衿を襦袢の衿布に折り曲げ線に沿って被せ、突出縁部を衿布の表側に縫着するようにしたことを特徴とする和装用襦袢の半衿。 【請求項2】前記折り曲げ線を挟んで衿布の内側及び外側に位置する2つの湾曲帯状部分の幅が襟足の中央に相対する部分でほぼ同一となり、衿布の端部に行くに従い前記外側の帯状部分の幅が前記内側の帯状部分の幅よりも大きくなるように、折り曲げ線が形成されていることを特徴とする請求項1記載の和装用襦袢の半衿。 【請求項3】前記2つの湾曲帯状部分内には、それぞれ帯状部分とほぼ同形状の接着芯地が設けられていることを特徴とする請求項2記載の和装用襦袢の半衿。 【請求項4】前記内側の湾曲帯状部分内に設けられた接着芯地の襟足相対部分には、補強芯が設けられていることを特徴とする請求項3記載の和装用襦袢の半衿。 【請求項5】襦袢の衿布に被せて縫着する半衿の製造方法であって、帯状の半衿布の一方面に、各々の長手方向の対向2辺が一定曲線である2枚の接着芯地を、各接着芯地の曲線の2辺を衿布の長手方向に向けて且つ同じ方向にして間隔を置いて並べて接着し、2枚の接着芯地から食み出した半衿布の長手方向部分をそれぞれ接着芯地の曲線の辺に沿って接着芯地側に折り返し、この折り返しによって形成された湾曲帯状の布よりも大きめの相似形の裏布を、折り返しによって形成された凸側の辺の対応辺だけが凸側の辺よりも突出するように全縁部を内側に折り返して接着芯地側にあてがい、半衿布と裏布を周縁部に沿って縫着し、更にこの縫着してできた半衿を前記2枚の接着芯地の間隔に沿って裏布側に2つ折りにすることを特徴とする和装用襦袢の半衿の製造方法。 【請求項6】前記2枚の接着芯地は、半衿布の長手方向のほぼ中央部で同一幅となり、半衿布の端部に行くに従い当該半衿の凸側の辺側に位置する接着芯地の幅が半衿の凹側の辺側に位置する接着芯地の幅よりも大きくなるものであることを特徴とする請求項5記載の和装用襦袢の半衿の製造方法。 【請求項7】当該半衿の凹側の辺側に位置する接着芯地の襟足相対部分に補強芯を接着することを特徴とする請求項6記載の和装用襦袢の半衿の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、襦袢の衿布に被せて縫着する半衿、及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】和服の下に着用する襦袢は、一般に図11(正面図)及び図12(背面図)に示すように、衿部分に衿布71が装着されている。なお、符号72は背縫を示している。 【0003】衿布71は汚れ易いので、この衿布71に半衿を縫着している。半衿は、衿布71に応じて細長い長方形を呈するもので、この半衿を衿布71の表側では約1cmの“クケ目”(約1cmだけ2つ折りにした部分を縫着すること)で取付け、裏側では背の中心から衿先にかけて少し引っ張りながら同時に衿布71の幅に合わせて余分な部分を折り返し、この折り返し部分を衿布71の裏側に縫着している。そして、半衿が汚れた場合は、汚れた半衿を衿布71から取り外し、新しいのと取り替えている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、針仕事の経験者が減少し、襦袢の衿布71に対する半衿の取付け及び取り替えが困難になってきている。経験者でなくても取付け及び交換は可能であるが、上手に取付けなければ襦袢の衿回りの着姿が美しく仕上がらない。その上、従来の半衿は衿布71の表側と裏側でそれぞれ縫着しなければならないので、取付け及び交換に時間が掛かる。また、従来の半衿は細長い長方形を呈するものであるため、この半衿を衿布71に縫着すると、襦袢の着用時に首に接する側に皺が寄り易い。 【0005】この発明は、そのような問題点に着目してなされたものであって、襦袢の衿布に対する取付け・交換が容易で早くでき、着用時に衿の首に接する側に皺が寄らない和装用襦袢の半衿及びその製造方法を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明の和装用襦袢の半衿は、襦袢の衿布に被せて縫着する半衿であって、全長にわたって湾曲帯状を呈し、その長手方向の2辺が一定曲線であり、その一定曲線の2辺のうちの凸側の辺に当該辺に沿って突出する突出縁部を設け、この突出縁部が凹側の辺よりも外側に位置するように、凸側の辺側を凹側の辺側に長手方向に沿って2つ折りにしてなり、この2つ折りにした半衿の突出縁部を外側にして当該半衿を襦袢の衿布に折り曲げ線に沿って被せ、突出縁部を衿布の表側に縫着するようにしたことを特徴とする。 【0007】この半衿は、従来の単に細長い長方形の半衿とは異なり、全長にわたって湾曲帯状であるため、長手方向に2つ折りにした状態では、折り曲げ線を挟んだ一方部分と他方部分との間に隙間が生じ、この隙間を利用することで折り曲げ線に沿って襦袢の衿布を入れ易い。つまり、半衿を襦袢の衿布に簡単に被せることができる。そして、半衿を衿布に被せた後は、衿布の表側に位置する半衿の突出縁部を衿布に縫着すれば、半衿を襦袢の衿布に取付けることができる。即ち、縫着は衿布の表側だけでよい。 【0008】従って、半衿の衿布への装着が簡単であることと、縫着が衿布の表側だけでよいことにより、衿布に対する半衿の取付け・交換が非常に簡便になる。また、半衿が湾曲帯状であるため、この半衿を取付けた襦袢を着用したときに、衿の内側(首に接する側)に皺が寄り難く、着姿が美しくなる。 【0009】本発明の半衿において、折り曲げ線を挟んだ2つの湾曲帯状部分内に、それぞれ帯状部分とほぼ同形状の接着芯地(裏面に接着剤を塗布してある芯地)を設けることにより、半衿全体がしっかりとなる。更に、内側の湾曲帯状部分内に設けられた接着芯地の襟足相対部分に、補強芯を設けることにより、首に接触する部分がよりしっかりとなる。 【0010】一方、本発明の和装用襦袢の半衿の製造方法は、襦袢の衿布に被せて縫着する半衿の製造方法であって、帯状の半衿布の一方面に、各々の長手方向の対向2辺が一定曲線である2枚の接着芯地を、各接着芯地の曲線の2辺を衿布の長手方向に向けて且つ同じ方向にして間隔を置いて並べて接着し、2枚の接着芯地から食み出した半衿布の長手方向部分をそれぞれ接着芯地の曲線の辺に沿って接着芯地側に折り返し、この折り返しによって形成された湾曲帯状の布よりも大きめの相似形の裏布を、折り返しによって形成された凸側の辺の対応辺だけが凸側の辺よりも突出するように全縁部を内側に折り返して接着芯地側にあてがい、半衿布と裏布を周縁部に沿って縫着し、更にこの縫着してできた半衿を前記2枚の接着芯地の間隔に沿って裏布側に2つ折りにすることを特徴とする。 【0011】この製造方法は、上記半衿を製造するためのもので、上記半衿を簡単に製造できる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。 【0013】実施形態に係る和装用襦袢の半衿を図1(裏側の平面図)及び図2(図1の線A−Aにおける断面図)に示す。この半衿1は、襦袢の衿布に被せて縫着するものであり、全長にわたって湾曲帯状を呈する。この半衿1の長手方向の2辺30a,30bは一定曲線であり、2辺30a,30bの間隔(半衿1の幅)は全長にわたって同一である。この2辺30a,30bの湾曲は、襦袢を着用したときの衿布71の首に沿う形状に対応している。その一定曲線の2辺30a,30bのうち、凸側の辺30aには、当該辺30aに沿って突出する突出縁部31が設けられている。その突出縁部31が凹側の辺30bよりも外側に突出するように、凸側の辺30a側を凹側の辺30b側(或いは凹側の辺30b側を凸側の辺30a側)に折り曲げ線41に沿って長手方向に2つ折りにしてなる。 【0014】この2つ折りにした状態の半衿1は、その突出縁部31を外側にして襦袢の衿布71に折り曲げ線に沿って被せ、突出縁部31を衿布71の表側に縫着することで、衿布71に取付けられる。 【0015】次に、この半衿1の具体的な製造方法について、図3〜図10を参照して説明する。まず図3において、表側の生地として細長い長方形の半衿布10を用意する。この半衿布10は、例えば約120cmの長さを有する。また、半衿布10の幅は、例えば約16cmである。 【0016】続いて図4において、この半衿布10の裏側に、図示のような2枚の湾曲帯状の接着芯地(裏面に接着剤が塗布された芯地)20,21を例えば熱圧着により接着する。接着芯地20,21の各々の長手方向の対向2辺20a,20b、21a,21bは一定曲線であり、これらの辺のうち、接着芯地20の凸側の辺20aと接着芯地21の凹側の辺21bは、全長にわたって同一曲線である。また、接着芯地20の凹側の辺20bと接着芯地21の凸側の辺21aは、接着芯地20,21の中央部で同一幅となり、端部に行くに従い接着芯地20が広幅に、接着芯地21が狭幅になるような曲線になっている。具体例として、接着芯地20,21は、その中央部での幅a,bが共に5cmであり、端部での幅c,dがそれぞれ7cm,3cmであり、接着芯地20,21を足した幅は全長にわたって10cmと一定である。 【0017】この接着芯地20,21は、その凸側の辺20a,21aを同じ方向(図面の上側)にして間隔23を置いて並べて熱圧着により接着する。間隔23は約1.5mmであり、全長にわたって一定である。 【0018】接着芯地20,21の接着後、図5において、接着芯地21のほぼ中央部分(襟足相対部分)に補強芯25を接着する。 【0019】そして、図6において、2枚の接着芯地20,21から食み出した半衿布10の長手方向部分をそれぞれ接着芯地20の凸側の辺20a及び接着芯地21の凹側の辺21bに沿って接着芯地20,21側に折り返すと共に、半衿布10の短手方向部分を接着芯地20,21の短辺に沿って接着芯地側に折り返す。但し、この短手方向部分は折り返さずにそのままでもよい。 【0020】半衿布10の長手方向部分を折り返すときに、長手方向部分を湾曲辺20a,21bに沿って折り返すため、特に接着芯地21側の長手方向部分には皺が寄り易く、これを防ぐために、図6に示すように中央部分に複数の切れ目15を入れる。 【0021】次いで、図7に示すように、その折り返しによって形成された湾曲状の半衿布10(図6参照)よりも大きめの相似形の裏布30を、折り返しによって形成された凸側の辺10aの対応辺30aだけが辺10aよりも突出するように全縁部を内側に折り返して接着芯地20,21側にあてがい、半衿布10と裏布30を周縁部(図2の縫線40)に沿って縫着する。この縫着により、裏布30の辺30aが半衿布10の辺10aよりも突出する突出縁部31が全長にわたって形成される(図2参照)。 【0022】この縫着してできた半衿1を2枚の接着芯地20,21の間隔23(図1の一点鎖線41に相当、図2も参照)に沿って裏布30側に2つ折りにする。この2つ折りにして襦袢の衿布71に沿う形態の半衿1を図8(逆状態図)及び図9(正状態図)に示す。 【0023】半衿1を2つ折りにした状態においても、折り曲げ線41を挟んで衿布71の内側に位置する湾曲帯状部分(首に接触する部分)と衿布71の外側に位置する湾曲帯状部分は、突出縁部31を除いて襟足の中央に相対する部分でほぼ同一幅となり、衿布71の端部に行くに従い外側の帯状部分の幅が内側の帯状部分の幅よりも大きくなる。 【0024】そして、図10に示すように、この2つ折りにした半衿1を、その突出縁部31を外側にして襦袢の衿布71に折り曲げ線41に沿って被せ、突出縁部31を衿布71の表側に縫着することで、半衿1が衿布71に取付けられる。 【0025】この半衿1では、折り曲げ線41が上記湾曲形状の接着芯地20,21の間隔23に沿っているので、換言すると半衿1の中央部では内側及び外側の帯状部分の幅が同一になり、端部に行くに従い外側の帯状部分の幅が内側の帯状部分の幅よりも大きくなっているので、半衿1を2つ折りにした状態では、折り曲げ線41を挟んだ外側及び内側の帯状部分間に隙間が生じ、この隙間を利用することで折り曲げ線41に沿って襦袢の衿布71を容易に入れることができる。 【0026】また、衿布71に半衿1を被せた後は、衿布71の表側に位置する突出縁部31だけを衿布71に縫着すればよいので、従来のように衿布71の表側と裏側で縫着する必要がなく、衿布71に対する半衿1の取付け・交換が簡単になる。更に、半衿1が湾曲帯状であるため、この半衿1を衿布71に取付けた襦袢を着用したときに、衿の首に接する側に皺が寄り難く、着姿が美しくなる。 【0027】なお、上記実施形態の半衿1では、接着芯地21に補強芯25を接着してあるが、この補強芯25は、襦袢を着用したときに半衿1の表側に皺が現れないのであれば無くてもよい。 【0028】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の和装用襦袢の半衿によれば、次の効果が得られる。 (1)全長にわたって湾曲帯状であるため、長手方向に2つ折りにした状態では、折り曲げ線を挟んだ一方部分と他方部分との間に隙間が生じ、この隙間を利用することで折り曲げ線に沿って襦袢の衿布を入れ易く、半衿を襦袢の衿布に簡単に被せることができる。 (2)半衿の突出縁部を襦袢の衿布の表側に縫着するだけでよく、従来のように衿布の表側と裏側で縫着する必要がない。 (3)(1)と(2)により、襦袢の衿布に対する半衿の取付け・交換が非常に簡便になる。例えば、取付けは従来の約1/4の時間で行える。 (4)半衿が湾曲帯状であるため、襦袢を着用したときに衿の内側(首に接する側)に皺が寄り難く、着姿が美しくなる。 (5)請求項3の構成とすれば、半衿全体がしっかりとなる。 (6)請求項4の構成とすれば、首に接触する部分がよりしっかりとなる。 【0029】また、本発明の和装用襦袢の半衿の製造方法によれば、本発明の半衿を簡単に製造できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501260831 【氏名又は名称】三輪 明
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| 【出願日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084962 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 茂信
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| 【公開番号】 |
特開2003−13302(P2003−13302A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月15日(2003.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2001−197748(P2001−197748) |
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