| 【発明の名称】 |
調味液の塗布装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】島岡 幸一
|
| 【要約】 |
【課題】弾力性を有する食材に対して調味液が高速で且つ満遍なく塗布でき且つ調味液の塗布量を所望に変えることができる、調味液の塗布装置を提供すること。
【解決手段】弾力性を有する食材8の厚みよりも少し狭い間隔で配置された複数の上下ローラ2,3と、上ローラ2と下ローラ3相互を同じ周速度で逆回転させる回転駆動伝達装置4,5と、調味液9が収容される調味液タンク1とを具備すると共に前記下ローラ3の外周面に調味液タンク1から調味液9を汲み上げるローラ軸方向に延びる複数の溝30を設けて成り、食材8を回転する上下ローラ2,3で挟み込んで移送させながら下ローラ3で汲み上げられた調味液9を食材8に接触させて塗布する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弾力性を有する食材の厚みよりも少し狭い間隔で配置された複数の上下ローラと、上ローラと下ローラ相互を同じ週速度で逆回転させる回転駆動伝達装置と、調味液が収容される調味液タンクとを具備すると共に前記下ローラの外周面に調味液タンクから調味液を汲み上げるローラ軸方向に延びる複数の溝を設けて成り、食材を回転する上下ローラで挟み込んで移送させながら下ローラで汲み上げられた調味液を食材に接触させて塗布することを特徴とする調味液の塗布装置。 【請求項2】 上ローラ群を、下ローラ群から引き離す機構を具備させてあることを特徴とする請求項1記載の調味液の塗布装置。 【請求項3】 上ローラ及び下ローラにおける食材と接触する面はローレット加工を施してあり、食材との滑りを抑えて確実に上下ローラで移送されるようにしてあることを特徴とする請求項1又は2記載の調味液の塗布装置。 【請求項4】 調味液タンク内の調味液の量をほぼ一定に保つべく、一定時間毎に調味液が自動的に補充供給されるか、又は調味液の液面が一定以低くなったのを検知器が検知したときには調味液が自動的に補充供給されるようにしてあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の調味液の塗布装置。 【請求項5】 上ローラは歯車を設けてあると共に上ローラ保持部材に着脱自在に取り付けられており、他方、上ローラ群用の回転駆動伝達装置は、歯車を設けた複数本の短軸を保持する軸受体を具備すると共に全ての短軸をモータで同期回転させ、更に上ローラに設けた歯車を短軸に設けた歯車に噛み合わせて構成してあり、任意の上ローラをローラ保持部材から取り外しても他の上ローラは同様に回転せしめられるようになっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の調味液の塗布装置。 【請求項6】 下ローラは歯車を設けてあると共に下ローラ保持部材に着脱自在に取り付けられており、他方、下ローラ群用の回転駆動伝達装置は、歯車を設けた複数本の短軸を保持する軸受体を具備すると共に全ての短軸をモータで同期回転させ、更に下ローラに設けた歯車を短軸に設けた歯車に噛み合わせて構成してあり、任意の上ローラ及び下ローラを上下ローラ保持部材から取り外して相互に置き換えることができるようになっていることを特徴とする請求項5記載の調味液の塗布装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、次々と移送されてくる弾力性を有する食材上に調味液を高速で且つ満遍なく自動で塗布する装置(この明細書では調味液の塗布装置という)に関するものである。 【0002】 【従来の技術】食パンやピザクラスト等の弾力性を有する食材にソースやピザソース等の調味液を塗るのを人手で行うときは刷毛等が使用されるが、この場合、人間が目で見ながら刷毛塗りするので、調味液を食材に満遍なく且つ塗布量を所望に変えて塗ることが可能である。 【0003】しかしながら、自動機械で、高速で次々と移送されてくる上記食材の片面に調味液を高速で且つ満遍なく塗布することは困難であり、また、調味液の塗布量を所望に変えることは、非常に困難であった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明では、弾力性を有する食材に対して調味液が高速で且つ満遍なく塗布でき且つ調味液の塗布量を所望に変えることができる、調味液の塗布装置を提供することを課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】(請求項1記載の発明)この発明の調味料の塗布装置は、弾力性を有する食材の厚みよりも少し狭い間隔で配置された複数の上下ローラと、上ローラと下ローラ相互を同じ周速度で逆回転させる回転駆動伝達装置と、調味液が収容される調味液タンクとを具備すると共に前記下ローラの外周面に調味液タンクから調味液を汲み上げるローラ軸方向に延びる複数の溝を設けて成り、食材を回転する上下ローラで挟み込んで移送させながら下ローラで汲み上げられた調味液を食材に接触させて塗布する。 (請求項2記載の発明)この発明の調味料の塗布装置は、上記請求項1記載の発明に関し、上ローラ群を、下ローラ群から引き離す機構を具備させてある。 (請求項3記載の発明)この発明の調味料の塗布装置は、上記請求項1又は2記載の発明に関し、上ローラ及び下ローラにおける食材と接触する面はローレット加工を施してあり、食材との滑りを抑えて確実に上下ローラで移送されるようにしてある。 (請求項4記載の発明)この発明の調味料の塗布装置は、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の発明に関し、調味液タンク内の調味液の量をほぼ一定に保つべく、一定時間毎に調味液が自動的に補充供給されるか、又は調味液の液面が一定以低くなったのを検知器が検知したときには調味液が自動的に補充供給されるようにしてある。 (請求項5記載の発明)この発明の調味料の塗布装置は、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の発明に関し、上ローラは歯車を設けてあると共に上ローラ保持部材に着脱自在に取り付けられており、他方、上ローラ群用の回転駆動伝達装置は、歯車を設けた複数本の短軸を保持する軸受体を具備すると共に全ての短軸をモータで同期回転させ、更に上ローラに設けた歯車を短軸に設けた歯車に噛み合わせて構成してあり、任意の上ローラをローラ保持部材から取り外しても他の上ローラは同様に回転せしめられるようにしてある。 (請求項6記載の発明)この発明の調味料の塗布装置は、上記請求項5記載の発明に関し、下ローラは歯車を設けてあると共に下ローラ保持部材に着脱自在に取り付けられており、他方、下ローラ群用の回転駆動伝達装置は、歯車を設けた複数本の短軸を保持する軸受体を具備すると共に全ての短軸をモータで同期回転させ、更に下ローラに設けた歯車を短軸に設けた歯車に噛み合わせて構成してあり、任意の上ローラ及び下ローラを上下ローラ保持部材から取り外して相互に置き換えることができるようにしてある。 【0006】なお、上記発明の調味液の塗布装置の作用効果は以下の発明の実施の形態の欄で説明する。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、この発明を実施形態として示した図面に従って説明する。 〔実施形態1〕図1はこの発明の実施形態の調味液の塗布装置Sの横断面図、図2は前記調味液の塗布装置Sの平面図、図3は前記調味液の塗布装置Sの縦断面図である。 (調味液の塗布装置Sの基本的構成について)この調味液の塗布装置Sは、図1〜図3に示すように連続して次々と移送されてくる食パン8(弾力性を有する食材)にピザソース9(調味液)を塗布するための装置であり、食パン8の厚みよりも少し狭い間隔で配置された複数の上下ローラ2,3と、上ローラ2と下ローラ3相互を同じ周速度で逆回転させる回転駆動伝達装置4,5と、ピザソース9が収容される調味液タンク1とを具備している。 【0008】なお、この塗布装置Sへの食パン8の移送は図1に示すようにベルトコンベアBCにより実行され、塗布装置Sからの次の工程への食パン8の移送は同図に示すようにローラコンベアRBにより実行されるようになっているが、上記した上下ローラ2,3の周速度は、ベルトコンベアBC及びローラコンベアRB よる移送速度に一致させてある。 (調味液タンク1及び関連機器について)調味液タンク1は、図1や図3に示すように上端開放の浅いものであり、上端開放部の大きさは6本の下ローラ4が小間隔を設けて平行に配列できるように設定してある。前記調味液タンク1の底壁1bには、図1や図3に示すように、ピザソース供給源と繋がる配管10を設けてあるとともに前記配管10中に図示しないポンプを設けてある。 【0009】なお、調味液タンク1内のピザソース9の量をほぼ一定に保つべく、一定時間毎にピザソース9が自動補充されるか、又はピザソース9の液面が一定以低くなったのを検知器が検知したときにはピザソース9が自動補充されるようにしてある。 (上ローラ2の構成について)上ローラ2は、図4に示すように、食パン8の搬送部分にはローレット加工を施した区域20を設けてある。 【0010】また、上ロール2の両端部には図4に示すように軸部21が設けてあり、この上ローラ2は図2に示すように、平面視コ字状の保持体22(上ローラ保持部材に相当する)の両サイドの板材22a,22aに設けた軸受け23に前記軸部21を回転自在に支持させる態様で架設されている。そして、上ローラ2の板材22a,22aへの取り付けは、板材22a,22aに対する上ローラ2の着脱を容易ならしめるため、板材22a,22aに設けた上端開放のU字状切欠24(図1参照)に、軸部21を保持した軸受け23を着脱容易に嵌め込む態様としてある。 【0011】他方、上記した板材22a,22aの端部は、図1や図2に示すように固定部に取り付けられた軸体25に回転自在に軸支されており、保持体22を軸体25を中心として揺動させることによって、上ローラ2群を下ローラ3群から引き離せるようにしてある。これにより、清掃等のメンテナンス等が容易になる。 【0012】なお、この実施形態では上ローラ保持部材として平面視コ字状の保持体22を採用しているが、この形状に限定されるものではない。 (下ローラ3の構成について)下ローラ3は、図5や図6に示すようにその外周面に調味液タンク1からピザソース9を汲み上げるローラ軸方向に延びる複数の溝30を設けてあり、上記上ロール2と同様に三つ区域31に分けてローレット加工を施してある。 【0013】また、この下ローラ3の両端部には図5に示すように軸部32を設けてあり、下ローラ3は図3に示すように調味液タンク1(下ローラ保持部材に相当する)の両側壁1a,1aに設けた軸受け33に前記軸部32を回転自在に支持させる態様で架設されている。そして、下ローラ3の調味液タンク1への取り付けは、調味液タンク1に対する下ローラ3の着脱を容易ならしめるため、調味液タンク1の両側壁1a,1aに設けた上端開放のU字状切欠34(図1参照)に、軸部32を保持した軸受け33を着脱容易に嵌め込む態様としてある。 【0014】なお、この実施形態では下ローラ保持部材として調味液タンク1の上部を使用しているが、別部材で形成するようにしてもよい。 (回転駆動伝達装置4,5の構成について)図3に示すように、回転駆動伝達装置4は上ローラ2を回転させ、回転駆動伝達装置5は下ローラ3を回転させるものであり、ほぼ同様の構成を採用してある。 【0015】回転駆動伝達装置4は、図2や図3に示すように、減速機付きモータ40と、前記モータ40の回転軸に設けられたスプロッケット41と、7本の短軸42aを回転自在に保持している軸受体42と、前記短軸42aの1本に設けられたスプロケット43と、前記スプロケット41, 43相互間に張設されたチェーン44と、各短軸42aに設けられた歯車45と、上ローラ2の軸部21に設けられ且つ前記歯車45と噛み合う歯車46と、全ての短軸42aに設けられたスプロケット48と、全てのスプロケット48に架け渡されているチェーン47とから構成されている。 【0016】ここで、歯車45,46は、図7に示す(歯は省略する)ように所謂ジクザグ配置になっており、減速機付きモータ40の回転は、スプロッケット41→チェーン44→スプロケット43を有した短軸42a→一つのスプロケット48→チェーン47→他の全てのスプロケット48→全ての歯車45→全ての歯車46→上ローラ2の経路で伝達され、4本の上ローラ2は全て同じ方向に同期回転せしめられる。このような回転伝達構造を採っているから、任意の上ローラ2を他の上ローラ2群とは無関係に単独で取り外す、或いは下ローラ3に置き換えることができ、その結果上ローラ2の重量による食パン8への加圧力を自由に変更できる。 【0017】回転駆動伝達装置5は、図2や図3に示すように、減速機付きモータ50と、前記モータ50の回転軸に設けられたスプロッケット51と、7本の短軸52aを回転自在に保持している軸受体52と、前記短軸52aの1本に設けられたスプロケット53と、前記スプロケット51, 53相互間に張設されたチェーン54と、各短軸52aに設けられた歯車55と、下ローラ3の軸部32に設けられ且つ前記歯車45と噛み合う歯車56と、全ての短軸52aに設けられたスプロケット58と、全てのスプロケット58に架け渡されているチェーン57とから構成されている。なお、歯車55, 56は、図8に示す(歯は省略する)ように所謂ジクザグ配置になっており、減速機付きモータ50の回転は、スプロッケット51→チェーン54→スプロケット53を有した短軸52a→一つのスプロケット58→チェーン57→他の全てのスプロケット58→全ての歯車55→全ての歯車56→下ローラ3の経路で伝達され、6本の下ローラ3は上記上ローラ2と反対方向に同期回転せしめられる。要するにこの調味液の塗布装置Sでは、上記した回転駆動伝達装置4, 5により上ローラ2と下ローラ3相互は上述した如く同じ周速度で逆回転されているのである。 【0018】この回転駆動伝達装置5は上記ような回転伝達構造を採っているから、任意の下ローラ3を上ローラ2に置き換えることができ、その結果、後述するようにピザソース9の食パン8への塗布量を変えることができる。 【0019】他方、回転駆動伝達装置4において、スプロケット41, 48を同径とし、これらに一つのチェーンを架け渡して、全てのスプロケット41を同じ回転方向及び周速度で回転させるようにしてもよい。要するに、1つのモータにより歯車45を同じ回転方向に同期回転させ、前記歯車45に噛み合わせて歯車46を回転させるようにすればよいのである。回転駆動伝達装置5においても同様である。 (この調味液の塗布装置Sによる食パン8へのピザソース9の塗布について)ベルトコンベアBCから次々と移送されてくる食パン8は図1に示すように、上下ローラ2,3に挟まれた状態で順次ローラコンベアRB側へ向かって同じ速度で移送されていくが、上下ローラ2, 3の外周面はローレット加工されているから、各ローラ2, 3 と食パン8との間では滑りは発生せず、食パン8の上下ローラ2, 3 による移送は円滑なものとなる。 【0020】上記移送の際、図6に示すように、回転する下ローラ3の外周面に形成された複数の溝30により調味液タンク1からピザソース9を汲み上げられ、汲み上げられたピザソース9(外周面に付着したピザソース9を含む)は同図に示すように、食パン8の下面に接触して塗布されることになる。つまり、この調味液の塗布装置Sによると、食パン8は上下ローラ2,3で移送されると同時にピザソース8が塗布されるのである。 【0021】また、通常に食パン8の表面は凹凸(外周部の所謂耳は厚く中身は薄くなっている。また、中身には比較的大きな気泡ができていることが多い等)ができているためローラによりピザソース9を食パン8に満遍なく塗布することは困難であるが、この実施形態の装置では、上下ローラ2,3の間隔を食パン8の厚みよりも少し狭く設定してあるので厚い食パン部分は圧縮されて、食パン8の上下ローラ2,3との接触部分はその域において面一となるから、ピザソース9を食パン8に満遍なく塗布されることとなる。そして、上下ローラ2,3を通過したときには圧縮が開放された食パン8は膨張し、このときにピザソース9を吸収することになる。よって、ピザソース9の食パン8への付着はしっかりしたものとなる。 (食パン8へのピザソース9の塗布量を変える場合について)調味液タンク1からピザソース9を汲み上げる溝30を有している下ローラ3を上ローラ2と入れ替えることにより、食パン8へのピザソース9の塗布量を少なくすることができる。よって、5本の下ロール3の置き換え分、つまり5(下ローラ3の本数−1)段階で塗布量を変えることができる。 【0022】なお、上記の作業は、上述したように、上ローラ2は板材22a, 22aから軸受け23と一体的に取り外せ、下ローラ3は調味液タンク1から軸受け33と一体的に取り外せるようになっているから、容易に行うことができる。 (食材と調味液の他の実施形態について)上記実施形態では、食材を食パン8とし、調味液をピザソースとしているが、これに限定されることなく、以下のものとすることができる。 弾力性を有する食材: ホットドッグ用のパン、ケーキ、カステラ、餃子の皮、春巻きの皮等が挙げられる。 調味液:ケチャップ、マヨネーズ、チョコレート、ジャム、クリーム、ゼリー等が挙げられる。 【0023】 【発明の効果】この発明は上記のような構成であるから次の効果を有する。 【0024】発明の実施の形態の欄の内容から明らかなように、弾力性を有する食材に対して調味液が高速で且つ満遍なく塗布でき且つ調味液の塗布量を所望に変えることができる、調味液の塗布装置を提供できた。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000143189 【氏名又は名称】株式会社幸和工業
|
| 【出願日】 |
平成13年12月20日(2001.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072213 【弁理士】 【氏名又は名称】辻本 一義
|
| 【公開番号】 |
特開2003−180307(P2003−180307A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−386894(P2001−386894) |
|