| 【発明の名称】 |
帆立貝エキスの減圧濃縮方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小田 亀三 【住所又は居所】北海道常呂郡常呂町字常呂528番地 株式会社大惠食品内
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| 【要約】 |
【課題】帆立貝の煮汁であるエキスを、過熱による黒変や品質低下を伴うことなく、低コストで効率的に濃縮させる。
【解決手段】減圧濃縮装置10は、レトルト釜14内に帆立貝エキス容器16を設け、この帆立貝エキス容器16内にスチーム管12から低温の蒸気を通しつつ、減圧装置18によってレトルト釜14内を減圧させ、帆立貝エキス源液を帆立貝エキス容器16内において減圧沸騰させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】レトルト釜内に配置された帆立貝エキス容器内に帆立貝エキス源液を収容し、この帆立貝エキス原液内にスチーム管を通し、これに50〜70℃の蒸気を通しつつ、前記レトルト釜内を減圧することにより、前記帆立貝エキス源液を減圧沸騰させることを特徴とする帆立貝の帆立貝エキスの減圧濃縮方法。 【請求項2】レトルト釜と、このレトルト釜内に配置され、一部が開口され、且つ、内部に一定量の帆立貝エキス源液を収容可能とされた帆立貝エキス容器と、この帆立貝エキス容器内に配置された加熱用蒸気が通されるスチーム管と、前記レトルト釜に接続され、該レトルト釜内を減圧する減圧装置とを有してなることを特徴とする帆立貝エキスの減圧濃縮装置。 【請求項3】請求項2において、前記スチーム管に、0.4〜0.8気圧、且つ、50〜70℃の蒸気を供給する蒸気供給装置を設けたことを特徴とする帆立貝エキスの減圧濃縮装置。 【請求項4】請求項2又は3において、前記レトルト釜は、側面に開閉蓋を備えると共に、内部底面に前記開閉蓋に向かって下向きに傾斜する支持床部を備え、前記帆立貝エキス容器は、前記支持床部上に支持され、且つ、その底部には、前記開閉蓋側の端部近傍位置に、開閉弁を備えた濃縮エキス取出口管が、前記レトルト釜を貫通して配管・接続されたことを特徴とする帆立貝エキスの減圧濃縮装置。 【請求項5】請求項2、3又は4において、開閉弁を備え、且つ、前記レトルト釜を貫通して設けられた帆立貝エキス源液供給管の供給口を、前記帆立貝エキス容器における前記開口に臨んで配置したことを特徴とする帆立貝エキスの減圧濃縮装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】この発明は、帆立貝のエキス(煮汁)を減圧濃縮する方法及び装置に関する。 【0002】 【従来の技術】帆立貝の剥き身から、貝柱を取出した後の内蔵は、外套膜と、これに比較的強く結合しているうろと称される中腸膜とから構成されている。 【0003】前記貝柱は、その利用価値が高く、広く利用されていて、貝柱の煮汁から調味料等を取出している。 【0004】一方、前記外套膜は、これを前記中腸腺から分離したときは、その煮汁であるエキスが、グリコーゲンを多量に含有していて、商品価値が高い。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この外套膜の煮汁であるエキスを、従来の貝柱と同様に通常の煮沸をして、これを煮詰めると、エキスが黒変して、外観及び品質が劣化してしまうという問題点があった。 【0006】この発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、帆立貝の外套膜等のエキスを、黒変したり品質を低下させることなく濃縮することができる帆立貝エキスの減圧濃縮方法及び装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、レトルト釜内に配置された帆立貝エキス容器内に帆立貝エキス源液を収容し、この帆立貝エキス原液内にスチーム管を通し、これに50〜70℃の蒸気を通しつつ、前記レトルト釜内を減圧することにより、前記帆立貝エキス源液を減圧沸騰させることを特徴とする帆立貝の帆立貝エキスの減圧濃縮方法により、上記目的を達成するものである。 【0008】又、装置発明は、レトルト釜と、このレトルト釜内に配置され、一部が開口され、且つ、内部に一定量の帆立貝エキス源液を収容可能とされた帆立貝エキス容器と、この帆立貝エキス容器内に配置された加熱用蒸気が通されるスチーム管と、前記レトルト釜に接続され、該レトルト釜内を減圧する減圧装置とを有してなることを特徴とする帆立貝エキスの減圧濃縮装置により、上記目的を達成するものである。 【0009】又、前記スチーム管に、0.4〜0.8気圧、且つ、50〜70℃の蒸気を供給する蒸気供給装置を設けるようにしてもよい。 【0010】更に、上記帆立貝エキスの減圧濃縮装置において、前記レトルト釜は、側面に開閉蓋を備えると共に、内部底面に前記開閉蓋に向かって下向きに傾斜する支持床部を備え、前記帆立貝エキス容器は、前記支持床部上に支持され、且つ、その底部には、前記開閉蓋側の端部近傍位置に、開閉弁を備えた濃縮エキス取出口管が、前記レトルト釜を貫通して配管・接続されるようにしてもよい。 【0011】又、上記帆立貝エキスの減圧濃縮装置において、開閉弁を備え、且つ、前記レトルト釜を貫通して設けられた帆立貝エキス源液供給管の供給口を、前記帆立貝エキス容器における前記開口に臨んで配置するようにしてもよい。 【0012】この発明においては、レトルト釜内で減圧しつつ、帆立貝エキス中に50〜70℃の蒸気を通すことによって帆立貝エキスを減圧沸騰させるので、過熱や酸化による濃縮エキスの黒変、品質低下を抑制することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図面を参照して詳細に説明する。 【0014】図1及び図2に示されるように、本発明の実施の形態の例に係る帆立貝エキスの減圧濃縮装置10は、加熱用蒸気が通されるスチーム管12が配置されたレトルト釜14と、このレトルト釜14内に配置され、上端部に開口17が設けられ、且つ、内部に一定量の帆立貝エキス源液を収容可能とされた帆立貝エキス容器16と、前記レトルト釜14に接続され、該レトルト釜14内を減圧する減圧装置18とを備えて構成されている。 【0015】前記スチーム管12には、開閉弁13Aを介して蒸気を供給する蒸気供給装置20が接続されている。 【0016】図1、図2の符号13Bは、スチーム管12の出側における開閉弁を示す。 【0017】前記レトルト釜14は、図1において右側面に開閉蓋22を備えると共に、内部底面に、前記開閉蓋22に向かって下向きに傾斜する支持床部24を備えている。 【0018】前記帆立貝エキス容器16は、前記支持床部24上に支持され、且つ、その底部には、前記開閉蓋22側の端部近傍位置に開閉弁27を備えた濃縮エキス取出管26が、前記レトルト釜14の底部を貫通して配管・接続されている。 【0019】又、前記レトルト釜14内には、その底部を貫通して帆立貝エキス源液供給管28が配置され、その先端の供給口29は、前記帆立貝エキス容器16における上端の開口17に臨んで配置されている。図1の符号28Aは帆立貝エキス源液供給管の途中に設けられた開閉弁を示す。又、図1における符号30は温度計、32は圧力計をそれぞれ示す。 【0020】前記減圧装置18は、バキュームポンプ18Aと、このバキュームポンプによって負圧が形成されるバキュームタンク18Bとこのバキュームタンク18Bの吸入側に前記レトルト釜14を接続するバキュームパイプ18Cとを備えて構成されている。 【0021】図1、図2の符号18Dは、バキュームパイプ18Cの、レトルト釜14側に設けられた開閉弁、18Eは、前記バキュームタンク18Bと開閉弁18Dとの間の位置でバキュームパイプ18Cを冷却する冷却装置をそれぞれ示す。 【0022】ここで、前記蒸気供給装置20は、例えば0.4〜0.8気圧、好ましくは0.6気圧、且つ、50〜70℃の蒸気をスチーム管12に供給できるようにされている。 【0023】この実施の形態の例に係る減圧濃縮装置10においては、まず、帆立貝エキス源液供給管28から、開口17を経て、帆立貝エキス容器16内に、帆立貝エキス源液を所定量供給し、開閉弁28Aを閉じる。 【0024】次に、減圧装置18によってレトルト釜14内を減圧しつつ、前記開閉弁13A、13Bを開いて、蒸気供給装置20からスチーム管12に、0.6気圧、且つ、50〜70℃の蒸気を通し、帆立貝エキス容器16内の帆立貝エキス源液を加熱する。 【0025】帆立貝エキス源液は、低温加熱及びレトルト釜14内の減圧によって低温で沸騰し、その水分が蒸発して、徐々に濃縮されていく。例えば、帆立貝エキス源液のブリックスが3°としたとき、帆立貝エキス容器16内でブリックス50°になるまで減圧沸騰させる。 【0026】蒸発した水分は、前記バキュームパイプ18Cからバキュームタンク18Bに吸引される。ここで、バキュームパイプ18Cの中間部分は冷却装置18Eによって冷却されるので、水分は凝縮して、バキュームタンク18Bの底部に滴下し貯留される。一方、水分が分離された空気はバキュームポンプ18Aから外部に排出される。バキュームタンク18B底部に溜まった水分は適宜排出する。 【0027】上記のように、一定時間、低圧且つ低温で帆立貝エキス源液を減圧沸騰させると、該帆立貝エキスは黒変したり、品質劣化を生じることなく濃縮される。 【0028】所定濃度まで濃縮された帆立貝エキスは、バキュームパイプ18Cの開閉弁18Dを閉じて、レトルト釜14内の圧力が大気圧に近い状態となったとき、開閉弁27を開き、濃縮エキス取出管26から、帆立貝エキス容器16の底部に溜まっている濃縮された帆立貝エキスを取出す。 【0029】この実施の形態の例に係る減圧濃縮装置10は、従来広く普及しているレトルト釜14を利用してその内部に帆立貝エキス容器16を設けて、帆立貝エキス源液を減圧沸騰させるので、低コストで、且つ短時間で、帆立貝エキスを濃縮させることができる。 【0030】なお、本発明は主として帆立貝の外套膜の煮汁であるエキスを濃縮させるものであるが、貝柱のエキスについても適用されるものである。 【0031】 【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、低コストで減圧濃縮装置を構成し、且つ、低温で帆立貝エキス源液を減圧沸騰させることにより、黒変が生じたりすることなく、短時間で高品質の濃縮エキスを得ることができるという優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591268173 【氏名又は名称】株式会社大惠食品 【住所又は居所】北海道常呂郡常呂町字常呂528番地
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| 【出願日】 |
平成13年12月17日(2001.12.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076129 【弁理士】 【氏名又は名称】松山 圭佑 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−180302(P2003−180302A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−383218(P2001−383218) |
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