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【発明の名称】 電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法並びに電子レンジ加熱用容器付米食品
【発明者】 【氏名】五阿彌 浩
【住所又は居所】新潟県長岡市南陽1丁目1216番地2 株式会社新潟ご飯内

【氏名】小泉 守正
【住所又は居所】神奈川県横浜市金沢区六浦町1826番地 株式会社コムシステム内

【要約】 【課題】短時間(数分)でしかも従来品に比しておいしく調理される(炊飯される)ことになる画期的な電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法並びに電子レンジ加熱用容器付米食品を提供すること。

【解決手段】生米1にマイクロ波を照射してこの生米1の表面に微細な亀裂2を生じさせ、この亀裂2を生じたマイクロ波加工米1Aを数時間浸漬した後、乾燥する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生米にマイクロ波を照射してこの生米の表面に微細な亀裂を生じさせ、この亀裂を生じたマイクロ波加工米を数時間浸漬した後、乾燥することを特徴とする電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法。
【請求項2】 前記生米を大きさ別に大米と,中米と,小米の三種類位に大別し、この大米と,中米と,小米とで別々にマイクロ波照射すると共に、各大きさの生米ごとに亀裂を生じる最適な照射時間で照射することを特徴とする請求項1記載の電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法。
【請求項3】 30℃以上の水に前記マイクロ波加工米を2〜4時間浸漬することを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法。
【請求項4】 水に超音波を照射して生成した超音波水に前記マイクロ波加工米を浸漬することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法。
【請求項5】 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法で製造した早炊き米を容器本体内に収納し、この容器本体の上部開口部を蓋体で閉塞して成る電子レンジ加熱用容器付米食品であって、この早炊き米を容器本体内に収納すると共に容器本体内に所定量の水を入れ、容器本体の上部開口部に蓋体を装着して電子レンジで数分加熱すると早炊き米が炊き上がるようにしたことを特徴とする電子レンジ加熱用容器付米食品。
【請求項6】 前記蓋体に蒸気排出孔を設けると共に、この蒸気排出孔を閉塞するようにして蓋体の内側面に水分吸収シートを付設し、この蓋体の上面全面部にアルミニウム材を付設すると共に、このアルミニウム材に蒸気排出孔を設けたことを特徴とする請求項5記載の電子レンジ加熱用容器付米食品。
【請求項7】 前記蓋体に蒸気排出孔を複数散在形成すると共に、この蓋体の内側面に前記水分吸収シートを敷設状態に付設して、この水分吸収シートで複数の蒸気排出孔を閉塞し、この蓋体の上面全面部に付設したアルミニウム材に蒸気排出孔を複数散在形成したことを特徴とする請求項5,6のいずれか1項に記載の電子レンジ加熱用容器付米食品。
【請求項8】 前記容器本体の底部中央部を上方へ膨出形成して、この容器本体の内部底部に上方へ向かって凸となる膨出部を設けたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の電子レンジ加熱用容器付米食品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法並びに電子レンジ加熱用容器付米食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来から、例えば、米と水とを容器(カップ)に収納し、この容器毎電子レンジで加熱し炊飯できる簡易な米食品が市販されている。
【0003】本発明は、この種米食品の改良に係るもので、短時間(数分)でしかも従来品に比しておいしく調理される(炊飯される)ことになる画期的な電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法並びに電子レンジ加熱用容器付米食品を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0005】生米1にマイクロ波を照射してこの生米1の表面に微細な亀裂2を生じさせ、この亀裂2を生じたマイクロ波加工米1Aを数時間浸漬した後、乾燥することを特徴とする電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法に係るものである。
【0006】また、前記生米1を大きさ別に大米1と,中米1と,小米1の三種類位に大別し、この大米1と,中米1と,小米1とで別々にマイクロ波照射すると共に、各大きさの生米1ごとに亀裂2を生じる最適な照射時間で照射することを特徴とする請求項1記載の電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法に係るものである。
【0007】また、30℃以上の水に前記マイクロ波加工米1Aを2〜4時間浸漬することを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法に係るものである。
【0008】また、水に超音波を照射して生成した超音波水に前記マイクロ波加工米1Aを浸漬することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法に係るものである。
【0009】また、前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法で製造した早炊き米10を容器本体3内に収納し、この容器本体3の上部開口部を蓋体4で閉塞して成る電子レンジ加熱用容器付米食品であって、この早炊き米10を容器本体3内に収納すると共に容器本体3内に所定量の水を入れ、容器本体3の上部開口部に蓋体4を装着して電子レンジ5で数分加熱すると早炊き米10が炊き上がるようにしたことを特徴とする電子レンジ加熱用容器付米食品に係るものである。
【0010】また、前記蓋体4に蒸気排出孔6を設けると共に、この蒸気排出孔6を閉塞するようにして蓋体4の内側面に水分吸収シート7を付設し、この蓋体4の上面全面部にアルミニウム材8を付設すると共に、このアルミニウム材8に蒸気排出孔9を設けたことを特徴とする請求項5記載の電子レンジ加熱用容器付米食品に係るものである。
【0011】また、前記蓋体4に蒸気排出孔6を複数散在形成すると共に、この蓋体4の内側面に前記水分吸収シート7を敷設状態に付設して、この水分吸収シート7で複数の蒸気排出孔6を閉塞し、この蓋体4の上面全面部に付設したアルミニウム材8に蒸気排出孔9を複数散在形成したことを特徴とする請求項5,6のいずれか1項に記載の電子レンジ加熱用容器付米食品に係るものである。
【0012】また、前記容器本体3の底部中央部を上方へ膨出形成して、この容器本体3の内部底部に上方へ向かって凸となる膨出部11を設けたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の電子レンジ加熱用容器付米食品に係るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0014】生米1にマイクロ波を照射してこの生米1の表面に微細な亀裂2を生じさせ、この亀裂2を生じたマイクロ波加工米1Aを数時間浸漬した後、乾燥すると電子レンジ炊飯用早炊き米10が完成する。
【0015】この電子レンジ炊飯用早炊き米10は、マイクロ波照射によって生米1の表面に微細な亀裂2を生じさせてから浸漬するために、この亀裂2からマイクロ波加工米1Aに水が極めて良好に浸透することになる。
【0016】従って、例えば、この早炊き米10を容器本体3内に収納し、この容器本体3の上部開口部を蓋体4で閉塞して成る電子レンジ加熱用容器付米食品とした場合、この早炊き米10を容器本体3内に収納すると共に容器本体3内に所定量の水を入れ、容器本体3の上部開口部に蓋体4を装着して電子レンジ5で数分加熱すると、この早炊き米10には上記したように十分に水が浸透しているため、短時間でおいしいご飯が炊き上がることになる。
【0017】また、例えば、前記生米1を大きさ別に大米1と,中米1と,小米1の三種類位に大別し、この大米1と,中米1と,小米1とで別々にマイクロ波照射すると共に、各大きさの生米1ごとに亀裂2を生じる最適な照射時間で照射し、このマイクロ波照射後、大別した各マイクロ波加工米1Aを混合して浸漬すれば、どのような大きさの生米1にもムラなく確実に微細な亀裂2を生じさせることができるため、全体的に良好に水が浸透して炊きムラのないご飯が出来上がることになる。
【0018】また、例えば、30℃以上の水に前記マイクロ波加工米1Aを2〜4時間浸漬すれば、マイクロ波加工米1Aに一層良好に水が浸透することになるので一層有効となる。
【0019】また、例えば、水に超音波を照射して生成した超音波水に前記マイクロ波加工米1Aを浸漬すれば、マイクロ波加工米1Aに一層良好に水が浸透することになるので一層有効となる。
【0020】また、例えば、前記蓋体4に蒸気排出孔6を設けると共に、この蒸気排出孔6を閉塞するようにして蓋体4の内側面に水分吸収シート7を付設し、この蓋体4の上面全面部にアルミニウム材8を付設すると共に、このアルミニウム材8に蒸気排出孔9を設けた電子レンジ加熱用容器付米食品とすれば、この蓋体4で閉塞した容器本体3を電子レンジ5で加熱すると、加熱中に容器本体3内で蒸気が発生し、この容器本体3内の蒸気内圧が高圧化するにしたがって蓋体4並びにアルミニウム材8に設けた蒸気排出孔6・9から排出しようとするが、この際蒸気はこの蒸気排出孔6を閉塞するようにして蓋体4内側面に付設されている水分吸収シート7に水分が吸収されながらゆっくりと蒸気排出孔6から排出し、その後蒸気排出孔9から容器本体3外へと排出することになり、これにより容器本体3内の内圧が適度な高圧状況下に保たれたまま容器本体3内の早炊き米10は炊飯されることになる。
【0021】従って、このように圧力炊きされることになるので、短時間加熱でご飯が炊き上がっても、食味も所謂圧力炊きタイプの炊飯機などで炊き上げたご飯と略同等の食感(食味)を持つ非常においしいご飯ができあがることになる。
【0022】また、例えば、上面全面部にアルミニウム材8を付設した蓋体4を使用すると、電子レンジ5加熱時に容器本体3に対するマイクロ波の上方からの照射が抑えられ、マイクロ波は容器本体3の側面から吸収されるために、照射時間の短縮に寄与し、吹きこぼれないことになる。
【0023】尚、実際に出願人が試作品によって実験を行ったところ、電子レンジ強レベル(500〜600W)で約5分の加熱により炊き上がることが確認された。
【0024】また、例えば、前記蓋体4に蒸気排出孔6を複数散在形成すると共に、この蓋体4の内側面に前記水分吸収シート7を敷設状態に付設して、この水分吸収シート7で複数の蒸気排出孔6を閉塞し、この蓋体4の上面全面部に付設したアルミニウム材8に蒸気排出孔9を複数散在形成した電子レンジ加熱用容器付米食品とすれば、蓋体4に散在する複数の蒸気排出孔6から蒸気が水分を吸収されつつ分散排出されるから、容器本体3内で一部分だけが高圧或いは低圧となりにくく、早炊き米10が略均等に圧力調理されて一層おいしく炊き上がることになる。
【0025】また、例えば、前記容器本体3の底部中央部を上方へ膨出形成して、この容器本体3の内部底部に上方へ向かって凸となる膨出部11を設けた電子レンジ加熱用容器付米食品とすれば、電子レンジ5加熱中に容器本体3内では実施例の項で説明したような水の対流が行われることになり、この水の対流に伴って早炊き米10も流動して全体的に略均等に加熱調理されることになるので、短時間の電子レンジ5加熱で加熱ムラなく調理されて一層おいしい調理食品ができあがることになる。
【0026】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0027】本実施例の電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法を図1に基づいて説明する。
【0028】先ず、例えばマイクロ波照射装置により、生米1にマイクロ波を照射する。このマイクロ波照射により、生米1の表面には細かい亀裂2(ヒビ)が入ることが出願人の実験により確認されている(図2参照)。
【0029】具体的には、本実施例では生米1として無洗米1を使用する。尚、例えば、この生米1として、食用米の玄米、白米、薬品(抗菌剤を含む)浸漬乾燥米、健康志向浸漬乾燥米(薬草、野草等のエキス抽出液に浸漬し乾燥したもの)等を使用しても同様の効果が得られる。
【0030】また、本実施例では、無洗米1を大きさ別に大米1(上質米:粒が大きく揃っているもの)と,中米1(普通米:大米1の1/2位の大きさのもの)と,小米1(クズ米:大米1の1/3位の大きさのもの)との三種類位に大別し、この大別した大米1と,中米1と,小米1とで別々にマイクロ波照射を行う。この際、各大きさの無洗米1ごとに亀裂2を生じる最適な照射時間を調整し、どの大きさの無洗米1にも確実に微細な亀裂2を生じさせる。
【0031】次いで、この亀裂2を生じたマイクロ波加工米1Aを数時間浸漬する。この際、無加工の普通の米に比べて、亀裂2が生じているためにこの亀裂2からマイクロ波加工米1A内に水が浸透し易い。
【0032】具体的には、30〜40℃の水又はお湯に2〜4時間浸漬する。これにより極めて良好にマイクロ波加工米1A内に水が浸透することが確認されている。
【0033】また、本実施例では、この30〜40℃の水又はお湯として、水に超音波を照射して生成した超音波水を採用する。この超音波水の方が、普通の水よりもマイクロ波加工米1Aに浸透し易いことが確認されている。従って、この超音波水を採用することによって浸漬時間も短縮することになる。
【0034】浸漬終了後は、脱水機により脱水し、熱源(ヒータ)を備えた乾燥機により熱乾燥した後、冷却機により急速冷却を施して本実施例の電子レンジ炊飯用早炊き米10が完成する。
【0035】また、本実施例では、このようにして製造した早炊き米10を容器本体3内に収納し、この容器本体3の上部開口部を蓋体4で閉塞して成る電子レンジ加熱用容器付米食品として流通させる。
【0036】具体的には、前述のように大きさ別に大別して製造した早炊き米10を混合して袋に充填し、この袋内に窒素ガスを充填するか若しくはエージレスなどの乾燥剤を入れて真空包装する。
【0037】そして、この真空包装袋を容器本体3内に収納した形態で流通させる。
【0038】また、この際、商品の調理物(例えば炊き込み御飯や雑炊等)によっては、具材やスープも袋に充填して真空包装し、この具材やスープの袋も同時に容器本体3内に入れて収納する。
【0039】また、調理方法について説明すると、例えば、内容量100グラムの早炊き米10の場合、容器本体3から真空包装袋を取り出し、開封して再び容器本体3内に入れ(具材やスープを使用するものであれば、これらも同時に開封いて容器本体3内に入れる。)、次いで水またはお湯120〜150ccを加えた後、容器本体3に蓋体4をセットして電子レンジ5で加熱する。この電子レンジ5加熱は、3〜10分間行うと早炊き米10が炊き上がる。その後、電子レンジ5から取り出し、5〜10分間蒸らしを行うと完成する。
【0040】また、ここで本実施例の電子レンジ加熱容器を説明すると、図3に示すように、容器本体3は、上部開口形の有底円筒状体(カップタイプ)に形成すると共に、上部開口周縁部全周に水平外側方向に向けて係止鍔部3Aを突設した構成としている。
【0041】また、本実施例では、図3に示すように、容器本体3の側面に水注入量の目安線14(横筋)を形成すると共に、この容器本体3側面に縦リブ13を複数並設状態に設けて、電子レンジ5加熱後に取り出す際にこの縦リブ13に触れることで熱くなった容器本体3側面に手が触れることを極力防止でき、電子レンジ5加熱後に触っても熱くないように構成している。
【0042】また、この容器本体3は、ポリプロピレンやポリエステル等の樹脂製としている。
【0043】本実施例では、食品を収納するこの容器本体3に、この容器本体3を嵌合支承して容器本体3の外周面を被覆し得る支承体12を設けている。
【0044】支承体12は、前記容器本体3を上方から丁度嵌合し得る有底円筒状体に形成すると共に、容器本体3の前記係止鍔部3Aをこの支承体12の上部開口部より露出した状態で容器本体3を嵌合支承し得るように構成している。また、この支承体12は紙製としている。
【0045】また、本実施例では、この支承体12の下部に容器本体3の底部より下方に突設して接地する支承部12Aを設けて、この支承体12に嵌合支承した前記容器本体3を載置面に対して底上げ状態で支承し得るように構成している。
【0046】更に詳しく説明すると、支承部12Aは、単に支承体12底部の周縁部に沿って円周状の垂下片を垂設して構成しているもので、この支承部12Aを載置面に接地することでこの支承体12の底面部が載置面より所定高さ底上げ状態となるように構成している。即ち、この支承体12に容器本体3を嵌合支承すると、この容器本体3の底部が載置面に対して底上げ状態となるように構成している。
【0047】また、本実施例では、この支承部12Aによって支承体12の底部が載置面から10〜20mm程度底上げされるようにこの支承部12Aの高さ寸法を設定構成している。このような底上げ高さとすると電子レンジ5による良好な加熱作用が得られる共に、垂下片により構成した支承部12Aによる設置安定性も極めて良好となる。
【0048】従って、電子レンジ5は、容器が底上げ構造であった方が短時間で加熱されるという特性をもっているが、本実施例の底上げ構造によれば、この特性を利用して短時間で電子レンジ5加熱が行われることになる構成としている。
【0049】また、本実施例では、容器本体3を支承体12に嵌合支承して二重周壁構造としているために、容器本体3は周壁部を肉薄に構成することが可能となる。即ち、本実施例では、ポリプロピレンやポリエステル等の樹脂の使用量を減らして周壁部を肉薄とした容器本体3を構成し、これにより材料コストの削減を図っている。
【0050】また、本実施例では、このような二重周壁構造としている上に、容器本体3と支承体12とを異質としている構造上、支承体12には断熱効果が生じ、電子レンジ5加熱調理によって容器本体3内のご飯が熱くなっていても、支承体12は耐熱性に秀れ、さほど熱くならず、電子レンジ5からの取り出しや持ち運びに便利となる。
【0051】また、本実施例では、前記容器本体3の底部中央部を上方へ膨出形成して中心部が最も上方へ向かって凸となる膨出部11を設けている。
【0052】具体的には、この膨出部11は、容器本体3の底部中心部を中心とした正円形状に膨出する形状に形成している。
【0053】従って、この膨出部11を設けることによって、電子レンジ5加熱中には図4中の矢印に示すような対流が生じることになる。
【0054】具体的に説明すると、容器本体3内に前記早炊き米10と水とを入れ、蓋体4をセットして電子レンジ5で加熱すると、容器本体3の周壁部の内面付近に位置している部分の水が他の部分の水よりも先に熱くなり、この熱くなった水は周壁部内面に沿って上昇流動する。続いて、この上昇した水は容器本体3中心部へと流動し、中心部の水との温度差から底部に向かって下降流動することになる。そして、この底部中心部に向かって下降する水は、底部中心部が最も上方へ向かって凸となっている膨出部11に当たることでこの膨出部11に沿って中心部から底部の外周方向(周壁部方向)へと流れ混むように誘引され、この膨出部11周囲の周壁部側底部へと流れ込んだ末、再び周壁部内面付近で加熱されて上昇流動し対流することになる。
【0055】そして、この水の対流に乗じて早炊き米10も流動し、この流動移動によって多数の早炊き米10が略均等に加熱されて略均等に炊き上げられることになる。
【0056】従って、本実施例では、短時間で炊きムラなく炊き上げられることになる構成としている。
【0057】蓋体4は、前記容器本体3の上部開口部を閉塞し得る径を有する円板状体に形成すると共に、周縁部全周に垂下部4Aを形成して構成している。また、この蓋体4はスチレンやポリプロピレン等の樹脂製としている。
【0058】容器本体3と蓋体4との着脱構造は、前記容器本体3の上部開口周縁部に突設した前記係止鍔部3Aを圧入係止し得る係合凹所4Bを蓋体4周縁部の垂下部4Aの内面に形成し、この係合凹所4Bに係止鍔部3Aを嵌合圧入係止することで容器本体3の上部開口部を蓋体4が閉塞した状態が保持されるように構成している。また、係合凹所4Bから係止鍔部3Aを係脱させることで、蓋体4を取り外して容器本体3の上部開口部を開放することができる構成としている。
【0059】また、本実施例では、この蓋体4に蒸気排出孔6を設け、この蒸気排出孔6を閉塞するようにして蓋体4の内側面に水分吸収シート7を付設している。
【0060】具体的には、図3に示すように、蓋体4に蒸気排出孔6を複数散在形成している。
【0061】また、この蒸気排出孔6は、孔径を2〜3mmの小孔に形成しているもので、この孔径の蒸気排出孔6を5〜10箇所に散在形成している。
【0062】そして、この蓋体4の内側面に前記水分吸収シート7を敷設状態に付設して、この水分吸収シート7で複数の蒸気排出孔6を全て閉塞している。
【0063】水分吸収シート7は、ポリプロピレンやナイロン等の樹脂を原料として構成した不織布を採用している。また、この水分吸収シート7は、厚さ2〜3mm程度で、1cm2あたりの通気量が1秒間に200cc程度のものを採用している。
【0064】また、この水分吸収シート7の蓋体4内側面への付設構造は、水分吸収シート7を円板状に形成すると共に、この水分吸収シート7の径を,この水分吸収シート7の周縁部が蓋体4の前記係合凹所4Bに係止し得る径に設定して、単に蓋体4の垂下部4Aの係合凹所4Bに水分吸収シート7の周縁部を係止させて脱落不能状態に付設した構成としている。尚、蓋体4で容器本体3の上部開口部を閉塞した際には、水分吸収シート7が垂下部4Aの上方へ押し上げられて係止鍔部3Aが係合凹所4Bに係止する構成としている。
【0065】また、本実施例では、蓋体4の上面全面部にアルミニウム材8を付設すると共に、このアルミニウム材8に蒸気排出孔9を設けている。
【0066】具体的には、蓋体4の上面にアルミニウム材8としてのアルミニウム箔を付設し、このアルミニウム箔に複数散在状態に孔径2〜3mm程度の蒸気排出孔9を前記蒸気排出孔6に位置を合わせて5〜10箇所形成している。
【0067】そして、この蒸気排出孔9の位置を前記蒸気排出孔6に合わせるようにしてアルミニウム材8を蓋体4の上面全面に重合状態に付設する。
【0068】このように、蓋体4の上面にアルミニウム箔を付設した構成とすると、電子レンジ5加熱時に容器本体3に対するマイクロ波の上方からの照射が抑えられ、マイクロ波は容器本体3の側面から吸収されるために、照射時間(加熱時間)の短縮に寄与し、吹きこぼれないことになる。
【0069】尚、実際に出願人が試作品によって実験を行ったところ、電子レンジ強レベル(500〜600W)では約5分の加熱により炊き上がることが確認された(上記したようにその後5分〜10分位の蒸らしが必要。)。
【0070】尚、例えば、アルミニウム粉をPP(ポリプロピレン)フィルムやPETフィルム等に真空蒸着したアルミ付フィルムに複数散在状態に蒸気排出孔9を形成して成るアルミニウム材8を蓋体4の上面に付設する構成としても良い。
【0071】従って、蓋体4の上面並びにアルミニウム材8に散在形成した蒸気排出孔6・9から蒸気が適度に分散して排出されることになり、これにより容器本体3内で一部分だけが高圧になったりしにくく容器本体3内が略均一な高圧状態に保持されて、おいしいご飯が炊き上がるように構成している。
【0072】従って、本実施例の電子レンジ加熱用容器付米食品は、一人暮らしなどでご飯が少量で良い人にはうってつけな商品となる。
【0073】また、本実施例では、容器本体3をポリプロピレンやポリエステル等の樹脂製とし、水分吸収シート7をポリプロピレンやナイロン等の樹脂製とし、蓋体4をスチレンやポリプロピレン等の樹脂製としたから、これらはいずれも焼却してもダイオキシンや環境ホルモンを発生しない素材であるため、環境問題をクリアできることになった。
【0074】尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0075】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、マイクロ波照射によって生米の表面に微細な亀裂が生じ、この亀裂を生じたマイクロ波加工米を浸漬するために、この亀裂からマイクロ波加工米に水が極めて良好に浸透することになる。
【0076】従って、例えば、請求項5記載の発明のように、本発明の製造方法で製造した早炊き米を容器本体内に収納し、この容器本体の上部開口部を蓋体で閉塞して成る電子レンジ加熱用容器付米食品とし、この早炊き米を容器本体内に収納すると共に容器本体内に所定量の水を入れ、容器本体の上部開口部に蓋体を装着して電子レンジで数分加熱すると、この早炊き米には上記したように十分に水が浸透しているため、短時間でおいしいご飯が炊き上がることになる極めて秀れた電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法並びに電子レンジ加熱用容器付米食品となる。
【0077】また、請求項2記載の発明においては、どのような大きさの生米にもムラなく確実に微細な亀裂を生じさせることができるため、全体的に良好に水が浸透して炊きムラのないご飯が出来上がることになる極めて有効な電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法となる。
【0078】また、請求項3記載の発明においては、マイクロ波加工米に一層良好に水が浸透することになる一層有効な電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法となる。
【0079】また、請求項4記載の発明においては、超音波水がマイクロ波加工米に一層良好に浸透することになる一層有効な電子レンジ炊飯用早炊き米の製造方法となる。
【0080】また、請求項6記載の発明においては、電子レンジ加熱によって容器本体内に蒸気が発生すると、この蒸気が蓋体内側面に付設されている水分吸収シートに水分を吸収されながらゆっくりと蓋体並びにアルミニウム材に設けた蒸気排出孔から排出することになるので、容器本体内の内圧が適度な高圧状況下に保たれて容器本体内の早炊き米が圧力調理されることになり、よって短時間で非常においしく炊き上げられることになり、しかも、上面全面部にアルミニウム材を付設した蓋体を使用したため、このアルミニウム材によって、電子レンジ加熱時に容器本体に対するマイクロ波の上方からの照射が抑えられ、マイクロ波は容器本体の側面から吸収されるために、照射時間の短縮に寄与し、電子レンジ強レベル(500〜600W)で約5分の加熱により炊き上がることになる上、吹きこぼれないことになるなど極めて秀れた電子レンジ加熱用容器付米食品となる。
【0081】また、請求項7記載の発明においては、蓋体に散在する複数の蒸気排出孔から蒸気が水分を吸収されつつ分散排出されるから、容器本体内で一部分だけが高圧或いは低圧となりにくく、早炊き米が略均等に圧力調理されて一層おいしく炊き上がることになる極めて秀れた電子レンジ加熱用容器付米食品となる。
【0082】また、請求項8記載の発明においては、電子レンジ加熱中に容器本体内では実施例の項で説明したような水の対流が行われることになり、この水の対流に伴って早炊き米も流動して全体的に略均等に加熱調理されることになるので、短時間の電子レンジ加熱で加熱ムラなく調理されて一層おいしい調理食品ができあがる極めて秀れた電子レンジ加熱用容器付米食品となる。
【出願人】 【識別番号】500038581
【氏名又は名称】株式会社 新潟ご飯
【住所又は居所】新潟県長岡市南陽1丁目1216番地2
【識別番号】500038592
【氏名又は名称】株式会社 コムシステム
【住所又は居所】神奈川県横浜市金沢区六浦5丁目39番5号
【出願日】 平成13年11月30日(2001.11.30)
【代理人】 【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛 (外1名)
【公開番号】 特開2003−164263(P2003−164263A)
【公開日】 平成15年6月10日(2003.6.10)
【出願番号】 特願2001−367069(P2001−367069)