| 【発明の名称】 |
養魚用飼料 |
| 【発明者】 |
【氏名】間田 康史 【住所又は居所】静岡県浜松市坪井町718番地 日清飼料株式会社水産研究所内
【氏名】高橋 隆行 【住所又は居所】静岡県浜松市坪井町718番地 日清飼料株式会社水産研究所内
【氏名】金原 修 【住所又は居所】静岡県浜松市坪井町718番地 日清飼料株式会社水産研究所内
【氏名】天野 高行 【住所又は居所】静岡県浜松市坪井町718番地 日清飼料株式会社水産研究所内
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| 【要約】 |
【課題】水揚げ、出荷、調理等で死んだり殺傷したときに、肉質等の鮮度低下が抑制され、長時間にわたって高鮮度を維持できる魚介類を生産する養魚用飼料及び飼育方法の提供。
【解決手段】グアバまたはグアバ抽出物と共に、香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加した養魚用飼料、該養魚用飼料を用いて魚介類を飼育する方法であり、前記香辛料および/またはハーブとして、アブラナ科、キク科、クスノキ科、コショウ科、ゴマ科、シソ科、ショウガ科、セリ科、ナス科、ニクズク科、バラ科、マメ科、ミカン科、モクレン科、ユリ科またはフトモモ科に属する植物に由来する香辛料またはハーブから選ばれる少なくとも1種の香辛料および/またはハーブが好ましく用いられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)グアバまたはグアバ抽出物と共に、(b)香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加したことを特徴とする養魚用飼料。 【請求項2】 香辛料およびハーブが、アブラナ科、キク科、クスノキ科、コショウ科、ゴマ科、シソ科、ショウガ科、セリ科、ナス科、ニクズク科、バラ科、マメ科、ミカン科、モクレン科、ユリ科またはフトモモ科に属する植物に由来する香辛料またはハーブから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の養魚用飼料。 【請求項3】 香辛料およびハーブが、トウガラシ、クローブ、ジンジャー、オレガノ、ナツメグ、シナモン、ペッパー、ガーリック、オニオン、セージ、ローズマリー、メース、オールスパイス、タラゴン、パセリ、フェネグリーク、レッドチェリー、タイム、スアーアニス、マスタード、アンティチョーク、カミツレ、キク、サンフラワー、ダンディリオン、チコリー、ヤロウ、ローリエ、ゴマ、キャニトニップ、サボリー、パーム、バシル、ペパーミント、マジョラム、ミント、ラベンダー、ハッカ、セーボリー、ガランガル、カルダモン、シュクシャ、ターメリック、アニス、キャラウェイ、クミン、コリアンダー、セロリ、ディル、フェネル、パプリカ、アグリモニィ、ユーカリおよびサンショウから選ばれる香辛料またはハーブの少なくとも1種である請求項1または2に記載の養魚用飼料。 【請求項4】 グアバまたはグアバ抽出物の添加量が、グアバまたはグアバ抽出物と香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加する前の養魚用飼料の質量に対して、グアバまたはグアバ抽出物中に含まれるタンニンの添加量(乾物換算)で0.015〜0.75質量%の割合になる量である請求項1〜3のいずれか1項に記載の養魚用飼料。 【請求項5】 香辛料およびハーブの少なくとも1種の添加量が、グアバまたはグアバ抽出物と香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加する前の養魚用飼料の質量に対して、乾物換算で0.1〜5質量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の養魚用飼料。 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の養魚用飼料を給与して魚介類を飼育することを特徴とする魚介類の飼育方法。 【請求項7】 (a)グアバまたはグアバ抽出物と共に、(b)香辛料およびハーブの少なくとも1種を給与して魚介類を飼育することを特徴とする魚介類の飼育方法。 【請求項8】 請求項6または7の飼育方法で飼育された魚介類。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、養魚用飼料および魚介類の飼育方法に関する。より詳細には、本発明は、水揚げ、出荷、調理時などに死んだり、殺傷したときに、魚肉の鮮度の低下が抑制されて、長時間にわたって高い鮮度を維持できる魚介類を生産するための養魚用飼料および魚介類の飼育方法に関する。 【0002】 【従来の技術】水揚げ、出荷、調理などの際に死んだり、殺傷した魚介類は、鮮度の低下が速く、短時間のうちの生鮮食品として品質が低下し易い。魚介類のこのような鮮度低下は、近年、流通時の温度管理などによってかなり改善されてきたが、未だ十分ではなく、魚肉の鮮度をより効果的に維持できる方策が求められている。魚介類の鮮度は視覚的に評価されることが多く、養殖魚、特に赤身魚においては血合い肉部分の変色度合いによって鮮度の良否が判断されることが多い。魚肉の鮮度低下を防止する従来技術としては、ブリに緑茶ポリフェノールを給与する方法[「日本食品科学工学会誌」Vol.47,No.10,p767〜772(2000)]、魚類にトウガラシを肉質改善剤として給与する方法(特開平10−113131号公報)などが知られている。しかしながら、そのような従来技術によっても、魚介類の鮮度維持効果は未だ十分に満足のゆくものではなく、魚肉をより長時間にわたって高鮮度に維持することのできる改良技術が求められている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水揚げ、出荷、調理などで死んだり、殺傷したときに、肉質などの鮮度の低下が抑制されて、長時間にわたって高い鮮度を維持できる魚介類を生産することのできる養魚用飼料および魚介類の飼育方法を提供することである。特に、赤身魚では、水揚げ、出荷、調理などで死んだり、殺傷したときに、一般に鮮度を判定するための指標とされている血合い肉部分の色調変化が遅く、血合い肉部分が本来の鮮明できれいな赤色を長時間に亙って維持する魚類を生産することのできる養魚用飼料および魚類の飼育方法を提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく本発明者らは検討を重ねてきた。その結果、グアバまたはグアバ抽出物と共に、グアバまたはグアバ抽出物以外の香辛料およびハーブの少なくとも1種を魚介類に給与すると、水揚げ、出荷、調理などで死んだり、殺傷した魚介類の鮮度の低下が抑制されて、長時間にわたって高い鮮度を維持できることを見出した。特に、ハマチ、ブリ、その他の赤身魚においては、一般に鮮度の判定の指標とされている血合い肉部分の色調の低下が抑制されて、当初の鮮明できれいな赤色が長く保たれることを見出した。また、本発明者らは、その場合の上記香辛料および/またはハーブとしては、アブラナ科、キク科、クスノキ科、コショウ科、ゴマ科、シソ科、ショウガ科、セリ科、ナス科、ニクズク科、バラ科、マメ科、ミカン科、モクレン科、ユリ科またはフトモモ科に属する植物に由来する香辛料およびハーブの少なくとも1種が好ましく用いられること、グアバまたはグアバ抽出物と、香辛料および/またはハーブの添加量を特定の量範囲にするとより高い効果が得られることを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。 【0005】すなわち、本発明は、(1) (a)グアバまたはグアバ抽出物と共に、(b)香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加したことを特徴とする養魚用飼料である。 【0006】そして、本発明は、(2) 香辛料およびハーブが、アブラナ科、キク科、クスノキ科、コショウ科、ゴマ科、シソ科、ショウガ科、セリ科、ナス科、ニクズク科、バラ科、マメ科、ミカン科、モクレン科、ユリ科またはフトモモ科に属する植物に由来する香辛料またはハーブから選ばれる少なくとも1種である前記(1)の養魚用飼料;(3) 香辛料およびハーブが、トウガラシ、クローブ、ジンジャー、オレガノ、ナツメグ、シナモン、ペッパー、ガーリック、オニオン、セージ、ローズマリー、メース、オールスパイス、タラゴン、パセリ、フェネグリーク、レッドチェリー、タイム、スアーアニス、マスタード、アンティチョーク、カミツレ、キク、サンフラワー、ダンディリオン、チコリー、ヤロウ、ローリエ、ゴマ、キャニトニップ、サボリー、パーム、バシル、ペパーミント、マジョラム、ミント、ラベンダー、ハッカ、セーボリー、ガランガル、カルダモン、シュクシャ、ターメリック、アニス、キャラウェイ、クミン、コリアンダー、セロリ、ディル、フェネル、パプリカ、アグリモニィ、ユーカリおよびサンショウから選ばれる香辛料またはハーブの少なくとも1種である前記(1)または(2)の養魚用飼料;を好ましい態様として包含する。 【0007】さらに、本発明は、(4) グアバまたはグアバ抽出物の添加量が、グアバまたはグアバ抽出物と香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加する前の養魚用飼料の質量に対して、グアバまたはグアバ抽出物中に含まれるタンニンの添加量(乾物換算)で0.015〜0.75質量%の割合になる量である前記(1)〜(3)のいずれかの養魚用飼料;および、(5) 香辛料およびハーブの少なくとも1種の添加量が、グアバまたはグアバ抽出物と香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加する前の養魚用飼料の質量に対して、乾物乾物で0.1〜5質量%である前記(1)〜(4)のいずれかの養魚用飼料;を好ましい態様として包含する。 【0008】そして、本発明は、(6) 前記(1)〜(5)のいずれかの養魚用飼料を給与して魚介類を飼育することを特徴とする魚介類の飼育方法;(7) (a)グアバまたはグアバ抽出物と共に、(b)香辛料およびハーブの少なくとも1種を給与して魚介類を飼育することを特徴とする魚介類の飼育方法;および、(8) 前記(6)または(7)の飼育方法で飼育された魚介類;を包含する。 【0009】 【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明する。本発明で用いるグアバまたはグアバ抽出物(a)は、フトモモ科に属する熱帯植物である「グアバ」またはその抽出物である。「グアバ」は、高さ約3〜10mの常緑小高木であり、その葉(グアバ葉)は、楕円形乃至長楕円形の形状を呈し、揉むと芳香があり、噛むと苦みおよび渋みがある。グアバ葉の主要成分は糖質であり、それ以外にタンニンを多く含む。グアバ葉に含まれるタンニンは、主にイソストリクチニン(Isostrictinin)、ストリクチニン(Strictinin)、ペダンガラギン(Pedunculagin)であることが知られている。また、「グアバ」の果実はザクロに似ていることから、バンザクロなどとも呼ばれており、果汁に多量のタンニンが含まれている。 【0010】本発明では、「グアバ」として、グアバ葉および/またはグアバ果実のいずれもが使用できる。また、「グアバ抽出物」としては、グアバ葉および/またはグアバ果実を抽出処理して得られる抽出物のいずれもが使用できる。グアバ葉を用いる場合は、グアバ葉の粉砕物および乾燥粉末のいずれもが使用できる。また、グアバ葉抽出物は、グアバ葉をエタノール、水などの液体で抽出処理して得られる抽出物であり、グアバ葉抽出物は液状物、ペースト状物または乾燥粉末のいずれであってもよい。グアバ葉およびグアバ葉抽出物は、従来から食品、嗜好品[例えば「グアバフェノン」(商品名)等]などとして市販されており、市販のものをそのまま用いてもよい。グアバ果実を用いる場合は、グアバ果実から得られた果汁、グアバ果汁を乾燥した粉末、グアバ果実の粉砕物、グアバ果実の粉砕物などをエタノール、水などの液体で抽出処理して得られる抽出物、該抽出物を乾燥した粉末のいずれも使用できる。そのうちでも、本発明では、グアバ葉およびグアバ葉抽出物のうちの一方および両方が好ましく用いられ、粉末状のものが取り扱い性などの点から好ましい。 【0011】本発明では、香辛料およびハーブの少なくとも1種として、グアバまたはグアバ抽出物以外の、植物由来の香辛料および/またはハーブのいずれもが使用でき、そのうちでもアブラナ科、キク科、クスノキ科、コショウ科、ゴマ科、シソ科、ショウガ科、セリ科、ナス科、ニクズク科、バラ科、マメ科、ミカン科、モクレン科、ユリ科の植物に由来するハーブおよびフトモモ科に属する香辛料およびハーブの少なくとも1種が好ましく用いられる。 【0012】本発明で好ましく用いられる香辛料および/またはハーブの具体例としては、トウガラシ、クローブ、ジンジャー、オレガノ、ナツメグ、シナモン、ペッパー、ガーリック、オニオン、セージ、ローズマリー、メース、オールスパイス、タラゴン、パセリ、フェネグリーク、レッドチェリー、タイム、スアーアニス、マスタード、アンティチョーク、カミツレ、キク、サンフラワー、ダンディリオン、チコリー、ヤロウ、ローリエ、ゴマ、キャニトニップ、サボリー、パーム、バシル、ペパーミント、マジョラム、ミント、ラベンダー、ハッカ、セーボリー、ガランガル、カルダモン、シュクシャ、ターメリック、アニス、キャラウェイ、クミン、コリアンダー、セロリ、ディル、フェネル、パプリカ、アグリモニィ、ユーカリおよびサンショウを挙げることができる。これらの香辛料および/またはハーブは単独で使用しても、または2種以上を併用してもよい。これらの香辛料およびハーブ類は、いずれも、従来から公知のものであり、その入手方法は特に制限されず、従来市販のものを用いても、栽培して用いてもいずれでもよい。上記した香辛料および/またはハーブのうちでも、本発明では、トウガラシ、クローブ、ジンジャー、オレガノ、ナツメグ、シナモン、ペッパー、ガーリック、オニオン、セージ、ローズマリー、メース、オールスパイス、タラゴン、パセリ、フェネグリーク、レッドチェリー、タイムおよびスアーアニスの1種または2種以上が、魚肉の鮮度保持効果が高い点からより好ましく用いられる。 【0013】香辛料およびハーブは、それぞれの香辛料およびハーブが由来する植物の種類などに応じて、葉、茎、実(種)および/または根が用いられる。香辛料およびハーブは、それぞれの種類に応じて、乾燥物、半乾燥物または生のいずれであってもよく、また粉末状、粗粉砕状、粉砕されていない粒状、葉状、液状、ペースト状などのいずれであってもよい。そのうちでも、粉末状、液状、ペースト状、特に粉末状であることが取り扱い性、保存性などに優れる点から好ましい。 【0014】グアバまたはグアバ抽出物と、香辛料およびハーブの少なくとも1種は、養魚用飼料に添加せずに、魚介類を飼育する水域にそのまま直接散布などにより給与してもよいが、養魚用飼料中に添加して給与することが、グアバまたはグアバ抽出物と香辛料およびハーブの少なくとも1種を、無駄を生ずることなく魚介類に効率良く給与することができるので好ましい。 【0015】本発明の養魚用飼料におけるグアバまたはグアバ抽出物の添加量は、魚介類の種類、魚介類の大きさ、月齢などに応じて調整し得るが、一般的には、グアバまたはグアバ抽出物と香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加する前の飼料の質量に対して、グアバまたはグアバ抽出物に由来するタンニンの添加量(乾物換算)で0.015〜0.75質量%、特に0.075〜0.45質量%となるような量で添加することが、鮮度維持性の高い魚介類を生産できる点、コスト、摂餌性などから好ましい。また、本発明の養魚用飼料における香辛料およびハーブの少なくとも1種の添加量は、香辛料および/またはハーブの種類、魚介類の種類、魚介類の大きさ、月齢などに応じて調整し得るが、一般的には、グアバまたはグアバ抽出物と香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加する前の飼料の質量に対して、乾物換算で0.1〜5質量%、特に0.1〜3質量%であることが、鮮度維持性の高い魚介類を生産できる点、コスト、摂餌性などから好ましい。養魚用飼料におけるグアバまたはグアバ抽出物と、香辛料およびハーブの少なくとも1種との添加比率は特に制限されない。 【0016】グアバまたはグアバ抽出物と、香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加する養魚用飼料の種類は特に制限されず、給与する魚介類の種類、月齢などに応じて従来と同様の養魚用飼料であればいずれでもよい。養魚用飼料としては、例えば、魚粉、オキアミミール、イカミール、小麦粉、澱粉、ミネラル、ビタミン、魚油、粘結剤、大豆粕などを用いて調製した固形の配合飼料、アミエビを使用したモイストペレットなどを挙げることができる。 【0017】グアバまたはグアバ抽出物と、香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加した本発明の養魚用飼料の魚介類への給与は、魚介類の飼育開始時から出荷時までの期間にわたって継続して行うことが、肉質の鮮度を長時間にわたって良好に維持できる魚介類を生産できる点から好ましい。しかしながら、魚介類の全飼育期間(全養殖期間)のうちの、出荷する前の約1/3以上の期間にわたって給与しても、鮮度低下の少ない魚介類を生産することができる。 【0018】魚介類の飼育方法は特に制限されず、魚介類の種類や月齢などに応じて従来から採用されているいずれの方法で飼育してもよい。本発明において、グアバまたはグアバ抽出物と、香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加した養魚用飼料を給与して飼育することによって、魚肉の鮮度低下の少ない魚介類を生産できる理由は明確ではないが、グアバまたはグアバ抽出物の有する強い抗酸化作用と、香辛料および/またはハーブに含まれる抗酸化作用を有するフェノール誘導体、エノール誘導体、サルファー系化合物、複素環化合物などによる抗酸化作用が相俟って、魚肉の酸化が長時間にわたって防止または抑制されて、鮮度が維持されるものと考えられる。 【0019】グアバまたはグアバ抽出物と、香辛料およびハーブの少なくとも1種を含有する本発明の養魚用飼料を給与する魚介類の種類は特に制限されず、例えば、ブリ、ハマチ、カンパチ、マグロ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、ニジマス、コイ、ウナギ、カツオなどの魚類、エビ、カニなどの甲殻類、タコ、イカなどの頭足類などの魚介類全般に給与することができる。そのうちでも、本発明の養魚用飼料は、ブリ、ハマチ、カンパチ、マグロ、カツオなどの赤身魚に対して特に有効であり、一般にこれらの魚類の鮮度の判断の指標とされている血合い肉部分のの変色を防止して、当初の鮮明できれいな赤色を長時間にわたって保つことができる。 【0020】 【実施例】以下に本発明を実施例などにより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。 【0021】《実施例1〜10および比較例1〜3》 (1) 養魚用飼料に添加するグアバ抽出物として、備前化成株式会社製のグアバ葉抽出物(タンニン含有量15質量%)を使用した。また、香辛料および/またはハーブとして下記の表1に示すものを使用した。なお、香辛料および/またはハーブは、いずれも乾燥粉末品を使用した。 (2) 平均体重1.0kgのハマチを、各試験区当たり200尾の数で用いて(13試験区)、海面生簀(各生簀のサイズ=5m×5m×5m)に分養して180日間にわたって飼育した(水温18〜30℃)。180日の全飼育期間中、それぞれの試験区のハマチに、下記の表2および表3に示す配合組成の飼料を、2日に1回、1回の1生簀当たりの投与量5〜20kgを飽食で給与した。180日間の飼育期間中、いずれの試験区においても、寄生虫や病気の発生はなく、ハマチの斃死もなかった。(3) 180日間の飼育終了後、各試験区からハマチ10尾ずつをランダムに捕獲して即殺し、切り身にスライスし、5℃の温度で24時間冷蔵保存した。 (4) 24時間冷蔵保存した後の血合い肉部分の色調を肉眼で観察すると共に、血合い肉部分のL値(明度)、a値およびb値を分光測色計(ミノルタカメラ社製「CM2002)を使用して測定し、各試験区ごとの平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。 なお、L値の数値が大きいほど明度が高く、a値の数値が大きいほど赤色が強い色調であり、b値の数値が大きいほど黄色が強い色調である。 【0022】 【表1】
【0023】 【表2】
【0024】 【表3】
【0025】 【表4】
【0026】上記の表4の結果にみるように、実施例1〜10(試験区1〜10)のハマチは、グアバ抽出物(グアバ葉抽出物)と香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加した飼料を給与して飼育したことによって、グアバ抽出物(グアバ葉抽出物)と香辛料および/またはハーブのいずれをも添加しなかった飼料を給与して飼育した比較例1(試験区11)のハマチ、グアバ抽出物(グアバ葉抽出物)のみを添加した飼料を給与して飼育した比較例2(試験区12)のハマチ、香辛料および/またはハーブのみを添加した飼料を給与して飼育した比較例3(試験区13)のハマチに比べて、血合い肉部分の色調が、鮮明できれいな赤色を呈している。しかも、グアバ抽出物(グアバ葉抽出物)と、香辛料およびハーブの少なくとも1種をハマチに給与しても、病気の発生、斃死などを生ずることなく、ハマチを安全に且つ健全に生育させ得ることがわかる。 【0027】 【発明の効果】グアバまたはグアバ抽出物と、香辛料およびハーブの少なくとも1種を添加した本発明の養魚用飼料を用いて魚介類を飼育することにより、水揚げ、出荷、調理などで死んだり、殺傷したときに、肉質などの鮮度の低下が抑制されて、長時間にわたって高い鮮度を維持できる魚介類を良好に生産することができる。特に、赤身魚では、水揚げ、出荷、調理などで死んだり、殺傷したときに、一般に鮮度を判定するための指標とされている血合い肉部分の色調変化が遅く、血合い肉部分が本来の鮮明できれいな赤色を長時間にわたって維持する魚類を良好に生産することができる。グアバまたはその抽出物、並びに香辛料および/またはハーブを含有する本発明の養魚用飼料は、いずれも、魚介類の成長抑制、疾病、斃死などのトラブルを生ずることなく、魚介類を健全に生育させることができる。本発明で用いるグアバまたはその抽出物、並びに香辛料および/またはハーブは、いずれも、天然物に由来し従来からも食品や嗜好品などとして用いられてきたものであるため、魚介類にとって、さらに魚介類を食する人間や動物にとっても安全性に優れている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591059571 【氏名又は名称】日清飼料株式会社 【住所又は居所】東京都中央区日本橋本町一丁目10番5号 日産江戸橋ビル5階
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| 【出願日】 |
平成14年4月10日(2002.4.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093377 【弁理士】 【氏名又は名称】辻 良子 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−299445(P2003−299445A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月21日(2003.10.21) |
| 【出願番号】 |
特願2002−108302(P2002−108302) |
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