| 【発明の名称】 |
最中菓子及びその包装方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】浜田 幸彦
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| 【要約】 |
【課題】簡易な操作だけで最中菓子のおいしさを常時味わうことができるとともに流通過程で最中皮の割れが発生せず、包装に要する資材の省資源をはかることができる最中菓子と包装方法を提供することを目的とする。
【解決手段】内方に餡6が充填された密封性容器1と最中皮3,3とを同一の包装用袋体4内に収納して密封した最中菓子とその包装方法を基本手段として提供する。具体的には餡6が充填された密封性容器1の開口周縁部1aにフィルム状の蓋部材2を貼着して完全密封し、この蓋部材2上に、餡6を挟み込む側を密封性容器1に向けた姿勢を保って一対の最中皮3,3を載置して、上記密封性容器1と一対の最中皮3,3とを同一の包装用袋体4内に収納して密封する。密封性容器1と蓋部材2は酸素不透過性を持つ透明または半透明の合成樹脂でなり、包装用袋体4は紙,不織布等の水分不透過性を有する部材を用いて構成される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内方に餡が充填された密封性容器と最中皮とを同一の包装用袋体内に収納して密封したことを特徴とする最中菓子。 【請求項2】 内方に餡が充填された密封性容器の開口周縁部にフィルム状の蓋部材を貼着して完全密封し、この蓋部材上に、餡を挟み込む側を密封性容器に向けた姿勢を保って一対の最中皮を載置して、上記密封性容器と一対の最中皮とを同一の包装用袋体内に収納して密封したことを特徴とする最中菓子。 【請求項3】 前記密封性容器と蓋部材は酸素不透過性を持つ透明または半透明の合成樹脂でなる請求項2に記載の最中菓子。 【請求項4】 前記密封性容器の側壁部に傾斜面を付与するとともに、底面角部に丸みを形成した請求項1,2又は3に記載の最中菓子。 【請求項5】 前記包装用袋体は紙,不織布,樹脂フィルム等の水分不透過性を有する部材を用いて構成した請求項1,2,3又は4に記載の最中菓子。 【請求項6】 内方に餡が充填された密封性容器上に最中皮を載置して、該密封性容器と最中皮とを水分不透過性を有する同一の包装用袋体内に収納して密封したことを特徴とする最中菓子の包装方法。 【請求項7】 内方に餡が充填された密封性容器の開口周縁部にフィルム状の蓋部材を貼着して完全密封し、この蓋部材上に、餡を挟み込む側を密封性容器に向けた姿勢を保って一対の最中皮を載置して、該密封性容器と一対の最中皮とを水分不透過性を有する同一の包装用袋体内に収納して密封したことを特徴とする最中菓子の包装方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は最中菓子及びその包装方法に関し、特には長期間に亘って香ばしさが失われることなく、簡易な操作で最中菓子のおいしさを味わうことができるとともに流通過程で最中皮の割れが発生せず、かつ、包装に要する資材の省資源を図ることができる最中菓子と包装方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】最中菓子は餡と最中皮とで構成され、一般には一対の最中皮の中間に餡を挟んで包装した製品が市販されている。このような従来の最中菓子は、出来たてが最も美味であって時間の経過に伴って最中皮が餡に含まれている水分を吸収し、最中皮の持つパリパリ感と香ばしさが失われることによって味覚が低下するという問題がある。 【0003】上記に対処するため、複数個分の餡のみを広口のビン,缶又は樹脂製の容器に充填して密封し、この餡の分量に対応する最中皮を別の包装用袋内に密閉包装して、得られた餡のビン詰め又は缶詰等と最中皮の包装用袋とを「へら」等の餡取出具とともにボックス状の包装容器内に詰め込んだ商品が提供されている。更に、予め最中菓子1個分の最中皮を包装用袋内に完全密封したものと、最中菓子1個分の餡を包装用袋内に完全或いは不完全密封包装したものとをシート状の帯封を用いて一体に固定した商品も開発されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記したように当初から最中皮の中に餡を挟んで包装した最中菓子は、時間の経過とともに最中皮が水分を吸収してパリパリ感と香ばしさが失われ、味覚が低下するという課題がある。また、餡のみをビン詰め又は缶詰にして密封し、餡の分量に対応する最中皮を別の包装用袋内に包装して「へら」等の餡取出具とともに包装容器内に詰め込んだ商品は、利用者がビン詰め又は缶詰を開封してから「へら」等を用いて餡を最中皮内に盛り付ける操作が必要であって、操作が煩瑣であるとともに餡と最中皮との分量に過不足が生じることがあり、餡が残っているのに最中皮がないといった欠点が生じる外、運搬等の流通過程で別の包装用袋内に包装された最中皮が割れやすいという課題がある。 【0005】一方で予め別々の包装用袋内に最中菓子1個分の完全密封包装した最中皮と、完全密封包装した餡とを帯封で一体に固定した商品においては、餡を完全密封するためにフィルム状の包装用袋を使用する必要があり、そのため、利用者が食用に供する際にフィルム状の包装用袋から完全密封された餡をしごき出してから最中皮を用いて挟み込むという煩瑣な操作が必要となる。更に餡をしごき出した際に餡内に配合されている寒天組織が破壊されてしまい味覚が劣化しやすいという問題がある。そのため、取出口が大きく開放された容器に餡を収納した不完全密封タイプの餡を使用することによって、餡を取り出しやすくした商品が主流となっている。しかしながら、餡を不完全密封としたタイプの商品では、餡の取りだしは容易となるが、長期保存中に餡の乾燥とか味覚の変化が生じやすくなる。また、前記餡は高温下では液状に近いため、包装用袋内にそのまま充填することは困難であり、低温で充填すると充填の際に餡が固形状に近い状態のため、餡の組織が破壊され風味を損なってしまう。更に、作製段階で高温短時間の殺菌処理を行うことができないという難点もある。また、いずれの場合においても食用に供する以前に完全密封包装した最中皮が割れてしまうことがあって最中菓子としての品質が低下するという問題がある。 【0006】更に餡の包装用袋と最中皮の包装用袋及び帯封と、商品を収納する包装容器という多種類の包装用部材を使用しているため、過剰包装となって食後に多量のゴミを生じてしまい、省資源の観点からも好ましくないという難点がある。 【0007】そこで本発明は上記の問題点を解決して、長期間に亘って最中皮の持つパリパリ感と香ばしさが失われず、簡易な操作だけで最中菓子のおいしさを常時味わうことができるとともに流通過程でも最中皮の割れが発生せず、しかも包装に要する資材の省資源をはかることができる最中菓子と包装方法を提供することを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するために、内方に餡が充填された密封性容器と最中皮とを同一の包装用袋体内に収納して密封した最中菓子とその包装方法を提供する。 【0009】具体的には、内方に餡が充填された密封性容器の開口周縁部にフィルム状の蓋部材を貼着して完全密封し、この蓋部材上に、餡を挟み込む側を密封性容器に向けた姿勢を保って一対の最中皮を載置して、上記密封性容器と一対の最中皮とを同一の包装用袋体内に収納して密封する。上記密封性容器と蓋部材は酸素不透過性を持つ透明または半透明の合成樹脂でなり、密封性容器の側壁部に傾斜面を付与するとともに、底面角部に丸みを形成してある。また、包装用袋体は紙,不織布,樹脂フィルム等の水分不透過性を有する部材を用いて構成される。 【0010】かかる最中菓子及びその包装方法によれば、最中菓子を購入した利用者が包装用袋体から密封性容器と一対の最中皮を取り出すとともに、密封性容器から蓋部材を剥離して取り去って上面に形成された開口部を露出させる。そして、1個の最中皮の腹部側を上にして片手で持ち、他方の手で開口部を露出させた密封性容器のへりを軽くひねることによって内方に充填されている餡を密封性容器の中から容易、かつ、簡単に取り出すことができるので、取り出した餡を片手で持った最中皮の腹部内に乗せ、残っている最中皮の腹部側を下にして餡の上から被せることによって上下一対の最中皮によって餡を挟み込んだ最中菓子が得られて食用に供することができる。上記の操作は簡易であるとともに密封性容器から餡を取り出す際にもしごきによる味覚の劣化現象が生じることなく、1個の包装用袋体内に密封性容器と一対の最中皮とが収納密封されているために使用する包装用部材は最小限であり、しかも流通過程で最中皮が割れることがないという作用が得られる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明にかかる最中菓子及びその包装方法の具体的な実施形態を説明する。本発明では内方に餡が充填された密封性容器と最中皮とを同一の包装用袋体内に一緒に収納して密封した最中菓子とその包装方法を提供することが基本手段となっている。 【0012】図1は本発明の具体的な実施例を全体的に示す要部半断面図であって、図中の1は可撓性を有する密封性容器であり、上面に開口部が形成されている。この密封性容器1の内方には予め別途に作製した最中菓子の餡6が開口部から充填されており、この密封性容器1の上面に形成された開口部の開口周縁部1a上に貼着されたフィルム状の蓋部材2によって餡6が完全密封されている。密封性容器1と蓋部材2は酸素不透過性を持つ透明または半透明の合成樹脂でなり、利用者が充填された餡6を外部から視認可能となっている。尚、充填される餡6の作製工程,密封性容器1内への充填工程,殺菌工程等の実際例は後述する。 【0013】図2,図3に示したように密封性容器1の側壁部には餡6を取出しやすくするための傾斜面1bが付与されており、底面角部には丸み1cが形成されている。更に密封性容器1から蓋部材2を容易に剥離できるようにするため、該密封性容器1の開口周縁部1aには蓋部材2がイージーオープン式に貼着されている。 【0014】図1に示す3,3は同一形状を有する一対の最中皮であり、この最中皮3,3の腹部3a側、即ち餡6を挟み込む側を密封性容器1に向けた姿勢を保って蓋部材2上に載置されている。本実施例では最中皮3,3の割れを防止するため、密封性容器1の上面に形成された開口周縁部1aの大きさが最中皮3,3の全体の大きさよりも一回り大きく形成されている。なお、本実施形態では一対の最中皮3,3で説明したが、最中皮は一対のものに限ることなく、1枚のもの、更には3枚以上のものであってもよい。3枚以上の最中皮を使用すれば、より立体的な最中を作成することも可能である。 【0015】一方、4は上記の密封性容器1と最中皮3,3を容易に収納可能な大きさを有する包装用袋体であり、この包装用袋体4は紙,不織布,樹脂フィルム等の水分不透過性を有する部材を用いて構成されている。そして図1の矢印Aに示したように、密封性容器1と最中皮3,3とを同一の包装用袋体4内に収納し、熱圧着部5,5により密封することによって本発明にかかる最中菓子が完成する。 【0016】かかる本発明の実施例によれば、商品を購入した客は包装用袋体4の熱圧着部5を破断して密封性容器1と最中皮3,3を取り出すとともに、密封性容器から蓋部材2を剥離して取り去って上面に形成された開口部を露出させる。その後1個の最中皮3の腹部3a側を上にして片手で持ち、他方の手で開口部を露出させた密封性容器1のへりを軽くひねる。すると密封性容器1が可撓性を有しており、傾斜面1bと底面角部の丸み1cの形成によって充填されている餡6が密封性容器1の中から容易、かつ、簡単に取り出すことができるので、取り出した餡6を片手で持った最中皮3の腹部3a内に乗せ、残っている最中皮3の腹部3a側を下にして餡6の上から被せることにより、図4に示したように上下一対の最中皮3,3によって餡6を挟み込んだ最中菓子が得られて直ちに食用に供することができる。 【0017】上記したように、本発明にかかる最中菓子は食用に供するまでの操作が簡易であるとともに密封性容器1から餡6を取り出す際に餡6内に配合されている寒天組織の破壊に起因する味覚の劣化現象が生じない上、水分の吸収による最中皮3,3のパリパリ感が失われたり、食用時に餡6と最中皮3,3との分量に過不足が生じる等の問題は発生せず、1個の包装用袋体4内に密封性容器1と一対の最中皮3,3とが収納密封されているために使用する包装用部材は最小限となる。包装時には蓋部材2上に餡6を挟み込む側を密封性容器1に向けた姿勢を保って最中皮3,3を載置してから包装用袋体4内に収納したことにより、最中皮3,3の全体の大きさよりも一回り大きく形成された密封性容器1の保護作用とも相俟って流通過程で最中皮3,3が割れることがないという作用が得られる。 【0018】ここで餡6の作製工程,密封性容器1内への充填工程,殺菌工程,包装工程等の一実際例を簡単に説明する。先ず原材料としての小豆を計量、洗浄してから平釜でシブを切り、圧力釜を用いて本煮を行う。この作業と平行して砂糖を所定量計量し、これに水と寒天とを平釜で炊いた液を加えて錦玉液を作製し、この錦玉液に上記本煮した小豆を加えて100℃前後で餡炊きすることにより前記餡6を得る。尚、本実施例では使用する水として海面下200メートル以深の深海から汲み上げた海洋深層水を用いたことにより、餡6に自然のミネラル成分を加えるとともに風味を高めている。 【0019】このようにして得られた餡6を80℃から90℃の高温で保温しながら充填機を用いて密封性容器1内に短時間で充填する。餡6は高温下では液状に近いため通常のフィルム状の包装用袋内にそのまま充填することは困難であるが、密封性容器1が所定形状を有する合成樹脂材で構成されているため、高温に加熱しながら餡6の充填が可能であり、その際の殺菌効果もあるため以後の殺菌処理時間を短縮することができる。更に餡6を高温処理することによって餡6自体の低糖度化がはかれるという作用も得られる。 【0020】次に密封性容器1から網バットを取った後にトンネル釜又は蒸管釜(蒸気が直接庫内にでないサウナ式の殺菌庫)に入れて空気殺菌にて120℃,10分間という短時間の熱殺菌を行う。次にピロー包装機を用いて密封性容器1と最中皮3,3とを同一の前記包装用袋体4内に一緒に入れて密封包装する。このように熱殺菌時間が短いため、餡6の砂糖焼け現象がなく、小豆の風味を最大限に生かした餡が得られる。 【0021】上記により説明した餡6の作製工程は、本実施例で説明した最中菓子用の餡のみでなく、例えば水羊羹,ピューレ,ゼリー,果物のソースのように多量の水分を含む食品とか、従来は最中菓子の餡として使用することが困難あるいは不可能とされている軟らかい餡でも採用可能になるという特徴がある。 【0022】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にかかる最中菓子及びその包装方法によれば、操作が簡易であるとともに密封性容器から餡を取り出す際に餡内に配合されている寒天組織の破壊に起因する味覚の劣化現象が発生しない上、長期間に亘って餡の乾燥とか水分の吸収に起因する最中皮のパリパリ感と香ばしさが失われる等の味覚の変化は生じることがなくなり、最中菓子のおいしさを常時味わうことができる。 【0023】また、1個の包装用袋体内に密封性容器と一対の最中皮とが収納密封されているため、食用時に餡と最中皮との分量に過不足が生じる等の問題は発生せず、包装時に蓋部材上に餡を挟み込む側を密封性容器に向けた姿勢を保って最中皮を載置して包装用袋体内に収納したことにより、最中皮の大きさよりも一回り大きく形成された密封性容器の保護作用によって流通過程での最中皮の割れ現象を防止することができる。 【0024】本発明で使用している包装用部材は最小限であり、従来の過剰包装の最中菓子のように食後に多量のゴミが生じることもなく、省資源の観点からも好ましい結果が得られる。更に高温下では液状に近い餡でも密封性容器内に充填することができるため、最中菓子の餡として従来使用することが困難あるいは不可能な軟らかい餡でも使用することが可能であり、高温加熱下で密封性容器内に充填することによって餡自体の低糖度化がはかれるとともに以後の段階での殺菌処理は短時間で済むという効果がある。 【0025】従って本発明によれば、長期間に亘って最中菓子のおいしさを維持することができるとともに流通過程でも最中皮の割れが発生せず、しかも包装に要する資材を最小限にして省資源をはかることができる最中菓子と包装方法を提供する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】399090879 【氏名又は名称】株式会社浜幸
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| 【出願日】 |
平成14年2月25日(2002.2.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085648 【弁理士】 【氏名又は名称】田中 幹人
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| 【公開番号】 |
特開2003−245043(P2003−245043A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月2日(2003.9.2) |
| 【出願番号】 |
特願2002−47289(P2002−47289) |
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