| 【発明の名称】 |
食品の成形方法及び成形装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】菊池 宣昭 【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社プロセス開発研究所内
【氏名】栗山 和男 【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社プロセス開発研究所内
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| 【要約】 |
【課題】コーンフレークやナッツ類のような粒状食品素材とチョコレートやキャンデーのような粘性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を、ソフトで軽い食感を有するように、かつ、生産性よく成形できるようにした食品の成形方法及び成形装置を提供する。
【解決手段】粒状食品素材と粘性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材1を、所定の厚さに堆積させてベルトコンベヤ11で搬送しつつ、外周面に複数の凹部22を有する成形ドラム21と前記ベルトコンベヤ11との間で押圧して所定形状に成形する際に、前記成形ドラム21を回転させながらベルトコンベヤ11の上面に沿って摺動させる。その結果、前記混合食品素材1は、強く押圧されることなく、凹部22内にすり込まれるようにして充填され、凹部22の内面形状に沿った形状に成形される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 粒状食品素材と粘性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を、ベルトコンベヤ上に所定の厚さで堆積させて搬送させ、このベルトコンベヤの上方に配置された、外周面に複数の凹部を有する成形ドラムを回転させつつ、前記ベルトコンベヤ面に沿って摺動させながら、前記混合食品素材を前記成形ドラムと前記ベルトコンベヤとの間で押圧することにより、前記混合食品素材を前記凹部に充填して成形することを特徴とする食品の成形方法。 【請求項2】 前記摺動は、前記成形ドラムをその軸方向に沿って所定の距離で往復移動させることにより行なう、請求項1記載の食品の成形方法。 【請求項3】 前記成形ドラムの前記凹部の内面形状がほぼ半球状をなす、請求項1又は2記載の食品の成形方法。 【請求項4】 前記成形ドラムの前記凹部が、前記成形ドラムの回転に伴ない前記ベルトコンベヤから離れて再び近接するまでの間に、前記凹部内面に向けてガスを吹き付けることにより、前記凹部内面に付着した前記混合食品素材の残渣を除去する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の食品の成形方法。 【請求項5】 前記ベルトコンベヤの上面に前記混合食品素材の移動幅を規制する一対のガイドを設け、このガイドを前記成形ドラムの摺動と同期して移動させることにより、前記混合食品素材が、前記成形ドラムの前記凹部が形成された領域に常に導入されるようにする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の食品の成形方法。 【請求項6】 前記粒状食品素材が、膨化菓子、ナッツ類、ドライフルーツ類、焼菓子から選ばれた少なくとも一種であり、前記粘性を有する食品素材が、チョコレート又はキャンディーである、請求項1〜5のいずれか一つに記載の食品の成形方法。 【請求項7】 粒状食品素材と粘性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を所定の厚さに堆積させて搬送するベルトコンベヤと、このベルトコンベヤの上方に回転可能に配置された、外周面に複数の凹部を有する成形ドラムと、この成形ドラムを前記ベルトコンベヤ面に沿って摺動させる手段とを備えていることを特徴とする食品の成形装置。 【請求項8】 前記摺動手段は、前記成形ドラムをその軸方向に沿って所定の距離で往復移動させる手段からなる、請求項7記載の食品の成形装置。 【請求項9】 前記成形ドラムの前記凹部の内面形状がほぼ半球状をなす、請求項7又は8記載の食品の成形装置。 【請求項10】 前記成形ドラムの前記凹部が、前記成形ドラムの回転に伴ない前記ベルトコンベヤから離れて再び近接するまでの間に、前記凹部内面に向けてガスを吹き付けるガスノズルが設けられている、請求項7〜9のいずれか一つに記載の食品の成形装置。 【請求項11】 前記ベルトコンベヤの上面に前記混合食品素材の移動幅を規制する一対のガイドが設けられ、このガイドが前記成形ドラムの摺動と同期して移動し、前記混合食品素材が、前記成形ドラムの前記凹部が形成された領域に常に導入されるように構成されている、請求項7〜10のいずれか一つに記載の食品の成形装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、粒状食品素材と粘性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を押圧して所定形状に成形する食品の成形方法及び成形装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、コーンフレークやパフ等の膨化菓子、ウエハースやビスケット等の焼菓子、あるいはアーモンド等のナッツ類をチョコレートで接合した菓子が知られている。このような菓子としては、例えば、コーンフレークをチョコレートで被覆したもの(いわゆるチョコフレーク)や、ナッツ類の粉砕物をチョコレートに混ぜ込んで成形したもの(いわゆるチョコクランチ)等が知られている。 【0003】例えば、チョコクランチは、溶融チョコレートにナッツ類等の粉砕物を混合して生地を調製し、この生地をドラム成形機や、押出し成形機等で成形することにより製造されている。 【0004】特開昭63−102639号には、チョコレートと可食物小片とからなるチョコレート練り素材を調製し、底面のない成形用型枠を平面上に載置し、前記練り素材をフィードロールによって前記型枠中にすり込み、表面を急速冷却し、前記練り素材の表面のみが固化して内部が柔軟性を保持している間に型枠から押出すようにしたチョコクランチの製造方法が開示されている。 【0005】また、特開平11−127784号公報や、特開平11−155489号公報には、ナッツ、ゼリーなどを混合したチョコレート等の菓子原料を、一旦本体に設けた凹部内に貯留し、その後本体を逆さにして、凹部内の底面に配置した掻き取り部材を作動させ、食品を底面から切り離して排出し、手作り風の菓子等を成形するための食品成形装置が開示されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の方法では、いずれも生地をモールドに押し込んで成形するため、得られた製品は、緻密で硬い食感になりやすく、サクサクとした軽い食感の製品を得ることは困難であった。 【0007】また、上記従来の成形装置は、食品素材を型内に充填し、離型して取出すための複雑な機構が必要となるとともに、各部材に付着した食品残渣の清掃などがしにくく、生産性が悪いという問題もあった。 【0008】したがって、本発明の目的は、コーンフレークやナッツ類のような粒状食品素材とチョコレートやキャンデーのような粘性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を、ソフトで軽い食感を有するように、かつ、生産性よく成形できるようにした食品の成形方法及び成形装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の食品の成形方法は、粒状食品素材と粘性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を、ベルトコンベヤ上に所定の厚さで堆積させて搬送させ、このベルトコンベヤの上方に配置された、外周面に複数の凹部を有する成形ドラムを回転させつつ、前記ベルトコンベヤ面に沿って摺動させながら、前記混合食品素材を前記成形ドラムと前記ベルトコンベヤとの間で押圧することにより、前記混合食品素材を前記凹部に充填して成形することを特徴とする。 【0010】上記成形方法によれば、外周面に複数の凹部を有する成形ドラムを回転させつつ、ベルトコンベヤ面に沿って摺動させながら、混合食品素材を成形ドラムとベルトコンベヤとの間で押圧することにより、混合食品素材が成形ドラムの凹部にすり込まれるようにして充填される。そして、混合食品素材中の粘性を有する食品素材によって粒状食品素材が互いに接合され、上記凹部の内面形状に沿った形状に無理なく成形される。その結果、ソフトで軽い食感を有する食品を得ることができる。また、混合食品素材を成形ドラムとベルトコンベヤとの間で押圧するだけで成形できるので、生産性を高めることができる。 【0011】本発明の成形方法においては、前記摺動は、前記成形ドラムをその軸方向に沿って所定の距離で往復移動させることにより行なうことが好ましい。この態様によれば、成形ドラムの摺動機構を簡単にできると共に前記成形ドラムの前記凹部に前記混合食品素材を効率よく充填できる。 【0012】また、前記成形ドラムの前記凹部の内面形状がほぼ半球状をなすことが好ましい。この態様によれば、前記混合食品を前記凹部の内面形状に沿った形状に成形しやすくなると共に離型性を向上できる。 【0013】更に、前記成形ドラムの前記凹部が、前記成形ドラムの回転に伴ない前記ベルトコンベヤから離れて再び近接するまでの間に、前記凹部内面に向けてガスを吹き付けることにより、前記凹部内面に付着した前記混合食品素材の残渣を除去することが好ましい。この態様によれば、前記凹部内を常にきれいな状態に保つことができるので、成形作業を長時間安定して行うことができる。 【0014】更にまた、前記ベルトコンベヤの上面に前記混合食品素材の移動幅を規制する一対のガイドを設け、このガイドを前記成形ドラムの摺動と同期して移動させることにより、前記混合食品素材が、前記成形ドラムの前記凹部が形成された領域に常に導入されるようにすることが好ましい。この態様によれば、前記成形ドラムの前記凹部が形成された領域に前記混合食品素材を効率よく導入できるので、生産効率を向上できる。 【0015】更にまた、前記粒状食品素材が、膨化菓子、ナッツ類、ドライフルーツ類、焼菓子から選ばれた少なくとも一種であり、前記粘性を有する食品素材が、チョコレート又はキャンディーであることが好ましい。この態様によれば、チョコレートやキャンディー等の生地は、温度が高いときには粘性を有しており、しかも温度降下すると速やかに粘性が低下するので、温度が高い状態では所定形状に成形するのが容易であり、成形した後は温度を降下させることによってその後の取り扱いが容易となる。また、膨化菓子、ナッツ類、ドライフルーツ類、焼菓子のサクサク又はバリバリした食感と、チョコレートやキャンディーのシットリとした食感とがマッチして、良好な食感、風味の菓子が得られる。 【0016】一方、本発明の食品の成形装置は、粒状食品素材と粘性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を所定の厚さに堆積させて搬送するベルトコンベヤと、このベルトコンベヤの上方に回転可能に配置された、外周面に複数の凹部を有する成形ドラムと、この成形ドラムを前記ベルトコンベヤ面に沿って摺動させる手段とを備えていることを特徴とする。 【0017】本発明の成形装置によれば、混合食品素材を所定の厚さに堆積させてベルトコンベヤで搬送し、このベルトコンベヤの上方に配置された、外周面に複数の凹部を有する成形ドラムを回転させると共に、前記ベルトコンベヤ面に沿って摺動させながら、混合食品素材を成形ドラムと前記ベルトコンベヤとの間で押圧することにより、前記混合食品素材を、押し潰したり、強く押圧したりすることなく、前記凹部内に無理なく充填することができ、ソフトで軽い食感を有する食品を得ることができる。また、混合食品素材を成形ドラムとベルトコンベヤとの間で押圧するだけで成形できるので、生産性を高めることができる。 【0018】本発明の成形装置においては、前記摺動手段は、前記成形ドラムをその軸方向に沿って所定の距離で往復移動させる手段からなることが好ましい。この態様によれば、前記摺動手段の構造が簡単になると共に、成形ドラムの凹部に混合食品素材を効率よく充填できる。 【0019】また、前記成形ドラムの前記凹部の内面形状がほぼ半球状をなすことが好ましい。この態様によれば、前記混合食品を前記凹部の内面形状に沿った形状に成形しやすくなると共に離型性を向上できる。 【0020】更に、前記成形ドラムの前記凹部が、前記成形ドラムの回転に伴ない前記ベルトコンベヤから離れて再び近接するまでの間に、前記凹部内面に向けてガスを吹き付けるガスノズルを設けることが好ましい。この態様によれば、前記凹部内を常にきれいな状態に保つことができるので、成形作業を長時間安定して行うことができる。 【0021】更にまた、前記ベルトコンベヤの上面に前記混合食品素材の移動幅を規制する一対のガイドを設け、このガイドを前記成形ドラムの摺動と同期して移動させることにより、前記混合食品素材が、前記成形ドラムの前記凹部が形成された領域に常に導入されるように構成することが好ましい。この態様によれば、前記成形ドラムの前記凹部が形成された領域に前記混合食品素材を効率よく導入できるので、生産効率を向上できる。 【0022】 【発明の実施の形態】本発明において用いられる粒状食品素材としては、特に限定されないが、例えば膨化菓子、ナッツ類、ドライフルーツ類、焼菓子から選ばれた少なくとも一種の菓子が好ましく採用される。ここで、膨化菓子としては、例えばパフ、コーンフレークなどが挙げられ、ナッツ類としては、例えばローストした種実類、例えばアーモンド、ピーナッツ、マカダミアナッツ、カシューナッツ、くるみ、ピスタチオ、へーゼルナッツなどの全粒、粉砕物、切断物などが挙げられ、ドライフルーツ類としては、例えばドライオレンジ、干ブドウなどが挙げられ、焼菓子としては、例えばワッフル、ウエハース、ビスケットクラム、クッキークラムが挙げられる。これらの膨化菓子、ナッツ類、ドライフルーツ類、焼菓子の形状は、特に限定されないが、フレーク状、板状、棒状、球状、不定形な塊状などの形状が採用され、特にフレーク状が好ましく採用される。 【0023】上記粒状食品素材の平均粒径は、好ましくは15〜40mm、より好ましくは30〜35mmとすることが好ましい。粒状食品素材が大きすぎると、混合食品素材を所望の形状に成形しにくくなる場合がある。一方、粒状食品素材が小さすぎると、成形した際に内部空隙の少ない製品になる場合がある。 【0024】また、粘性を有する食品素材としては、チョコレート又はキャンディーが好ましく用いられる。 【0025】チョコレートの原料としては、従来から一般的に用いられているものを適宜選択して使用することができる。例えば、カカオマス、ココアパウダー、カカオバター、その他の植物性油脂、全脂粉乳、脱脂粉乳、ホエイパウダー、砂糖、マルトース、パラチノースなどの糖類、レシチンなどの乳化剤、香料などが用いられる。また、ビターチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートなど、いずれの種類のチョコレートでもよく、規約に定められた純チョコレート、純ミルクチョコレート、準チョコレートであってもよいし、規約に定められたチョコレート以外の油脂性菓子であってもよい。 【0026】一方、キャンディーとしては、例えばキャラメルなどのソフトキャンディー、ハードキャンディー、ヌガー、ファッジ、タフィー、トフィー、フォンダン、マシュマロの生地が好ましく採用される。 【0027】本発明において混合食品素材は、上記粒状食品素材と上記粘性を有する食品素材とを混合することにより調製できる。この場合、粒状食品素材と粘性を有する食品素材との配合割合は、粒状食品素材100質量部に対する、粘性を有する食品素材の配合量が20〜200質量部とすることが好ましく、50〜100質量部とすることが更に好ましい。 【0028】粘性を有する食品素材の配合割合が上記よりも多いと、成形した際に内部空隙の少ない製品になりやすく、また、膨化菓子や焼菓子等のサクサク、バリバリした食感が損なわれやすくなる。一方、粘性を有する食品素材の配合割合が上記よりも少ないと、上記粒状食品素材どうしの接合力が弱くなり、所定形状に成形できなくなったり、崩れやすくなる場合がある。 【0029】上記のようにして調製した混合食品素材は、粘性を有する食品素材が少なくとも部分的に接着力を有する状態、すなわち、チョコレート又はキャンディーが少なくとも部分的に溶融した状態で、以下に説明する本発明の成形方法により成形することによって、粘性を有する食品素材の接合力によって粒状食品素材どうしが接合して、所定形状に成形することができる。なお、粘性を有する食品素材としてキャンディーを使用する場合、その性質上、チョコレートより高温を維持したまま成形しなければならない。 【0030】図1〜4には、本発明による食品の成形装置の一実施形態が示されている。この成形装置71は、混合食品素材を搬送するベルトコンベヤ11を有している。ベルトコンベヤ11は、モータ12(図2参照)によって図示しない連動機構により作動され、該ベルトコンベヤ上の混合食品素材を図1中の矢印A方向に搬送するようになっている。なお、ベルトコンベヤ11は、複数のものが連続した搬送経路を構成するように配置されたものでもよい。 【0031】ベルトコンベヤ11の搬送経路の始端部には、前記混合食品素材を所定の厚さの層にならすための生地ならし具41が配置されている。この生地ならし具41は、回転する螺旋状の羽根41aを有し、図示しない駆動機構によって回転し、堆積された混合食品素材を一定の厚さの層状にならす。 【0032】また、搬送方向に向かって、生地ならし具41の前方には、前記混合食品素材の移動幅を規制するガイド42が配置されている。このガイド42は、ベルトコンベヤ11上を幅方向に渡るように設けられた支持棒42aを有しており、この支持棒42aには、一対のアーム42bが所定の間隔を設けて支軸42cで揺動可能に支持されている。 【0033】ガイド42の更に前方には、混合食品素材を所定形状に成形するための成形ドラム21が配置されている。成形ドラム21の外周面の両端には、一対のガイド溝23が平行に形成され、上記ガイド42のアーム42bがこれらのガイド溝23に嵌合し、成形ドラム21の軸方向移動に伴って、前記支軸42cを中心に揺動するようになっている。 【0034】また、成形ドラム21外周の上記ガイド溝23の間には、混合食品素材を成形するための複数の凹部22が形成されている。この実施形態の場合、上記凹部22は、その内面形状が半球状をなし、隣接する凹部22との間に細いリブ状の仕切が形成されるように、最密充填で配列されている。 【0035】上記凹部22の開口部の形状及び大きさは、特に限定されないが、開口径15〜40mmが好ましく、30〜35mmがより好ましい。また、前記凹部の深さは、通常、10〜25mmが好ましく、15〜20mmがより好ましい。 【0036】なお、凹部22の内面形状は、半球状に限定されるわけではなく、各種の形状が採用できるが、成形性や離型性を良好にするため、奥方ほど内径が狭められる形状、具体的には、半球状、円錐状、角錐状、円錐台状、角錐台状などが好ましく採用される。 【0037】また、本発明の成形装置71では、通常、成形された食品の自重によって離型させることが可能であるが、必要に応じて成形ドラム21の凹部22には、成形された食品を積極的に押出し、あるいは離型するための手段、例えば押出しプッシャや、掻き取り刃などが設けられていてもよい。 【0038】成形ドラム21は、ベルトコンベヤ11の両側に立設された一対の支持フレーム31に、軸受31aを介して支持された回転軸24に取付けられている。成形ドラム21の外周面とベルトコンベヤ11の上面とは、ほぼ接するような間隔、好ましくは0.1〜1.5mm、より好ましくは0.4〜1.0mmの間隔で配置されている。 【0039】成形ドラム21の回転軸24の一方の端部には、スプライン溝24aが形成されており、この外周にスプロケット26がスプライン嵌合して装着されている。このスプロケット26と、その近傍に設置された第1モータ61の駆動軸に装着されたスプロケット62との間に、チェーン63が張設されており、モータ61の作動によって、上記チェーン63を介してスプロケット26が回転し、それに伴って回転軸24が回転するようになっている。 【0040】なお、スプロケット26と、回転軸24とは、上記のようにスプライン嵌合しているので、回転軸24は、スプロケット26に対して軸方向にスライドできるようになっている。ただし、回転軸24とスプロケット26等の回転手段との嵌合は、スプライン嵌合の他にキーとキー溝による嵌合等でもよく、要するに軸方向に摺動可能で、回転方向に一体となる嵌合構造であればよい。 【0041】そして、成形ドラム21の回転方向は、その外周面のベルトコンベヤ11に近接した部分が、ベルトコンベヤ11の移動方向と同じ方向に回転移動するように設定されている。この場合、ベルトコンベヤ11の移動速度と、成形ドラム21の周速とがほぼ同じになるように、成形ドラム21の回転速度が設定されることが好ましいが、場合によっては、両者の間に速度差が生じるようにしてもよい。更には、成形ドラム21及び/又はベルトコンベヤ11を間欠回転させたり、所定時間毎に一時的に逆転させたりして、混合食品素材の凹部22へのすり込み効果を高めることもできる。 【0042】また、上記回転軸24の上記一方の端部近傍には、第2モータ51が設置されており、この第2モータ51の駆動軸52には、その軸心に対して偏心するクランクピン53が取付けられている。これに関連して、上記回転軸24の上記一方の端部には、一対のフランジ24b、24cと、それらの間に形成されたガイド溝25とが設けられている。そして、上記クランクピン53が上記ガイド溝25に挿入され、偏心したクランクピン53が回動すると、フランジ24b、24cを介して、回転軸24が軸方向に往復移動するようになっている。 【0043】その結果、成形ドラム21は、図3の矢印Bで示すように、ベルトコンベヤ11の幅方向に所定間隔で揺動する。そして、成形ドラム21の外周面のベルトコンベヤ11に近接した部分が、ベルトコンベヤ11上で摺動するように軸方向に往復移動する。 【0044】成形ドラム21の外周の一部には、成形ドラム21の外周面に近接して、回転軸24と平行にガス導入管43が配設されている。ガス導入管43は、ベルトコンベヤ11の両側に配置された一対の支持フレーム32により支持されており、成形ドラム21の外周面に近接した部分には、複数のガスノズル43aが設けられ、前記成形ドラム21の前記凹部22内面に圧縮ガス、好ましくは圧縮空気を噴射できるようになっている。 【0045】また、成形ドラム21の更に前方には、冷却装置13が設置されており、成形ドラム21によって成形された食品が冷却装置13に移動すると、そこで冷却されて短時間で固化するようになっている。なお、使用する食品素材によっては、上記冷却装置13の代わりに、オーブン等の焼成装置を配置してもよく、要するに成形された食品を固化して製品化する装置が配置されていればよい。 【0046】次に、この成形装置を用いた本発明による食品の成形方法の一実施形態について説明する。 【0047】図4に示すように、混合食品素材1は、ベルトコンベヤ11により図4中の矢印A方向に搬送され、生地ならし具41により所定の厚さの層に均一にならされる。混合食品素材1の層の厚さは、成形ドラム21の凹部22の深さに合わせて適宜設定できるが、通常、10〜25mmが好ましく、15〜20mmがより好ましい。 【0048】均一な厚さの層にならされた混合食品素材1は、ガイド42により成形ドラム21の凹部22が形成された領域に導入され、前記成形ドラム21と前記ベルトコンベヤ11との間で押圧されて、前記凹部22の内面形状に沿った形状に成形される。 【0049】このとき、前記成形ドラム21は、上記第2モータ51、駆動軸52、クランクピン53、ガイド溝25等で構成される摺動手段によって、軸方向に所定距離で往復移動し、ベルトコンベヤ11に近接した外周面が、ベルトコンベヤ11に対して軸方向に摺動する。その結果、混合食品素材1は、凹部22内にすり込まれるようにして、強く押し込まれることなく充填されるので、ソフトで軽い食感の食品が形成される。 【0050】そして、成形ドラム21の外周面がベルトコンベヤ11から離れる部分で、凹部22内に充填されて成形された食品は、その自重によって凹部22内から離型し、ベルトコンベヤ11に載って搬出される。 【0051】このようにして成形された食品2は、前記冷却装置13に運ばれて、そこで冷却・固化され、製品となって、以後の包装工程等に送られる。 【0052】図5には、こうして得られた食品2が模式的に示されている。この食品2は、粒状食品素材2aが、粘性を有する食品素材2bによって接合され、ほぼ半球状に成形されている。そして、粒状食品素材2aが強く押圧されることなく、無理なく接合されているので、ソフトで軽い食感が得られる。 【0053】なお、成形ドラム21の凹部22は、ベルトコンベヤ11から離れて、再びベルトコンベヤ11に近接するまでの間に、前記成形ドラム21の外周面に近接して設けられたガスノズル43aから圧縮ガスを噴射されるので、その内部に付着した混合食品1の残渣を除去される。 【0054】上記実施形態では、成形ドラム21をその軸方向に往復移動させて、ベルトコンベヤ11の上面に対して摺動するようにしたが、成形ドラム21を単に回転させるだけにして、ベルトコンベヤ11の移動を間欠的にしたり、所定時間毎に一時的に反転させたりして、成形ドラム21の外周面とベルトコンベヤ11との間で相対的な移動がなされるようにして、両者を摺動させてもよい。 【0055】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、粒状食品素材と粘性を有する食品素材との混合物からなる混合食品素材を、所定の厚さに堆積させてベルトコンベヤで搬送しつつ、外周面に複数の凹部を有する成形ドラムと前記ベルトコンベヤとの間で押圧して所定形状に成形する際に、前記成形ドラムを回転させながら摺動させることにより、前記混合食品素材を強く押圧することなく、前記凹部内にすり込むようにして充填することができ、それによって、前記混合食品素材を前記凹部の内面形状に沿った形状に無理なく成形できるので、ソフトで軽い食感の食品を生産性よく製造することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006116 【氏名又は名称】森永製菓株式会社 【住所又は居所】東京都港区芝5丁目33番1号
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| 【出願日】 |
平成14年2月19日(2002.2.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086689 【弁理士】 【氏名又は名称】松井 茂
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| 【公開番号】 |
特開2003−235457(P2003−235457A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月26日(2003.8.26) |
| 【出願番号】 |
特願2002−41206(P2002−41206) |
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