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【発明の名称】 食物繊維含有グミキャンディー
【発明者】 【氏名】浅野 悠輔

【要約】 【課題】食物繊維として優れたアカシアガムを多量に含み、デポジットに際して糸引き、テーリングを表さず、その上食味、食感に優れ、15重量%以下の水分まで乾燥を行っても、表面にくぼみを生じないグミキャンディーの提供。

【解決手段】オリゴ糖及び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の糖類、加工澱粉並びにアカシアガムを含む食物繊維含有グミキャンディー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 オリゴ糖及び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の糖類、加工澱粉並びにアカシアガムを含む食物繊維含有グミキャンディー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食物繊維含有グミキャンディーに関する。
【0002】
【従来の技術】食物繊維は、人体の健康に良いものとして摂取することが奨励されてきている。菓子としてのグミキャンディーには、種々の種類のものが開発され発売されているが、食物繊維を含有したグミキャンディーは、ほとんど存在していない。
【0003】食物繊維として、種々の繊維が取り上げられ、使用されてきているが、グミキャンディーに適合するものは限られている。例えば、数ある水溶性食物繊維として、こんにゃくマンナン、グアガム、ペクチンまたはローカストビーンガムがあるが、グミキャンディーに使用できる量は少なく、約0.5重量%が上限である。それより多い量では、粘度が高くなり、グミキャンディーを製造する際、デポジット(スターキモールドへの充填)できないばかりでなく、グミキャンディーのゼリーとしての特有の食感を損ない、歯つきやボロツキなどの不快さを生ずる。
【0004】これに対し、アカシアガムは、水溶性の食物繊維としても優れた性質を有し、その上粘度が低く、他の水溶性食物繊維に比べて、製品に多量に添加できる。しかし、アカシアガムを多量に含むものをデポジットすると、テーリング、糸ひきという不都合が生じ、製造に困難を感じる。また、得られた製品の食感も悪く、歯つきを起こす。
【0005】さらに、一般的に、成型グミキャンディにコーティングを施す場合、得られるコーティングした製品がコーティング中及び保存中にひび割れまたははがれを生じさせないようにするためには、デポジットしたものを乾燥して水分含量を15重量%以下にする必要がある。通常、デポジットするものの水分含量は20−30重量%であるため、コーティングするには、その水分含量を低下させるのに、長時間かけて乾燥をしなければならない。そのため、工程の時間が延長し、コストがかかる。また、デポジットしたものを15重量%以下に乾燥すると、その表面にくぼみが生じ、コーティングする際に、このくぼみの存在により、平均した良好なコーティングを行うことができず、色むら、ひび割れなどを含む欠点を生ずる。それゆえ、そのくぼみを埋める工程を必要とし、これまた工程の時間の延長及びコストの上昇をまねく。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、食物繊維として優れたアカシアガムを多量に含み、デポジットに際して糸引き、テーリングを表さず、その上食味、食感に優れ、15重量%以下の水分まで乾燥を行っても、表面にくぼみを生じないグミキャンディーを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、オリゴ糖及び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の糖類、加工澱粉並びにアカシアガムを含む食物繊維含有グミキャンディーに関する。
【0008】本発明で使用されるアカシアガムは、アラビアガムまたはアラビアゴムともよばれ、熱帯地方に生育するマメ科Acacia senegalから採取される樹液ガムである。天然には、中性またはわずかに酸性で、主鎖としてアラビノガラクタンからなる多糖類である。アカシアガムには、血中脂質調整作用があることが報告されており、例えばリン脂質、トリグリセライド、総コレステロールなどが1日あたり25gのアカシアガムを3週間投与した後に改善される(例えばMcLean−Rose、A.H.ら、Am.J.Clin.Nutr.、37、368(1983)参照)。
【0009】本発明で使用されるオリゴ糖としては、蔗糖をベースにしたオリゴ糖(例えばフラクトオリゴ糖、ガラクトシルスクロース、カップリングシュガー、テアンデロース、パラチノース、トレハルロース、ラフィノースなど)、乳糖をベースにしたオリゴ糖(例えばガラクトオリゴ糖、ラクチュロースなど)、澱粉その他の多糖を原料にしたオリゴ糖(例えばイソマルトオリゴ糖、ケンチオリゴ糖、トレハロース、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖など)を含む。また、本発明で使用される糖アルコールは、マルチトール、ラクチトール、パラチニット、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなどを含む。さらに、本発明で使用される加工澱粉としては、架橋澱粉(例えば燐酸架橋澱粉など)、アルキル化澱粉(例えばアセチル化澱粉、プロピル化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉など)、アルキル化架橋澱粉(架橋澱粉とアルキル化澱粉との組み合わせ)を含む。本発明で使用される好ましい加工澱粉は、ヒドロキシアルキル化澱粉例えばヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉である。
【0010】本発明では、グミキャンディーに含まれる全固形分の重量に基づき、アカシアガムの使用量は、5−15重量%好ましくは6−13重量%であり、オリゴ糖及び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の糖類の使用量は、20−70重量%である。加工澱粉の使用量は、5−15重量%好ましくは6−13重量%である。
【0011】本発明では、アカシアガムを含むグミキャンディーを製造するとき、オリゴ糖及び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の糖類並びに加工澱粉を使用することにより、前記のような従来法による欠点なしにグミキャンディーを製造でき、しかも得られた製品には前記の欠点を有しない。
【0012】本発明のグミキャンディーは、種々の方法で製造することができるが、例えば以下の方法があげられる。まず、ゼラチンに水を加えて膨潤させ、加温溶解してゼラチンを約20重量%を含む溶液をつくる。別に、オリゴ糖及び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の糖類、砂糖、アカシアガム、加工澱粉、さらに水飴を秤量し、水を加えて、撹拌しつつ煮詰める。ブリックス約70−75になる直前に、予め加温溶解しておいたゼラチン溶液を加えて、水分を補正する。約60−70℃にまで放冷した後、スターチモールドにデポジットし、乾燥機により約45℃で約11−20時間乾燥する。乾燥終了後、常温で約1時間30分放冷し、製品とする。
【0013】本発明では、このような方法により、従来では得られなかったグミキャンディー、すなわち食物繊維として優れたアカシアガムを多量に含み、デポジットに際して糸引き、テーリングを表さず、その上食味、食感に優れ、15重量%以下の水分まで乾燥を行っても、表面にくぼみを生じないグミキャンディーを得ることができる。
【0014】次に実施例を示す。
実施例 1アカシアガム[クレオテックス(商標)1521(クイックガム(商標)8015(ドイツのアルフレッド・エル・ヴォルフ社から販売されている精製、殺菌、乾燥処理されたアカシアガム製品)とベルギーのセレスター社から販売されているヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉との2:1の混合物)]18.75重量%を、ソルビトール30重量%、パラチニット20重量%及びマルチトールを含む還元水あめ[マルチソルブ(ロケット社)(単糖類10重量%以下、2糖類75重量%、4糖類以上10重量%以下)]20重量%と混合して溶解し、25重量%の水分になるまで煮詰めた。煮上がり直前に、ゼラチン20重量%水溶液を10重量%加え、煮詰めて水分を調整した。保温しつつ脱気後、スターチモールドにデポジットを行い、乾燥機で45℃で約20時間乾燥して、製品の水分が15重量%になるまで乾燥した。生成物のデポジットの総合評価は優良であり、テーリングはなかった。成型かつ乾燥したグミキャンディーは、適度の弾性とチューイング性とを有し、食感は良好であった。
【0015】実施例 2アカシアガム[クレオテックス(商標)1512(クイックガム(商標)8015(ドイツのアルフレッド・エル・ヴォルフ社から販売されている精製、殺菌、乾燥処理されたアカシアガム製品)とベルギーのセレスター社から販売されているヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉との1:2の混合物)]18.75重量%を、ソルビトール30重量%、砂糖27重量%、及びマルチトールを含む還元水あめ(マルチソルブ)18重量%と混合して溶解し、25重量%の水分になるまで煮詰めた。煮上がり直前に、ゼラチン20重量%水溶液を6.25重量%加え、煮詰めて水分を調整した。保温しつつ脱気後、スターチモールドにデポジットを行い、乾燥機で45℃で約20時間乾燥して、製品の水分が15重量%になるまで乾燥した。デポジットでは、粘度が下がる傾向が見られ、その総合評価は優良であり、テーリングはなかった。成型かつ乾燥したグミキャンディーは、適度の弾性とチューイング性とを有し、歯つきも良く、食感は良好であった。
【0016】実施例 3アカシアガム[クレオテックス(商標)1521]18.75重量%を、ソルビトール30重量%、パラチニット20重量%及びマルチトール含有還元水あめ(マルチソルブ)20重量%と混合して溶解し、25重量%の水分になるまで煮詰めた。煮上がり直前に、ゼラチン20重量%水溶液を11.25重量%加え、煮詰めて水分を調整した。保温しつつ脱気後、スターチモールドにデポジットを行い、乾燥機で45℃で約20時間乾燥して、製品の水分が15重量%になるまで乾燥した。得られた生成物のデポジットの総合評価は優良であり、テーリング性はなく、窪みもなく、食感は良好であった。
【0017】実施例 4アカシアガム[クレオテックス(商標)1521]18.75重量%を、ソルビトール20重量%、パラチニット20重量%、エリスリトール12.5重量%及びマルチトール含有還元水あめ(マルチソルブ)20重量%と混合して溶解し、25重量%の水分になるまで煮詰めた。煮上がり直前に、ゼラチン20重量%水溶液を8.75重量%加え、煮詰めて水分を調整した。保温しつつ脱気後、スターチモールドにデポジットを行い、乾燥機で45℃で約15時間乾燥して、製品の水分が13重量%になるまで乾燥した。得られた生成物のデポジットの総合評価は優良であり、テーリング性及び糸引きはなく、粘度は非常に低い。また、食感は、弾力のある適度なかたさがあり、歯つきはなかった。
【出願人】 【識別番号】596148777
【氏名又は名称】クレオ・インターナショナル株式会社
【出願日】 平成14年2月13日(2002.2.13)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−235455(P2003−235455A)
【公開日】 平成15年8月26日(2003.8.26)
【出願番号】 特願2002−77278(P2002−77278)