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【発明の名称】 冷菓供給装置
【発明者】 【氏名】野津 慎次
【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ電機株式会社内

【要約】 【課題】この発明は、袋詰冷菓の袋の破損を防止しながらシリンダキャップをシリンダに容易に装着することができる冷菓供給装置を提供することを課題とする。

【解決手段】袋詰冷菓17をシリンダ14内に装填し、このシリンダ14の上部にシリンダキャップ31を装着すると、袋詰冷菓17の取出し口18の付け根上部はシリンダキャップ31の裏面に設けられた凹部31aの円錐面に沿って凹部31aの内側に向かって導かれて収納される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 取出し口を側面上部に備える袋詰冷菓をシリンダ内に装填してこのシリンダの上部にシリンダキャップを装着し、ピストンにより袋詰冷菓を押圧して冷菓を注出する冷菓供給装置において、シリンダキャップは、袋詰冷菓に対向する面にその周縁部が下方に突出した凹部を有し、シリンダキャップをシリンダに装着したときに袋詰冷菓の取出し口の付け根上部が前記凹部の内側に導かれて収納されることを特徴とする冷菓供給装置。
【請求項2】 シリンダキャップは、前記凹部の中央部に袋詰冷菓を加圧するためのキャップピストンを備えていることを特徴とする請求項1に記載の冷菓供給装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷菓供給装置に係り、特にピストンの移動によりシリンダ内に装填された袋詰冷菓を押圧して冷菓を注出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の冷菓供給装置の全体構造を図4に示す。冷凍室1内の天井部分に冷却器2と庫内ファン3が配置される一方、機械室4内には冷却器2に接続された冷凍機5が配置されている。冷凍室1の奥面に設けられたダクト6を介して吸引された庫内空気が冷却器2で冷却されて庫内ファン3によって冷凍室1内に循環供給され、これにより冷凍室1内はアイスクリーム等の冷菓が注出可能な状態で保存されるような温度に維持されている。
【0003】コック7を開操作すると、弁体8が上昇してコックパイプ9が開放されると共に注出口スイッチ10がオンして機械室4内のポンプ11が正方向に駆動され、実線矢印で示されるように、ブラインタンク12からブライン13がシリンダ14下部の圧力室15に供給される。これにより、ピストン16が上昇してシリンダ14内の上部に装填された袋詰冷菓17が圧縮され、袋詰冷菓17の取出し口18から冷菓19が流出してコックパイプ9を通り、注出口20から注出される。コック7を閉操作すると、注出口スイッチ10がオフとなってポンプ11が停止すると共に弁体8が下降してコックパイプ9が閉鎖され、冷菓19の注出が停止される。
【0004】ピストン16がシリンダ14内の上死点位置に到達し、それ以上袋詰冷菓17を圧縮して冷菓19を注出することができない状態になると、操作パネル21の操作によりポンプ11が逆方向に駆動され、破線矢印で示されるように、シリンダ14の圧力室15からブライン13がブラインタンク12に戻されてピストン16が下降する。この状態でシリンダ14の上部に装着されたシリンダキャップ22を開けて袋詰冷菓17が交換される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5(a)に示されるように、袋詰冷菓17は軟質樹脂からなる袋23に冷菓19を収容したものである。また、この袋23の側面上部には、取出し口18aがその付け根に設けられたフランジ部18aを溶着されることにより取り付けられており、これら取出し口18及びフランジ部18aは硬質樹脂から形成されている。このフランジ部18aは、冷菓19の袋23への詰め方やその保存状態により異なった形状のものがあり、例えば図5(a)に示されるような平面形状や、図5(b)に示されるようにその上部が袋23に沿って湾曲した形状等がある。一方、シリンダキャップ22の裏面、すなわち、袋詰冷菓17に対向する面には、図6(a)に示されるように凸部22aが設けられており、凸部22aの側面は下方に向かうほど狭まるようなテーパー面になっている。
【0006】このため、図5(a)に示されるような平面形状のフランジ部18aにおいては、図6(a)に示されるように、シリンダキャップ22の装着時にフランジ部18aの上端がシリンダキャップ22のテーパー面に沿って外側に押し出され、袋詰冷菓17の袋23とフランジ部18aの接合部分にこれら両者を引き離そうとする応力が働く場合があった。このような場合、さらに冷菓19の注出動作時における袋詰冷菓17の加圧力が加わって軟質樹脂からなる袋23が破損し、冷菓19が漏出する虞があった。また、図5(b)に示されるような湾曲形状のフランジ部18aにおいては、図6(b)に示されるように、シリンダキャップ22の装着時にフランジ部18aの上端がシリンダキャップ22の凸部22aの先端に引っ掛かって押さえつけられる場合があった。このような場合、硬質樹脂からなるフランジ部18a上端を下向きに折り曲げながらシリンダキャップ22をシリンダ14上部に締めることとなり、かなりの力が必要となってシリンダキャップ22の装着作業を困難にしていた。
【0007】この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、袋詰冷菓の袋の破損を防止しながらシリンダキャップをシリンダに容易に装着することができる冷菓供給装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る冷菓供給装置は、取出し口を側面上部に備える袋詰冷菓をシリンダ内に装填してこのシリンダの上部にシリンダキャップを装着し、ピストンにより袋詰冷菓を押圧して冷菓を注出する冷菓供給装置において、シリンダキャップは袋詰冷菓に対向する面にその周縁部が下方に突出した凹部を有し、シリンダキャップをシリンダに装着したときに袋詰冷菓の取出し口の付け根上部がこの凹部の内側に導かれて収納されるものである。シリンダキャップの凹部の中央部に袋詰冷菓を加圧するためのキャップピストンを備えることもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.図1にこの発明の実施の形態1に係る冷菓供給装置の全体構造を示す。この冷菓供給装置は、図4に示した従来の冷菓供給装置において、凸部22aを備えるシリンダキャップ22の代りに、凹部31aを備えるシリンダキャップ31を用いるものである。シリンダキャップ31はシリンダ14に対して回転され、シリンダ14の側面上部に設けられたキャップロック部32でロックされることによりシリンダ14上部に装着される構成になっている。
【0010】図2に示されるように、シリンダキャップ31の裏面、すなわち袋詰冷菓17に対向する面には、その周縁部が下方に向けて突出した凹部31aが形成されている。凹部31aの中央部は円形の平面形状になっており、この中央部の周りに下方に向かうほど拡径するような円錐面が形成されている。この凹部31aの円錐面は、シリンダキャップ31がシリンダ14に装着された際に袋詰冷菓17の取出し口18の付け根、すなわち、フランジ部18aと袋23との接合部分の上方に位置するように形成されている。
【0011】次に、この実施の形態1に係る冷菓供給装置の作用について説明する。袋詰冷菓17をシリンダ14内に装填し、このシリンダ14の上部にシリンダキャップ31を装着すると、袋詰冷菓17の取出し口18の付け根上部はシリンダキャップ31の裏面に設けられた凹部31aの円錐面に沿って凹部31aの内側に向かって導かれて収納される。従って、フランジ部18aが図5(a)に示されるような平面形状の場合、フランジ部18a上端が凹部31aの内側に向かって導かれるため、フランジ部18aと袋23との接合部分にこれらを引き離そうとする応力は働かず、その結果、袋23の破損を防止することができる。なお、冷菓を注出するために袋詰冷菓17が加圧されても、取出し口18の付け根部分が凹部31aの内側に収納されているので、フランジ部18aと袋23を引き離そうとする応力が生じることはない。
【0012】一方、フランジ部18aが図5(b)に示されるような湾曲形状の場合も、フランジ部18a上端はそのまま凹部31aの内側に収納されるので、フランジ部18aと袋23を引き離そうとする応力は発生せず、またフランジ部18aが下方に折れ曲がることがないのでシリンダキャップ31をシリンダ14に容易に装着することができる。このように、フランジ部18aの形状にかかわらず取出し口18の付け根上部を一定の収納状態にすることができ、これにより袋詰冷菓の袋の破損を防止しながらシリンダキャップをシリンダに容易に装着することができる。
【0013】実施の形態2.次に、本発明の実施の形態2を図3(a)及び(b)により説明する。この実施の形態2の冷菓供給装置は、図1に示した実施の形態1の冷菓供給装置において、シリンダキャップ31の代りに、その中央に可動のキャップピストン41aを備えるシリンダキャップ41を用いるものである。シリンダキャップ41はシリンダ14に対して回転され、シリンダ14の側面上部に設けられたキャップロック部32でロックされることによりシリンダ14上部に装着される構成になっている。
【0014】シリンダキャップ41の裏側で袋詰冷菓17に対向する部分には、中央にキャップピストン41aが設けられると共にキャップピストン41aの周りに下方に向けて突出した環状のキャップボディ41bが設けられており、これらキャップピストン41a及びキャップボディ41bの下面により凹部41cが形成されている。図3(a)に示されるように、キャップピストン41aはシリンダキャップ41のシリンダ14への装着時にはキャップボディ41b内に収納されている。また、キャップボディ41bはその下面が下方に向かうほど拡径するような円錐面になっている。この円錐面はシリンダキャップ41がシリンダ14に装着された際に袋詰冷菓17の取出し口18の付け根、すなわち、フランジ部18aと袋23との接合部分の上方に位置するように形成されている。
【0015】また、キャップピストン41aはキャップボディ41bに対して摺動自在に設けられている。キャップピストン41aには図示しないポンプの吐出側の配管に接続された加圧ホース42が上方から引き込まれており、図3(b)に示されるように、冷菓の注出時にはポンプが作動してシリンダ14内に設けられた図示しないピストンの下部だけでなくキャップピストン41aの上部にもブラインが圧送され、これによりシリンダ14内のピストンの上昇と共にキャップピストン41aが下降するようになっている。一方、ポンプが逆転されてブラインが排出されると、キャップピストン41aは上昇してキャップボディ41b内に収納される。ここで、ピストン41の外周部には第1のOリング43が嵌め込まれており、これによりピストン41がブラインの漏出を防止しつつキャップボディ41bの内壁面に密着しながら上下方向に摺動し得るように構成されている。また、キャップボディ41bの上面にはブラインの漏出を防止するための第2のOリング44が嵌め込まれている。
【0016】シリンダ14の上部にシリンダキャップ41を装着すると、袋詰冷菓17の取出し口18の付け根上部はシリンダキャップ41の裏面に設けられたキャップボディ41bの円錐面に沿って凹部41cの内側に向かって導かれて収納されるため、実施の形態1と同様に、フランジ部18aの形状にかかわらず取出し口18の付け根上部を一定の収納状態にすることができ、これにより袋詰冷菓17の袋23の破損を防止しながらシリンダキャップ41をシリンダ14に容易に装着することができる。さらに、実施の形態2では、冷菓の注出動作時に加圧ホース42からキャップピストン41aの上部にブラインが圧送され、キャップピストン41aが上方から袋詰冷菓17を加圧するので、これにより袋詰冷菓17を上下から加圧することができ、シリンダ14内のピストンが上死点位置に到達したときの袋詰冷菓17の残留量を少なくすることができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、シリンダキャップは袋詰冷菓に対向する面にその周縁部が下方に突出した凹部を有し、シリンダキャップをシリンダに装着したときに袋詰冷菓の取出し口の付け根上部がこの凹部の内側に導かれて収納されるようにしたので、袋詰冷菓の袋の破損を防止しながらシリンダキャップをシリンダに容易に装着することができるようになった。
【出願人】 【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16
【出願日】 平成13年12月28日(2001.12.28)
【代理人】 【識別番号】100057874
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
【公開番号】 特開2003−189797(P2003−189797A)
【公開日】 平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願番号】 特願2001−399849(P2001−399849)