| 【発明の名称】 |
チョコレートクラムフレーバの操作方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】カール エリク ハンセン
【氏名】クリストファー バドウィグ
【氏名】スニル コフハール
【氏名】マルセル アレクサンドル ジュイユラ
【氏名】ユアン アームストロング
【氏名】ディートマール ジーヴァート
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| 【要約】 |
【課題】本願は1つ以上のクラム成分を処理してフレーバを増強し、クラムを製造することから成る、チョコレートクラムのフレーバを操作する方法に関し、チョコレートクラムのフレーバ増強を目的とする。
【解決手段】1つ以上のクラム成分をプロテアーゼ処理あるいは、乳またはたんぱく質加水分解物により処理し、クラム製造中に成分時間、反応温度、または水分含量を変えることによりフレーバを増強する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 チョコレートクラムのフレーバの操作方法であって、1つ以上のクラム成分を処理してフレーバを増強し、次に該クラム成分を反応させてクラムを製造することから成る、上記方法。 【請求項2】 チョコレートクラムから製造したミルクまたはホワイトチョコレートのフレーバの操作方法であって、1つ以上のクラム成分を処理してフレーバを増強し、該クラム成分を反応させてクラムを製造し、次いで有効量のクラムに他のチョコレート成分を添加してチョコレートを製造することから成る、上記方法。 【請求項3】 1つ以上のクラム成分をプロテアーゼ、または乳またはタン白加水分解物により処理し、またはクラム製造中反応時間、反応温度、または水分含量を変えることによりフレーバを増強する、請求項1記載の方法。 【請求項4】 酸処理に続いて、プロテアーゼ処理を行なう、請求項3記載の方法。 【請求項5】 使用するクラム成分はココアリカーである、請求項3記載の方法。 【請求項6】 ココアリカーは使用前完全にまたは部分脱脂する、請求項5記載の方法。 【請求項7】 フレーバの増強改変は、15〜70重量%の乳固体、3〜75重量%の糖、および0.1〜10重量%の乳または植物タン白加水分解物を混合加熱して、クラムを製造することにより得る、請求項1記載の方法。 【請求項8】 乳または植物タン白加水分解物は粉乳、カゼイン、ホエイ、大豆、小麦、綿、落花生、米またはエンドウ豆タン白から製造する、請求項7記載の方法。 【請求項9】 該方法はさらにココア固体の添加を含む、請求項7記載の方法。 【請求項10】 他のチョコレート成分に添加するクラム量はチョコレート重量基準で5〜40重量%である、請求項2記載の方法。 【請求項11】 通例のチョコレートクラムに比し増強されたフレーバを有するチョコレートクラム。 【請求項12】 通例のチョコレートクラムに比し増強された麦芽、カラメル、ココア、焼けた、またはチーズ様ノートを有する、請求項11記載のチョコレートクラム。 【請求項13】 通例のチョコレートクラムに比し固体相ミクロ−抽出揮発物分析により測定してストレッカ−アルデヒドの増加量を有する、請求項11記載のチョコレートクラム。 【請求項14】 チョコレート重量基準で5〜40重量%のクラムを含むミルクまたはホワイトチョコレート。 【請求項15】 チョコレートクラムのフレーバはミルクまたはホワイトチョコレートの製造に対し請求項1により操作する、チョコレートクラムの使用。 【請求項16】 ミルクまたはホワイトチョコレートを製造するために請求項1により操作した長所、方法、処方および成分起源を別個に特定の望ましいフレーバを有するミルクまたはホワイトチョコレートの利点を供するために、チョコレートクラムのフレーバの使用。 【請求項17】 チョコレートクラムから製造したミルクまたはホワイトチョコレートの製造方法であって、1つ以上のクラム成分を処理してフレーバを増強し、クラム成分を反応させてクラムを製造し、次に有効量のクラムに他のチョコレート成分を添加してミルクまたはホワイトチョコレートを製造して別個に長所、方法、処方および成分起源の特別の望むフレーバを有するミルクまたはホワイトチョコレートの利点を供することからなる、上記製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はチョコレートクラムフレーバの操作方法およびこのようなクラムを使用するチョコレートの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】チョコレートの製造方法は「インダストリアル・チョコレート・マヌファクチャー・アンド・ユース」、エス・ティ・ベケット編集(第3版、1999、ブラックウエル サイエンス)に記載される。 【0003】チョコレートは一般に糖およびカカオ脂をココアリカーまたはココアニブと混合し、次いで精製し、コンチングしついでテンパリングすることにより得られる。ミルクチョコレートは乳を添加すること以外同様の方法で製造される。ホワイトチョコレートはココアリカーを添加しないことを除いてミルクチョコレートと同様の方法で製造される。ミルクチョコレートの1つの伝統的製造方法(乾式方法)は粉乳をココアリカーまたはココアニブ、糖およびカカオ脂と混合し、次いで精製し、コンチングし、そしてテンパリングすることによる。ホワイトチョコレートはココアリカーおよびココアニブを使用しないこと以外ミルクチョコレートの上記製造方法と同様の方法で製造できる。ミルクまたはホワイトチョコレートの別の伝統的製造方法(湿式方法)はチョコレートクラムを使用するものである。 【0004】チョコレートクラムの製造は液乳または濃縮乳を糖と一緒に、ココアリカーを含みまたは含まずに、濃縮および乾燥して1〜2%の水分を有する安定なクラム粉末を得る数工程を含む(ミニフィ1974、マニュファクチャリング・コンフェクショナー4月:19〜26;ブーマン−チンメルマンズおよびジーベンガ1995、マヌファクチャリング・コンフェクショナー、6月:74〜79)。生成したチョコレートクラムはミルクまたはホワイトチョコレートの製造において中間製品として使用される。チョコレートクラムを使用するチョコレートの製造はクラムをカカオ脂またはココアリカーのような他のチョコレート成分と混合し、次いで精製し、コンチングし、テンパリングすることを含む。ミルクチョコレートはココアリカーを含有するクラムから製造されるが、ホワイトチョコレートはココアリカーを含有しないクラムから製造される。チョコレートクラムは一般に最終ミルクまたはホワイトチョコレートの成分の大部分、例えば約50〜約80重量%を形成する。 【0005】任意には、カカオ脂は一部または全部を直接カカオ脂代替物または他の物質、ステアリン、ココナツ油、パーム油、バターまたは任意のその混合物と代替することができ、これはクラムに添加する場合、一般にコンパウンドまたはアイスクリーム被覆物を意味するチョコレート物質となる。本発明では、カカオ脂から製造したチョコレートは標準チョコレートを意味し、「チョコレート」の用語は標準チョコレートのみでなく、またコンパウンドまたはアイスクリーム被覆物をも含む。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明はチョコレートクラムのフレーバおよびクラムから製造したチョコレートのフレーバの操作に関する。クラムはチョコレートに異るフレーバノートを与える。これらは乾燥方法からの加熱フレーバまたは乳を処理することにより得られる「牛様」フレーバである。しかし、クラム加工はチョコレート製造に別の工程を付加するので、そのコストに加えられる。本発明はクラムフレーバを強化できるので、少量のクラムが最終製品に必要である。 【0007】出願人らは意外なことに、フレーバの増強に1つ以上のクラム成分を処理することにより、例えば一層強いフレーバをそこに加えることによりクラムのフレーバを操作することができ、これは有効量で他のチョコレート成分に添加することによりミルクまたはホワイトチョコレートのフレーバを順次操作するために使用できることを見出した。さらに、一層強いフレーバをクラムに付与する場合、クラムは他のチョコレート成分に少量で、例えば40重量%未満、好ましくは20重量%未満の量で添加できる。 【0008】 【課題を解決するための手段】従って、本発明はチョコレートクラムのフレーバの操作方法を供し、この方法はフレーバを増強するために1つ以上のクラム成分を処理し、次にクラム成分を反応させてクラムを製造することを含む。 【0009】本発明はチョコレートクラムから製造したミルクまたはホワイトチョコレートのフレーバを操作する方法も供し、この方法はフレーバを増強するために1つ以上のクラム成分を処理し、クラム成分を反応させてクラムを製造し、次に有効量のクラムに他のチョコレート成分を添加してチョコレートを製造することを含む。 【0010】本発明の第1態様では、1つ以上のクラム成分のフレーバは、1つ以上のクラム成分をプロテアーゼにより処理し、またはクラム製造中の反応時間、反応温度または水分含量を変えることにより増強できる。有利には、プロテアーゼ処理は酸処理により先導できる。 【0011】麦芽クラムフレーバはココアリカーを酸処理し、次にプロテアーゼ処理し、他のクラム成分と処理したココアリカーからクラムを製造することにより得ることができる。麦芽フレーバ属性を有するチョコレートはこうして製造した有効量のチョコレートクラムを他のチョコレート成分と一緒に加工することにより製造できる。ココアリカーは発酵または未発酵でよい。 【0012】ココアリカーの酸処理は内因性酵素系を活性化し、そしてココアの内因性プロテアーゼを利用するためにイン−ビトロ発酵工程として行なわれる。続くプロテアーゼ処理は高度の加水分解(DH)および高量の反応遊離アミノ酸およびペプチドを得るために適用される。この処理はチョコレートフレーバの反応中フレーバ前駆体プールを増加するために使用される。この方法により製造したココア加水分解物はクラム加工で成分として使用できる。ココアリカー加水分解物は単独または他の成分またはアミンフレーバ前駆体源としてアミノ酸、ペプチドまたは糖のようなフレーバ前駆体と一緒に使用できる。 【0013】ココアリカーは使用前完全に、または部分脱脂することができる。このような完全または部分脱脂ココアリカーの使用はフレーバ反応方法中のベース成分として各種ココア物質の使用に融通性をもつことができる。好ましくは、酸処理は未発酵ココアリカーのpHを約2〜5、もっとも好ましくはpH4に下げることを含む。好ましくは、酢酸、クエン酸またはリン酸は約0.01〜約1.0Mの濃度で使用される。プロテアーゼ処理はエンドプロテアーゼおよび/またはエキソプロテアーゼと未発酵ココアリカー混合物の発酵を含む。好ましくは、ココアの乾燥重量基準で0.1〜5%のプロテアーゼが使用される。もっとも好ましくは、ココアは50℃で6時間0.1M酢酸でインキュベーションし、次いでココアの乾燥重量基準で2%のプロテアーゼにより50℃で18時間処理する。酸およびプロテアーゼ処理の双方の処理時間は1〜48時間が好ましい。 【0014】処理したココアリカーはチョコレートクラムの製造に使用できる。チョコレートクラムの製造はEP99200416号明細書に記載される。処理したココアリカーを使用するチョコレートクラムはコンパウンドチョコレート、アイスクリーム被覆物、および他の食品、デザートおよび飲料の製造に使用できる。 【0015】本発明の第2態様では、チョコレートクラムのフレーバの強さおよびプロフィルの改変は15〜70重量%の乳固体、10〜75重量%の糖および0.1〜10重量%の乳または植物タン白加水分解物を混合し、加熱することにより得ることができる。乳または植物タン白加水分解物は粉乳、カゼイン、ホエイ、大豆、小麦、棉、落花生、米またはエンドウ豆タン白から製造できる。増強され、または異るフレーバ属性を有するホワイトチョコレートはこうして製造したチョコレートクラムを通例量で他のチョコレート成分と加工することにより製造できる。 【0016】本方法はチョコレートフレーバ反応におけるメイラード反応に対し乳および植物タン白加水分解物を使用して遊離アミノ酸およびペプチドのプールを生成することを含む。通常クラムの製造中有意に減少しない大過剰のラクトースがあるが、遊離アミノ酸/ペプチドの消費は高度の加水分解(DH)を受けた乳または植物タン白の添加により増加する場合、一層多いラクトースの消費も認められる。このような遊離アミノ酸およびペプチドの消費の増加は生成するチョコレートクラムのフレーバプロフィルを変える。 【0017】該方法はさらにココア固体の添加を含むことができる。好ましくは、タン白加水分解物と、ココア固体、糖、乳固体との比率は1:2:3:9である。乳または植物タン白加水分解物は粉乳、カゼイン、ホエイ、大豆、小麦、綿、落花生、米またはエンドウ豆タン白から製造できる。好ましくは約2〜約7重量%の乳または植物タン白加水分解物は使用できる。粉乳は脱脂粉乳またはカラメル化粉乳である。 【0018】チーズ様、苦味または香しさのようないくつかの異臭はタン白の加水分解により発生できる。しかし、大部分の異臭はタン白混合物が精製されなかった場合、タン白混合物そのものから来る。従ってフレーバ中性の出発物質により出発し、または使用前タン白を精製することが重要である。このようなフレーバ中性の出発物質は大豆単離物およびカゼインを含む。特に異る加水分解度(DH)のカゼインおよび大豆加水分解物を使用する場合遊離アミノ酸消費の50倍までの増加を達成できる。しかし、他のタン白加水分解物、例えば粉乳、ホエイ、小麦、綿、落花生、米またはエンドウ豆タン白加水分解物なども使用できる。カラメル化ノートおよび強いフレーバ増強を導入するために、タン白加水分解物はカラメル化粉乳と組合せて使用できる。 【0019】本発明のそれ以上の特徴によれば、本発明の第2態様による方法により得ることができる増強されたフレーバ特性を有するチョコレートクラムが供される。好ましくはチョコレートクラムは1:1.5〜1:3比の乳固体:糖およびココア固体混合物を混合物重量で0〜約25重量%、好ましくは約10〜約15重量%を含む。 【0020】本発明の別の特徴によれば、ホワイトまたはミルクチョコレートの製造方法が供され、この方法はチョコレートクラムと他のチョコレート成分とを一緒に加工してチョコレートを生成することを含み、この場合チョコレートクラムは本発明の第2特徴による方法により製造する。本発明のそれ以上の特徴によれば、本発明の第2特徴による方法により得ることができる修正フレーバ特性を有するチョコレート製品が供される。 【0021】乳固体は例えば、全粉乳、ホエイタン白または低脂肪乳固体を含むことができる。低脂肪乳固体は好ましくは5重量%未満の脂肪、一層好ましくは2重量%未満の脂肪を含有し、もっとも好ましくは脱脂粉乳、またはその成分または再組合せ固体である。乳量は混合物の全重量基準で約20〜約70%、好ましくは約30〜約65重量%でよい。 【0022】使用糖は好ましくは結晶である乾燥粉末形またはスラリー形である。使用糖は例えば、シュクロース、グルコース、デキストロース、ラクトース、マルトース、マルトースシロップ、麦芽抽出物、フラクトース、転化糖、固体コーンシロップ、ラムノース、フコースまたは糖代替物、例えばソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトールのポリオール、ポリデキストロースなどまたはその混合物でよい。好ましくは、使用糖はシュクロース単独であるが、望む場合1つ以上の他の糖は糖全重量基準で25重量%までの量でシュクロースと一緒に使用できる。望む場合、低カロリー甘味料は糖の部分として使用できる。糖量は混合物の全重量基準で約10〜約75%、好ましくは約20〜約60重量%でよい。 【0023】方法はココア固体を含まずに行なう場合、ホワイトクラムが得られる。方法はココア固体の存在で行なう場合、ココア固体はココアリカー、ココア粉末、カカオ脂、またはカカオ脂同等物または代替物のような植物脂肪であるカカオ脂別物形でよい。本発明方法で使用するココア固体量は混合物全重量基準で約3〜約20重量%、好ましくは約5〜約15重量%でよい。本発明方法で使用する水量は混合物全重量基準で0.5〜15%でよく、好ましくは1.5〜8重量%である。 【0024】フレーバ前駆体の消費およびその後のフレーバ変化は高度の加水分解物を使用することによりおよび/または反応時間を増加することにより増加できる。本発明は上記レシピおよび方法に限定されるものではなく、異る温度、異る水分含量、異る脂肪含量、異るpHおよび異る加工装置(例えば、剪断力、押出し)のような他の条件下でクラム加工におけるタン白加水分解物の使用を網羅する。 【0025】本発明で使用する「チョコレートクラム」とはいくらか、またはすべてのココア固体がカカオ脂代替物により代替され、または糖代替物またはカロブまたは大豆タン白単離物のような成分を含有するコンパウンド被覆物または代替チョコレートを製造できるクラムを含むものであることを理解すべきである。コンパウンド被覆物は当業者には周知である(チョコレート、ココア、アンドコンフェクショナリ、3版、1989、ベルナード・ダブリュ・ミニフィ:AVI、165〜182頁参照)。 【0026】本発明はグローバルフレーバ、利点利用の最高化、コストの低減、レシピの柔軟性を伴なうチョコレート製品の開発および地方の消費者が好む特定のフレーバを有する製品の開発を行なう。クラムは他のチョコレート成分に通例量で添加できる。しかし、本発明方法により製造したクラムは強いフレーバを有し、有利には、チョコレートの製造に通常必要な量より少量で、例えばチョコレート重量基準で5〜40%、好ましくは10〜15重量%で他のチョコレート成分と配合できる。クラムを通常量より少量で使用する場合、クラムを添加する残りのチョコレート成分は、比例的に増加した量の粉乳、糖およびミルクチョコレートではココアを含有する。通常量より少量のクラムの使用は商業的に非常に有利である。 【0027】クラムの製造は高資本コストの装置を使う必要がある。従って、クラム必要量の低減はクラムフレーバ付与チョコレートを一層有利なコストで製造できることを意味する。 【0028】チョコレートのクラム成分の一部又は全部を乳固体およびバター油で置換すると、チョコレートの遊離脂肪含量を増加することになる。これは同じ流動性を保有する一方で、チョコレートの脂肪含量の全体的低減を見込む。これは成分コストの節約となる。 【0029】クラムは季節的製品である。チョコレートのクラムのいくらかを代替する能力を有することは、クラムの入手性から或る程度チョコレートの製造を遠ざける。これは少量のクラムの貯蔵はクラムの低い製造期間中チョコレートの製造を継続するために必要であることを意味する。 【0030】 【実施例】次例は本発明をさらに説明する。 例1:チョコレートクラムの製造に酵素処理したココアリカーの使用(a)西アフリカアメロナドカカオ豆を0〜7日発酵させた。発酵および未発酵豆は日乾し、手で剥皮した。ココアニブはサンヨーOMTオーブンMK11で送風循環して130℃で45分焙煎した。未焙煎または焙煎ニブはIKA M20実験室ミルで2分粉砕し、次いでExact 3本ロールミルを2回通した。リカーの粒度はレーザー散乱(Malvern)により測定した。この処理により平均粒度は20μmであった。カカオの脱脂はIKA M20実験室ミルで冷却下で数秒粉砕し、次いで0.8mmの篩を通したカカオ物質で行なった。カカオ(20g)は最低6時間200mlヘキサンによる還流下で反応させた。この処理により50%の乾燥重量を除いた。発酵、未焙煎リカーおよび発酵、焙煎リカーも調製した。ココアリカーサスペンジョンは90℃で酵素発酵後、10分酵素失活および殺菌処理した。水分は真空下または真空にせずに70〜80℃でリカーを発酵除去した。 (b)対照比較試料として、チョコレートクラムは次の成分、131gの脱脂粉乳、44gの糖、および26gのココアリカーを使用して、酵素処理しない上記ココアリカー(a)から製造した。ココアリカーは50℃で溶融させた。糖および脱脂粉乳を添加し、混合物はWinkworth Z−ブレードミキサーで90℃、100rpmでインキュベートした。水(6%)を2分間滴下して加え、一般的クラムフレーバを生成する成分の反応は90℃で15分行なった。反応後、クラム粉末はミキサーから取出し、室温に冷却した。クラム粉末の官能評価は65℃に加熱した水を添加し、30gのクラム粉末と混合して行なった。ビーカーのペースト混合物はふたをし、環境温度で30分後ペーストの試験を行なった。同じ6〜9人のパネルはすべての試料を試験した。1(低)〜10(高)の点数はココア、乳、麦芽、ビスケット、カラメル、焼け、甘味および苦味の属性に対し規定された。 (c)次の酵素を本例に使用した。i)Flavourzyme 1000L:真菌エンド−およびエキソプロテアーゼ混合物(pH範囲4〜8)、ii)Promod 192:真菌アミノ−およびカルボキシ−ペプチダーゼ混合物(pH範囲4〜6)、およびiii)Promod:真菌カルボキシ−ペプチダーゼ(pH範囲5〜9)。酵素は水(50℃)に溶解し、次に上記(a)のように製造した溶融ココアリカーに添加した。粘度により、水循環のジャケットを有する振盪フラスコ、ガラス反応器または油循環のジャケットを有するWinkworth laboratory Z−bladeミキサーで反応を行なった。酵素処理したリカーのフレーバ変化を試験するために、カナフ(canach)(50%糖、50%リカー)を酵素処理リカーから調製した。カナフ試料は官能評価により評価した。次の加水分解反応を行なった:長い(24時間)自己分解:0.1M酢酸、pH4.0、50℃、短かい(6時間)自己分解:0.1M酢酸、pH4.0、50℃、長い(24時間)加水分解:0.1M酢酸、pH4.0、6時間、次に2%Flavourzyme 18時間、短かい(6時間)加水分解:0.1M酢酸、pH4.0、3時間、次に2%Flavourzyme 3時間。 未発酵出発物質と比較して、すべての処理試料で収斂性、未発酵、未熟および豆様ノートの強い減少があった。これはココアフレーバの強さの増加により達成された。酢酸単独を使用する自己分解は6時間および24時間の自己分解後穀類、焙煎および果実様のような広範囲のフレーバを生成した。酵素加水分解と組合せた自己分解はさらに明確な属性を生成した。特に麦芽ノートは酵素加水分解液に見出された。 (d)上記(c)で製造した酵素処理ココアリカーを使用してクラムを製造した。クラムは未発酵/未焙煎および発酵/焙煎豆からの酵素処理リカーを使用して製造した。未発酵/未焙煎豆からの酵素処理リカーは乾燥し、直接クラム反応またはクラムに使用前の焙煎リカーに添加した。発酵/焙煎豆からの酵素処理ココアリカーは乾燥せず、直接クラム反応に添加して9および6.4%の最終水分を得た。クラム混合物中への含水添加は乾燥中揮発物の損失を排除するために行なった。生成クラム試料は(b)により西アフリカ対照ココアリカー(発酵および焙煎)により製造したクラムと同様の官能プロフィルとなった。これらの試験から、主要な異るフレーバを導入せずにクラムは酵素処理ココアリカーから製造できると結論できる。麦芽ノートはすべての処理、特にクラム反応前にリカー焙煎を含むことにより増強された。こうして、ココアリカーの酵素処理はチョコレートクラム反応におけるフレーバ増強および分化に使用できる。 【0031】例2:カゼイン加水分解物を使用するチョコレートクラムの製造チョコレートクラムは次の成分、117.7gの脱脂粉乳、43.6gのシュクロース、25.5gのココアリカーおよび28〜56.9%の異る加水分解度(表1参照)を有するカゼイン加水分解物およびカゼインを使用して製造した。ココアリカーは50℃で溶融した。糖および脱脂粉乳を添加し、インキュベーションミックスはWinkworth Z−bladeミキサーで90℃、100rpmで混合した。水(5%)を2分間で滴下して加え、一般的クラムフレーバを形成する成分の反応は90℃で15分行なった。反応後、クラム粉末はミキサーから取出し、室温に冷却した。水分は熱重量分析原理で作動するハロゲン水分分析器により分析した。クラム粉末の官能評価は65℃に加熱した水を添加し、30gのクラム粉末と混合することにより行なった。ビーカーのペースト混合物はふたをし、ペーストは環境温度で30分後に味見した。同じ6人によるパネルはすべての試料を試験し、結果は表1(対照クラム)に示す。生成クラムの官能評価は次に行なった。
カゼイン加水分解物はクラムに麦芽フレーバ属性を増加した。この増加は最高DH(56%)の加水分解物でもっとも顕著であり、アロマ強さは対照クラムの3.0から2回の反復試験でクラム試料の5.8に増加する。より短かい加水分解により得たカゼイン加水分解物では麦芽フレーバ属性の増強は一層低くなった。従って、遊離アミノ酸プールの主な増加のみが強い麦芽フレーバを増強する。未加水分解カゼインにより製造した対照試料では麦芽フレーバの増加は得られなかった。ココアおよびカラメルノートはいくつかのクラム試料で増強され、苦味およびチーズ様ノートの増加はカゼイン加水分解物により製造された数個の試料で検知された。 【0032】例3 大豆加水分解物を使用するチョコレートクラムの製造チョコレートクラムは例2におけるように製造したが、カゼイン加水分解物は大豆加水分解物に置換した。大豆加水分解物(30分、1時間および2時間)はフレーバプロフィルのごく僅かな修正となったが、24時間加水分解物から製造したクラムは麦芽フレーバおよび酸、スパイス様、酸敗およびチーズ様のような他のフレーバの増加を示した。例2〜3による乳または植物タン白加水分解物を使用して製造したチョコレートクラムの揮発物分析を次に行なった。乳またはタン白加水分解物により脱脂粉乳タン白(SMP)の10%を置換して製造したクラムは固体−相ミクロ−抽出(SPME)揮発物分析を行なった。ストレッカーアルデヒドの有意の増加が見出された。例えば、10倍までの増加はそれぞれバリン、イソロイシンおよびロイシンから2−メチルプロパナール、2−メチルブタナールおよび3−メチルブタナールの量に見出された。揮発物分析は大豆およびカゼイン/SMP加水分解により製造したクラムに対しても行なった。特に、SMP加水分解物により製造した試料は高量のイソ吉草酸を含有した。これはこの試料に認められた「汗のような」強いフレーバを説明できる。しかし、カゼイン加水分解物により製造した試料は低量のイソ酪酸およびイソ吉草酸を含有した。従ってこれらのクラム試量の低量のこのようなフレーバは比較的低量のこれらの化合物に関連できる。こうして、カゼインおよび大豆加水分解物は最低の異臭の強さと麦芽フレーバの最高の増強を示した。クラム反応におけるタン白加水分解物の使用はアミンフレーバの消費を強く増加する。異る加水分解度(DH)のカゼインおよび大豆加水分解物を使用し、クラム反応時間を増加することにより、50倍までの遊離アミノ酸消費の増加が達成できる。こうして、反応時間の増加は生成クラムのフレーバプロフィルを変えることもできる。 【0033】例4 カラメル化粉乳およびカゼイン加水分解物を使用するクラムの製造クラム試料はそこで使用する脱脂粉乳の代りにカラメル化粉乳(フェリックスコッホオフェンバッハ、ドイツからのMilchkaramel−pulverFK30)を使用して例2により製造した。これはカラメルノートを2から7に強く増加した。カゼイン加水分解物およびカラメル化粉乳の双方を使用して製造したクラムは、生成クラムの一層増強された麦芽ノートを生成した。 【0034】例5 ホワイトチョコレートの製造例2〜4により製造したクラム試料は官能評価に対し10%量でホワイトモデルチョコレートに添加した。クラム無添加のホワイトチョコレートには次の対照属性点数、甘味5、乳5、バター3、他の属性0を与えた。製造例2により製造した対照クラムの添加はカラメルおよびココアノートを僅かに増加した。カゼイン加水分解物により製造したクラムを有するホワイトチョコレートは麦芽およびカラメル属性の強い増加を生じた。カラメル化粉乳により製造したクラムを有するホワイトチョコレートはカラメルノートを2から7に強く増加した。カゼイン加水分解物およびカラメル化粉乳の双方により製造したクラムを有するホワイトチョコレートは一層増強された麦芽ノートを生成した。従って、タン白加水分解物は異る原料と組合せて使用してチョコレート製造に使用する場合広範囲の各種属性を生成するクラム粉末を製造することができる。 【0035】例6 ミルクチョコレートの製造例2により製造したクラム試料は適量の粉乳、糖およびココアリカーを含むミルクチョコレート成分に15%量で添加してすぐれた麦芽およびカラメルノートを有するミルクチョコレートを得た。
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| 【出願人】 |
【識別番号】590002013 【氏名又は名称】ソシエテ デ プロデユイ ネツスル ソシエテ アノニム
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| 【出願日】 |
平成14年10月29日(2002.10.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066692 【弁理士】 【氏名又は名称】浅村 皓 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−180253(P2003−180253A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2002−351790(P2002−351790) |
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