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【発明の名称】 製茶FAシステム
【発明者】 【氏名】三森孝
【住所又は居所】静岡県榛原郡金谷町牛尾869−1 株式会社寺田製作所内

【氏名】一ノ宮正光
【住所又は居所】静岡県榛原郡金谷町牛尾869−1 株式会社寺田製作所内

【要約】 【課題】本発明は、自動記録出来なかった製茶製造情報も自動記録された製茶データと対応した形で参照し、より詳細な製茶製造情報として活用し、また、製茶製造の再設定を行う際、製茶製造情報の忘れがない製茶製造をする製茶FAシステムを提供することを課題としている。

【解決手段】製茶プラントの各製茶機をそれぞれ制御する制御手段と、各制御手段を管理する管理手段と、任意のデータを制御手段と管理手段の間を電子信号により通信する通信手段と、管理状況を表示する表示手段とより構成する製茶FAシステムにおいて、各製茶機をそれぞれ制御する制御手段で制御しない製茶製造情報を、入力手段により手動入力し、管理手段に記録する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 製茶プラントの各製茶機をそれぞれ制御する制御手段と、各制御手段を管理する管理手段と、任意のデータを制御手段と管理手段の間を電子信号により通信する通信手段と、管理状況を表示する表示手段とより構成する製茶FAシステムにおいて、各製茶機をそれぞれ制御する制御手段で制御しない製茶製造情報を、入力手段により手動入力し、管理手段に記録することを特徴とする製茶FAシステム。
【請求項2】 表示手段のメイン画面で、手動入力したい製茶機を選択し、手動入力画面を表示させて、製茶製造情報を入力手段により手動入力し、該製茶機の電子信号により通信されているデータに対応させて、管理手段に記録することを特徴とする請求項1記載の製茶FAシステム。
【請求項3】 過去の記録データを参照する場合、管理手段に自動記録されたデータに対応して、自動記録されたデータと共に、手動入力した製茶製造情報を表示手段で表示することを特徴とする請求項1または2記載の製茶FAシステム。
【請求項4】 手動入力された製茶製造情報の履歴を表示手段で表示することを特徴とする請求項1、2または3記載の製茶FAシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製茶プラントに備えられている製茶機を制御し、管理する製茶FAシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各製茶機にはそれぞれ制御手段が設けられ、熱風量、熱風温度、撹拌回転数などの運転を制御していた。近年では製茶プラント全体を管理する製茶FAシステムが開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】製茶FAシステムは、製茶プラントを統括して管理し、各製茶機をそれぞれ制御する制御手段から送られてくるデータを記録、分析したり、制御手段の製茶製造情報を遠隔で操作し、製茶プラントに従事する作業者の負担軽減を目的とするものである。製茶データの記録は、今後の製茶データとして活用する場合があるが、各制御手段から送られてくる熱風量、熱風温度、撹拌回転数などといったデータ以外に、葉ざらいや揉手の揉胴底との間隔、揉手のバネ圧など、製茶に重要な製茶製造情報でありながら、製茶FAシステムに自動記録できない項目も多い。製茶の出来が悪く、製茶製造途中で、揉手のバネ圧等いろいろの製茶条件を変えた場合、又、製茶製造途中で、生葉を保管している茶生葉管理装置が替り、保管している生葉の水分状態が変わって、製茶製造方法が変わった場合、これらの製茶製造情報は別途メモを取るなどして別な記録形態に頼るしかなかった。本発明は、自動記録出来なかった製茶製造情報も自動記録された製茶データと対応した形で参照し、より詳細な製茶製造情報として活用し、また、製茶製造の再設定を行う際、製茶製造情報の忘れがない製茶製造をする製茶FAシステムを提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような課題を解決するため、第1の手段では、製茶プラントの各製茶機をそれぞれ制御する制御手段と、各制御手段を管理する管理手段と、任意のデータを制御手段と管理手段の間を電子信号により通信する通信手段と、管理状況を表示する表示手段とより構成する製茶FAシステムにおいて、各製茶機をそれぞれ制御する制御手段で制御しない製茶製造情報を、入力手段により手動入力し、管理手段に記録する。第2の手段では、第1の手段において、表示手段のメイン画面で、手動入力したい製茶機を選択し、手動入力画面を表示させて、製茶製造情報を入力手段により手動入力し、該製茶機の電子信号により通信されているデータに対応させて、管理手段に記録する。第3の手段では、第1又は2の手段において、過去の記録データを参照する場合、管理手段に自動記録されたデータに対応して、自動記録されたデータと共に、手動入力した製茶製造情報を表示手段で表示する。第4の手段では、第1、2又は3の手段において、手動入力された製茶製造情報の履歴を表示手段で表示する。
【0005】
【発明の実施の形態】図1に製茶FAシステムの概念図を示す。製茶工場には、多数の製茶機(蒸機1A、1B、葉打機2、粗揉機3、4A、4B、揉捻機5A、5B、背面中揉機6、中揉機7A、7B、搬送装置8)が備えられている。これらの製茶機1〜8には、それぞれ制御手段(制御盤11A〜18)が設けられており、様々な設定、制御を可能としている。製茶FAシステムでは、これらの各制御盤11A〜18を通信手段(通信線21)でつなぎ、管理手段(コンピュータ22)で管理し、その内容を表示手段(ディスプレイ23)で表示する。この通信は双方向可能であり、各制御盤11A〜18で設定した内容がコンピュータ22へ送られ、コンピュータ22で変更した内容を各制御盤11A〜18へ転送して変更することが出来る(通信が制御手段から管理手段の一方向でも本発明を実施する為の支障はないので、一方向でも良い)。このコンピュータ22及びディスプレイ23は、製茶工場の一角の部屋に設けられていることが多い。
【0006】図2は、蒸機1A〜中揉機7B、搬送装置8を配した製茶工場の製茶FAシステムにおける表示手段のメイン画面であり、これは、製茶工場の配置と同様の配置である。製茶工場には、この他に茶生葉を保管する茶生葉管理装置を配した生葉室や乾燥機以降の選別や混合、袋詰等を行なう工程などもあるが、本実施例では、蒸熱〜中揉の中火茶製造工程のみを説明する。この製茶機の配置は、製茶工場によって様々であり、製茶工場のスペース、製茶機の大きさ、台数などによって異なるので、この限りではない。
【0007】蒸機1A、1Bでは、ボイラ27より蒸気を供給し、生葉給葉機28から定量ずつ供給された茶生葉を蒸熱処理する。その後、蒸葉処理機29で表面水分を除去し、葉打機2、第1粗揉機3、第2粗揉機4A、4Bで揉乾処理を行なう。蒸機1A、1B、葉打機2は連続式だが、製茶機1杯分の茶葉を計量器10で計量し、第1粗揉機3以降は回分式となる。この製茶機1杯分を昔の製茶道具より焙炉(ほいろ)と呼ぶ。次に、揉捻機5A、5Bで茶葉の内部水分を揉み出し、背面中揉機6、中揉機7A、7Bで再度揉乾処理を行ない、これらの製茶機間の搬送は搬送装置8で行なう。その後、精揉機(図示しない)で整形処理を行なうが、本実施例では省略する。
【0008】この中で、生葉給葉機28、蒸機1A、1B、蒸葉処理機29、葉打機2、第1粗揉機3、第2粗揉機4A、揉捻機5B、中揉機7B、一部の搬送装置8、25が塗りつぶしてあり、これは茶葉が製茶機内に入っていることを示していて、カラーの表示画面では緑色とする。その他の塗りつぶしていない第2粗揉機4B、揉捻機5A、背面中揉機6、中揉機7A、一部の搬送装置8は、製茶機内に茶葉が入っていないことを示している。また、第2粗揉機4B、揉捻機5A、中揉機7Bの上に表示されている矢印は、次に茶葉を投入する製茶機を明示している。本実施例では第2粗揉機4A、揉捻機5Bが使用中なので、次に第2粗揉機4B、揉捻機5Aへ投入するのは当然に思えるが、振り分ける両方の製茶機が使用されていない場合や反対に両方使用されている場合は、どちらへ投入するのかわかりにくく、このように矢印を表示させると一目瞭然である。中揉機7Bの矢印は、塗りつぶされているが、これは中揉機7Bへ投入中であることを示している。
【0009】各製茶機内で加工している茶葉の情報31〜34を各製茶機1A〜7Bの図の上に示す。ここには、焙炉番号(1杯目、2杯目・・・)と、茶葉の品種が表示してあるが、他の茶葉の情報を表示しても良い。この茶葉の情報31〜34を設定する為には、左上の投入茶葉設定30で製茶条件変更35を選択し、製茶条件の確認・変更画面(図示しない)で、日付、時間、茶期、天気(気温、湿度)、製茶担当者、生産者、摘採方法、品種、蒸度(製茶条件)、備考などを入力する。このように設定しておけば、焙炉毎の茶葉の情報を管理することが出来る。
【0010】図2の41A〜47Bは各製茶機の運転状況を示している。通常は蒸機1Bの運転状況表41Bや第2粗揉機の運転状況表44B、揉捻機5Bの運転状況表45B、背面中揉機6の運転状況表46、中揉機Aの運転状況表47Aのように設定値と現在値の数値だけを表示させ、カーソルを見たい運転状況表の上へ移動させると、蒸機1Aの運転状況表41Aや葉打機2の運転状況表42、第1粗揉機3の運転状況表43、第2粗揉機4Aの運転状況表44A、揉捻機5Aの運転状況表45A、中揉機7Bの運転状況表47Bのように項目が表示される。また、カーソルを運転状況表の上へ移動させるだけでなく、選択すると該当する製茶機の設定が詳しく表示される。それが図3であり、これは第2粗揉機の詳細設定である。
【0011】図3の画面では、通常はコンピュータ22の第2粗揉機4の運転状況をモニターしている。ここで設定値を変更したいときは、設定変更58を選択し、数値の右の矢印56で加減することにより各工程の各条件の設定値の数値を変更することが出来る。そのままでは、この画面上で数値が変わっただけなので、転送59を選択すると、その情報が第2粗揉機制御盤14へ転送され、設定値を変更終了出来る。反対に、第2粗揉機制御盤14で設定値を変更した場合は、電子信号によりコンピュータ22に通信されて、コンピュータ22の第2粗揉機4の設定値が変更される。このように、各制御盤11A〜18とコンピュータ22の間で、電子信号により通信されているデータは、コンピュータ22に自動記録され、管理される。
【0012】本発明の製茶FAシステムでは、各製茶機をそれぞれ制御する制御盤11A〜18で制御しない製茶製造情報を、ディスプレイ23の手動入力画面61で、キーボード等の入力手段62により手動入力し、手動入力された製茶製造情報をコンピュータ22に記録し、管理する。
【0013】粗揉機の葉ざらいや揉手の揉胴底との間隔、揉手のバネ圧、粗揉機の揉胴底の茶葉をさらい易くする為の葉ざらいゴムの取付けなど、製茶に重要な製茶製造情報でありながら、製茶FAシステムに自動記録できない項目や、製茶製造途中で、製茶の出来が悪く、揉手のバネ圧等の製茶条件を変えた場合、又、製茶製造途中で、雨が降ってきたので第1粗揉機3の茶葉の乾きが悪くなった為、第2粗揉機4の風量を上げた場合など、これらの手動入力項目60をコンピュータ22に記録する為に、図2のディスプレイ23のメイン画面で、カーソルを手動入力したい焙炉の製茶機に移動し、選択すると、図4のように手動入力画面61が表示され、これらの手動入力項目60を、キーボード等の入力手段62で手動入力し、該焙炉の製茶機の電子信号により通信されているデータに対応させて、コンピュータ22に記録する。また、図4のように手動入力画面61は、任意に手動入力出来る形式でも良いが、考えられる手動入力項目60を予めリストアップしておき、その中から選択して記録する形式を取っても良い。いずれにしても、自動記録出来ない手動入力項目60を記録出来るようになっていれば良い。
【0014】過去の記録データを参照する場合、手動入力画面61でキーボード等の入力手段62により手動入力された製茶製造情報も、コンピュータ22に自動記録されたデータと共に、図5のようにディスプレイ23の記録データの参照画面64で表示される。自動記録出来なかった手動入力項目60も自動記録された製茶データと対応した形で参照することが出来るようになり、製茶製造の分析を行なう時、より詳細な製茶製造情報として活用できる。また、同様の製茶製造で行なうための再設定を行う際、手動入力された製茶製造情報も、同様に設定することが出来る。
【0015】手動入力した製茶製造情報を参照する場合、ディスプレイ23で、図6のように手動入力記録履歴画面65を選択すれば、手動入力された製茶製造情報の履歴一覧が表示される。自動記録されたデータ以外の手動入力された一年間の製茶製造情報が、自動記録されたデータ以上に重要な情報となる。
【0016】
【発明の効果】製茶製造に重要な製茶製造情報でありながら、製茶FAシステムに自動記録出来なかった項目などを、入力手段で手動入力することで、制御手段と管理手段の間を電子信号により通信されているデータに対応させて、管理手段に記録し、管理することが出来る。また、これまで、メモなどで記録していたものが、メモに記録する必要がなくなる。
【0017】自動記録出来なかった製茶製造情報も自動記録された製茶データと対応した形で参照することが出来ることで、より詳細な製茶データとして活用出来き、稼動状況を分析する際に、自動記録だけではわからなかった点が明確になる。また、製茶製造の再設定を行う際、手動入力された製茶製造情報も、同様に設定することが出来る。
【0018】手動入力された製茶製造情報の履歴一覧を、手動入力記録履歴画面に表示することで、自動記録されたデータ以外の手動入力された一年間の製茶製造情報を参照することが出来、自動記録されたデータ以上に重要な情報となり、来年以降の製茶製造方法に役に立つようになる。
【出願人】 【識別番号】000145116
【氏名又は名称】株式会社寺田製作所
【住所又は居所】静岡県榛原郡金谷町牛尾869−1
【出願日】 平成13年12月27日(2001.12.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−189794(P2003−189794A)
【公開日】 平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願番号】 特願2001−398026(P2001−398026)