| 【発明の名称】 |
機能性物質を含有する食用油 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 信哉
【氏名】松江 一
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| 【要約】 |
【課題】卵黄油を含んだ摂取しやすい食品の提供、及び人体に対して機能を有する物質を含む食用油やその製造法を提供する。
【解決手段】卵黄油を食用油に含ませることにより可能となる。さらに、食用油に乾燥した卵黄を混合し、卵黄油を食用油に移行させることにより機能性物質を含む食用油を製造することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 卵黄油を摂取しやすい食品形態としての、卵黄油を含む食用油。 【請求項2】 機能性物質として卵黄油を含有することを特徴とする食用油。 【請求項3】 卵黄油の機能性物質を含有することを特徴とする食用油の製造法。 【請求項4】 乾燥した卵黄を食用油に混合し、食用油に卵黄油を移行させることを特徴とする食用油の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、機能性物質として卵黄油を含有する食用油及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】食用油は五大栄養素の一つである脂質から構成されており、人間の生命や食生活にとって必須なものである。さらに食用油は栄養ばかりでなく、料理や食事において、おいしさやボディー感を付与するなど非常に重要な役割を果たしている。しかし、昨今のダイエットブームの中、高カロリーである食用油は敬遠されるようになっている。そのため、最近では、コレステロールを低下させる作用を有する食用油や脂肪がつきにくい食用油などの機能性を有した食用油が開発されている。 【0003】他方、卵黄油はレシチン、ビタミンA、脂肪酸などから構成され、特にレシチンは卵黄油に特徴的な成分である。レシチンは、血中のコレステロールの低下作用、脳の活性化、血行促進、体の代謝の活性化作用などがあり、又、妊娠時には必須であるため、古来から卵黄油は健康食品として非常に重宝されてきた。現在ではレシチンは食品ばかりでなく、医薬品や化粧品の材料としても利用されている。また、ビタミンAは薄明視、成長促進作用、生殖作用、皮膚機能保持、感染予防などがあり、人間にとって必須のビタミンである。 【0004】しかし、卵黄油は室温では液状であるため、大部分はカプセル入りやタブレットとして市販されており、食品として自然な形で摂取するにはその形態上、不都合であり、現在、卵黄油を含有した食品、本発明での主題である食用油は開発、市販されていない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は卵黄油の摂取しやすい形態である食品としての、卵黄油を含有した食用油を提供すること、及び卵黄油のもつ機能性物質を食用油に付与し、従来の食用油のもつ機能を損なわずに、より機能性の優れた健康効果を向上させる機能を有する食用油を提供することを目的とする。また、機能性物質としての卵黄油を含有する食用油の製造法を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】そこで鋭意研究を重ねた結果、本発明者らによりはじめて、食用油に卵黄油を含有させることを見いだし、当該目的を達したものである。 【0007】食用油や卵黄油はそれぞれ市販されており、食用油に卵黄油を混合、含有させることは比較的容易である。卵黄油を食用油として食品の形態で提供することにより、卵黄油を単独でカプセルなどの形態により摂取する必要もなく、日常の食事を通じて卵黄油に含まれている機能性物質を継続的に自然な形で摂取することが可能となる。 【0008】また、本発明においては乾燥した卵黄を食用油に添加し、十分なじませ、卵黄の中に含まれる卵黄油を食用油に移行させることにより機能性物質を含有する食用油を製造することが可能となった。 【0009】本発明で得られた卵黄油を含有した食用油は卵黄油の中の機能性物質を含み、人体に良い影響を与え、卵黄油のもつ黄金色の色合いが付加され、食品としての食用油の価値の向上に寄与する。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明についてその好ましい様態をあげ、より具体的に述べる。 【0011】本発明でいう食用油とは、植物油として大豆油、菜種油、パーム油、トウモロコシ油、米油、米糟油、紅花油、ゴマ油、綿実油、亜麻仁油、落花生油、ヒマワリ油、マカダミアンナッツ油、カカオ油、ココナッツ油、オリーブ油、小麦油、シソ油、ヤシ油、エゴマ油、椿油、ヘーゼルナッツ油、クルミ油、コプラ油などがあげられ、動物油脂としては牛脂や豚脂、鯨油、魚油などがあげられる。卵黄や卵黄油は一般に鶏卵から得られたものが用いられる。卵黄油は比較的簡単に入手でき、また、容易に製造することができる。また、本発明でいう機能性物質とは、卵黄油に含まれている人体に機能を有する物質をいう。 【0012】卵黄油は水に不溶であり、油溶性のため、食用油に対し任意の割合で含有させることができ、食用油への卵黄油の混入に必ずしも特別の装置を必要としないので、安価に製造することができる。また、卵黄油に含まれる機能性物質は食用油に混入されても、なんら化学的、物理的変化を生じるわけでなく、その機能の発現においても支障はなく、同時に食用油のもつ本来の働きを阻害するものでない。但し、卵黄油の割合が高すぎると、長期にわたる過剰摂取の場合、人体に悪影響を及ぼすことが懸念されることと、また、卵黄油はその融点が比較的高く、流動性に欠けるため、卵黄油の含量が高い植物油も流動性が悪くなり、特に低温域での使用に際して不都合が生じることより、実用上その含量は10%以下、数%程度が好ましい。1%の含有量でも食用油は黄金色を呈し、外観上食品として、価値が高い。 【0013】一般に大豆などの植物由来の精製度合いの低いレシチンはその中に糖類やアミノ酸を含むため、食用油に添加すると、加熱したとき褐変、変色する欠点を有している。しかし、本発明においての卵黄油にもレシチンは含まれているが、卵黄由来のレシチンは糖類がほとんど含まれていないため、上記のような褐変を生じることはない。 【0014】本発明において卵黄から製造する方法としては、乾燥した卵黄を用いるか、卵黄を噴霧乾燥もしくは凍結乾燥することにより、水分を十分揮散した卵黄を食用油に添加して十分なじませる。この後、卵黄に含まれる卵黄油を食用油に効率よく移行させるため、混合や攪拌、超音波処理や遠赤外線処理などを施すことが好ましい。卵黄油が食用油に移行すると食用油が黄色く着色するのが、視覚的に確認でき、黄色の可視部の吸収を計測することにより、卵黄油の移行量を測定することができる。卵黄を使用する際は、あらかじめ卵黄をタンパク質分解酵素により分解し、その後乾燥すると卵黄からの食用油への移行効率が高くなる。そして、最後に食用油中の卵黄の不溶部分をろ過などにより除去することにより、本発明の完成である。 【0015】本発明の食用油は、通常の食用油と同様に、炒め物、揚げ物、サラダなどの調理に利用できる。また、食用油を含有するドレッシング、お菓子、氷菓、飲料やその他油脂加工品に広く利用可能である。 【0016】これにより、卵黄油の本来有する血中のコレステロールの低下作用、脳の活性化、血行促進、体の代謝の活性化作用、薄明視、成長促進作用、生殖作用、皮膚機能保持、感染予防などが十分発揮できる。 【0017】以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、これは単に例示の目的で述べるものであり、本発明はこれらの実施例に限定されるものでない。 【0018】 【実施例1】市販の卵黄油12mlを市販のサラダ油18mlに混合し、容量比40%の卵黄油を含有するサラダ油を調製した。サラダ油は黄金色に着色し、卵黄油はサラダ油に完全に溶解し、沈澱物は生じなかった。同様に容量比で、30%、20%、10%、1%の卵黄油を含有するサラダ油を調製した。いずれもサラダ油は黄金色に着色していた。これを4℃の冷蔵庫に一晩放置したところ、卵黄油40%、30%、20%を含んだサラダ油は完全に固化し、卵黄油10%を含んだサラダ油は流動性を失っていた。卵黄油1%を含んだサラダ油は通常のサラダ油と同じであった。次にこれらのサラダ油を150℃で2時間加熱したが、いずれも褐変、変色を生じなかった。 【0019】 【実施例2】鶏卵1個の卵白と卵黄を分離し、卵黄17.6g得た。卵黄をよく攪拌し、凍結乾燥し、水分を揮散させた。このとき、卵黄の重量を測定すると8.6gであった。これに市販のサラダ油を添加し、ミキサーで混合し、超音波洗浄器で10分間超音波処理した。不溶の卵黄を除去するために、これをろ過したところ、黄色に着色したサラダ油が得られた。サラダ油中の卵黄油を測定したところ、1.7gであった。 【0020】 【実施例3】鶏卵1個の卵白と卵黄を分離し、卵黄15.3g得た。卵黄に水15.3ml加え、かき混ぜ、パパイン(和光純薬社製)を153mg添加し、42℃で24時間振盪した。次に、凍結乾燥し、水分を揮散させた。このとき、卵黄の重量を測定すると7.3gであった。これに市販のサラダ油を添加し、ミキサーで混合し、超音波洗浄器で10分間超音波処理した。不溶の卵黄を除去するために、これをろ過したところ、黄色に着色したサラダ油が得られた。サラダ油中の卵黄油を測定したところ、2.2gであった。 【0021】 【発明の効果】以上のように、卵黄油の持つ機能性物質を食用油に含有させることによって、卵黄油を手軽に摂取可能な食品を提供することができた。また、この食用油は卵黄油の持つ機能性を十分発揮することができる。さらに、食用油に乾燥した卵黄を用いることにより、簡単かつ低コストで機能性物質を含有する食用油を提供することが可能になった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591005453 【氏名又は名称】青森県
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| 【出願日】 |
平成14年3月29日(2002.3.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−289803(P2003−289803A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月14日(2003.10.14) |
| 【出願番号】 |
特願2002−132141(P2002−132141) |
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