| 【発明の名称】 |
ヨーグルト様飲食物及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】大石 真奈美
【氏名】住吉 秀幸
【氏名】藤本 佳則
【氏名】渡邉 純未
【氏名】海野 剛裕
【氏名】山本 幹男
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| 【要約】 |
【課題】マイルドな酸味と良好な風味を有し、酸により変性凝集した大豆タンパク質の分散性が良好なヨーグルト様飲食物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】豆乳に、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンと、食品に用いることが可能な酸類とを添加し、豆乳を酸変性させるか、あるいは、豆乳に、乳原料と、上記グルカンとを添加し、乳酸醗酵させることにより、ヨーグルト様飲食物を製造する。前記原料として、更に、シクロデキストリン、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストリン、プルラン、デンプン、セルロース、ヘミセルロース、アラビノキシラン、ペクチン、アガロース、キトサン、ムコ多糖から選ばれた少なくとも1種を添加することが好ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 豆乳を酸変性させて得られるヨーグルト様飲食物において、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンを含有することを特徴とするヨーグルト様飲食物。 【請求項2】 豆乳に、食品に用いることが可能な酸類を添加して変性させて得られる請求項1記載のヨーグルト様飲食物。 【請求項3】 豆乳に乳原料を添加し、乳酸発酵させて得られる請求項1記載のヨーグルト様飲食物。 【請求項4】 更に、シクロデキストリン、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストリン、プルラン、デンプン、セルロース、ヘミセルロース、アラビノキシラン、ペクチン、アガロース、キトサン、ムコ多糖から選ばれた少なくとも1種を含有する請求項1〜3のいずれか1つに記載のヨーグルト様飲食物。 【請求項5】 豆乳に、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンと、食品に用いることが可能な酸類とを添加し、豆乳を酸変性させることを特徴とするヨーグルト様飲食物の製造方法。 【請求項6】 豆乳に、乳原料と、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンとを添加し、乳酸醗酵させることを特徴とするヨーグルト様飲食物の製造方法。 【請求項7】 前記原料として、更に、シクロデキストリン、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストリン、プルラン、デンプン、セルロース、ヘミセルロース、アラビノキシラン、ペクチン、アガロース、キトサン、ムコ多糖から選ばれた少なくとも1種を添加する請求項5又は6記載のヨーグルト様飲食物の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、豆乳を主要原料とし、マイルドな酸味と良好な風味を持ち、タンパク質の凝集分離が起こりにくいヨーグルト様飲食物及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】豆乳は、低カロリーの植物性飲料としてポピュラーなものであり、広い年齢層の消費者に好んで飲用されている。近年では、コーヒーや紅茶に添加する動物性又は植物性クリームの代用として添加され、商品化しているものもある。 【0003】豆乳の欠点は、大豆由来のイソフラボン等のポリフェノールや植物特有の灰汁による渋味や苦味、青臭い臭気を持つことであり、これらが消費者の購買意欲を消失させる原因となっている。 【0004】従来、これらの問題点を改善する方法としては、特開昭51−148052号公報や特公平4−71504号公報に示されるように、シクロデキストリンを添加することで、香気成分やイソフラボン等の大豆由来成分を包接し、その青臭さや渋味をマスキングする方法が知られている。 【0005】更に、豆乳にコーヒーやココア、緑茶や紅茶、イチゴやバナナ、柑橘系フルーツの果汁や香料を添加することで呈味や香気を整え、飲みやすくした商品も販売されている。 【0006】また、豆乳は豆腐の原料でもある。伝統的な豆腐は、豆乳に、塩化マグネシウムや塩化カルシウムなどのアルカリ土類金属塩を主成分とするにがりを加え、豆乳中の水溶性タンパク質を凝集して得られる。 【0007】一方、腐乳などのように、豆乳に食酢や果実酢を添加し、タンパク質を変性凝集させた後、その塊を掬い上げて食するヨーグルト様飲食品も、古くから知られている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、豆乳を酸変性して得られるヨーグルト様飲食品では、酸味が強すぎて風味が悪くなったり、酸により変性凝集した大豆タンパク質が分離して品質が低下することがあるという問題点があった。 【0009】したがって、本発明の目的は、マイルドな酸味と良好な風味を有し、酸により変性凝集した大豆タンパク質の分散性が良好なヨーグルト様飲食物及びその製造方法を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50以上であるグルカンを豆乳に適量含有させることによって、マイルドな呈味と、豊かな風味を付与することができると共に、酸変性によって形成される大豆タンパク質凝集物の分散性が向上して、安定した品質のヨーグルト様飲食物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0011】すなわち、本発明によるヨーグルト様飲食物は、豆乳を酸変性させて得られるものであって、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンを含有することを特徴とする。 【0012】この場合、上記ヨーグルト様飲食物は、豆乳に、食品に用いることが可能な酸類を添加して変性させて得られるものであってもよく、あるいは、豆乳に乳原料を添加し、乳酸発酵させて得られるものであってよい。 【0013】また、上記ヨーグルト様飲食物は、更に、シクロデキストリン、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストリン、プルラン、デンプン、セルロース、ヘミセルロース、アラビノキシラン、ペクチン、アガロース、キトサン、ムコ多糖から選ばれた少なくとも1種を含有することが好ましい。 【0014】一方、本発明によるヨーグルト様飲食物の製造方法の1つは、豆乳に、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンと、食品に用いることが可能な酸類とを添加し、豆乳を酸変性させることを特徴とする。 【0015】また、本発明によるヨーグルト様飲食物の製造方法のもう1つは、豆乳に、乳原料と、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンとを添加し、乳酸醗酵させることを特徴とする。 【0016】この場合、前記原料として、更に、シクロデキストリン、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストリン、プルラン、デンプン、セルロース、ヘミセルロース、アラビノキシラン、ペクチン、アガロース、キトサン、ムコ多糖から選ばれた少なくとも1種を添加することが好ましい。 【0017】本発明によれば、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50以上であるグルカンを豆乳に適量含有させることによって、酸味が抑制されると共に、風味が良好で、かつクリーミーな食感のヨーグルト様飲食物が得られる。 【0018】また、本発明によれば、比重の軽いスポンジ様の均一な構造を持つタンパク質の凝集物が生成されるため、保存中に凝集したタンパク質が分離し難いという優れた特性が得られる。 【0019】本発明において、前記グルカンの他に、シクロデキストリン、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストリン、プルラン、デンプン、セルロース、ヘミセルロース、アラビノキシラン、ペクチン、アガロース、キトサン、ムコ多糖から選ばれた少なくとも1種を添加する場合には、酸味を抑制する効果や、凝集したタンパク質の分離を起こさせない効果を更に高めることができる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明について好ましい態様を挙げて、更に詳細に説明する。 【0021】本発明のヨーグルト様飲食物は、好ましい態様として、■豆乳に、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンと、食品に用いることが可能な酸類とを添加し、豆乳を酸変性させることによって製造する方法、あるいは、■豆乳に、乳原料と、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンとを添加し、乳酸醗酵させる方法によって製造することができる。 【0022】本発明で用いられるグルカンは、上記のように、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるものである(以下、このようなグルカンを「高度分岐環状デキストリン」という。)。なお、上記内分岐環状構造部分とは、複数個のグルコースがα−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで連結された環状構造部分を意味し、上記外分岐構造部分とは、この内分岐環状構造部分に結合した複数個のグルコースからなる非環状構造部分を意味する。 【0023】すなわち、本発明で用いられる高度分岐環状デキストリンとは、少なくとも一つのα−1,6−グルコシド結合を有する環状グルカン(内分岐環状構造部分)に、枝状のグルカン(外分岐構造部分)が、α−1,4−又はα−1,6−グルコシド結合を介して連結したものであって、全体の重合度が50以上のものを意味する。このようなグルカンは、α−1,4−グルコシド結合及びα−1,6−グルコシド結合を有する糖質に、糖転移酵素を作用させることで得ることができる(特開平8−134104号公報参照)。 【0024】高度分岐環状デキストリンは、従来からあるデキストリンと異なり、還元末端をほとんど持たないので冷蔵・保存中に老化するようなことがほとんどない。そのため、ヨーグルト様飲食物に添加しても冷蔵・保存中に老化して沈殿することや浮遊物を生じることがないという利点を有している。 【0025】また、本発明において、豆乳としては、常法により、大豆を脱皮、蒸煮、粉砕した後、圧搾して得られるもので、生豆乳、無調整豆乳、調整豆乳、粉末豆乳など、又はこれらを2種以上混合したものを用いることができる。ヨーグルト様に加工するためには、含有する大豆タンパク質を多く含む生豆乳や無調整豆乳、又はこれらに粉末豆乳や精製した大豆タンパク質を添加し強化したものを用いることが望ましい。また、原料となる豆類は、一般的な黄大豆が最も好ましいが、その他に黒大豆、青大豆、いんげん豆、そら豆、えんどう豆など、豆腐原料として用いることができる豆類より得られた豆乳を原料として用いることができる。また、本発明に用いることができる酸としては、食品に用いることができる酸類を示し、例えば、酢酸、乳酸、リンゴ酸、こはく酸、メチレンこはく酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルタル酸、α-ケトグルタル酸などのカルボン酸類、グルタミン酸、アスパラギン酸などのアミノ酸類、イノシトールヘキサリン酸などの植物抽出物が挙げられる。また、米酢、穀物酢、麦芽酢、黒酢、ブドウ酢、梅酢、リンゴ酢などの醸造醗酵酢類、木酢液や竹酢液、ヨーグルト、乳清などの乳醗酵食品、温州みかん、夏みかん、柚子、だいだい、すだち、レモン、グレープフルーツなどの柑橘類や、リンゴ、いちご、ブドウ、パイナップル、桃、アセロラ、トマトなどの天然果汁、又はこれらの素材のうち少なくとも2種以上、あるいは更に酢酸、乳酸、リンゴ酸、こはく酸、メチレンこはく酸、クエン酸、アスコルビン酸等の酸味物質のうち少なくとも1種以上を混合強化して得られる酸味料を用いることもできる。 【0026】乳酸発酵により製造する場合の乳原料としては、哺乳動物の乳で、主に牛乳やヤギなどの乳、及び脱脂粉乳などで強化した乳類を用いることができる。乳酸発酵に際しては、Lactobacillus 属、Bifidobacterium 属、Streptococcus 属などの、ヨーグルトを作るときに通常用いられる乳酸発酵菌を一種以上用いることができる。更に、乳酸発酵させる代わりに、乳酸発酵食品であるヨーグルトなどの酸味食品を添加して製造することもできる。 【0027】本発明で用いる高度分岐環状デキストリンを添加するタイミングは、最終的に得られるヨーグルト様飲食物又はその加工品中に高度分岐環状デキストリンが共存すればよく、特に限定されるものではなく、ヨーグルト様飲食物製造工程の任意の過程で添加することができる。 【0028】すなわち、原料に用いる豆乳に予め高度分岐環状デキストリンを溶解し、酸を添加して大豆タンパク質を変性凝集させてもよく、あるいは豆乳に高度分岐環状デキストリンと乳原料を添加し、乳酸発酵させてヨーグルト様飲食物を製造してもよい。また、ヨーグルト様飲食物を製造する過程で、高度分岐環状デキストリンを単独で、あるいはその他原料に混合又は溶解して同時に添加してもよく、発酵が終了してパッケージする直前にヨーグルト様飲食物に混合溶解してもよく、更には豆乳と酸を混合して得られたヨーグルト様飲食物を用いて、飲料や氷菓などに二次加工する際に混合溶解してもよい。 【0029】酸味抑制を主な目的とする場合は、上記のように高度分岐環状デキストリンの添加する工程を選ばない。しかしながら、呈味や風味をより好ましくし、保存時の水溶性成分の分離が起こらない特性を有するヨーグルト様飲食物を得るには、原料に用いる豆乳に予め高度分岐環状デキストリンを溶解するか、又は酸添加の過程で高度分岐環状デキストリンを添加、混合溶解させる方法が好ましい。 【0030】高度分岐環状デキストリンは、添加する量が多いほど高い効果が得られる。しかしながら多く添加すると、得られるヨーグルト様飲食物の呈味に余計なボディ感を与えることになるので、好ましくは0.05〜20質量%、更に好ましくは0.1〜10質量%の添加量とするのがよい。 【0031】また、酸の添加量は、その種類によって、また用いる豆乳の種類によっても大豆タンパク質の凝集効果が異なるため、一概に限定することはできない。用いる酸とその添加量は、計画した最終的なヨーグルト様飲食物の形態や呈味の度合いによって定められる適量を用い、その量に応じて、添加する高度分岐環状デキストリンの添加量も決まる。おおよその目安としては、人が容易に食することができる酸味を与える添加量を上限とし、最終製品のpHが2〜5となるように添加することが好ましい。例えば酢酸の場合には、0.1〜10質量%の範囲で添加することが好ましい。 【0032】更に本発明では、高度分岐環状デキストリンの効果を補佐し、より優れた特性を有するヨーグルト様飲食物を得るために、種々の食品及び/又は食品添加物を用いることができる。 【0033】高度分岐環状デキストリンと併用する食品及び/又は食品添加物としては、例えばシクロデキストリン、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストリン、プルラン、デンプン、セルロース、ヘミセルロース、アラビノキシラン、ペクチン、アガロース、キトサン、ムコ多糖から選ばれた少なくとも1種が好ましく採用される。例えば、シクロデキストリンとしては、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、分岐シクロデキストリン又はそれらの混合物が例示できる。ゲンチオオリゴ糖は、重合度2〜20のものが好ましく、重合度2〜10のものが特に好ましく例示できる。ニゲロオリゴ糖は、重合度2〜20のものが好ましく、重合度2〜10のものがより好ましく例示できる。上記の各成分は、高度分岐環状デキストリンの酸味低減効果を妨害することなく、その効果を官能的に補助したり、味のバランスを整えるために有効である。 【0034】本発明においては、上記の中でもシクロデキストリン、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖を用いることが特に好ましい。これらの糖質を用いることにより、エグ味や雑味等を低減して呈味の改善を図ることができ、飲料の風味の輪郭を引き立たせることができる。例えば、シクロデキストリンの添加量は0.001〜2質量%が好ましく、0.01〜0.7質量%がより好ましい。シクロデキストリンの添加量が多過ぎると、飲料の香気や風味までも低減してしまう場合がある。 【0035】また、ゲンチオオリゴ糖又はニゲロオリゴ糖の添加量は0.01〜20質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。ゲンチオオリゴ糖又はニゲロオリゴ糖の添加量が多過ぎると、飲料に不要な甘味や苦味、ボディ感を与えるため好ましくない。 【0036】本発明の飲料は、上記基本的成分の他に、甘味料、その他調味料、各種ミネラル類、ビタミン類、上記以外のオリゴ糖、動植物性油脂類、リキュール類、乳成分、香料、着色料、増粘剤等を適宜含むことができる。 【0037】甘味料としては、特に制限はなく、一般に飲食品に使用されているものを用いることができ、例えば、砂糖、ブドウ糖、麦芽糖、果糖、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、高果糖液糖、マルトオリゴ糖、ソルビトールやマルチトール等の糖アルコール、アスパルテーム、ステビア、ソーマチン、ラフィノース等が例示できる。 【0038】その他の調味料としては、例えば、イソチオシアン酸アリルやカプサイシン、これらを含有する大根、かいわれ大根、ホースラディッシュ、からし、スパイス類、ハーブ類等の粉砕物や抽出物等の辛味成分や、アルギニン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、メチオニン等のアミノ酸類や該アミノ酸類を含むペプチドや蛋白質分解物、タンニンやカテキン等のポリフェノール類や該ポリフェノール類を含有する茶抽出物、リモニンやリグニン分解物等のテルペノイド類や該テルペノイド類を含有する柑橘系果実や果皮からの抽出物、高麗人参や霊芝等の漢方薬原料からの抽出エキス、キャベツ、人参、ほうれん草、レタス、セロリ等の緑黄色野菜の粉砕物や抽出物、グルコサミン等の含窒素糖類等の苦味・渋味成分が例示できる。 【0039】ミネラル類としては、特に制限はなく、例えば、マグネシウム、カルシウム、鉄、ナトリウム、カリウム、銅、亜鉛、マンガン、あるいはそれらのリン酸塩、硝酸塩、硫酸塩等が例示できる。 【0040】ビタミン類としては、特に制限はなく、例えば、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE等が例示できる。 【0041】上記以外のオリゴ糖としては、例えば、イソマルトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、大豆オリゴ糖、パラチノースオリゴ糖、グリコシルスクロース(カップリングシュガー)、デキストラン等が例示できる。 【0042】動植物性油脂類としては、例えば、トウモロコシ、ヤシ、ゴマ、アボガド等の植物性油脂、乳脂肪分、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、スクアラン、スクアレン及びこれらを含む魚油類等の動物性油脂が例示できる。 【0043】また、これら高度分岐環状デキストリンの効果を補佐する食品及び/又は食品添加物類は、ヨーグルト製造工程の任意の過程で添加することができる。 【0044】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。なお、以下の例において、高度分岐環状デキストリンとして、日本食品化工株式会社製の「クラスター デキストリン」(商品名)を用いた。 【0045】実施例1市販の生豆乳50質量部に高度分岐環状デキストリン1.5質量部を加えて溶解し、そこにリンゴ酢5質量部を加えて均一に撹拌した後、5℃にて一晩放置し、ヨーグルト様飲食物を得た。 【0046】比較例1市販の生豆乳50質量部に分岐デキストリン(DE=8)1.5質量部を加えて溶解し、そこにリンゴ酢5質量部を加えて均一に撹拌した後、5℃にて一晩放置し、ヨーグルト様飲食物を得た。 【0047】比較例2市販の生豆乳50質量部に酵素分解デキストリン(DE=5)1.5質量部を加えて溶解し、そこにリンゴ酢5質量部を加えて均一に撹拌した後、5℃にて一晩放置し、ヨーグルト様飲食物を得た。 【0048】比較例3市販の生豆乳50質量部に酵素分解デキストリン(DE=12)1.5質量部を加えて溶解し、そこにリンゴ酢5質量部を加えて均一に撹拌した後、5℃にて一晩放置し、ヨーグルト様飲食物を得た。 【0049】比較例4市販の生豆乳50質量部にリンゴ酢5質量部を加えて均一に撹拌した後、5℃にて一晩放置し、ヨーグルト様飲食物を得た。 【0050】試験例1実施例1、比較例1〜4で得られた各ヨーグルト様飲食物を遠心管に30gずつ取り、遠心分離機にて3,000rpm、10分間遠心分離し、分離した上澄み液の質量を計量し、分取したヨーグルト様飲食物質量あたりの百分率で比較した。この結果を図1に示す。 【0051】図1に示される結果から、高度分岐環状デキストリンを添加した実施例1のヨーグルト様飲食物は、比較例1〜4のいずれのヨーグルト様飲食物に比べても、離水率が顕著に少なく、酸で変性した大豆タンパク質が均一に分散して安定していることが明らかになった。 【0052】実施例2市販の無調整豆乳45質量部に高度分岐環状デキストリン5質量部を加えて溶解し、更に牛乳を45質量部、市販のプレーンヨーグルト5質量部を加えて均一に撹拌した後、37℃にて72時間、乳酸発酵し、ヨーグルト様飲食物を得た。 【0053】比較例5市販の無調整豆乳45質量部に分岐デキストリン(DE=8)5質量部を加えて溶解し、更に牛乳を45質量部、市販のプレーンヨーグルト5質量部を加えて均一に撹拌した後、37℃にて72時間、乳酸発酵し、ヨーグルト様飲食物を得た。 【0054】比較例6市販の無調整豆乳50質量部に、牛乳を45質量部、市販のプレーンヨーグルト5質量部を加えて均一に撹拌した後、37℃にて72時間、乳酸発酵し、ヨーグルト様飲食物を得た。 【0055】試験例2実施例2、比較例5、6で得られたヨーグルト様飲食物について、5人のパネルにて官能検査を行い、酸味、甘味、風味の良さ、臭いに関する相対評価を行った。各評価は、パネル5名に、酸味、甘味、風味、臭いの強い順位を選ばせ、最も強いものを2点、2番目を1点、最も弱いものを0点として加算した結果をグラフ化するという方法で行った。 【0056】この結果を図2に示す。図2中、は実施例2の結果、は比較例5の結果、Controlは比較例6の結果を表している。 【0057】図2に示すように、比較例6(Control)及び比較例5(DEX)は、酸味及び大豆特有の青臭さや発酵臭が強いものであった。これに対して、実施例2(CCD)は、比較例6、5と比較し、酸味が抑制され、青臭さや発酵臭が弱いという評価を得た。また、酸味が弱まった分、実施例2の方が甘く感じられるという評価も得られた。 【0058】総合評価では、パネル5名全員が、実施例2のヨーグルト様飲食物が、呈味改善効果があって、好ましいと評価した。 【0059】実施例3、比較例7表1の組成を持つヨーグルト様飲食物を調整し、パネル10名による官能評価を実施した。官能評価は、酸味、風味について二点識別法により行った。 【0060】 【表1】
【0061】その結果、パネル10名中、9名が、実施例3の方が、比較例7に比べて、マイルドな酸味があり、ストロベリーの風味が引き立っていると評価した。 【0062】実施例4市販の無調整豆乳100質量部に、高度分岐環状デキストリンを5質量部、「テイストオリゴ」(商品名、日本食品化工株式会社製、ニゲロオリゴ糖を40%(固形分あたり)を含む)を2質量部、β−シクロデキストリン1質量部、果糖ぶどう糖液糖14質量、水溶性大豆多糖類「ソヤファイブ-S」(商品名、不二製油株式会社製)0.5質量部を加え、ジューサーミキサーにて撹拌溶解した。ジューサーミキサーを撹拌しながらクエン酸8質量部を徐々に加え、全量を撹拌溶解し、粘度が上昇したところで、オレンジリキュール20質量部、オレンジピール4質量部、水50質量部を加えた後、更に5分間撹拌し、オレンジ風味豊かで、程よい酸味を有したフルーツヨーグルト様飲料を調製した。 【0063】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50以上であるグルカンを豆乳に適量含有させることによって、酸味が抑制されると共に、風味が良好で、かつクリーミーな食感のヨーグルト様飲食物が得られる。また、比重の軽いスポンジ様の均一な構造を持つタンパク質の凝集物が生成されるため、保存中に凝集したタンパク質が分離し難いという優れた特性が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000231453 【氏名又は名称】日本食品化工株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年4月3日(2002.4.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086689 【弁理士】 【氏名又は名称】松井 茂
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| 【公開番号】 |
特開2003−289800(P2003−289800A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月14日(2003.10.14) |
| 【出願番号】 |
特願2002−101148(P2002−101148) |
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