| 【発明の名称】 |
ヨーグルト及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】住吉 秀幸
【氏名】大石 真奈美
【氏名】藤本 佳則
【氏名】渡邉 純未
【氏名】海野 剛裕
【氏名】山本 幹男
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| 【要約】 |
【課題】マイルドな酸味を有し、ミルク風味が豊かで、長期保存しても変性カゼインと乳清成分とが分離し難いヨーグルト及びその製造方法を提供する【解決手段】 原料乳に、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンを添加して、乳酸醗酵させることにより、ヨーグルトを製造する。原料乳に、前記グルカンの他に、大豆多糖質及び/又はシクロデキストリンを添加して、乳酸醗酵させることが好ましい。
【解決手段】原料乳に、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンを添加して、乳酸醗酵させることにより、ヨーグルトを製造する。原料乳に、前記グルカンの他に、大豆多糖質及び/又はシクロデキストリンを添加して、乳酸醗酵させることが好ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンを含有することを特徴とするヨーグルト。 【請求項2】 更に、大豆多糖質及び/又はシクロデキストリンを含有する請求項1記載のヨーグルト。 【請求項3】 原料乳に、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンを添加して、乳酸醗酵させることを特徴とするヨーグルトの製造方法。 【請求項4】 原料乳に、前記グルカンの他に、大豆多糖質及び/又はシクロデキストリンを添加して、乳酸醗酵させる請求項3記載のヨーグルトの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乳清が分離し難く、マイルドな酸味と豊な牛乳の風味を持つヨーグルト及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】ヨーグルトは牛や山羊の乳を長期間保存するために生まれた食品で、これら乳を乳酸醗酵させた食品であり、発酵の過程で生成する乳酸などの有機酸や種々の成分の分解物によって、カゼインなどの乳タンパク質が凝集し独特の酸味と風味を持つ。近年では、老化抑制や整腸作用などの効果が注目され、健康食品として最もポピュラーなものとなっている。 【0003】ヨーグルトは、一般的には、低温加熱やフィルターろ過等の無菌処理した牛乳に、Lactobacillus 属、Bifidobacterium 属、Streptococcus 属などの、最終製品の形状や効果に応じた乳酸菌を添加し、発酵させることにより、工業的に製造されている。 【0004】ヨーグルトは、原料に用いる乳の種類、乳酸菌の種類、発酵条件や工程に用いる装置等によって、その酸味や風味の強さや品質が異なり、商品の差別化を生み出している。しかしながら、ヨーグルトは、独特の酸味や風味を持つため、一部の消費者にとっては、強い酸味や発酵臭を嫌う場合があった。 【0005】ヨーグルトの酸味を緩和する方法としては、砂糖や異性化糖、オリゴ糖、人工甘味料などを加え、甘味を付与する方法が一般的であった。また、ヨーグルトの風味を改善し、より食しやすい形に加工する方法として、■ヨーグルトに種々の果汁や果肉、或いは香料を添加する方法、■寒天を加えて食品あたりのヨーグルト配合比率を下げ、風味を整える方法、■氷冷しシャーベット様に固め風味を整える方法、■希釈し飲料として調整し風味を整える方法などが提案されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の酸味を緩和する方法では、ヨーグルトに必要以上のカロリーを与えたり、後味を悪くしたり、コストアップの原因となっていた。 【0007】また、従来のヨーグルトは、長期保存した際に、変性カゼインが沈殿し、乳清成分と分離しやすいという問題点があった。 【0008】したがって、本発明の目的は、マイルドな酸味を有し、ミルク風味が豊かで、更に、発酵過程で生成する乳酸により凝集する変性カゼインの比重や凝集状態を変化させることによって、長期保存しても変性カゼインと乳清成分とが分離し難いヨーグルト及びその製造方法を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50以上であるグルカンを適量含有させることによって、発酵時に生成される乳酸などの有機酸の酸味が抑制され、マイルドな呈味が付与されると共に、ミルク風味の豊かなヨーグルトが得られることを見出した。 【0010】更に、得られたヨーグルトは、含まれる変性カゼイン凝集物が、比重の軽いスポンジ様の均一な構造を持ち、保存中に乳清が分離し難い特性を有していることを見出し、これらの事実に基づいて、本発明を完成させるに至った。 【0011】すなわち、本発明の1つは、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンを含有することを特徴とするヨーグルトを提供するものである。 【0012】本発明のヨーグルトにおいては、大豆多糖質及び/又はシクロデキストリンを含有することが好ましい。 【0013】また、本発明のもう1つは、原料乳に、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンを添加して、乳酸醗酵させることを特徴とするヨーグルトの製造方法を提供するものである。 【0014】本発明のヨーグルトの製造方法においては、原料乳に、前記グルカンの他に、大豆多糖質及び/又はシクロデキストリンを添加して、乳酸醗酵させることが好ましい。 【0015】本発明によれば、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるグルカンを含有させることによって、酸味や発酵臭が抑制されると共に、ミルク風味が豊かで、かつクリーミーな食感のヨーグルトが得られる。 【0016】また、本発明によれば、比重の軽いスポンジ様の均一な構造を持つ変性カゼイン凝集物が生成されるため、保存中に乳清が分離し難いという優れた特性が得られる。 【0017】本発明において、前記グルカンの他に、大豆多糖質及び/又はシクロデキストリンを添加した場合には、酸味を抑制する効果や、乳清分離を起こさせない効果を更に高めることができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明について好ましい態様を挙げて、更に詳細に説明する。 【0019】本発明で用いられるグルカンは、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50以上であるものである(以下、このようなグルカンを高度分岐環状デキストリンという。)。なお、上記内分岐環状構造部分とは、複数個のグルコースがα−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで連結された環状構造部分を意味し、上記外分岐構造部分とは、この内分岐環状構造部分に結合した複数個のグルコースからなる非環状構造部分を意味する。 【0020】すなわち、本発明で用いられる高度分岐環状デキストリンとは、少なくとも一つのα−1,6−グルコシド結合を有する環状グルカン(内分岐環状構造部分)に、枝状のグルカン(外分岐構造部分)が、α−1,4−又はα−1,6−グルコシド結合を介して連結したものであって、全体の重合度が50以上のものを意味する。このようなグルカンは、α−1,4−グルコシド結合及びα−1,6−グルコシド結合を有する糖質に、糖転移酵素を作用させることで得ることができる(特開平8−134104号公報参照)。 【0021】高度分岐環状デキストリンは、従来からあるデキストリンと異なり、還元末端をほとんど持たないので冷蔵・保存中に老化するようなことがほとんどない。そのため、ヨーグルトに添加しても冷蔵・保存中に老化して沈殿することや浮遊物を生じることがないという利点を有している。 【0022】本発明において、乳原料としては、哺乳動物の乳が用いられ、例えば牛乳やヤギなどの乳、及び脱脂粉乳などで強化した乳類を用いることができる。また、乳酸発酵菌としては、Lactobacillus 属、Bifidobacterium 属、Streptococcus 属など、ヨーグルトを作る際に一般的に用いられている任意の乳酸発酵菌を一種以上用いることができる。 【0023】乳原料を乳酸発酵させてヨーグルトを製造する際に、上記高度分岐環状デキストリンを添加するタイミングは、ヨーグルト又はその加工品中に高度分岐環状デキストリンが共存する条件下であれば特に限定されるものではなく、ヨーグルト製造工程の任意の過程で添加することができる。 【0024】即ち、原料乳に予め高度分岐環状デキストリンを添加、溶解させた後、乳酸発酵を経てヨーグルトを製造してもよいし、乳酸発酵の過程で高度分岐環状デキストリンを添加したり、発酵が終了しパッケージする直前にヨーグルトに混合溶解してもよく、更には、予め製造したヨーグルトを用いて、飲料や氷菓などに二次加工する際に高度分岐環状デキストリンを混合溶解してもよい。 【0025】ヨーグルトの酸味抑制を主な目的とする場合は、上記のように高度分岐環状デキストリンを添加する時期はいずれの工程でもよいが、呈味や、風味がよく、かつ保存時の乳清分離が起こらない特性を有するヨーグルトを得る場合には、原料乳に予め高度分岐環状デキストリンを添加するか、又は乳酸発酵の過程で高度分岐環状デキストリンを添加する方法が望ましい。 【0026】高度分岐環状デキストリンは、添加する量が多いほど高い効果が得られる。しかしながら多く添加すると、得られるヨーグルトの呈味に余計なボディ感を与えることになるので、好ましくは0.05〜20質量%、更に好ましくは0.1〜10質量%の添加量とするのがよい。 【0027】更に本発明では、高度分岐環状デキストリンの効果を補佐し、より優れた特性を有するヨーグルトを得るために、種々の食品及び/又は食品添加物を用いることができる。 【0028】高度分岐環状デキストリンの効果を補佐する食品及び/又は食品添加物としては、デンプンやプルランを酸や酵素にて加水分解したマルトオリゴ糖及び/又はマルトデキストリン、酵素の逆転移や異性化作用を利用して製造したカップリングシュガー、トレハロース、ニゲロース及び/又はニゲロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖などのβ-グルコオリゴ糖類、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリンなどのシクロデキストリン類、これらのシクロデキストリン類に、グルコースやマルトース又はそれら以外の単糖類や複数種の糖オリゴマーからなる糖分岐鎖を持つ分岐シクロデキストリン類、ソルビトールやマルチトールなどの糖アルコール、カラギーナン又はその加水分解物、セルロースやヘミセルロース、デンプンやデキストリン類、及びこれらの水溶性を高めるために、又は老化しにくくするために、これらを修飾した誘導体類、植物由来の増粘多糖質及びその分解物、アラビノキシランなどが挙げられ、これらは1種又は2種類以上を適宜選択して用いることができる。 【0029】なお、本発明で用いる糖質は、粉末でもよいし、又はこれらを1種以上含む溶液やシラップであってもかまわない。 【0030】以上の高度分岐環状デキストリン以外に添加できる食品素材の内、特にシクロデキストリン類、ニゲロース及び/又はニゲロオリゴ糖、ゲンチオビオース及び/又はゲンチオオリゴ糖などの苦味を有するβ-グルコシド結合を有する糖質などは、食品素材のえぐ味や雑味を打ち消したり、不快な渋味や苦味を包接により取り除くことで、風味の輪郭を引き立たせる機能を持つので、高度分岐環状デキストリンと同時に添加する素材としては非常に好ましい。これらの糖質の機能は添加する量に依存し、添加量を増加するほど効果は大きくなる。しかしながら多く入れすぎると、ヨーグルトに不要な甘味や苦味、ボディ感を与えるので、上記から選ばれた少なくとも1種以上の糖質の合計の添加量は、0.001〜20質量%が好ましく、0.01〜5質量がより好ましい。 【0031】高度分岐環状デキストリンの効果を補佐する最も好ましい食品及び/又は食品添加物として、酸味抑制が主目的であるならば、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリンなどのシクロデキストリン類、変性カゼインの特性やテクスチャーを改善し、乳清分離を起こさせないことが主目的であるならば、デンプンやデキストリン、大豆由来の増粘多糖質、アガロースなどの高分子多糖質を併用することが望ましい。 【0032】本発明に添加できるその他の材料としては、果実や果汁、キャベツ、人参、ほうれん草などの緑黄色野菜及び/又はこれらの粉砕物や抽出物、ウコン、高麗人参や霊芝などの漢方薬原料からの抽出エキス、タンニンやカテキンなどのポリフェノール類及び/又はこれらを成分とする緑茶や甜茶などの抽出物、リモニンなどの果実や花の香気成分類及び/又はこれらを成分とする柑橘系果実や果皮からの抽出物などが挙げられ、これらは必要とする任意の量を用いることができる。 【0033】また、これら高度分岐環状デキストリンの効果を補佐する食品及び/又は食品添加物類は、ヨーグルト製造工程の任意の過程で添加することができる。 【0034】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。なお、以下の例において、高度分岐環状デキストリンとして、日本食品化工株式会社製の「クラスター デキストリン」(商品名)を用いた。 【0035】試験例10.5、1.0、1.5、2.0質量%の異なる濃度を持つL-乳酸水溶液を調整し、それぞれに高度分岐環状デキストリン、デキストリン(DE=2)、β-シクロデキストリンを1g添加し、混合溶解した後、別途用意した0.1質量%ずつ濃度を変えた0.1〜2.0質量%のL-乳酸水溶液を基準にして、官能検査にて酸味の相対強度を比較評価した。なお、官能検査の評価は、試験液と同等あるいは最も近い酸味を持つと感じられる無添加L−乳酸水溶液を二点識別法で選び、その選ばれた無添加L−乳酸水溶液濃度の繰り返し3回の平均値を用い、グラフ化するという方法で行った。このとき、相対酸味度は、標準となる無添加L−乳酸水溶液濃度とした。この結果を図1に示す。 【0036】なお、図1中のAは無添加区、Bは高度分岐環状デキストリン添加区、Cはデキストリン添加区、Dはβ-シクロデキストリン添加区を意味する。 【0037】図1に示されるように、高度分岐環状デキストリンによるL-乳酸水溶液の酸味抑制効果は、β-シクロデキストリンにはやや劣るものの、通常のデキストリンよりも高いことがわかる。 【0038】実施例1(高度分岐環状デキストリン添加区) 市販の無調整牛乳98質量部に、高度分岐環状デキストリン2質量部を加えて溶解し、そこに市販のプレーンヨーグルト5質量部を加え、37℃にて72時間、乳酸発酵させ、プレーンヨーグルトを得た。 【0039】比較例1(β-シクロデキストリン添加区) 市販の無調整牛乳98質量部に、β-シクロデキストリン2質量部を加えて溶解し、そこに市販のプレーンヨーグルト5質量部を加え、37℃にて72時間、乳酸発酵させ、プレーンヨーグルトを得た。 【0040】比較例2(対照区) 市販の無調整牛乳100質量部に、市販のプレーンヨーグルト5質量部を加え、37℃にて72時間、乳酸発酵させ、プレーンヨーグルトを得た。 【0041】試験例2上記実施例1、比較例1,2で得られたプレーンヨーグルトについて、6人のパネルにて官能検査を行い、酸味、甘味、牛乳フレーバー、発酵臭に関する相対評価を行った。なお、それぞれの評価は、パネル6名に酸味、甘味、牛乳フレーバー、発酵臭の強い順位を選ばせ、最も強いものを2点、2番目を1点、最も弱いものを0点として加算した結果をグラフ化するという方法で行った。 【0042】この結果を図2に示す。なお、図2中のcontrolは対照区(比較例2)、CCDは高度分岐環状デキストリン添加区(実施例1)、β-CDはβ-シクロデキストリン添加区(比較例1)を意味する。 【0043】対照区(比較例2)は、酸味及び発酵臭が強いものであった。これに対して、高度分岐環状デキストリン添加区(実施例1)及びβ-シクロデキストリン添加区(比較例1)は、対照区と比較し、酸味が抑制された。ミルク感を連想させる牛乳フレーバーは、高度分岐環状デキストリン添加区及びβ-シクロデキストリン添加区で強く感じた。特に高度分岐環状デキストリン添加区は、β-シクロデキストリン添加区より強く感じられた。発酵臭は、高度分岐環状デキストリン添加区及びβ-シクロデキストリン添加区ともに、対照区より低く感じられた。 【0044】総合評価では、パネル6名中5名が、高度分岐環状デキストリン添加区にヨーグルトの呈味改善効果があり、好ましいと評価した。 【0045】実施例2(高度分岐環状デキストリン添加区) 市販の無調整牛乳99質量部に、高度分岐環状デキストリン1質量部を加えて溶解し、そこに市販のプレーンヨーグルト5質量部を加え、37℃にて72時間、乳酸発酵させ、プレーンヨーグルトを得た。 【0046】比較例3(β-シクロデキストリン添加区) 市販の無調整牛乳99質量部に、β-シクロデキストリン1質量部を加えて溶解し、そこに市販のプレーンヨーグルト5質量部を加え、37℃にて72時間、乳酸発酵させ、プレーンヨーグルトを得た。 【0047】比較例4(分岐デキストリン添加区) 市販の無調整牛乳99質量部に、分岐デキストリン(DE=8)1質量部を加えて溶解し、そこに市販のプレーンヨーグルト5質量部を加え、37℃にて72時間、乳酸発酵させ、プレーンヨーグルトを得た。 【0048】比較例5(酵素分解デキストリン添加区) 市販の無調整牛乳99質量部に、酵素分解デキストリン(DE=5)1質量部を加えて溶解し、そこに市販のプレーンヨーグルト5質量部を加え、37℃にて72時間、乳酸発酵させ、プレーンヨーグルトを得た。 【0049】比較例6(対照区) 市販の無調整牛乳100質量部に、市販のプレーンヨーグルト5質量部を加え、37℃にて72時間、乳酸発酵させ、プレーンヨーグルトを得た。 【0050】試験例3実施例2、比較例3〜6で得られたそれぞれのプレーンヨーグルトを、遠心管に30g取り、遠心分離機にて3,000rpm、10分間遠心分離し、分離した乳清部の質量を計量し、分取したプレーンヨーグルト質量あたりの百分率で比較した。この結果を図3に示す。 【0051】なお、図3中のControlは対照区(比較例6)、BCDはβ-シクロデキストリン添加区(比較例3)、BLDは分岐デキストリン添加区(比較例4)、FSVは酵素分解デキストリン添加区(比較例5)、CCDは高度分岐環状デキストリン添加区(実施例2)を意味する。 【0052】高度分岐環状デキストリン添加区の分離する乳清は、対照区より10質量%も少なく、酵素分解デキストリンと同等なプレーンヨーグルトの安定化を実現できた。 【0053】実施例3(高度分岐環状デキストリン添加区)、比較例7(対照区) 表1の組成を持つ、2種類のヨーグルトを調整し、パネル10名による官能評価を実施した。 【0054】 【表1】
【0055】その結果、パネル10名中、9名が高度分岐環状デキストリン添加区(実施例3)の酸味低減効果を認め、8名が高度分岐環状デキストリン添加区に添加したストロベリーの風味が引き立っていると評価した。 【0056】実施例4市販のプレーンヨーグルト100質量部に、高度分岐環状デキストリンを2質量部、「テイストオリゴ」(商品名、日本食品化工株式会社製、ニゲロオリゴ糖40%(固形分あたり)を含む)を1質量部、果糖ぶどう糖液糖7質量部、オレンジピール4質量部を加え、撹拌棒にて5分間撹拌し、オレンジ風味豊かで、程よい酸味を有したフルーツヨーグルトを調製した。 【0057】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、高度分岐環状デキストリンを含有させることによって、酸味や発酵臭が抑制されると共に、ミルク風味の豊かなヨーグルトが得られる。また、高度分岐環状デキストリンを添加することによって、比重の軽いスポンジ様の均一な構造を持つ変性カゼイン凝集物が生成されるため、保存中に乳清が分離し難いという優れた特性が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000231453 【氏名又は名称】日本食品化工株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年4月3日(2002.4.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086689 【弁理士】 【氏名又は名称】松井 茂
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| 【公開番号】 |
特開2003−289797(P2003−289797A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月14日(2003.10.14) |
| 【出願番号】 |
特願2002−101139(P2002−101139) |
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