トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 豆類乾燥方法及びその装置
【発明者】 【氏名】松島 秀昭
【住所又は居所】広島県東広島市西条西本町2番30号 株式会社サタケ内

【氏名】水野 英則
【住所又は居所】広島県東広島市西条西本町2番30号 株式会社サタケ内

【氏名】住川 伸二
【住所又は居所】広島県東広島市西条西本町2番30号 株式会社サタケ内

【氏名】劉 厚清
【住所又は居所】広島県東広島市西条西本町2番30号 株式会社サタケ内

【要約】 【課題】乾燥調湿剤の添加量や調湿時間を試験的に求めて、効率よく短時間に乾燥することができるとともに、乾燥機などによる機械的及び熱的な損傷が生じない豆類乾燥方法及びその装置を提供する。

【解決手段】高水分の豆類に、低水分でかつ高温のタピオカパールからなる乾燥吸湿剤を混合させ、豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高水分の豆類に、低水分でかつ高温のタピオカパールからなる乾燥吸湿剤を混合させ、豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥することを特徴とする豆類乾燥方法。
【請求項2】 前記乾燥吸湿剤の初期水分を8.0〜10.0%の範囲に調整してなる請求項1記載の豆類乾燥方法。
【請求項3】 前記乾燥吸湿剤の品温を50〜60℃の範囲に調整してなる請求項1又は2記載の豆類乾燥方法。
【請求項4】 前記豆類と前記乾燥吸湿剤とを重量比で1対1に混合してなる請求項1〜3のいずれかに記載の豆類乾燥方法。
【請求項5】 前記高水分の豆類と前記乾燥吸湿剤との水分差を10.0〜14.0%としてなる請求項1〜4のいずれかに記載の豆類乾燥方法。
【請求項6】 前記タピオカパールからなる乾燥吸湿剤の粒径を0.9mm〜2.5mmの範囲に調整してなる請求項1〜5のいずれかに記載の豆類乾燥方法。
【請求項7】 被乾燥豆類を荷受する荷受装置と、該荷受装置から荷受した被乾燥豆類を乾燥吸湿剤と混合させて容器内に投入する投入装置と、被乾燥豆類及び乾燥吸湿剤が投入された容器を複数個収容し、被乾燥豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥を行う乾燥棚と、該乾燥棚の上下方向及び水平方向に移動可能で前記容器を乾燥棚から搬入又は搬出を行う搬送装置と、前記投入装置の上方に配置され、前記容器を反転させることにより容器内の混合物を前記投入装置に流出させる反転装置と、該反転装置から流出した混合物を粒径により被乾燥豆類と乾燥吸湿剤とに選別する選別装置と、前記乾燥吸湿剤を低水分でかつ高温に仕上げる乾燥装置と、該乾燥装置に連絡して乾燥吸湿剤の初期水分及び温度を調整するとともに、前記搬送装置に連絡して前記容器の乾燥棚への収容場所及び乾燥棚での放置時間を決定する制御装置と、を備えてなる豆類乾燥装置。
【請求項8】 前記荷受装置には、荷受した被乾燥豆類の水分を測定する水分センサ及び荷受量を計量する荷受計量器を設け、前記制御装置は、該水分センサ及び荷受計量器の検出データに基づいて被乾燥豆類に最適な乾燥吸湿剤の初期水分及び初期温度に維持するよう前記乾燥装置を制御する一方、最適な乾燥吸湿剤の混合比を算出して被乾燥豆類と混合し、さらに、乾燥棚での放置時間を決定してなる請求項7記載の豆類乾燥装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高水分の豆類に低水分でかつ高温の乾燥剤を混合して、豆類の水分を乾燥剤に吸湿させながら乾燥を行う豆類乾燥方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平10-14492号公報には、温度や風力を用いずに乾燥調湿を行うため、米雑穀類と、予め水分量調湿を行なった乾燥調湿粉剤とを、同一容器に入れ、静置若しくは撹拌する方法で乾燥調湿を行なう米雑穀専用乾燥調湿粉剤が開示され、これより品質劣化を起こすことなく、短時間で希望とする水分量に仕上げることが可能となるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の実施例中には、「米雑穀類商品化の目標値である水分量に達成させるために、その乾燥調湿粉剤の調湿を予め行い、その乾燥調湿粉剤の添加量や調湿時間を決めて、米雑穀類に乾燥調湿粉剤を混合させ、調湿の完全完了後にそれぞれを分離させる」と記載されているが、何ら具体的な数値が開示されていない。
【0004】そこで、本発明は、乾燥調湿剤の添加量や調湿時間を試験的に求めて、効率よく短時間に乾燥することができるとともに、乾燥機などによる機械的及び熱的な損傷が生じない豆類乾燥方法及びその装置を提供することを技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため本発明は、高水分の豆類に、低水分でかつ高温のタピオカパールからなる乾燥吸湿剤を混合させ、豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥する、という技術的手段を講じた。そして、この乾燥吸湿剤の初期水分は8.0〜10.0%の範囲に調整し、かつ、乾燥吸湿剤の品温は50〜60℃の範囲に調整するとよい。
【0006】これにより、例えば、冬季に乾燥する際に外気温及び豆類の温度が5℃程度で乾燥を行う場合、常温程度の乾燥吸湿剤を混合させると、水分移動が遅く、乾燥に長時間かかってしまうが、本発明のように低水分で高温のタピオカパールからなる乾燥吸湿剤、例えば、初期水分を8.0〜10.0%の範囲に調整し、かつ、乾燥吸湿剤の品温を50〜60℃の範囲に調整したものを混合すると、豆類と乾燥吸湿剤を収容する混合容器内の温度は30℃程度になり、この熱エネルギーが自然放熱以外に外に逃げないので、長時間混合容器内を保温して乾燥吸湿剤への水分移動を促進し、乾燥を速く行うことができるものとなる。
【0007】前記豆類と前記乾燥吸湿剤とを重量比で1対1に混合するので、混合比による乾燥速度及び平衡水分を考慮した場合、最も効率がよい乾燥方法となった。
【0008】また、前記高水分の豆類と前記乾燥吸湿剤との水分差を10.0〜14.0%としているから、乾燥吸湿剤の水分調整をするときの熱エネルギー消費、高水分の豆類と乾燥吸湿剤との混合初期乾燥速度の制御及び被害粒の発生などを考慮すれば、最も効率がよい乾燥方法となった。
【0009】そして、前記タピオカパールからなる乾燥吸湿剤の粒径を0.9mm〜2.5mmの範囲に調整しているから、現在水分から目標水分に調整する場合、粒径が小さく、水分抜けのしやすい乾燥吸湿剤を選択することで熱エネルギー消費を節約して省エネ乾燥が可能となる。
【0010】なお、被乾燥豆類を荷受する荷受装置と、該荷受装置から荷受した被乾燥豆類を乾燥吸湿剤と混合させて容器内に投入する投入装置と、被乾燥豆類及び乾燥吸湿剤が投入された容器を複数個収容し、被乾燥豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥を行う乾燥棚と、該乾燥棚の上下方向及び水平方向に移動可能で前記容器を乾燥棚から搬入又は搬出を行う搬送装置と、前記投入装置の上方に配置され、前記容器を反転させることにより容器内の混合物を前記投入装置に流出させる反転装置と、該反転装置から流出した混合物を粒径により被乾燥豆類と乾燥吸湿剤とに選別する選別装置と、前記乾燥吸湿剤を低水分でかつ高温に仕上げる乾燥装置と、該乾燥装置に連絡して乾燥吸湿剤の初期水分及び温度を調整するとともに、前記搬送装置に連絡して前記容器の乾燥棚への収容場所及び乾燥棚での放置時間を決定する制御装置と、を備えてなる豆類乾燥装置としたから、制御装置により乾燥調湿剤の初期水分及び温度、又は、乾燥棚での放置時間を自動的に求めて、豆類を短時間に乾燥することができるとともに、火炉を使って熱風を浴びせる乾燥方式ではなく、被乾燥豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させる乾燥方式なので、豆類に機械的及び熱的な損傷が生じない乾燥装置を提供することが可能となった。
【0011】さらに、前記荷受装置には、荷受した被乾燥豆類の水分を測定する水分センサ及び荷受量を計量する荷受計量器を設け、前記制御装置は、該水分センサ及び荷受計量器の検出データに基づいて被乾燥豆類に最適な乾燥吸湿剤の初期水分及び初期温度に維持するよう前記乾燥装置を制御する一方、最適な乾燥吸湿剤の混合比を算出して被乾燥豆類と混合し、さらに、乾燥棚での放置時間を決定してなる豆類乾燥装置としたから、乾燥工程前に予め被乾燥豆類の水分及び荷受重量を計測しておくと、自動的に最適な乾燥吸湿剤の初期水分、初期温度、混合比及び放置時間が決定され、豆類に皺、裂皮の発生や品質劣化が生じない乾燥速度で効率的な乾燥を実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は乾燥吸湿剤として玄米とタピオカパールとを用いた比較図である。供試材料としては、被乾燥豆類として大豆(品種:フクユタカ、水分:20.1%d.b)を用い、乾燥吸湿剤として玄米(コシヒカリ、初期水分3.9%d.b)と、タピオカパール(粒径:2.5mm、初期水分4.1%d.b)とで比較した。環境温度は18〜25℃、混合比は被乾燥豆類対乾燥吸湿剤を重量で1対1とし(以下、混合比は重量比とする。)、混合後4時間放置した。試験中はビニール袋で密閉し、湿度に影響を及ぼさないようにした。
【0013】図1を考察すれば、玄米とタピオカパールとを乾燥吸湿剤とし、それぞれの初期水分差、温度及び混合比を同条件に設定すると、大豆の瞬時乾燥速度は混合後3時間までは大きな差がついていることが分かる。これは、乾燥吸湿剤の構造及び物性に関わることと考えられるが、タピオカパールの機械的な造粒物は、玄米(結晶体)よりも吸湿能力が高いことが確認される。
【0014】図2は一定乾燥条件における各乾燥吸湿剤の水分変化を示す図であり、図3は乾燥吸湿剤の瞬時乾燥速度の変化を示す図である。
【0015】図2及び図3を考察すれば、一旦水分を吸収した乾燥吸湿剤を乾燥して再利用する場合や、乾燥吸湿剤料の初期水分を調節する場合の熱エネルギー消費量が比較できる。同じ乾燥条件の場合、玄米及び小麦の水分変化は緩やかであり、乾燥初期の瞬時乾燥速度はタピオカパールよりもかなり遅いことが分かる。また、同じタピオカパールであっても、その粒径が0.9mmのものは水分抜けし易いことが分かる。例えば、現在水分10%から目標水分6%に調整する場合(図2参照)、タピオカパール0.9mmは26分間、タピオカパール1.1mmは30分間、タピオカパール2.5mmは44分間で目標水分に到達するが、玄米は66分間、小麦では2時間位で目標水分に到達することが分かる。つまり、水分抜けし易い適当な乾燥吸湿剤を選択すれば、熱エネルギー消費を節約して省エネ乾燥が可能となる。
【0016】図4は放湿側(大豆)及び吸湿側(乾燥吸湿剤:タピオカパール、粒径2.5mm)の水分の移動速度を示す図であり、図5は混合直後の水分移動(大豆)の挙動を示す図であり、図6は異なる温度、水分差における混合後の自由水分比の経時変化を示す図である。
【0017】図4を考察すれば、放湿側及び吸湿側の両方とも混合の初期における水分の移動速度が激しく、時間の経過に伴い移動速度が遅くなることが分かる。図5を考察すれば、水分の移動速度の変化は3段階に分けられ、第1段階は水分ポテンシャルによる表層移動段階であり、第2段階は水分勾配の形成段階であり、第3段階は水分の安定移動段階となる。この安定移動段階に移行すると、瞬時乾燥速度はほぼ変化しないようになる。また、図6を参照すれば、環境温度、初期水分差により自由水分比曲線の勾配は混合初期に大きな差があることが分かる。
【0018】図7は異なる混合比による水分差の経時変化を示す図であり、図8は混合比と平均乾燥速度との関係を示す図である。
【0019】図7及び図8を考察すれば、混合比により乾燥速度及び平衡水分に影響することが分かる。しかし、効率的な混合比としては1対1が好ましいと考えられる。仕上げ水分は混合比を変更して調節することができるが、調節幅は狭い範囲と思われる。そして、乾燥速度への影響は、混合比<1の場合が混合比>1より大きいことが分かる。
【0020】図9は環境温度と乾燥速度との関係を示す図である。環境温度は乾燥速度に影響を与えることが分かる。そして、30℃以下のとき乾燥速度への影響が大きいことが分かる。
【0021】図10は初期水分差と平均乾燥速度との関係を示す図である。混合するときの初期水分差が乾燥速度に影響を与え、また、水分差は20%(d.b)を超えると乾燥速度への影響は認められないことが分かる。初期水分差を15%(d.b)に設定するのが好ましいと考えられる。
【0022】図11は乾燥吸湿剤を交換するか否かの乾燥速度を示す図である。乾燥吸湿剤(タピオカパール)を1時間毎に交換する場合と交換しない場合とで比較すれば、交換する場合の方が約27%乾燥速度が増加することが分かる。しかしながら、大きな差とは言い難く、乾燥途中に乾燥吸湿剤を交換するよりは、交換しない方が経済性に優れている。
【0023】図12は攪拌による乾燥速度の比較を示した図である。それぞれの粒径のタピオカパール及び初期水分差における攪拌の有無によって乾燥速度への影響を調べた結果、1時間ごとの攪拌による乾燥速度の増加率は10%以下であることが分かり、攪拌の効果は認められない。乾燥仕上げまで混合後放置することにより、攪拌による動力の省エネルギー化が図れる。
【0024】図13はタピオカパールの粒径による乾燥速度の比較を示す図である。混合初期の水分差及び攪拌の有無において、タピオカパールの粒径による乾燥速度の影響はわずかであるが、粒径の小さいものほど乾燥の水分調整が容易であり、粒径の小さいもの(1mm程度)を選択するのが好ましい。
【0025】図14はタピオカパールの粒径による粒内水分と混合槽内湿度との関係を示す図である。タピオカパールの粒径が小さいほど、混合槽(容器)内の湿度は低くなる。つまり、混合槽内の湿度が低い場合、放湿側(大豆)側の水分ポテンシャルが大きくなり、水分移動が速くなるのである。
【0026】図15は初期放湿速度と裂皮率との関係を示す図である。これにより、大豆の被害(裂皮)は水分を乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥する方式であっても発生することが分かった。つまり、裂皮の発生は水分の移動速度による粒内応力が生じて、皮の引っ張り強度を超えると裂皮が発生するのである。乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥する方式の場合、乾燥吸湿剤を混合した直後の混合初期に水分移動速度が速くなるから、その時に裂皮が発生し易くなると考えられる。混合初期の乾燥速度を抑えることができれば、裂皮の発生を抑えることができる。
【0027】図16は本発明の豆類乾燥方法を実施するための装置を示す概略説明図である。豆類乾燥装置1は、荷受装置2、投入装置3、乾燥棚4、搬送装置5、反転装置6、選別装置7、乾燥装置8及び各装置や弁を制御する制御装置9からなる。
【0028】荷受装置2は、荷受ホッパ10と、荷受ホッパから揚穀機11を介して接続される粗選機12と、粗選機12から投入装置3に連絡する揚穀機13とから構成される。投入装置3は、揚穀機13から連絡する、豆類を貯留するタンク14と、このタンク14から流出する豆類を受ける受樋15と、該受樋15内を流下する豆類を計量する計量器16と、計量器16の排出側下方でコンテナ(容器)19を待機させる投入ステーション17とから構成される。前記受樋15内には、粒径により被乾燥豆類と乾燥吸湿剤とを選別する選別装置7が設けられる。豆類の粒径は5〜6mm程度であり、乾燥吸湿剤の粒径は1〜2mm程度であるから、選別網や、インデントによる選別盤など適宜な選別部材18を設けると、確実に分離することができる。
【0029】前記タンク15には上限レベルセンサや下限レベルセンサ(いずれも図示せず)が備えてあり、荷受工程及び計量工程の開始信号に連動している。また、計量器16には、サンプル採取装置(図示せず)が内装されており、サンプルが取り出され、水分センサ(図示せず)等により水分が測定され、各種データが制御装置9に入力されて持分比率、乾燥吸湿剤の初期水分、添加量、乾燥時間などに反映される。また、計量器16Aの排出口には、開閉自在なシャッタ20Aを介して分岐弁21Aを接続し、更に、分岐弁21Aには、投入ステーション17A用の投入用流下樋22Aと、投入ステーション17B用の投入用流下樋22Bを連結する。同様に、計量器16Bの排出口には、開閉自在なシャッタ20Bを介して分岐弁21Bを接続し、更に、分岐弁21Bには、投入ステーション17C用の投入用流下樋22Cと、製品を出荷するための出荷用流下樋22Dを連結する。該出荷用流下樋22Dは揚穀機23に接続され、該揚穀機23から製品が出荷される。
【0030】乾燥棚4は複数個幅で複数段に区分けされ、被乾燥豆類及び乾燥吸湿剤が投入された容器を複数個収容し、被乾燥豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥を行うものである。したがって、熱風発生装置などの火炉は設けられていない。搬送装置5は乾燥棚4内を水平方向に移動し、上下方向にはクレーン部24により昇降するようにしてあり、コンテナ19の乾燥棚4内への出し入れはリフト部25により行われる。
【0031】次に、被乾燥豆類の水分を吸湿させる乾燥吸湿剤の経路について説明する。タピオカパールからなる乾燥吸湿剤は、新品の場合、乾燥剤供給ホッパ26から供給し、該供給ホッパ26から供給管27を介して乾燥装置8に投入される。乾燥装置8では、計量器16で採取したサンプルに基づいて、乾燥吸湿剤の混合直前の初期水分、品温に仕上げて各コンテナ19に供給する。乾燥装置8の底部には、ロータリーバルブ28が設けられ、計量器16で測定した豆類の重量に基づいて、ロータリーバルブ28の駆動時間が決定され、これにより、コンテナ19に供給する乾燥吸湿剤の重量が決定される。ロータリーバルブ28からは、乾燥吸湿剤を空気輸送するための配管29及びブロア30が接続される。配管29からは三方切換弁31、配管32、サイクロン33及び配管34を介して投入ステーション17Cのコンテナ19に連絡される。また、三方切換弁31から配管35、三方切換弁36、配管37、サイクロン38及び配管39を介して投入ステーション17Bのコンテナ19に連絡される。さらに、三方切換弁36から配管40、サイクロン41及び配管42を介して投入ステーション17Aのコンテナ19に連絡される。
【0032】次に、使用済みの乾燥吸湿剤を乾燥してリサイクルする場合の配管を説明する。投入装置3の受樋15内に配設した選別装置7では、選別部材18を通過した乾燥吸湿剤(図16では×印)が集穀樋43に集約され、集穀樋43底部のロータリーバルブ44により適宜排出される。ロータリーバルブ44からは、乾燥吸湿剤を空気輸送するための配管45及びブロア46が接続され、サイクロン47を介して乾燥装置8に返還される。
【0033】乾燥装置8としては、図17に示すようなドラム型乾燥装置101を用いればよい。ドラム型乾燥装置101は、円筒状回転ドラム102を緩傾斜させて回転可能に横設するよう、その両端部をローラ103,103に載置したものである。該回転ドラム102の傾斜上方側には、使用済みの乾燥吸湿剤を供給するホッパー104を設け、傾斜下方側には、乾燥して再利用可能な乾燥吸湿剤を排出する排出樋105を設ける。そして、回転ドラム102の下方には、複数個のバーナ106,106が配設された燃焼室107を設ける。該燃焼室107には、外部から空気を取り入れる空気取入口108と、加温された空気を送風するファン109とが設けられる。ファン109の出口側にはリターンダクト110を接続するとともに、該リターンダクト110からは回転ドラム102内に挿通した熱風供給ダクト111を接続する。熱風供給ダクト111には、複数箇所の熱風供給口112A,112B,112Cが穿設される。この熱風供給口112から送給された熱風は、回転ドラム102の排気口113から排気される。以上のようなドラム型乾燥装置101を用いることで、バーナ106の火炎により乾燥吸湿剤を加温して温度を上昇させるとともに、熱風供給ダクト111からの熱風により水分を外部に除去することができるので、乾燥効率が向上するものである。
【0034】次に、上記構成の豆類乾燥装置の作用について図16乃至図18を参照しながら説明する。
【0035】収穫済みの豆類(大豆)は、荷受ホッパ10から荷受され、揚穀機11を介して接続される粗選機12に搬送されて粗選され、粗選機12からは投入装置3に連絡する揚穀機13からタンク14に貯留されていく。タンク14に貯留された豆類は、受樋15を通過して計量器16にて計量される。計量器16では、計量に先立ってサンプルが取り出され、水分等が測定される(図18のステップ2)。水分の測定が行われると、このデータが制御装置9に入力され、仕上水分に応じた乾燥吸湿剤の初期水分や、乾燥吸湿剤の温度が読み出される(図18のステップ3)。読み出された乾燥吸湿剤の初期水分データは乾燥装置8に送られ、乾燥吸湿剤が最適な初期水分及び温度となるように乾燥装置8が制御される。
【0036】次に、計量器16により荷受した豆類の計量が行われ(図18のステップ4)、この計量データが制御装置9に入力される。制御装置9では、豆類と乾燥吸湿剤との混合比が設定され(図18のステップ5)、豆類の重量に基づき、乾燥装置8底部のロータリーバルブ28の駆動時間が決定される。これにより、コンテナ19に供給する乾燥吸湿剤の供給量が決定される。
【0037】計量器16からの豆類の払い出しは、適宜な投入ステーション17上のコンテナ19に豆類を投入するべく、予め分岐弁21を切り換えておき、シャッタ20を開放することにより行われる。そして、乾燥吸湿剤は、乾燥剤供給ホッパ26から乾燥装置8を経由して最適な初期水分及び温度に調整され、空気輸送によりコンテナ19に投入される(図18のステップ6)。
【0038】豆類と乾燥吸湿剤とが投入されたコンテナ19は、搬送装置5により投入ステーション17からコンテナ19を掬い上げ、乾燥棚4へ搬入する。乾燥棚4では制御装置の指令により所定時間放置することにより乾燥が行われる(図18のステップ7)。
【0039】乾燥棚4にて所定時間放置されたコンテナ19は、搬送装置5により乾燥棚4から反転装置6Bに移送される。反転装置6Bでは乾燥済みの豆類及び乾燥吸湿剤がタンク14Bに投入されるとともに、タンク14B下方に配設した選別装置7により豆類と乾燥吸湿剤との分離が行われる(図18のステップ8)。選別装置7内の選別部材18を通過した乾燥吸湿剤は、集穀樋43に集約され、集穀樋43底部のロータリーバルブ44により適宜排出される。ロータリーバルブ44からは、配管45及びブロア46により乾燥装置8に返還され、乾燥装置8において除湿が行われ、乾燥吸湿剤のリサイクルが可能となる。
【0040】一方、選別部材18を通過しない豆類は、受樋15Bを経て計量器16Bにて計量される。計量器16Bでは、計量に先立って乾燥済みのサンプルが取り出され、水分が測定される。そして、最初に設定した仕上水分と乾燥済みの水分とを比較し(図18のステップ9)、設定した仕上水分を満たせば、分岐弁21Bを出荷用流下樋22D側に切換えるとともに、シャッタ20Bを開放する。これにより、出荷用流下樋22D及び揚穀機23を経て製品が出荷されることになる(図18のステップ10)。最初に設定した仕上水分と乾燥済みの水分とを比較し、設定した仕上水分より高い水分であった場合は、分岐弁21Bを投入ステーション17C用の投入用流下樋22Cに切換えて、豆類をコンテナ19に投入して再乾燥を行うことになる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高水分の豆類に、低水分でかつ高温のタピオカパールからなる乾燥吸湿剤を混合させ、豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥し、特に、この乾燥吸湿剤の初期水分は8.0〜10.0%の範囲に調整し、かつ、乾燥吸湿剤の品温は50〜60℃の範囲に調整するので、例えば、冬季に乾燥する際に外気温及び豆類の温度が5℃程度で乾燥を行う場合、常温程度の乾燥吸湿剤を混合させると、水分移動が遅く、乾燥に長時間かかってしまうが、本発明のように低水分で高温のタピオカパールからなる乾燥吸湿剤、例えば、初期水分を8.0〜10.0%の範囲に調整し、かつ、乾燥吸湿剤の品温を50〜60℃の範囲に調整したものを混合すると、豆類と乾燥吸湿剤を収容する混合容器内の温度は30℃程度になり、この熱エネルギーが自然放熱以外に外に逃げないので、長時間混合容器内を保温して乾燥吸湿剤への水分移動を促進し、乾燥を速く行うことができるものとなる。
【0042】前記豆類と前記乾燥吸湿剤とを重量比で1対1に混合するので、混合比による乾燥速度及び平衡水分を考慮した場合、最も効率がよい乾燥方法となった。
【0043】また、前記高水分の豆類と前記乾燥吸湿剤との水分差を10.0〜14.0%としているから、乾燥吸湿剤の水分調整をするときの熱エネルギー消費、高水分の豆類と乾燥吸湿剤との混合初期乾燥速度の制御及び被害粒の発生などを考慮すれば、最も効率がよい乾燥方法となった。
【0044】そして、前記タピオカパールからなる乾燥吸湿剤の粒径を0.9mm〜2.5mmの範囲に調整しているから、現在水分から目標水分に調整する場合、粒径が小さく、水分抜けのしやすい乾燥吸湿剤を選択することで熱エネルギー消費を節約して省エネ乾燥が可能となる。
【0045】なお、被乾燥豆類を荷受する荷受装置と、該荷受装置から荷受した被乾燥豆類を乾燥吸湿剤と混合させて容器内に投入する投入装置と、被乾燥豆類及び乾燥吸湿剤が投入された容器を複数個収容し、被乾燥豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させて乾燥を行う乾燥棚と、該乾燥棚の上下方向及び水平方向に移動可能で前記容器を乾燥棚から搬入又は搬出を行う搬送装置と、前記投入装置の上方に配置され、前記容器を反転させることにより容器内の混合物を前記投入装置に流出させる反転装置と、該反転装置から流出した混合物を粒径により被乾燥豆類と乾燥吸湿剤とに選別する選別装置と、前記乾燥吸湿剤を低水分でかつ高温に仕上げる乾燥装置と、該乾燥装置に連絡して乾燥吸湿剤の初期水分及び温度を調整するとともに、前記搬送装置に連絡して前記容器の乾燥棚への収容場所及び乾燥棚での放置時間を決定する制御装置と、を備えてなる豆類乾燥装置としたから、制御装置により乾燥調湿剤の初期水分及び温度、又は、乾燥棚での放置時間を自動的に求めて、豆類を短時間に乾燥することができるとともに、火炉を使って熱風を浴びせる乾燥方式ではなく、被乾燥豆類の水分を乾燥吸湿剤に吸湿させる乾燥方式なので、豆類に機械的及び熱的な損傷が生じない乾燥装置を提供することが可能となった。
【0046】さらに、前記荷受装置には、荷受した被乾燥豆類の水分を測定する水分センサ及び荷受量を計量する荷受計量器を設け、前記制御装置は、該水分センサ及び荷受計量器の検出データに基づいて被乾燥豆類に最適な乾燥吸湿剤の初期水分及び初期温度に維持するよう前記乾燥装置を制御する一方、最適な乾燥吸湿剤の混合比を算出して被乾燥豆類と混合し、さらに、乾燥棚での放置時間を決定してなる豆類乾燥装置としたから、乾燥工程前に予め被乾燥豆類の水分及び荷受重量を計測しておくと、自動的に最適な乾燥吸湿剤の初期水分、初期温度、混合比及び放置時間が決定され、豆類に皺、裂皮の発生や品質劣化が生じない乾燥速度で効率的な乾燥を実現することができる。
【出願人】 【識別番号】000001812
【氏名又は名称】株式会社サタケ
【住所又は居所】東京都千代田区外神田4丁目7番2号
【出願日】 平成14年4月2日(2002.4.2)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−289796(P2003−289796A)
【公開日】 平成15年10月14日(2003.10.14)
【出願番号】 特願2002−100585(P2002−100585)