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【発明の名称】 活魚の放血装置
【発明者】 【氏名】今西 良二

【要約】 【課題】魚を効率的に新鮮な状態で放血し、さらに、放血する際に魚が暴れることを減少させ、刃が延髄又は脊髄を切断して、魚を確実に絞めることのできる放血装置を提供する。

【解決手段】魚を横倒しにした状態で支持する、魚の投入口から奥下がりに傾斜した支持台と、該魚の側方から延髄又は脊髄を切断するように移動する、刃先の両端部が中心部に比べて突出している三角刀の形状であることを特徴とする刃とを具備させたものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 魚を横倒しにした状態で支持する支持台と、該魚の側方から延髄又は脊髄を切断するように移動する刃とを具備する魚の放血装置。
【請求項2】 前記刃が、刃先の両端部が中心部に比べて突出している三角刀の形状であることを特徴とする請求項1に記載の魚の放血装置。
【請求項3】 前記支持台が、魚の投入口から奥下がりに傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚の放血装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚の放血装置に係り、特に魚が暴れず新鮮な状態に放血される放血装置及び方法に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】旋網漁又は養殖等の漁業において、大量に水揚げされた活魚の鮮度を維持するために、氷水投入、急速冷凍、活け絞め等が行なわれている。高い鮮度を保つためには、活け絞めを行なうことが望ましいが、この作業は主に刃物等を用いて人手により行なわれているため、時間がかかり、作業の間に魚を傷つける危険性も高い。また、カツオを固定してドリル等で頭部をくりぬく装置が提案されているが、このような装置では、魚を背腹方向に立てた状態で支持するために魚が暴れて上手く固定できず、またドリルの攻撃ポイントは点であるため脳、及び延髄をはずれる場合が多く完全に絞めることができない等の問題がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情に鑑みて成されたもので、上記問題を解決し、魚を効率的に放血することを目的とする。また、本発明は、放血する際に魚が暴れることを防止し、魚を新鮮な状態で確実に絞めることを目的とする。本発明の魚の放血装置においては、魚を横倒しにした状態で支持する支持台と、該魚の側方から延髄又は脊髄を切断するように移動する刃とを具備することを特徴とする。
【0004】上記方法で魚を横倒しにして処理することにより、魚が暴れず、固定を容易に行なうことができる。また、側方から刃を刺す方法により、切断のための広い範囲を得ることができ、延髄又は脊髄をはずす確率が大幅に減少する。さらに、従来のような頭部方向からの切断に比べ、骨などの障害が少ないため、容易に延髄又は脊髄に達して切断することができる。支持台は、口先を固定するためにハの字又は円錐状の形態の固定手段を具備していてもよく、さらに、支持台に垂直な、魚の頭尾方向に伸びる側板を具備していてもよい。支持台の対向方向から押えるための押え板を設けて魚をしっかり固定することもでき、また支持台及び押え板は平面でも魚の形状に合わせた曲面であっても構わない。
【0005】また、本発明においては、刃先の両端部が中心部に比べて突出している刃を使用するのが好ましく、また該刃は、平面でも構わないが、三角刀の形状にすることが好ましい。刃先の両端部を中心部に比べて突出させると、刃のくぼみに魚の骨が入り込むために、魚が逃げず、確実に延髄又は脊髄を切断することができる。さらにこの形状の刃を用いると、刃の強度が向上し、薄い刃を用いることができるため、魚の表面への傷を小さくすることができる。刃の移動は、魚に対して垂直であることが好ましく、また刃の中心部分が魚の中央部を越えた所まで達し、また反対側面に貫通しない程度であることが好ましい。
【0006】魚を支持する支持台は、魚の投入口から出口に向けて奥下がりに傾斜して、魚が滑り込むような形状になっていることが好ましい。さらに例えば支持台の底面をさらに傾斜させる方向へ開閉可能にする、又は口先の固定手段をはずす等の手段により、処理した魚が滑り出るようにすることができる。またセンサー等を用いて、押え板による固定、延髄又は脊髄の切断、滑り出し等を自動化することができる。本発明の魚の放血装置で処理された魚は、切断位置の均一化が図れ、さらに確実に放血して魚の身質を向上させることができる。
【0007】
【本発明の好適な実施の形態】以下に本発明の好適な魚の放血装置を図面に基づいて説明する。図1は魚の放血装置の側面図、図2は支持台2の平面図、図3は図1のA断面図、図4は図1のB断面図、図5は刃18の形状を示した図である。この魚の放血装置は、本体1に支持台2、口先固定装置9、押え装置12、切断装置16を傾斜して具備し、投入口3から投入された魚を収容部に固定し、延髄又は脊髄を切断、放血し、滑動して取り出されるように構成される(図1)。
【0008】支持台2は、傾斜した支台4の部分で魚の取り出しのための開閉手段が設けられて構成される(図2)。支台4は中央部分が軸部6を蝶番として回転可能になっている。支台4の下面には、開閉部分との境界線を横断する開閉栓7を具備し、開閉の角度を決定するための開閉部支持装置8が本体1と支台4に架設されている。口先固定装置9は、半円錐状板10とそれに連結した高さ調節部材11を有し、対象とする魚に合わせて調節可能になっている。この口先固定装置9により、魚の中心線を支台4の中央線に合わせることができる。
【0009】押え装置12は本体に固着され、伸縮可能な2本の支柱13、14と、その先端に連結された、魚の体に沿うように湾曲した押え板15とを有する。切断装置16は、口先固定装置9と押え装置12の間に本体に固着して設けられ、刃の位置は水平方向に調節可能になっている。切断支柱17には刃18が支台に対して垂直な方向に動くように具備されている。刃の移動範囲を波線で示した。刃の形状は図5に示されるように、両端の突出した三角刀の形状で、図2に示される切断位置で魚に刺さるようになっている。
【出願人】 【識別番号】500406414
【氏名又は名称】株式会社貴丸
【出願日】 平成14年5月13日(2002.5.13)
【代理人】 【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆 (外1名)
【公開番号】 特開2003−325100(P2003−325100A)
【公開日】 平成15年11月18日(2003.11.18)
【出願番号】 特願2002−137289(P2002−137289)