| 【発明の名称】 |
鯣裂装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】八木 秀樹
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| 【要約】 |
【課題】鯣裂装置の回転数を増加させても騒音の低い等の優れた鯣裂装置を提供することを目的とする。
【解決手段】側面視において略くの字状に屈曲した裂刃2Aを備えた裂刃装置2を、刃先2aが環状駆動体1の回転方向を略向くように、環状駆動体1の周縁に適宜間隔で配設された回転刃体Zと、前記刃先2aの通過軌跡Ru上に鯣を該回転刃体Zの動作とタイミングを合わせて順次供給する、上下一対の送りローラRoを具備した送りローラ装置3とを有する鯣裂装置Aであり、この裂刃装置Aが、裂刃2Aと該裂刃を支持する裂刃支持台部2Bとの間に両者の当接状態を規制する当接部分に弾性部材Aeを介装した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 側面視において略くの字状に屈曲した裂刃を備えた裂刃装置を、刃先が環状駆動体の回転方向を略向くように、環状駆動体の周縁に適宜間隔で配設された回転刃体と、前記刃先の通過軌跡上に鯣を該回転刃体の動作とタイミングを合わせて順次供給する、上下一対の送りローラを具備した送りローラ装置とを有する鯣裂装置において、前記裂刃装置が、裂刃と該裂刃を支持する裂刃支持台部を有すると共に、該裂刃と裂刃支持台部の間に、両者の当接状態を規制する当接部分に弾性部材を介装したことを特徴とする鯣裂装置。 【請求項2】 側面視において略くの字状に屈曲した裂刃を備えた裂刃装置を、刃先が環状駆動体の回転方向を略向くように、環状駆動体の周縁に適宜間隔で配設された回転刃体と、前記刃先の通過軌跡上に鯣を該回転刃体の動作とタイミングを合わせて順次供給する、上下一対の送りローラを具備した送りローラ装置とを有する鯣裂装置において、前記裂刃装置が、前記裂刃と該裂刃を支持する裂刃支持台部を有し、この両者を直接又は間接的に当接状態にばね力で維持するばね部材が介装されており、このばね部材の一体に形成されている環状部分が、前記裂刃あるいは裂刃支持台部側に固設されたリング状金具に係合していることを特徴とする鯣裂装置。 【請求項3】 側面視において略くの字状に屈曲した裂刃を備えた裂刃装置を、刃先が環状駆動体の回転方向を略向くように、環状駆動体の周縁に適宜間隔で配設された回転刃体と、前記刃先の通過軌跡上に鯣を該回転刃体の動作とタイミングを合わせて順次供給する、上下一対の送りローラを具備した送りローラ装置とを有する鯣裂装置において、前記鯣裂装置が、下部に取り外し自在になった架台を有し、この架台とその上方に載置される該鯣裂装置の鯣裂装置本体との間が、固着・取り外し自在に構成されていることを特徴とする鯣裂装置。 【請求項4】 前記架台の下端に移動のための車輪が設けられていることを特徴とする請求項3記載の鯣裂装置。 【請求項5】 前記鯣裂装置本体の長手方向の両端部に、手で把持するための把持部が形成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の鯣裂装置。 【請求項6】 前記鯣裂装置本体の製品払出し側に、製品収容容器を載置する載置台が形成され、この載置台がヒンジ機構によって、本体側に折り畳み可能に構成されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1の項に記載の鯣裂装置。 【請求項7】 側面視において略くの字状に屈曲した裂刃を備えた裂刃装置を、刃先が環状駆動体の回転方向を略向くように、環状駆動体の周縁に適宜間隔で配設された回転刃体と、前記裂刃が鯣を裂いて通過する通過軌跡上に、裂刃に挟まった鯣を叩き落とす叩き落とし部材の回転軌跡が位置するように円筒状の基部周面に配置した払い落とし装置と、前記刃先の通過軌跡上に鯣を該回転刃体の動作とタイミングを合わせて順次供給する、上下一対の送りローラを具備した送りローラ装置とを有する鯣裂装置において、前記払い落とし装置の周面に適宜間隔で、前記叩き落とし部材の基端が挿着されるよう該払い落とし装置の基部の奥方に向かって挿着孔を形成し、この挿着孔に先端が達するように、該払い落とし装置の円筒状の基部の端面から基部の軸方向に平行に固定孔を穿設するとともに、この固定孔に、先端が前記叩き落とし部材の基端を押圧する押圧部材を配置して、該押圧部材によって、前記挿着孔に挿着した該落とし部材の基端を、基部端面側から叩き落とし部材の基端を押圧・固定したことを特徴とする鯣裂装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、嗜好品としての良質の裂き鯣を製造するための鯣裂装置に関し、特に、騒音を低下させるとともに、製品への異物の混入を可及的に防止し、さらには持ち運びが容易になるよう改良された鯣裂装置に関する。 【0002】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】裂き鯣を製造する鯣裂装置としては、本出願人により、実公平1−25594号、実公平4−18393号、特開平1−240137号等が提供されている。この鯣裂装置は、図15に図示するように、支持軸20を中心に回転する環状駆動体1の周囲に、複数の裂刃装置2を、該裂刃装置の裂刃が回転方向を向くような状態で配設してなる回転刃体の各裂刃2Aの刃先で、上下一対の送りローラを具備した送りローラ装置3で把持した鯣の先端を、突き刺すとともに、該裂刃2Aとそれを保持する裂刃保持台2Bとの間に、細幅になった鯣の端部を挟持した状態において、前記裂刃装置2が環状駆動体1の回転に起因して鯣の繊維に対して直角方向へ移動することにより、鯣の前記挟持した部分を材料(鯣)の基部から引き裂くよう構成されている。従って、前記送りローラ装置3により、前記裂刃装置2の通過タイミングに合わせて所定寸法(0.7〜10mm程度)づつ鯣をその先端方へ供給すると、裂き鯣を機械的に製造することができる。 【0003】ところで、近年、人件費の安いアジアの近隣諸国で種々の製品が加工され、この「裂き鯣」もその例外でない。そのため、人件費の高い我が国で裂き鯣を製造する場合には、前記人件費の安い国で製造する場合に比べて、より一層生産性を高める必要がある。このため、鯣裂装置の回転刃体(環状駆動体)の回転数を可及的に増加させ製造できる裂き鯣の量を増大させることが考えられるが、回転刃体の回転数を可及的に増大させた場合、当接部分あるいは摺接部分での騒音が指数関数的に増加し、作業環境を著しく悪化させることにもなっていた。 【0004】また、食品法による法規制はもとより、食品中への異物の混入が社会的に厳しく問われる中、本鯣裂装置に関しても、装置の一部が脱落して加工食品中へ混入することがないような構成上の対策が問われている。 【0005】さらに、近年、各地の祭り等において種々の屋台が出されているが、その内容が時代を反映して多様化し、新たな商品の提供が待たれている。特に、屋台の場合には、食欲をそそる匂いあるいはその製造あるいは提供にパフォーマンス等に優れたものが必要となり、鯣裂装置は前記条件からしてその対象となり得るものであるが、装置自体の重量が大きく且つ可搬性がない点で問題であった。 【0006】さらに、裂刃装置によって裂かれた鯣を、該裂刃装置から払い落とすために、可撓体からなる紐状の「叩き落とし部材」が円筒状の基部の周囲に適宜間隔で複数植設された払い落とし装置が、当該裂刃装置に近接して設けられているが、この「叩き落とし部材」を交換するのが厄介な手間のかかる作業となっていた。つまり、具体的には、前記基部が挿着自在な二重円筒体となり、この二重円筒体を分解した状態で、外側の円筒体の内周側から「叩き落とし部材」を挿着し、該「叩き落とし部材」の基端部の拡径部分によって、基部側に対して、該「叩き落とし部材」を係着し、その後、この外側の円筒体内に内側の円筒体を挿着するような構成であったため、一つの「叩き落とし部材」を交換するにも、前記基部を鯣裂装置から取り外し、しかる後に、さらに払い落とし装置自体を分解する必要があった。 【0007】本発明は、前記現況に鑑みおこなわれもので、前記技術的課題を解決した鯣裂装置を提供することを目的とする。つまり、鯣裂装置の回転数を増加させても騒音の低い鯣裂装置を提供することを第1の目的とし、また鯣裂装置の部品が脱落することのない鯣裂装置を提供することを第2の目的とし、また可搬性に優れた鯣裂装置を提供することを第3の目的とし、部品の交換が容易な鯣裂装置を提供することを第4の目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成すべく、本第1の発明にかかる鯣裂装置は、側面視において略くの字状に屈曲した裂刃を備えた裂刃装置を、刃先が環状駆動体の回転方向を略向くように、環状駆動体の周縁に適宜間隔で配設された回転刃体と、前記刃先の通過軌跡上に鯣を該回転刃体の動作とタイミングを合わせて順次供給する、上下一対の送りローラを具備した送りローラ装置とを有する鯣裂装置において、前記裂刃装置が、裂刃と該裂刃を支持する裂刃支持台部を有すると共に、該裂刃と裂刃支持台部の間に、両者の当接状態を規制する当接部分に弾性部材を介装したことを特徴とする。 【0009】しかして、このように構成された鯣裂装置によれば、裂刃と該裂刃を支持する裂刃支持台部との間に弾性部材が介装されているため、これらの当接時の衝撃が大幅に緩和される。従って、当接時の衝撃音が小なることから、装置全体の騒音が大幅に低減されることになる。 【0010】前記第2の目的を達成すべく、本第2の発明にかかる鯣裂装置は、側面視において略くの字状に屈曲した裂刃を備えた裂刃装置を、刃先が環状駆動体の回転方向を略向くように、環状駆動体の周縁に適宜間隔で配設された回転刃体と、前記刃先の通過軌跡上に鯣を該回転刃体の動作とタイミングを合わせて順次供給する、上下一対の送りローラを具備した送りローラ装置とを有する鯣裂装置において、前記裂刃装置が、前記裂刃と該裂刃を支持する裂刃支持台部とを有し、この両者を直接又は間接的に当接状態にばね力で維持するばね部材が介装されており、このばね部材の一体に形成されている環状部分が、前記裂刃あるいは裂刃支持台部側に固設されたリング状金具に係合していることを特徴とする。 【0011】しかして、このように構成された鯣裂装置によると、仮に前記ばね部材が外れても、該ばね部材に一体に形成されている環状部分とリング状金具との係合は強固であることから外れることはなく、従って、従来の如く、ばね部材の一方が外れるとばね自体が脱落するようなことはない。 【0012】前記第3の目的を達成すべく、本第3の発明にかかる鯣裂装置は、側面視において略くの字状に屈曲した裂刃を備えた裂刃装置を、刃先が環状駆動体の回転方向を略向くように、環状駆動体の周縁に適宜間隔で配設された回転刃体と、前記刃先の通過軌跡上に鯣を該回転刃体の動作とタイミングを合わせて順次供給する、上下一対の送りローラを具備した送りローラ装置とを有する鯣裂装置において、前記鯣裂装置が、下部に取り外し自在になった架台を有し、この架台とその上方に載置される該鯣裂装置の鯣裂装置本体との間が、固着・取り外し自在に構成されていることを特徴とする。 【0013】しかして、このように構成された鯣裂装置によると、架台を鯣裂装置本体側から取り外せば、それぞれコンパクトになり、従って、小型の車両、例えば、軽四輪等のバンタイプの車両であっても容易に搬送することができる。そして、使用する際には、架台と鯣裂装置本体とを一体にすれば、従来の鯣裂装置と同じ要領で使用することができる。 【0014】また、前記第3の発明にかかる鯣裂装置において、架台の下端に移動のための車輪が設けられていると、鯣裂装置全体を簡単に車輪によって移動させることができるとともに、架台を車両の荷台に近接させた状態で、鯣裂装置本体を車両の荷台に簡単に乗り移らせることが可能となる。そして、重量的には重くない架台のみ別途車両の荷台に載せれば、簡単に鯣裂装置車両に搭載することが可能となる。また、鯣裂装置を車両から降ろす際には、前記逆の手順によって簡単に降ろすことが可能となる。従って、屋台などに使用する鯣裂装置として好ましい形態のものが実現できる。 【0015】前記第3の発明にかかる鯣裂装置において、鯣裂装置本体の長手方向の両端部に、手で把持するための把持部が形成されていると、車両へ搭載する際、あるいは降ろす際に、この把持部を把持して簡単におこなうことができる可搬性に優れた鯣裂装置となる。 【0016】また、前記第3の発明にかかる鯣裂装置において、鯣裂装置本体の製品払出し側に、製品収容容器を載置する載置台が形成され、この載置台がヒンジ機構によって、本体側に折り畳み可能に構成されていると、この載置台を畳めば鯣裂装置の本体がさらにコンパクトになって可搬性がさらに向上する。そして、鯣裂装置として使用する際には、この載置台上に製品収容容器を載せることによって、この製品収容容器内に裂き鯣を収容することが可能となる。 【0017】前記第4の目的を達成すべく、本第4の発明にかかる鯣裂装置は、側面視において略くの字状に屈曲した裂刃を備えた裂刃装置を、刃先が環状駆動体の回転方向を略向くように、環状駆動体の周縁に適宜間隔で配設された回転刃体と、前記裂刃が鯣を裂いて通過する通過軌跡上に、裂刃に挟まった鯣を叩き落とす叩き落とし部材の回転軌跡が位置するように円筒状の基部周面に配置した払い落とし装置と、前記刃先の通過軌跡上に鯣を該回転刃体の動作とタイミングを合わせて順次供給する、上下一対の送りローラを具備した送りローラ装置とを有する鯣裂装置において、前記払い落とし装置の周面に適宜間隔で、前記叩き落とし部材の基端が挿着されるよう該払い落とし装置の基部の奥方に向かって挿着孔を形成し、この挿着孔に先端が達するように、該払い落とし装置の円筒状の基部の端面から基部の軸方向に平行に固定孔を穿設するとともに、この固定孔に、先端が前記叩き落とし部材の基端を押圧する押圧部材を配置して、該押圧部材によって、前記挿着孔に挿着した該落とし部材の基端を、基部端面側から叩き落とし部材の基端を押圧・固定したことを特徴とする。 【0018】しかして、このように構成された鯣裂装置によると、払い落とし装置の基部の端面が外側から見える、あるいは手が届く位置に形成しておけば、該端面から押圧部材を緩めれば、叩き落とし部材が解放されて基部の挿着孔から引き抜くことが可能となる。そして、引き抜いた後に、新たな叩き落とし部材を挿着して、押圧部材を締め込めば、該叩き落とし部材は基部周面に固定される。従って、従来の払い落とし装置のように、全体を鯣裂装置から取り外すことなく、叩き落とし部材を交換することが可能となる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例にかかる鯣裂装置を図面を参照しながら具体的に説明する。図1は本実施形態にかかる鯣裂装置の裂刃装置部分の構成を示す斜視図、図7は図1に図示する裂刃装置を備えた鯣裂装置の全体斜視図である。 【0020】図7において、1は2列並設されている環状駆動体、2は前記環状駆動体1の周縁に適宜間隔で配設され該環状駆動体1と相まって回転刃体Zを構成する裂刃装置、3は鯣を裂刃側へ供給するために前記各環状駆動体1に対応して設けられた送りローラ装置、20は前記環状駆動体1を回転自在に支持する支持軸である。 【0021】そして、前記裂刃装置2を周縁に備えて回転刃体Zを形成する環状駆動体1は、鯣裂装置Aの鯣裂装置本体A1の底部(鯣裂装置Aの中央部)に配設された電動モータM1により、一対のスプロケット21,22とチェーン23を介して、駆動されるよう構成されている。また、前記送りローラ装置3は、図8に図示する別の電動モータM2により、スプロケット24a〜24d、およびチェーン25a,25bを介して、駆動されるよう構成され、前記環状駆動体1の回転とタイミングを合わせて、つまり、環状駆動体1上の一つの裂刃装置2が通過する間に所定寸法(この実施形態では調整により1mm〜10mm程度の範囲内の寸法)だけ、間欠的に鯣を送るべく駆動されるよう構成されている。従って、前記電動モータM1とこの電動モータM2とは、タイミングを合わせて回転する。 【0022】ところで、本鯣裂装置Aの場合には、図7に図示するように、前記鯣裂装置本体A1と架台Bmから鯣裂装置Aが構成され、該架台Bmが一体的に該鯣裂装置本体A1を下方から支持している。この架台Bmの下端の四隅には、図7に図示するように、搬送用の車輪である各方向に自在に旋回するスイベルキャスターScが配設されている。そして、この鯣裂装置本体A1と架台Bmは図示しないボルトによって固定されているが、ワンタッチ式の係止手段等の他の手法によって両者が固定されてもよい。本鯣裂装置Aを、車両等に搭載して搬送するときには、鯣裂装置本体A1と架台Bmを上下に分解(分割)すれば、小型の車両(例えば、軽四輪車)でも搬送できる。さらに、この架台Bmの上端の位置(高さh:図7参照)は、小型のバン、例えば、バンタイプの軽四輪車の荷台の高さに略等しく設定すれば、この架台Bmを車両の荷台に近づければ、その上に鯣裂装置本体A1を荷台側から容易に載せることが可能であり、且つ、逆に、架台Bmから荷台上に鯣裂装置本体A1に容易に移すことが可能な構成になる。 【0023】さらに、この実施形態にかかる鯣裂装置Aの場合、前記鯣裂装置本体A1の長手方向の両側の端に、手で把持することができるバー(把持部)Beが配設されており、このバーBeを手で把持することによって、この鯣裂装置Aを簡単に持ち上げることができるよう構成されている。この実施形態では、前記バーBeは、鯣裂装置本体A1の両側で異なるタイプのものが取着されている。つまり、鯣裂装置本体A1の一方(図7において左方)のバーBe1は平面視において全体がU字状に形成されており、もう一方(図7において右方)のバーBe2は単に棒材を長手方向に突設した構成となっている。前記バーBe2は、図9に拡大して図示するように基端部に鍔部Beaが形成され、鯣裂装置AのフレームFに形成された穴Ho内に該バーBe2を挿入し、このバーBe2を持って鯣裂装置Aを上方に持ち上げると、鍔部Beaが穴Hoの奥に形成されている段部Yaに係合して抜けない構成となっている。そして、バーBe2が不要なときには、該バーBe2の先端を鯣裂装置Aの穴Hoに対して下方に、つまり該バーBe1が平行になるようにして、引き抜けば簡単にフレームF側から引き抜くことができる。このように、これらバーBe(Be1,Be2)を手で把持することによって、前述の車両への搭載あるいは車両からの荷降ろし、あるいは階段部分での搬送が、容易に行うことができる。 【0024】また、図7に図示するように、あるいは図1に拡大して図示するように、前記鯣裂装置Aの前記複数の各裂刃装置2は、前記環状駆動体1の周縁から裂刃2A部分が外周方へ突出し且つ裂刃2Aの刃先2aが回転方向前方を向くような状態で取着されるが、これらの裂刃装置2は、図1に図示するように、前記環状駆動体1の側面から側方に突出するよう、二つの取付金具Br1,Br2を介して、それぞれ取着されている。具体的には、図1に図示するように、この裂刃装置2の裂刃支持台部2Bが、L字状の取付金具Br2を介して、環状駆動体1の外周縁の側面に取着され、この裂刃支持台部2Bに対して、裂刃2Aの刃先2a部分が近接・離間するよう揺動(図1の矢印X参照)するべく、該裂刃2Aが、枢支軸2eを中心に揺動するよう軸(この実施形態ではボルト)によって軸支されている。 【0025】また、前記環状駆動体1側に取着されている棒状の前記取付金具Br1には、前記裂刃装置2の揺動する裂刃2Aの基端部2fに当接して前記揺動の範囲を規制する規制片Cuが、取着されている。そして、前記裂刃2Aは、基端部2fが規制片Cu側に当接する状態になるよう、コイルスプリング(ばね部材)Cpによって、弾性的に保持されている。 【0026】そして、本発明にかかる鯣裂装置Aの場合には、前記規制片Cuの先端に、図3に拡大して図示するような、砲弾状の形状を有する弾性部材たる樹脂製の当接片Aeが配設されている。この当接片Aeは、半球状の先頭の部分が自由端となるような状態で、前記規制片Cuの金属部分(ボルト部分)の先端に螺着されている。従って、本鯣裂装置Aの回転刃体Z(環状駆動体1)が高速で回転しても、前記弾性部材である当接片Aeが、前記規制片Cuと裂刃装置2との間の当接の際の音を効果的に低減させる。このため、大きな騒音を生じさせるようなことはない。 【0027】また、騒音の低減のために、図1あるいは図7に図示するように、前記裂刃装置2の基端部に配設されている後述するガイドローラ5(図1参照)が当接し前記裂刃2Aを揺動させるところの、カム板6(図7参照)にも、硬質の樹脂製の板材が採用されている。従って、当接する主な部分での当接音が低減し、本鯣裂装置Aのさらなる高速運転が可能となっている。 【0028】ところで、前記裂刃2Aは、「く」の字状に屈曲した屈曲部分を有するステンレス製の一体成形品で構成している。そして、この裂刃2Aは、略直角に、正確には該裂刃2Aの刃先2a部分が略80〜85度の角度で、鯣に刺さるような角度で環状駆動体1に配設されている。 【0029】また、図2あるいは図4に図示するように、前記裂刃2Aの基端部2fと前記取付金具Br1との間には、該基端部2fが当接片Aeに当接した状態をばね力によって保持するコイルスプリングCpが配設されている。そして、図6に拡大して図示するように、このコイルスプリングCpの端部Cp1は端がばね力によって離間自在となった概略リング状に形成され、この端部Cp1は、図5に拡大して図示する、リング状の金具である取着金具Bjの一方の環状部分Bj1に係止される(図1,図2,図4参照)。また、この取着金具Bjのもう一方の環状部分Bj1は、前記規制片Cuに挿通されて、取付金具Br1側に螺着されている。さらに、前記コイルスプリングCpのもう一方の端部Cp1は、図1,図2に図示するように、裂刃装置2の基端部2fに配設されているピンPnに係着している。従って、仮に、このコイルスプリングCpの一方の端部Cp1がピンPnから外れたとしても、コイルスプリングCpのもう一方の端部Cp1が取着金具Bjに強固に係止されているため、該コイルスプリングCpが、本鯣裂装置Aから脱落して、製品に混入することはない。 【0030】また、図7あるいは図8に図示するように、この鯣裂装置Aの反鯣供給側(図7において右側、図8において左側)の端部には、裂かれた鯣(製品)が収容されるバット状の製品収容容器Btが配設され、この製品収容容器Btは下方から載置台Sbによって支持されている。この載置台Sbは、図7,図8に図示するように、前記架台BmのフレームFbに、ヒンジ機構Pのヒンジ軸Pvを中心に矢印Qで示す方向に折り畳み可能に、支持されている。従って、この鯣裂装置Aを作動させないとき、あるいは鯣の裂き加工をしないときには、前記載置台Sbを、前記矢印Qの下側の方向へ、つまり、載置台Sbの下端を架台Bmの後端の面に沿わすように、折り畳めば、鯣裂装置Aの架台Bmがコンパクトになり、搬送時には、小型の車両に搭載し易い。 【0031】また、前記鯣裂装置本体A1の送りローラ装置3は、この鯣裂装置Aでは、図12に図示するような、互いに補完する関係にある曲線からなる周面(側周面)を有する筒状体のローラRo1,Ro2を上下に対をなすように手前側の部位に具備し、これらのローラRo1,Ro2がそれぞれに付設された歯車対41a,41b(図12において一点鎖線で表示)によって、間に鯣を挟持して、裂刃2Aの通過部分へ供給することができるように構成されている。つまり、上方に配置されるローラRo1は、側周面が中央で凹んだ鼓状の凹状の曲面R1を有し、一方、下方に配置されるローラRo2は、前記曲面R1と補完関係にある曲面R2、つまり前記凹状の曲面R1に周面が接触するような曲面R2を側周面に有する。そして、図13に明確に図示するように、前記二つのローラRo1,Ro2の幅方向の中央部位の外径r1,r2が等しく構成されている。さらに、前記二つのローラRo1,Ro2の周面には、幅方向、つまり鯣の送り方向に直交する方向に、鯣との間にスリップがないように、溝Rdが複数本形成されている。従って、これら二つのローラRo1,Ro2によって挟持され供給される鯣は、ローラRo1,Ro2の幅方向の側部においては周速が異なることから、且つ、ローラRo1,Ro2の幅方向に溝Rdが形成されていることから、特に側方へ行くに従って両方のローラRo1,Ro2の周速の差が大きくなることから、鯣の両側の繊維の強い部分をも有効にほぐすことができる。従って、従来鯣の両側の縁部分で円滑に裂くことができなった種類の鯣をも、所定の幅にスムーズに裂くことができ、鯣の種類にかかわらず良好な製品(裂き鯣)が製造できる。 【0032】また、図8に図示するように、前記回転刃体Zの裂刃2Aが、裂刃保持台2Bとの間に裂いた鯣を挟んで通過するところの、回転軌跡(図8の回転軌跡を示す記号Ruを参照)上(下方の回転軌跡上)には、正確に言えば、該回転軌跡Ru上よりやや外方の位置には、前記挟まった鯣を叩き落とす樹脂製の叩き落とし部材N1を多数備えた叩き落とし器Nrが配設されている。前記叩き落とし部材N1は、裂刃2Aと裂刃保持台2Bとの間に挟まり両側に突出している裂かれた鯣の、該両側の突出している部分を、異なる方向へ叩いて、払い落とす。従って、この叩き落とし器Nrは、図10に図示するように、前記裂刃装置2の裂刃2Aに合わせて、鯣裂装置Aの幅方向に2つ並設されている。本実施形態にかかる叩き落とし器Nrは、周囲に多数配設されている叩き落とし部材N1を、一部切り欠いて示す図11に拡大して図示するように配設している。即ち、図11に図示するように、円筒状の基体Nbの周面に中心方向に向けて有底の穴Noを適宜間隔で1列あるいは2列状に穿設するとともに、この穴Noの底部に向けて、該基体Nbの端面から直交する方向に、内面にめねじが周設された、連通穴Npを穿設する。そして、前記穴No内に、該穴Noの径に対応した金属製のスリーブNyを挿入し、このスリーブNy内に、樹脂製の叩き落とし部材N1を挿入し、しかる後に、前記連通穴Npへ、六角穴ボルトNjを螺着して、該六角穴ボルトNjの先端で前記スリーブNyの外周面を押圧することによって、該叩き落とし部材N1の基端部分を基体Nbに固定するよう構成されている。 【0033】従って、このように構成すると、叩き落とし部材N1を交換したいときには、この叩き落とし器Nrが、図10に図示するように、鯣裂装置Aに取着したままで、該叩き落とし器Nrの基部Nbの端面から六角穴ボルトNjを緩め、この状態で、該叩き落とし部材N1を引っ張れば、抜くことができる。また、新たな叩き落とし部材N1を取着する際には、その逆の順序でおこなう。また、前記2つの叩き落とし器Nrの間には、ねじによって着脱自在なカバーCrが配設されている。従って、このカバーCrで隠れている基部Nbの端面の六角穴ボルトNjの取り外しは、該カバーCrを取り外しておこなえばよい。 【0034】また、この鯣裂装置Aは、図8に図示するように、前記送りローラ装置3の前記回転軌跡Ru近傍から前記叩き落とし器Nrまでの間には、裂かれた鯣が飛散しないようにステンレス製のカバーCwが設けられている。このカバーCwはまた、裂かれた鯣を、前記製品収容容器Bt内へ導く機能をも有する。 【0035】しかして、このように構成された本鯣裂装置によれば、以下のように作用する。つまり、鯣裂装置Aが、鯣裂装置本体A1と架台Bmとに上下に分割可能に構成されていることから、軽四輪等の小型の車両にも搭載して搬送することが容易となり、また、鯣裂装置本体A1の両側にバーBeが配設されていることから、車両に鯣裂装置本体A1を積み込む際には、車両の荷台の高さに略等しい架台Bm上から、鯣裂装置本体A1を該バーBeをもって簡単に積み込むことができる。また、車両の荷台から降ろす際には、車両の荷台近くに架台Bmを位置させて、荷台上の鯣裂装置本体A1を前記バーBeをもって簡単に架台Bm上に載せることができる。さらに、この鯣裂装置Aは、架台Bmの下端に設けられた車輪によって、手で押すことによって簡単に移動させることができる。そして、階段等の段差部分があると、前記バーBeを持って、簡単に乗り越えて移動させることができる。また、鯣裂装置本体A1のバーBeのうち、一方のバーBe2が取り外し自在になっていることから、搬送しないときには、このバーBe2を取り外せば、コンパクトになる。 【0036】さらに、製品収容容器Btを支持している、架台Bmに付設されてる載置台Sbが、前述のようにヒンジ機構によって折り畳めることから、架台Bm部分もコンパクトなり、車両に載せて搬送する際、あるいは倉庫等で保管する際にはスペースをとらない構成となる。 【0037】また、前述のように、前記規制片Cuと裂刃装置2との間に弾性部材からなる前記当接片Aeが介装されているため、従来の金属同士の接触の如く大きな音を出すことがなく、従って、本鯣裂装置Aの回転刃体Z(環状駆動体1)を高速で回転させることが可能となる。 【0038】さらに、前記コイルスプリングCpの一方の端部Cp1が、リング状の金具である取着金具Bjの環状部分Bjに係止されているため、他方の端部Cp2が外れても、装置から脱落することはない。 【0039】また、上下に対峙して配置されている送りローラ装置3のローラが上述のように構成されているため、縁部分の繊維が強固な鯣であっても、裂く前にその部分をローラでほぐすことになるため、良好に所定幅の裂き鯣に加工することができる。 【0040】 【発明の効果】しかして、本発明にかかる鯣裂装置によれば、従来の鯣裂装置に比べて、回転数を増加させても騒音が高くならず、また、鯣裂装置のスプリングが外れても脱落して製品中に混入するようなことがなく、且つ簡単に搬送および移動させることが可能で、また、叩き落とし部材の交換が容易な鯣裂装置となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】301000099 【氏名又は名称】八木産業機器研究開発株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年2月26日(2002.2.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065868 【弁理士】 【氏名又は名称】角田 嘉宏 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−250435(P2003−250435A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月9日(2003.9.9) |
| 【出願番号】 |
特願2002−48884(P2002−48884) |
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