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【発明の名称】 パンを原料とした加工食品およびその製造方法
【発明者】 【氏名】河野 眞二
【住所又は居所】広島市安芸区中野東三丁目7番1号 株式会社タカキベーカリー内

【氏名】藤田 芳和
【住所又は居所】広島市南区松川町5−9 食協株式会社内

【要約】 【課題】パンの耳やロスパン(製造過多のパン)等を廃棄物とせずに、新たな加工食品の原料として再利用することにより、新たな食品を製造する方法を開発・提供するものである。

【解決手段】パンを単独で原料として用いるか、あるいはパンと穀粉とを所定の比率で混合した原料として用い、該原料を、加熱したスクリュウ式押し出し機で、原料水分を8〜75重量%、温度30〜180℃、圧力0〜15MPaの処理条件で糊化、溶融、混練し、これらをスクリュウ式押し出し機のシリンダバレル先端に装着された成形ダイから送りだされたことを特徴とする加工食品であり、その食品とは、ドウ状食品、板状・棒状・粒状・発泡加工食品である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パンを単独で原料として用いるか、あるいはパンと穀粉とを所定の比率で混合した原料として用い、該原料を、加熱したスクリュウ式押し出し機で、原料水分を8〜75重量%、温度30〜180℃、圧力0〜10MPaの処理条件で糊化、溶融、混練し、これらをスクリュウ式押し出し機のシリンダバレル先端に装着された成形ダイから送りだされたことを特徴とする加工食品。
【請求項2】 パンを単独で原料として用いるか、あるいはパンと穀粉とを100:1〜1:100の比率で混合した原料として用い、該原料を、加熱したスクリュウ式押し出し機で、原料水分を50〜75重量%、温度30〜130℃、圧力0〜5MPaの処理条件で糊化、溶融、混練したことを特徴とするドウ状食品の製造方法。
【請求項3】 パンを単独で原料として用いるか、あるいはパンと穀粉とを100:1〜1:100の比率で混合した原料として用い、該原料を、加熱したスクリュウ式押し出し機で、原料水分を15〜50重量%、温度40〜130℃、圧力0〜15MPaの処理条件で糊化、溶融、混練したことを特徴とする板状、棒状、及び粒状加工食品の製造方法。
【請求項4】 パンを単独で原料として用いるか、あるいはパンと穀粉とを100:1〜1:100の比率で混合した原料として用い、該原料を、加熱したスクリュウ式押し出し機で、原料水分を8〜20重量%、温度130〜180℃、圧力0〜10MPaの処理条件で糊化、溶融、混練したことを特徴とする板状、棒状および粒状の発泡加工食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パンを原料とした加工食品およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、サンドイッチ製造の際に食パンの各縁部をカットすることにより発生する食パンの耳は、パン粉や揚げ菓子として再利用されるのが主であり、食パンの耳の発生量に比べて、その需要が少ないため、そのほとんどは、家畜の餌や廃棄物として処理されてきた。
【0003】しかし、これらのパンは、未だ、食することが可能なものであり、製造過多のパン(ロスパンという)を含め、これらを加工食品の原料として有効に再利用することにより、廃棄物の量を抑制することができるものであり、その研究が期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、これらの欠点を除去するために発明されたものであり、パンを新たな加工食品の原料として再利用することにより、新たな食品を製造する方法を開発・提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、パンを原料として利用し、所定の原料水分%、所定の温度、そして所定の圧力して用い、該原料を、加熱したスクリュウ式押し出し機で、糊化、溶融、混練し、該押し出し機のシリンダバレル先端に取り付けた成形ダイからドウ状、板状、棒状、及び粒状の加工食品、およびその製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、この発明の好適な一実施例を説明すると、パンを単独か、あるいはパンと穀粉を100:1〜1:100の比率で混合した原料として用い、該原料を、加熱したスクリュウ式押し出し機で、原料水分を50〜75重量%、温度30〜130℃、圧力0〜5MPaの処理条件で糊化、溶融、混練したことを特徴とするドウ状食品の製造方法から構成される。
【0007】尚、上記ドウ状食品において、原料水分の範囲を、50〜75重量%とした理由は、50重量%以下では、物性が硬くなり伸展性がなくなり、目的とするドウ状食品を得ることができず、また、75重量%以上になるとベタベタした性状になり、ドウ状を有さなくなる。
【0008】また、上記ドウ状食品において、処理温度の範囲を、30〜130℃とした理由は、処理温度が30℃以下になると、充分に溶融されず、130℃以上になると溶融が進みすぎ(澱粉分子が小さくなり)、ベタベタした状態になり、ドウ状を有さなくなる。
【0009】さらに、上記ドウ状食品において、処理圧力を0〜5MPaとした理由は、5MPa以上になると溶融が進みすぎ、ベタベタした状態となり、ドウ状をを有さなくなる。
【0010】また、この発明の他の実施例を詳述すると、パンを単独か、あるいはパンと穀粉を100:1〜1:100の比率で混合した原料として用い、該原料を、加熱したスクリュウ式押し出し機で、原料水分を15〜50%、温度40〜130°、圧力0〜15MPaの処理条件で糊化、溶融、混練したことを特徴とする板状、棒状、及び粒状加工食品の製造方法から構成される。
【0011】尚、上記板状、棒状、及び粒状食品において、原料水分の範囲を、15〜50重量%とした理由は、15重量%以下では、水分が低すぎて糊化溶融が出来なくなり、また、50重量%以上になると物性が軟らかくなりすぎ、目的とする形成物を得ることができない。
【0012】また、上記板状、棒状、及び粒状食品において、処理温度の範囲を、40〜130℃とした理由は、処理温度が40℃以下になると、糊化、溶融ができなくなる。また、130℃以上になると、成形品中に気泡が発生し均一な板状、棒状、及び粒状食品が得られなくなる。
【0013】さらに、板状、棒状、及び粒状食品において、処理圧力を0〜15MPaとした理由は、10MPa以上になると成形品中に気泡が発生し均一な板状、棒状、及び粒状食品が得られなくなる。
【0014】また、この発明のさらに他の実施例を詳述すると、パンを単独か、あるいはパンと穀粉を100:1〜1:100の比率で混合した原料として用い、該原料を、加熱したスクリュウ式押し出し機で、原料水分を8〜20%、温度130〜180°、圧力0〜10MPaの処理条件で糊化、溶融、混練したことを特徴とする板状、棒状および粒状の発泡食品の製造方法から構成される。
【0015】尚、上記板状、棒状、及び粒状の発泡食品において、原料水分の範囲を、8〜20重量%とした理由は、原料水分が8重量%以下では、水分が低すぎて糊化、溶融が出来なくなり、また、装置内では焦げ付き等が発生する。さらに、原料水分が20重量%以上になると、物性が軟らかくなりすぎ、発泡ができなくなる。
【0016】また、上記板状、棒状、及び粒状の発泡食品において、処理温度の範囲を、130〜180℃とした理由は、処理温度が130℃以下になると、均一に発泡するための上記が充分に蓄えられず発泡できない。また、180℃以上になると、原料が装置内で焦げ付く。
【0017】さらに、板状、棒状、及び粒状の発泡食品において、処理圧力を0〜10MPaとした理由は、10MPa以上になると、均一な板状、棒状、及び粒状の発泡食品が得られなくなる。
【0018】また、原料となるパンとは、食パンの耳の他に、焼成パン、蒸しパン、パンケーキをいい、造り過ぎたパン(ロスパンという)をいう。ドウ状食品は伸展性があるため、任意の形状に成形し焼成あるいは油揚げして食する事のできる食品である。板状、棒状及び粒状の食品とはパスタであり、またこれを焼成あるいは油で揚げるとアラレ等の焼成菓子あるいは油揚げ菓子となる。なお、板状、棒状及び粒状の発泡食品とは発泡スナックである。
【0019】そして、これら加熱した二軸押出機,スクリュウ式押し出し機の先端には、成形ダイを設け、押し出される食品の形状がきまるものである。
【0020】さらに、これらの各実施例に、必要に応じて、多少の調味料を添加する場合もある。
【0021】
【発明の効果】この発明によると、廃棄物として処理されていたパンを、原料として、適度な水分、適度な温度、そして適度な圧力でスクリュウ式押し出し機を使用してドウ状食品、パスタ、焼成菓子、油揚げ菓子、発泡スナック等に再利用できる等極めて有益なる効果を奏するものである。
【出願人】 【識別番号】591146099
【氏名又は名称】株式会社タカキベーカリー
【住所又は居所】広島県広島市安芸区中野東3丁目7番1号
【識別番号】592214830
【氏名又は名称】食協株式会社
【住所又は居所】広島県広島市南区松川町5番9号
【出願日】 平成13年12月26日(2001.12.26)
【代理人】 【識別番号】100074055
【弁理士】
【氏名又は名称】三原 靖雄
【公開番号】 特開2003−189787(P2003−189787A)
【公開日】 平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願番号】 特願2001−393603(P2001−393603)