| 【発明の名称】 |
加熱蒸散性害虫駆除剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】清水 克也 【住所又は居所】宮崎県延岡市旭町6丁目4100番地 旭化成株式会社内
【氏名】福岡 優子 【住所又は居所】宮崎県延岡市旭町6丁目4100番地 旭化成株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】使用開始直後より優れた害虫駆除効果が得られ、且つ長期間に亘り優れた害虫駆除効果を持続できるという2つの要求を同時に満足する加熱蒸散性害虫駆除剤の提供。
【解決手段】20℃における蒸気圧が1.3mPaを越える害虫駆除成分と、1.3mPa以下である害虫駆除成分をそれぞれ1種以上含有することを特徴とする加熱蒸散性害虫駆除剤。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】20℃における蒸気圧が1.3mPaを越える害虫駆除成分と、1.3mPa以下である害虫駆除成分をそれぞれ1種以上含有することを特徴とする加熱蒸散性害虫駆除剤。 【請求項2】20℃における蒸気圧が1.3mPaを越える害虫駆除成分がヒノキチオールであることを特徴とする請求項1記載の加熱蒸散性害虫駆除剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、害虫駆除効果に優れる加熱蒸散性害虫駆除剤に関する。さらに詳しくは、蚊取線香、電気蚊取マット、液体蚊取などにおいて、使用開始直後より優れた害虫忌避効果が発現し、且つその効果の持続性にもすぐれた加熱蒸散性害虫駆除剤に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、蚊取線香、電気蚊取マット、液体蚊取などに用いられる加熱蒸散性害虫駆除としては、ピレスロイド剤を主成分とするものがほとんどであるが、ピレスロイド剤は概して蒸散性速度が遅いために、使用開始直後には十分な害虫忌避効果は得られなかった。特開平10−194904号公報には、20℃における蒸気圧が4.0×10-6mmHg以上のピレスロイド系殺虫剤を含浸させ、使用方法を限定した殺虫マットが開示されているが、その目的は殺虫効力を長時間持続させることであり、使用開始直後の効力の増強と、優れた効力の長期持続という2つの要求を同時に満足することはできなかった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、蚊取線香、電気蚊取マット、液体蚊取などにおいて、使用開始直後より優れた害虫駆除効果が得られ、且つ長期間に亘り優れた害虫駆除効果が持続するという2つの要求を同時に満足する加熱蒸散性害虫駆除剤の提供を目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題に対し鋭意検討の結果、一定の蒸気圧を越える成分および該蒸気圧以下の成分をそれぞれ配合することにより、使用開始直後より優れた害虫駆除効果が得られ、しかも二つの成分が相乗的に作用し優れた持続効果を有する加熱蒸散性害虫駆除剤が得られることを見出し、本発明を完成した。 【0005】すなわち、本発明は、下記の通りである。 (1)20℃における蒸気圧が1.3mPaを越える害虫駆除成分と、1.3mPa以下である害虫駆除成分をそれぞれ1種以上含有することを特徴とする加熱蒸散性害虫駆除剤。 (2)20℃における蒸気圧が1.3mPaを越える害虫駆除成分がヒノキチオールであることを特徴とする(1)の加熱蒸散性害虫駆除剤。 【0006】 【発明の実施の態様】以下、本発明について、特にその好ましい実施態様を中心に具体的に説明する。本発明においては、20℃における蒸気圧が1.3mPaを越える害虫駆除成分(A)と、20℃における蒸気圧が1.3mPa以下である害虫駆除成分(B)をそれぞれ1種以上含有することが必須である。(A)成分が存在することにより、使用開始直後より優れた害虫防除効果が得られるのみならず、その後も(A)、(B)両成分の相乗的作用により優れた効果が持続する。(A)と(B)の比率は特に制限はないが、(A):(B)=0.1:99.9〜99.9:0.1(wt比)の範囲が好ましい。更に好ましくは、(A):(B)=1.0:99.0〜99.0:1.0(wt比)である。 【0007】(A)及び(B)として用いる害虫駆除剤としては特に制限はなく、例えば下記のようなものが例示できる。(A)としては、ヒノキチオール(β−ツヤプリシン)、γ−ツヤプリシン、α−ツヤプリシン、β−ドラブリン、樟脳、ナフタリン、エムペントリン、シトロネロール、シトラール、ネロール、リナロール、シトロネラール、ゲラニオール、リモネン、メントール、テルピネン、パラジクロロベンゼン、ピネンなどを挙げることができる。害虫防除効果と人体への安全性の高さの視点より、ヒノキチオールが最も好ましい。ヒノキチオールはそのまま配合してもよいが、ナトリウムやカリウムなどの金属塩として、あるいはカルシウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、銅、鉄などの金属錯体として配合することにより、蒸散速度を調整することが可能である。 【0008】(B)としては、ピレトリン、アレスリン、dl,d−T80−アレスリン、フタルスリン、d−T80−フタルスリン、レスメトリン、フラメトリン、d−T80−フラメトリン、フェノトリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス、d,d−T80−プラレトリン、シフルトリン、イミプロトリン、シフェノトリン、d,d−T−シフェノトリン、トラロメトリン、テラレトリン、シラフルオフェン、ビフェントリン、フルメトリン、フルバリネートなどのピレスロイド剤、プロポクスル、メトキサジアゾンなどのカーバメート剤、メトプレン、ピリプロキシフェン、ジフルベンズロンなどの昆虫成長制御剤、ピペロニルブトキサイドなどのピレスロイド剤の共力剤等を挙げることができる。 【0009】本発明の殺虫剤が対象とする害虫に特に制限はなく、あらゆる種類の害虫に対し優れた忌避・殺虫効果を発揮する。例えば、ダニ、シロアリ、ゴキブリ、蚊、ハエ、ノミ、シラミ、線虫、ナメクジ、ゲジ、ヤス、ヒラタキクイムシ、シバンムシ、ナガシンクイムシ、イガ、コイガ、ドクガ、カツオブシムシ、コクゾウ、キクイムシなどに対し有効である。 【0010】本発明における必須害虫駆除成分は、化学合成品、天然品いずれを用いてもよい。天然品は、天然精油等からの抽出品もしくは天然精油等に含有された状態で用いてもよい。例えば、日本ハッカ油(含有成分:リモネン、メントン、メントールなど)、レモンピール、ローズマリー、シトロネラ、クローバ、タチジャコウソウ、ゼラニウム、月桂樹などの精油、ピーチ・ペースト、メロン・ペースト、パイナップルフレーバー、セロリー101などの植物香料、ヒノキ(含有成分:d−カジノール、T−カジノールなど)、ベイスギ、チーク、クイラ、ホウノキ、アスナロ、ヒノキアスナロ(青森ヒバ)(含有成分:α−ツヤプリシン、β−ツヤプリシン、γ−ツヤプリシン、β−ドラブリンなど)、タイワンヒノキ、木曽ヒノキ、イブキ、ハイネズミ、クロベ(ネズコ)、ウエスタン・レッド・シーダー、インセンスシーダー、ラジアータパイン(含有成分:β−テルピネオール、ボルネオール、フェンチルアルコールなど)などの樹木の精油等が挙げられる。 【0011】本発明の駆除剤においては、必要に応じ樹木や花卉などの香りの香料を配合してもよい。本発明の加熱蒸散性害虫駆除剤の使用形態に制限はなく、例えば、蚊取線香、電気蚊取マット、液体蚊取などの一般的な使用形態を採用することができる。次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。 【0012】 【実施例1】ヒノキチオール50mgとアレスリン(和光純薬工業(株)標準品)50mgを含漬させた紙製マット(22mm×35mm×厚み2mm)を、130℃のホットプレート上で加熱した場合の各薬剤の気中濃度の変化をガスクロマトグラフで追跡した結果を図1に示した。加熱初期においてヒノキチオール(図1中ではHTと表示)の気中濃度が急激に上昇し、害虫防除雰囲気が迅速に形成されていることがわかる。一方加熱中期〜後期にかけてアレスリン(図1中ではAllethrinと表示)の気中濃度が高まり、その濃度が長期に亘り持続している。同時にヒノキチオールも微量ながら常に気中に存在し、害虫防除効果を相乗的に高めることを示唆している。すなわち、害虫への作用点の異なる複数の薬剤が共存する雰囲気が形成されるので、それぞれの薬剤の濃度の和以上の害虫防除効果が得られる。 【0013】 【実施例2、比較例1】マウスをステンレス製固定金網(6×12.5cm=150cm2)の中に入れた。これをアカイエカ25匹前後の供試虫(ジエチルエーテルあるいは炭酸で麻酔し予め雌成虫のみを選別しておいたもの)を放したケージの天井につるしたと同時に、ケージ中に設置したホットプレート(130℃)上に、ヒノキチオールとアレスチンを含浸させた紙製マット(実施例2)またはアレスチンのみを含浸させた紙製マット(比較例1)を置き、10分、30分後および1、4、6時間後に吸血数をカウントし、吸血率(=吸血した供試虫/全供試虫×100)を求めた。結果を表1に示した。実施例2は使用開始直後の吸血がほとんどなく、その後の蚊防除効果も良好である。一方、比較例1は使用開始直後の吸血率が高く、その後の蚊防除効果も不足している。 【0014】 【表1】
【0015】 【発明の効果】本発明により、加熱蒸散性害虫駆除剤における新たな課題を解決することが可能になる。さらに詳しくは、本発明により、蚊取線香、電気蚊取マット、液体蚊取などにおいて、使用開始直後より優れた害虫駆除効果が得られ、且つ長期間に亘り優れた害虫駆除効果の持続が可能な加熱蒸散性害虫駆除剤を提供することが可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000033 【氏名又は名称】旭化成株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区堂島浜1丁目2番6号
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| 【出願日】 |
平成14年4月8日(2002.4.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−300802(P2003−300802A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月21日(2003.10.21) |
| 【出願番号】 |
特願2002−105787(P2002−105787) |
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