| 【発明の名称】 |
農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮田茂男
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| 【要約】 |
【課題】殺菌と必須ミネラルの補給による土壌の改良を同時に実施できる無毒〜低毒性の新規な農薬を提供する。
【解決手段】下記式(1)、(2)、(3)および(4) |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記式(1)、(2)、(3)または(4) (M1)2+1−x−y(M2)2+x(M3)2+yO (1) (M1)2+1−x−y(M2)2+x(M3)2+y(OH)2 (2) 〔(M1)2+,(M2)2+,(M3)2+〕1−z(M3+)zO (3) 〔(M1)2+,(M2)2+,(M3)2+〕1−z(M3+)z(OH)2An−z/n・mH2O (4) (但し、式中、M1はMgおよび/またはCaを、M2はCuおよび/またはZnを、M3はM1およびM2を除くMnおよびFeを必ず含む必須ミネラルを、M3+はAl3+および/またはFe3+、Cr3+、Co3+、Mn3+、B3+の中から選ばれた少なくとも1種類以上の必須ミネラルを、An−はNo3−、HPO32−、CO32−、SO42−等のn価のアニオンを示し、x、y、zおよびmはそれぞれ次の範囲、0<x<0.5、0<y<0.5、0<x+y<0.5、0<z<0.4、0≦m<4を満足する数を示す)で表される必須ミネラルを主成分とする酸化物および/または水酸化物を有効成分として含有することを特徴とする農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤。 【請求項2】 請求項1記載の式(1)〜(4)において、(M3)2+がMn2+とFe2+であることを特徴とする請求項1記載の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤。 【請求項3】 請求項1記載の式(1)において、(M1)2+がMg2+であり、(M2)2+がCu2+である請求項1記載の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤。 【請求項4】 請求項1記載の式(2)において、(M1)2+がCa2+であり、(M2)2+がCu2+である請求項1記載の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤。 【請求項5】 請求項1記載の式(3)および(4)において、(M2)2+がZn2+である請求項1記載の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤。 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤を水に分散させて又は粉末状で作物とその周辺に散布する農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤の使用方法。 【請求項7】 請求項1記載の式(1)〜(4)の化合物の合成原料のM1成分として、海水を濃縮した苦汁の水溶液を用いることを特徴とする請求項1記載の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、薬害が無く、植物に活力を与え、病気に対する抵抗力を高めることができるミネラルの補給と殺菌ができる、新規な無毒または低毒性で、多機能な農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤およびその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の農業用殺菌剤は主として有機系であり、有機系も種類が多く一般に薬効も優れているが、しかし反面、毒性が高く、また薬効の選択性が強いため汎用性が低く、さらにまた耐性が出来やすい等の問題がある。他方、無機系として水酸化銅または塩基性硫酸銅を有効成分とする無機銅剤は、薬効は有機系ほど顕著ではないが毒性が低く、ほとんどの病気に有効で、しかも耐性ができない特徴があり、極めて旧い商品であるが、現在も広く使用されている。この無機銅剤の毒性が低いことは、農薬の使用を禁じているオーガニック(有機栽培)においても使用が認められていることからも判る。しかしながら、無機銅剤は作物劣化のような薬害があり、またそれ自身水に不溶でありかつ酸性であるため、薬を散布した土壌表面に堆積し、土壌を酸性化し、作物の収量を年々低下させるという問題がある。 【0003】本発明者は、先に新規な農業用殺菌剤として、Cu2+および/またはZu2+をMgおよび/またはCaの水酸化物、または酸化物に個溶させた化合物、或いはCu2+および/またはZn2+の酸化物に3価のAl、Fe等が個溶した酸化物を提案した(特開平08−048606号公報)。これらの化合物は低毒性乃至無毒性であり、しかも散布したあと土壌表面に堆積して土壌を酸性化するという問題も生じない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】農薬の、人を含む動植物に与える毒性の問題が認識されつつあり、近年では、農薬も肥料も使用しないオーガニックを生産する農家が先進国で拡大している。しかし、オーガニックの生産は農薬使用に比較し、多くの手間を必要とし、収穫量も少なくなるのが一般的である。 【0005】したがって本発明は、オーガニックにも使用できる、石灰ボルドー以上の低毒性を有し、しかも石灰ボルドーの欠点である土壌の酸性化という問題を生じない、薬効の高い新規な農業用殺菌剤の提供を目的とする。さらに本発明はそのような農業用殺菌剤の製造方法の提供を目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は下記式(1)〜(4) (M1)2+1−x−y(M2)2+x(M3)2+yO (1) (M1)2+1−x−y(M2)2+x(M3)2+y(OH)2 (2) 〔(M1)2+,(M2)2+,(M3)2+〕1−z(M3+)zO (3) 〔(M1)2+,(M2)2+,(M3)2+〕1−z(M3+)z(OH)2An−z/n・mH2O (4) (但し、式中、M1はMgおよび/またCaを、M2はCuおよび/またはZnを、M3はM1およびM2を除くMnおよびFeを必ず含む必須ミネラルを、M3+はAl3+および/またはFe3+、Cr3+、Co3+、Mn3+、B3+の中から選ばれた少なくとも1種類以上の必須ミネラルを、An−はNo3−、HPO32−、CO32−、SO42−等のn価のアニオンを示し、x、y、zおよびmはそれぞれ次の範囲、0<x<0.5、0<y<0.5、0<x+y<0.5、0<z<0.4、0≦m<4を満足する数を示す)で表される必須ミネラルを主成分とする酸化物および/または水酸化物を有効成分として含有することを特徴とする農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤を提供する。 【0007】さらに本発明は、式(1)〜(4)の化合物の合成原料として、必須ミネラルを全て含有する海水または濃縮苦汁を用いる製造方法を提供する。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明者は鋭意研究を行った結果、目的とする安全性の高い化合物でありながら、高レベルの殺菌性を発揮させるには、菌に対する予防と殺菌の二つの機能を同時に持たせることができれば可能ではないかと考えるに至った。この発想に基き、更に探求した結果、本発明者等が発明した水酸化カルシウム系固溶体、酸化マグネシウム系固溶体およびハイドロタルサイト類化合物系殺菌剤またはその焼成により得られる酸化物固溶体系殺菌剤に、植物の生育に有効な鉄とかマンガン等の必須ミネラル成分を固溶させる方法に到達した。そして、この考えに基いて合成された化合物は、期待した結果を発揮することを発見した。 【0009】本発明の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤は、アルカリ性の酸化物または水酸化物であるために、水に不溶性でありながら、水にppmレベルのオーダーで溶け出しやすいという特徴を持っている。本発明の式(2)の化合物は、水酸化カルシウムおよび/または水酸化マグネシウムと同じ結晶構造の化合物であり、式(1)の化合物はそれらを約400℃以上、好ましくは約500〜1000℃で焼成してできる酸化固溶体である。 【0010】式(2)の化合物は、M1およびM2の混合水溶液と水酸化ナトリウムの如きアルカリを用いて、pHを約8以上、好ましくは約10〜13で共沈させる方法により製造できる。式(1)の化合物は、式(2)の化合物を約400〜900℃で焼成することにより得ることができる。 【0011】式(4)の化合物はハイドロタルサイト類に属する化合物である。式(3)の化合物の製造は殆どの場合、式(4)の化合物を約200℃以上、好ましくは約400〜900℃で焼成することにより得られる。式(4)の化合物の製造は、(M1)2+、(M2)2+および(M3)2+とM3+の混合水溶液をアルカリ水溶液と、pHを約7以上で共沈させる方法により実施できる。式(3)および式(4)の化合物は、M2+とM3+の酸化物固溶体または水酸化物固溶体である。 【0012】本発明で用いる式(1)〜(4)の化合物の使用法として、水に分散させて作物に散布する。水和剤とか懸濁剤方式が最も好ましい。もちろんこれ以外に、粉剤として粉末状のものを散布することもできる。 【0013】本発明のミネラル補給剤兼殺菌剤の水和剤としての濃度は約10ppm以上、好ましくは約50〜2000ppmの範囲である。 【0014】本発明で用いる式(1)〜(4)の化合物は水に分散し易く、微粒子状で分散することが好ましい。そのような条件に適合するためには、平均2次粒子径が少なくとも2μm以下、好ましくは1μm以下、特に好ましくは0.5pm以下のものを用いる。粒子径が適宜の範囲にある本発明の化合物を製造するには、合成条件の適正化以外に、湿式ボールミル粉砕等による微粉砕処理が好ましく採用される。また、アニオン系またはノニオン系の界面活性剤による表面処理等を施すことができる。 【0015】さらには、農業作業者のハンドリングを容易化、単純化し、作業者の負担を軽減し、且つ殺菌効果を最大化し、しかも散布効果の再現性を高くするためには、前記の方法等で調整された微粒子状の本発明化合物を乾燥することなく、高濃度の濃縮液またはケーキ状で作業者側に供給することが好ましい。作業者は、この濃縮液又はケーキ状物を攪拌下に水で希釈するというシンプルな作業で、微粒子状物がよく分散された、目的とする濃度に調整された農業用殺菌剤菌兼ミネラル補給剤を得ることができる。これに対して、乾燥粉末を用いる場合は、それ自体微粒子であっても、本来のレベルの微粒子状に水を分散させるには、強力な分散処理、例えば強力な超音波処理とか、ホモジナイザー処理とかの特別な装置を必要とし、実際問題として、そのような装置を農場で使うことは難しい。 【0016】本発明の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤は前述の如く懸濁剤、水和剤、粉剤等の製剤形態とすることができる。その際必要に応じて、界面活性剤、分散剤、増量剤等を併用することもできる。界面活性剤および分散剤を具体的に例示すると次の通りである。リグニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、(アルキル)ナフタレンスルホン酸塩およびこれらの縮合物、フェノールスルホン塩酸およびその縮合物、スチレンスルホン酸塩およびその縮合物、マレイン酸とスチレンスルホン酸との縮合物の塩、アルキルベンゼンスルホル酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルリン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤および分散剤。増量剤としては、例えばベントナイト、ゼオライト、タルク、ケイ酸アルミニウム、クレー、珪藻土、無定形二酸化ケイ素、尿酸カルシウム、炭酸マグネシウム等を挙げることができる。 【0017】本発明の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤は、広範囲の病原菌に対して有効であるという特徴とは別に、従来の銅剤に見られる薬害および土壌の酸性下による作物収穫量の経年低下の問題が無い。 【0018】本発明の農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤が特に有効な作物と病気としては、例えばブドウのべと病、コショウの灰色かび病、テンサイのかっぱん病、イネのいもち病、イネのごま葉枯病、トマトの疫病、きゅうりのべと病、オリーブのべと病、コムギの赤サビ病、トマトのりんもん病等を挙げることができる。 【0019】散布方法としては、人力噴射器、動力噴射器、ミスト機、スピードスプレーヤー、空中散布機等慣用の方法を適宣採用できる。以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明する。 【0020】 【実施例1】塩化カルシウム、塩化カルシウムの添加により硫酸マグネシウムを塩化マグネシウムに変換処理した天日製塩法苦汁(塩化マグネシウムを主成分とし、これ以外に海水由来の多くの必須ミネラル、例えばMn,Mo,Se,Co等を含む)、塩化第一鉄、塩化マンガン、硝酸第二銅の混合水溶液(Ca=0.87モル/リットル、Mg=0.05モル/リットル、Fe2+=0.005モル/リットル、Mn2+=0.005モル/リットル、Cu2+=0.07モル/リットルそれぞれ含有)0.4リットルを、攪拌下に空気を窒素ガスで置換し、窒素ガスを流通させながら約30℃、約2分間で、0.824モルの水酸化ナトリウム水溶液0.4リットルが入った三つ口フラスコに全量添加し反応させた。反応生成スラリーを窒素雰囲気中でろ過、水洗した後ボールミルに入れ、窒素雰囲気中で、直径0.5mmのジルコニアボールを用いて2時間処理した。処理後、遠心分離器で濃縮し、約15重量%の固形分濃度にした。 【0021】この一部を探り凍結乾燥し、X線回析、化学分析、レーザー回析法粒度分布、液体窒素吸着法によるBET比表面積を測定した。X線回析パターンは水酸化カルシウムに相当するものだけであった。化学分析の結果、化学組成はCa0.87Mg0.05Fe0.005Mn0.005Cu0.07(OH)2であった。粒度分布は、累積50%の平均2次粒子径が0.86μmであった。BET比表面積は15m2/gであった。 【0022】 【実施例2】天日製塩法苦汁、硫酸第一鉄、塩化マンガンおよび硝酸第二銅の混合水溶液(Mg2+=0.9モル/リットル、Fe2+=0.03モル/リットル、Mn2+=0.02モル/リットル、Cu2+=0.05モル/リットルそれぞれ含有)10リットルと2モル/リットルの水酸化ナトリウムを定量ポンプを用いて、容量3リットルの攪拌機付き丸型反応槽にそれぞれ約100ml/分、105ml/分で供給し、ただし、水酸化ナトリウムの流量で、pHを約11.5に調整しながら、窒素雰囲気下、温度約40℃で反応させた。反応生成スラリーを窒素雰囲気中でろ過、水洗、乾燥した。乾燥物を粉砕した。電気炉で窒素雰囲気下、750℃で2時間焼成した。焼成物のX線回析パターンは酸化マグネシウムのみであった。化学分析の結果、化学組成はMg0.90Fe0.03Mn0.02Cu0.05Oであった。粒度分布は、累積50%の平均2次粒子径が1.2μm、BET比表面積は31m2/gであった。 【0023】 【実施例3】塩化亜鉛、塩化第二鉄、塩化マンガンの混合水溶液(Zn2+=0.92モル/リットル、Fe3+=0.06モル/リットル、Mn2+=0.04モル/リットル)と4モル/リットルの水酸化ナトリウムの水溶液を定量ポンプを用いて、容量3リットルの攪拌機付き丸型反応槽にそれぞれ約100ml/分、約52ml/分として供給し、ただし、水酸化ナトリウムの流量で、pHを約10に調整し温度を約30℃にして反応させた。反応して得られたスラリーを減圧ろ過、水洗後乾燥し、粉砕後、電気炉に入れ約500℃で1時間焼成した。焼成物のX線回析パターンは酸化亜鉛のみであった。化学分析の結果、化学組成はZn0.90Fe3+0.06Mn3+0.04Oであった。粒度分布は、累積50%の平均2次粒子径が0.76μm、BET比表面積は35m2/gであった。 【0024】 【実施例4】塩化亜鉛、天日製塩法苦汁、塩化第二鉄、塩化マンガンの混合水溶液(Zn2+=0.8モル/リットル、Mg2+=0.05モル/リットル、Fe3+=0.1モル/リットル、Mn2+=0.05モル/リットル)と4モル/リットルの水酸化ナトリウムの水溶液を定量ポンプを用いて、容量3リットルの攪拌機付き丸型反応槽にそれぞれ約100ml/分、約50ml/分として、ただし、水酸化ナトリウムの流量で、pHを約7.4に調整しながら温度を約30℃にして反応させた。反応物をろ過、水洗後、乾燥、粉砕した後、400℃で1時間焼成した。焼成物のX線回析パターンは少し高角側にシフトしているが、酸化亜鉛と同じであった。化学分析の結果、化学組成は(Zn0.80Mg0.05)2+(Fe0.10Mn0.05)3+Oであった。粒度分布は、累積50%の平均2次粒子径が0.86μm、BET比表面積は36m2/gであった。 【0025】 【実施例5】実施例1から4で得られた殺菌剤兼ミネラル補給剤をそれぞれ水で希釈して、2000ppmに濃度調整した。このスラリーに展着性を高めるため、界面活性剤としてソルビタンモノラウレートを20ppmとなるように加えた。この薬液を、ハンドスプレーを用い、コシヒカリを直径10cm、深さ4cmのカップに育苗し、得られた第3葉抽出期のイネに1カップ当たり約10mlを散布した。薬液処理したイネは、薬液が乾いた後、いもち病菌胞子を顕微鏡の150倍視野下で約30個にに涸製し、ソルビタンモノラウレートを5000倍になるように添加した接種液をハンドスプレーで1株当たり約5ml噴射接種した。これをガラス室内の高温度(30℃)条件下で管理し、接種後7日目に処理区当り30株について、第2葉の発病した病班数を測定し、1株当りの平均病班数(発病)を算出し、次の式により防除価を求めた。 【0026】防除価=(無処理区の発病度の平均値−処理区の発病度の平均値)/(無処理区の発病度の平均値) 表1にそれらの結果を示す。 【0027】 【表1】
【0028】 【実施例6】実施例1および2で得られた殺菌剤兼ミネラル補給剤をそれぞれ希釈して1000ppmに濃度調整した。このスラリーに展着剤Tween−20を5000倍希釈になるように加えた。この薬液をハンドスプレーを用い、10葉期に生育したトマトに、薬液が滴り落ちる程度に散布した。薬液処理したトマトは、薬液が完全に乾いてから、同日に次の方法で接種した。 【0029】トマト病菌菌の遊走子のうを水を懸濁し、遊走子を放出させ、接種液とした。この接種液にTween−20を5000倍希釈で加えた後、ハンドスプレーで1株当り約5mlの割合で噴射接種した。接種したトマトは、暗黒下、25℃、湿度100%の恒温機に入れ、24時間保った後、ガラス温室内で管理した。接種後6日目に、各株の第3複葉から7葉について、発病の程度を評価し、発病度を算出し、防除価を算出した。 【0030】発病度=Σ(程度別発病葉数×指数)/(調査数×4)×100防除価=(無処理区の発病度の平均値−処理区の発病度の平均値)/(無処理区の発病度の平均値) 指数0:複葉に発病を全く認めず1:1複葉当りの発病面積率が5%未満2:1複葉当りの発病面積率が5%〜25%3:1複葉当りの発病面積率が25%〜50%4:1複葉当りの発病面積率が50%超え表2にそれらの結果を示す。 【0031】 【表2】 トマト疫病に対する試験結果 【0032】 【実施例7】実施例1〜4で得られた化合物の粉末1.0gを脱イオン水500mlに加え、手でよく振って混合後、一晩室温で静置した。翌日、ろ過し、ろ液を採取し、溶出したミネラルイオン(Fe,Mn,Cu,Zn)濃度を原子吸光法で測定した。その結果を表3に示す。 【0033】 【比較例1】試薬1級の水酸化第2銅[Cu(OH)2]、酸化亜鉛[ZnO]、酸化2鉄[Fc2O3]、酸化マンガン[MnO2]の粉末を用いて実施例と同じ方法で、水に対するミネラルイオンの溶出量を測定した。その結果を表3に示す。 【0034】 【表3】水に対するミネラルの溶出量 【0035】以上の結果から、必須ミネラルであるFe,Mn,Cu,Znが本発明の場合、水に対する溶出性がそれらミネラルの単独化合物に比較して、顕著に改善されている。したがって、農作物によるミネラルの吸収性が本発明化合物を用いることにより、極めて良くなると考えることができる。 【0036】 【発明の効果】本発明によれば、無毒性〜低毒性であって薬効が高く、且つ薬害の無い、それでいて土壌の鉄とかマンガンの必須のミネラル不足を補うことができる農業用殺菌剤兼ミネラル補給剤が提供される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391001664 【氏名又は名称】株式会社海水化学研究所 【識別番号】000162489 【氏名又は名称】協和化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年3月13日(2002.3.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086128 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 正明
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| 【公開番号】 |
特開2003−267810(P2003−267810A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月25日(2003.9.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−68388(P2002−68388) |
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