| 【発明の名称】 |
ツヤコガネ誘引剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】舘野 淳 【住所又は居所】栃木県小山市大字出井1900 日本たばこ産業株式会社植物開発センター内
【氏名】前川 道栄 【住所又は居所】栃木県小山市大字出井1900 日本たばこ産業株式会社植物開発センター内
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| 【要約】 |
【課題】ツヤコガネ成虫を環境保全的に防除するための誘引剤の提供【解決手段】 (R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(Z)−3−ヘキセン−1−オールまたは1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンから選ばれる少なくとも1種または複数の化合物を含有することを特徴とするツヤコガネ成虫の誘引剤【効果】 ツヤコガネ成虫を環境保全的にかつ効率的に誘引した。
【解決手段】(R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(Z)−3−ヘキセン−1−オールまたは1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンから選ばれる少なくとも1種または複数の化合物を含有することを特徴とするツヤコガネ成虫の誘引剤【効果】 ツヤコガネ成虫を環境保全的にかつ効率的に誘引した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(Z)−3−ヘキセン−1−オールまたは1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンから選ばれる少なくとも1種または複数の化合物を含有することを特徴とするツヤコガネ成虫の誘引剤【請求項2】 (Z)−3−ヘキセン−1−オール、1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンから選ばれる1種以上の化合物、(R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オン及び(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オンを含有することを特徴とするツヤコガネ成虫の誘引剤 |
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ツヤコガネ成虫に対し、優れた誘引性を示すことを特徴とする誘引剤に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ツヤコガネ(学名:Anomala lucens Ballion)は、幼虫が芝や牧草などの地下部を、成虫が多くの広葉樹の葉を食害する広食性の農業上重要な害虫の一つである。この虫の成虫は比較的広範囲を飛翔するため、また、幼虫は土壌中に生息するため、共に確認が難しく、また薬剤を直接に接触させることが難しいことから薬剤による防除は極めて困難な害虫である。すなわち従来からこの害虫の防除には、幼虫を対象としたカルボスルファン・ダイアジノン・MPP粒剤などの土壌混和処理等が行われているが、これらの薬剤は残効性が低いために、長期間にわたって防除効果を維持することが極めて困難であり、また土壌深くまで薬剤を浸透させなければならないために、散布量も多くなることから環境上の問題も生じやすい。近年、殺虫剤を用いない防除方法のひとつとしてフェロモンや誘引剤の研究がなされるようになり、これらを誘引剤として利用したトラップが害虫の発生調査や捕獲などに利用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記トラップで使用する誘引剤の中には、ドウガネブイブイの誘引剤(特許第2545179、特許第3085894)、食葉性コガネムシの誘引剤(特許第2520374)等の特定のコガネムシに対する誘引剤は知られているがツヤコガネに関する誘引剤は未だ創出されておらず、ツヤコガネの誘引剤の創出が強く要望されていた。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく、ツヤコガネに対して誘引活性をもつ物質を広範囲から検索した結果、他のコガネムシの誘引物質として知られている物質の中からツヤコガネに対し極めて誘引効果の高い化合物群を新たに見出した。 【0005】本発明は以下の構成を有する。 【0006】(R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(Z)−3−ヘキセン−1−オールまたは1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンから選ばれる少なくとも1種または複数の化合物を含有することを特徴とするツヤコガネ成虫の誘引剤。好ましくは、(R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オンから選ばれる1種または複数の化合物を含有することを特徴とするツヤコガネ成虫の誘引剤。もしくは、(Z)−3−ヘキセン−1−オール、1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンから選ばれる少なくとも1種または複数の化合物を含有することを特徴とするツヤコガネ成虫の誘引剤。さらに好ましくは、(Z)−3−ヘキセン−1−オール、1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンから選ばれる1種以上の化合物、(R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オン及び(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オンを含有することを特徴とするツヤコガネ成虫の誘引剤。 【0007】これらの化合物はツヤコガネ以外のコガネムシの誘引剤として容易に入手可能であるか、香料の原料として安価に入手可能であるか、あるいはそれらの試薬から常法によって、容易に合成が可能な物質であり、この発明においては特に限定はされず、何れの手段によって得られたものでも使用することができる。 【0008】本発明にかかわる誘引剤の調製は、これらの化合物群を用いて通常誘引剤の調製に際して適用されている製剤化技術を利用して行なうことができる。例えば、これらの化合物群をそのまま、あるいはアルコール、エーテル、アセトン、ジクロルメタン、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、ペンタンなどの適当な溶媒で希釈した後に、適当な担体、例えば各種合成高分子体・ゴムなどに吸着させたり、綿や不織布・紙などに含浸させたり、さらに、適当な高分子材料の成型物に封入して製剤化することができる。 【0009】これらの誘引剤において有効成分の含有量は使用環境に応じて適宜定めることができるが、通常製剤当たり有効成分量を化合物群全体で0.1mg〜20g、好ましくは1mg〜5g含有すればよい。また、有効成分として含有される化合物群の配合比率は、任意の比率で配合することができる。 【0010】本発明の誘引剤は水盤式、滑落式、粘着式等、任意の形態の捕虫器の誘引源として利用することが可能であるほか、接触毒作用を有するダイアジノン等の殺虫剤を塗布した木片、樹脂片等に含浸させ、誘引捕殺に利用することも可能である。設置場所としては、ツヤコガネの発生する場所、例えばゴルフ場、公園などの芝地や果樹園等であるが、これに限定はされない。次に実施例を示し、本発明についてさらに具体的に説明する。 【0011】 【実施例】(R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オンを4mg、(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オンを1mg濾紙片に含浸した後、ポリエチレンフィルムでシールして製剤化した(製剤1)。(Z)−3−ヘキセン−1−オールを1500mg、1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンを500mg濾紙片に含浸した後、ポリエチレンフィルムでシールして製剤化した(製剤2)。(R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オンを4mg、(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オンを1mg(Z)−3−ヘキセン−1−オールを1500mg、1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンを500mg濾紙片に含浸した後、ポリエチレンフィルムでシールして製剤化した(製剤3)。これらの製剤を乾式滑落式トラップ(商標名ウインズパック、日本たばこ産業株式会社製)に装着し、誘引剤を装着しないトラップを対照としてゴルフ場に10日間設置した。トラップは各製剤当たり3個ずつ用い平均捕虫数を調査した。 【0012】その結果、表1に示すように、対照である誘引剤を装着しないトラップにツヤコガネが誘引されなかったのに対し、本発明の誘引剤である(R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オン、(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オンを有効成分として含有することを特徴とする誘引剤(製剤1)、(Z)−3−ヘキセン−1−オール、1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンを有効成分として含有することを特徴とする誘引剤(製剤2)、(Z)−3−ヘキセン−1−オール、1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼンから選ばれる1種以上の化合物、(R,Z)−5−(1−オクテニル)オキサシクロペンタン−2−オン及び(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オンを含有することを特徴とする誘引剤(製剤3)は、明らかにツヤコガネ成虫に対し誘引活性を示した。 【0013】 【表1】
RZD:(R,Z)−5−(1−デセニル)オキサシクロペンタン−2−オンZHO:(Z)−3−ヘキセン−1−オールMPB:1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼン【0014】 【発明の効果】 本発明の誘引剤は、重要な農業害虫であるツヤコガネ成虫を効率よく誘引することができ、発生調査や大量捕殺用トラップの誘引源として利用可能であることから従来の農薬による防除が困難であったツヤコガネの安全かつ環境保全的な防除が可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004569 【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社 【住所又は居所】東京都港区虎ノ門二丁目2番1号
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| 【出願日】 |
平成14年3月1日(2002.3.1) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−252707(P2003−252707A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月10日(2003.9.10) |
| 【出願番号】 |
特願2002−103086(P2002−103086) |
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