| 【発明の名称】 |
防菌防藻剤及び防菌防藻方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】森田 昌宏 【住所又は居所】静岡県磐田郡福田町塩新田浜野328番地 ケイ・アイ化成株式会社内
【氏名】福山 昇治 【住所又は居所】静岡県磐田郡福田町塩新田浜野328番地 ケイ・アイ化成株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】pH7〜pH12の領域の殺微生物対象物及び対象系に使用される防菌防藻剤及び防菌防藻方法を提供する。
【解決手段】2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロフロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH7からpH12の領域で使用されることを特徴とする防菌防藻剤。当該ブロモニトロ化合物をpH7からpH12の領域で微生物又は微生物の棲息する場所に添加することを特徴とする防菌防藻方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH7からpH12の領域で使用されることを特徴とする防菌防藻剤。 【請求項2】 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH7からpH12の領域で使用されることを特徴とする製紙工業の工程水用防菌防藻剤。 【請求項3】 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH7からpH12の領域で使用されることを特徴とする冷却水用防菌防藻剤。 【請求項4】 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH7からpH12の領域で使用されることを特徴とする工業製品用防菌防藻剤。 【請求項5】 請求項1記載のブロモニトロ化合物をpH7からpH12の領域で微生物又は微生物の棲息する場所に添加することを特徴とする防菌防藻方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、製紙工業の工程水、空調用冷却水、工業用冷却水、繊維油剤、金属切削油、SBRラテックス類、高分子エマルジョン、製紙用塗工液、澱粉スラリー、糊化澱粉液、水性塗料、コーキング剤、水性染料、リグニン溶液等のpH7からpH12の領域の殺微生物対象物及び対象系に使用される防菌防藻剤及び防菌防藻方法に関する。 【0002】 【従来の技術】古くから、飽和脂肪族ニトロアルコールのブロム誘導体として、2−ブロモ−2−ニトロプロパンジオール−1,3を有効成分とする殺菌性組成物が知られており(特公昭40−8917号公報)、また現在も使用されている。 【0003】更に、一般式【0004】 【化1】
【0005】(式中R1はハイドロキシアルキル基又はアルカノイルオキシアルキル基等、R2は水素原子又はアルキル基、R3はアルキル基等、Xはハロゲン原子を示す)で表されるハロゲン化脂肪族ニトロアルコールのエステルを有効成分とする工業用水中の藻類及び微生物の抑制剤が知られている(特公昭43−16460号公報)。そして、具体的に、同公報には、1−ハイドロキシ−2−ブロモ−2−ニトロ−3−アセチルオキシブタンが例示されているが、公用されていない。また、特公昭46−12938号公報には、1−ハイドロキシ−2−ブロモ−2−ニトロ−3−アセチルオキシブタン及び2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセチルオキシプロパンが生澱粉処理剤として用いることができることが記載されている。 【0006】一方、従来から、紙・パルプ工業における抄紙工程水や各種工業における冷却水系統には、細菌や真菌(糸状菌及び酵母)によるスライムが発生し、生産品の品質低下や生産効率の低下などの障害があることが知られている。また、多くの工業製品、例えば、製紙塗工液、金属切削油、ラテックス類、合成樹脂エマルジョン、澱粉スラリー、繊維油剤、水性塗料などにおいても、細菌や真菌による腐敗や汚染が発生し、製品を汚損し価値を低下させている。これらの微生物による障害を防止するため、多くの薬剤が使用されてきた。 【0007】これら薬剤も人体や魚介類に対する毒性、環境汚染に対する影響を考慮し使用を規制されるものも生じている。また、製紙工業においても、最近は、工程が閉鎖型となって微生物の栄養源となる化学物が蓄積しやすくなると共に原料として古紙を利用し、原料に含まれる不純物の増加により微生物の繁殖を助けるようになった。この原価削減や印刷適正の向上等の観点から、工程のpHを中性からアルカリ性に移行して紙を生産することが普及してきている。このpHの上昇に関連して、製紙工業で用いられる塗工液、ラテックス類、澱粉スラリー等の工業製品もまたアルカリ性状態のものが増加する傾向にある。更に、最近では水資源保全の点から空調用冷却水においても、ブロー回数が少なくなってきている。これは塩類の蓄積を意味するものであり、それに従ってpHも上昇する傾向にある。更に、繊維油剤、金属切削油、高分子エマルジョン等の工業製品もpHがアルカリ性に移行している。 【0008】しかしながら、前述の特許公報に具体的に記載された2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールや2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパン等は、酸性から中性までの領域では殺菌効果を示すものの、pHの上昇した領域での防菌防藻能が著しく低下し満足する効能を得られなかった。また、製紙スライムコントロール剤は、各種スライムを形成する細菌、糸状菌及び酵母類に対して幅広く活性があると共に即効的殺菌力を必要とするが、これら公報に記載された化合物は、細菌に対しては有効なものの、糸状菌や酵母に対して高濃度を必要とする。しかもその作用も緩慢である。連続して使用した場合には、交替菌現象により、安定したスライム防除ができなく、更に被害が増大する重大な欠点をもっていた。これらの化合物は、微生物の生育抑制効果、すなわち、防腐効果の長期持続性が短いという弱点を有していた。また、速効的な効果は、製紙工程水のみならず空調用冷却水にも求められる。更に、空調用冷却塔の防菌防藻剤として使用する場合においても、pHの上昇する傾向にあり、このような状況で十分な活性を維持できなかった。冷却用水においては、更に、藻類の発生も重大な問題であるが前述の既知化合物は、藻類に対して極めて高濃度を必要とした。繊維油剤、金属切削油、高分子エマルジョン、澱粉スラリー等の工業製品の防菌剤として使用するにおいても、広い抗菌スペクトルに加えて、pHがアルカリ域で十分な防菌活性を必要とするが、既知化合物は、欠点を有していた。このような多くの欠点を有するため、欠点を補う目的で他の殺菌成分と組合せて改良することが多く提案されている(特開昭53−118527号公報及び特開平2−42007号公報)。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した各問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、pH7からpH12の領域の殺微生物対象物及び対象系に使用される防菌防藻剤及び防菌防藻方法を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は、2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH7からpH12の領域で使用されることを特徴とする防菌防藻剤に関する。また、第2の発明は、上記した第1の発明のブロモニトロ化合物をpH7からpH12の領域で微生物又は微生物の棲息する場所に添加することを特徴とする防菌防藻方法に関する。 【0011】本発明者らは、これら課題を解決すべく鋭意研究した結果、前述の特許公報に具体的に記載されない2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテートについて、この化合物が前述の特許公報に具体的に記載された化合物と比較し、広い抗菌スペクトラムを有し、しかもその活性が即効的あると共に持続性を有すること、特にアルカリ域においても優れた殺菌活性と微生物の生育抑制効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明する。本発明に使用される2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテートは、常温で淡黄色の液体であり、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールとアセチルクロリド等との反応により容易に得ることができる。また、この化合物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することができるが、本発明では粗製品の状態で使用することもできる。 【0013】本発明に使用される2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテートは、本化合物自体又は水溶性液剤、乳化性液剤、フロアブル剤、粉剤、顆粒剤、錠剤等の組成物の形態で使用することができる。 【0014】水溶性液剤、乳化性液剤、フロアブル剤等の液剤は、水、有機溶剤、界面活性剤、増粘剤、防錆剤又はその他助剤等に懸濁又は溶解させて得ることができ、そのまま又は更に希釈して、防菌防藻対象系や対象物に投入し適用する。特に空調用冷却水、製紙工程の白水、金属加工油剤、繊維油剤等の循環系又はSBRラテックス等の合成高分子エマルジョン、水性塗料、炭酸カルシウムスラリー、製紙用塗工液、澱粉スラリー、糊化澱粉液、コーキング剤、水性染料、リグニン水溶液等の水性組成物の場合には、本発明の化合物の溶解、分散性を考慮して親水性の有機溶剤を選択し、殺菌対象に応じて界面活性剤を配合した水溶性液剤が好ましい。更に必要に応じて防錆剤、増粘剤等も配合することもできる。 【0015】また、粉剤、顆粒剤、錠剤等の固形剤は、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、ベントナイト、カルボキシメチルセルロース等の固体担体、界面活性剤及び分散剤等と混合して製剤して得ることができ、防菌防藻対象物又は対象系に投入し適用する。 【0016】液剤に好適な溶剤としては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、2−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、マレイン酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル等の非プロトン性極性溶媒、その他アルコール類及び水等が挙げられる。これら溶剤は、単独で適用することができるが、液剤の安定性や防菌防藻対象への溶解性を考慮して2種類以上を混合して使用することもできる。特にプロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトン、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチルからなるエステルの混合物が好ましい。更に、アルカリ域で使用する場合には、その状態で所望の効能を得るのに弊害がないもの、廃棄時の処理が簡単なものが好ましい。 【0017】好適な界面活性剤としては、防菌防藻対象物又は対象系により、一概には言及できないが、一般的に使用されている高級アルコールエチレンオキシド付加物、高級アルキルアミン付加物、多価アルコール脂肪酸エステル付加物、プロピレンオキシド共重合体、多価アルコールアルキルエステル等が挙げられる。 【0018】本発明の組成物は、2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテート10質量部に対して、溶剤、界面活性剤、担体(固体希釈剤)、分散剤、増粘剤、防錆剤及びその他の助剤等を、2〜250質量部、好ましくは5〜100質量部の配合とすることが、作業時の取扱いの点や製剤の長期保存性の点で好ましい。なお、必要に応じて使用時に希釈して適用することも可能である。 【0019】各防菌防藻対象物又は対象系への有効成分の投入量は、対象物又は対象系1kgに対して、0.5〜200mg、好ましくは5〜50mgである。投入量が0.5mg未満の場合には、有効な効果が得られず、200mgを超える投入は、経済的ではない。 【0020】なお、本発明の工業用防菌防藻剤は、公知の殺菌成分と配合し、防菌防藻対象系や対象物に使用することもできる。公知の殺菌成分としては、例えば、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジホルメート、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジアセテート、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジプロピオナート、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエチル=アセテート、2−ブテニル=1,4−ビス(ブロモアセテート)、エチレン=ビス(ブロモアセテート)、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタロニトリル、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、メチレンビスチオシアネート、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、オルソフタルアルデヒド、グルタルアルデヒド、ジ−n−デシルジメチルアンモニウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、グルコン酸クロルヘキシジン、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロリド]、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン、2−(p−ヒドロキシフェニル)グリオキシロヒドロキシモイルクロリド、α−クロロベンズアルドキシム、α−クロロベンズアルドキシムアセテート、ジクロログリオキシム、ソジウムピリチオン、ジンクピリチオン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−又は3,1−ブロモ・クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、二酸化塩素等が挙げられる。 【0021】本発明の工業用防菌防藻剤が作用しうる微生物類としては、アルカリ域で繁殖し易いバシラス(Bacillus)属、フラボバクター(Flabobacter)属、ミクロコッカス(Micrococcus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属などの細菌やその他の微生物類、例えばアエロモナス(Aeromonas)属、エンテロバクター(Enterobacter)属、エシェリケア(Escherichia)属、クレブシエラ(Klebsiella)属、レジオネラ(Legionella)属、サルモネラ(Salmonella)属、セラチア(Serratia)属、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属及びビブリオ(Vibrio)属などの細菌類、カンジダ(Candida)属、ハンセヌラ(Hansenula)属、クリベロマイセス(Kluyveromyces)属、ピッチア(Pichia)属、ロドトルア(Rhodotrula)属及びサッカロミセス(Saccharomyces)属などの酵母類、アルタナリア(Alternaria)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、クラドスポリウム(Cladosporium)属、フザリウム(Fusarium)属、ゲオトリクム(Geotrichum)属、ムコール(Mucor)属、ペニシリウム(Penicillium)属、リゾプス(Rhizopus)属及びトリコデルマ(Trichoderma)属などの糸状菌類並びにアナベナ(Anabaena)属、クロレラ(Chlorella)属、ミカヅキモ(Clostetium)属、オシラトリア(Oscillatoria)属及びセネデスムス(Scenedesmus)属などの藻類が挙げられる。 【0022】 【実施例】次に製造例、製剤例及び試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお製剤例中の%は、質量%を示す。 【0023】製造例2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=アセテート(以下、BNPAと略称する)の製造トルエン100mlに2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール20.0g(0.1mol)を加えたスラリーにアセチルクロリド8.0g(0.1mol)をトルエン5mlに溶解させた溶液を30分間かけて滴下した。その後40〜45℃で1.5時間熟成した。反応終了後、未反応の2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールをろ過で除去後、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮し淡黄色液体の残渣10.1gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(C-300、関東化学株式会社製造)で精製することにより、BNPA2.3gを得た。(収率9.3%、HPLC面積百分率純度98%) 【0024】以下に得られたBNPAの物性を記す。 1H−NMR(CDCl3 、δ):4.87(s,2H,−CH2−)、4.25(br.s,2H,−CH2−)、3.04(br.s,1H,OH)、2.14(s,3H,CH3) IR(フィルム、cm-1):3428,2936,2880,1742,1562,1449,1439,1379,1335,1223,1055【0025】製剤例1BNPA10%及びプロピレンカーボネート90%を混合攪拌する。 製剤例2BNPA20%、γ−ブチロラクトン72%、水5%及び多価アルコール脂肪酸エステル付加物3%を混合攪拌する。 製剤例3BNPA20%、アジピン酸ジメチル12%、コハク酸ジメチル16%及びコハク酸ジメチル52%を混合攪拌する。 製剤例4BNPA20%、ポリエチレングリコール200 77%及びプロピレンオキシド共重合体3%を混合攪拌する。 製剤例5BNPA30%、メチルカルビトール30%、ジエチレングリコール20%及び水20%を混合攪拌する。 製剤例6BNPA30%及びγ−ブチロラクトン70%を混合攪拌する。 製剤例7BNPA30%及びN−メチル−2−ピロリジノン70%を混合攪拌する。 製剤例8BNPA30%、ジメチルアセトアミド62%、高級アルキルアミン付加物3%及び水5%を混合攪拌する。 製剤例9BNPA50%及びプロピオンカーボネート50%を混合攪拌する。 【0026】試験例1細菌及び酵母に対する生育抑制試験ブイヨン液体培地で一晩前培養し、生理食塩水で洗浄し、再懸濁した細菌及び酵母の各菌株を製剤例1に従って製剤した各化合物を所定濃度で含有するブドウ糖ペプトン培地(日水製薬株式会社、pH8.5に調製)に、それぞれ0.1%接種した。30℃で2日間の静置培養の後、菌の生育の状況を目視観察した。試験結果を表1に示す。 【0027】表中、比較剤1は、2−ブロモ−2−ニトロ−プロパンジオール−1,3を、比較剤2は、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパンを、比較剤3は、1−ハイドロキシ−2−ブロモ−2−ニトロ−3−アセチルオキシブタンを意味する。以下の試験例においても同様である。また、Aは、菌の生育が認められなかった(透明な)区を、Bは、液体培地が僅かに濁った区を、Cは液体培地が白濁した区を意味する。 【0028】試験菌株は、以下の菌株を用い、表1には略称で表した。 Bs:バシラス・ズブチリス(Bacillus subtilis) IAM1069Ea:エンテロバクター・アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)IAM1102Ec:エシェリケア・コリ(Escherichia coli) NIHJPa:シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)IAM1054Sa:スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)ATCC6538pCu:カンジダ・ウチリス(Candida utilis) IFO039Sc:サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)TK−2【0029】 【表1】
【0030】試験例2糸状菌に対する生育抑制試験寒天平板培地上で7日間前培養した各糸状菌を、製剤例1に従って製剤した各化合物を所定濃度で含有するブドウ糖ペプトン培地(日水製薬株式会社、pH7.5に調製)に、それぞれ1白金耳ずつ接種した。30℃で2日間の静置培養の後、菌の生育の状況を目視観察した。試験結果を表2に示す。なお、表2中、Aは、菌糸の増殖が認められなかった区を、Cは、菌糸の増殖が認められた区を意味する。 【0031】試験菌株は、以下の菌株を用い、表2には略称で表した。 Gc:ゲオトリクム・カンジダム(Geotrichum candidum)IFO6454An:アスペリギルス・ニガー(Aspergillus niger)ATCC6275Ps:ペニシリウム・ステッキー(Penicillium steckii)IAM7048Pc:ペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum) ATCC9849Rn:リゾープス・ニグリカンス(Rhizopus nigricans)SN32Tr:トリコデルマ(Trichoderma)属糸状菌【0032】 【表2】
【0033】試験例3製紙工程白水に対する防菌効果試験A製紙会社抄紙工程から採取した白水(pH7.5、細菌:>108CFU/ml、真菌類:4.0×103CFU/ml在中)を、10mlずつL字型試験管分注した。これに製剤例1に従って製剤した各化合物をそれぞれに添加した。30℃で振とう培養し、15分後及び60分後の生菌数を平板塗布培養法で測定した。試験結果を表3に示す。 【0034】 【表3】
【0035】試験例4藻類に対する殺藻効果試験緑藻2菌株及び藍藻2菌株それぞれのMDM培地による前培養液を10倍に希釈し、これにHEPS(N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N’-2-エタンスルホン酸)を50mMになるように投入し攪拌して溶解させ、苛性ソーダでpH8.7に調整した。この希釈液10mlをL字型試験管に分注し、製剤例1に従って製剤した各化合物を所定濃度になるようそれぞれに添加した。25℃、10KLx(明:12h、暗:12h)の条件で振とう培養し、1日後に目視観察した。試験結果を表4に示す。表4中の記号、Aは藻が明らかに白化(死滅)した区、Bは緑色が退色し淡緑色〜微緑色となった区、Cは緑色のまま(殺藻効果なし)の区を意味する。 【0036】試験藻類は、以下を用い、表4には略称で表した。 Cv:クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)C−135So:セネデスムス・オブリクス(Scenedesmus obliqqus)C−538On:オシラトリア・ネグレクタ(Oscillatoria neglecta)M−58Av:アナベナ・バリアビリス(Anabaena variabilis)M−82【0037】 【表4】
【0038】試験例5高分子エマルジョンの防腐効果試験薬剤無添加のB社高分子エマルジョン(pH8.5)に1%相当のブイヨン培地を加え、細菌(シュードモナス属、アエロモナス属、スタフィロコッカス属及びカンジダ属の菌株)を接種、30℃で2週間静置培養して腐敗エマルジョンを調製した。これを無菌のB社高分子エマルジョン(pH8.5)に1%接種し、製剤例1に従って製剤して各化合物を所定濃度になるように添加した。30℃の恒温槽に静置し、1日後、3日後、7日後及び14日後に生菌数を平板塗布培養法で測定した。なお、初発の生菌数は、3.0×106CFU/mlであった。また、3日後及び7日後の生菌数測定の後、腐敗エマルジョンを1%分添加することで試験を加速させた。試験結果を表5に示す。 【0039】 【表5】
【0040】試験例6金属切削油の防腐効果試験C社切削加工現場から採取した30倍に希釈された金属切削油の腐敗液(pH:8.3)を、滅菌した50mlポリ容器に分取し、これに製剤例1に従って製剤した各化合物を所定濃度になるように添加した。薬剤添加の後、30±1℃の恒温室に静置し、6時間、1日、3日、7日、14日及び21日ごとに生菌数を測定した。また、殺菌持続性を確認するため、3日、7日及び14日後の生菌数の測定後に腐敗液を追加した。試験開始時の生菌数は、細菌数:6.5×107CFU/ml黴数:7.0×102CFU/ml、及び酵母数:>104CFU/mlであった。試験結果を表6に示す。なお、表6中、上段は、細菌数を、中段は、黴数を、下段は、酵母数を示す。 【0041】 【表6】
【0042】 【発明の効果】本発明の工業用防菌防藻剤は、殺菌防藻対象物及び対象系、pH7からpH12までの領域で優れた防菌防藻効果を奏することができる。細菌から糸状菌・酵母の真菌類及び藻類までの広い抗菌スペクトラムを有している。その活性も即効的あり、且つ持続性がある。アルカリ性でも、優れた抗菌活性を有しており、このような循環水系においても長期にわたり微生物の増殖を抑制することができる。更に、中性からアルカリ域の防菌防藻や対象物、例えば金属切削油、高分子エマルジョン、製紙用塗工液、澱粉スラリー、水性塗料、リグニン溶液、水性染料対して、既知のブロモニトロ系化合物に比べ、より少量で十分な防除効果を発揮することができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390034348 【氏名又は名称】ケイ・アイ化成株式会社 【住所又は居所】静岡県磐田郡福田町塩新田浜野328
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| 【出願日】 |
平成14年2月13日(2002.2.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087022 【弁理士】 【氏名又は名称】井上 昭 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−238314(P2003−238314A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月27日(2003.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2002−35610(P2002−35610) |
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