| 【発明の名称】 |
スモモヒメシンクイの誘引剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】望月 文昭 【住所又は居所】新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の1 信越化学工業株式会社合成技術研究所内
【氏名】福本 毅彦 【住所又は居所】新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の1 信越化学工業株式会社合成技術研究所内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】(E)−8−ドデセニルアセテート(E8−DDA)と(Z)−8−ドデセニルアセテート(Z8−DDA)の混合物で、その混合重量比率が(20:80)〜(60:40)であるスモモヒメシンクイの誘引剤が、本種の雄成虫を特異的に誘引し、その結果、スモモヒメシンクイの発生予察が可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (E)−8−ドデセニルアセテートと(Z)−8−ドデセニルアセテートを(20:80)〜(60:40)の重量割合で混合することを特徴とするスモモヒメシンクイの誘引剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スモモ果実の重要害虫であるスモモヒメシンクイ(学名:Grapholita dimorpha)を各種昆虫捕獲トラップに誘引することにより、その産卵時期を予測して適期防除を行うことのできる、性フェロモン物質を有効成分として含有するスモモヒメシンクイの誘引剤に関するものである。 【0002】 【従来の技術】スモモヒメシンクイは、スモモの果実を加害するスモモの重要害虫である。果実表面に産みつけられた卵は2〜3日後に孵化し、その直後、果実内に侵入する。終令幼虫まで果実中で生息するため、殺虫剤が害虫に届く期間、いわゆる防除適期は産卵から数日間と非常短い。 【0003】害虫の防除適期を予測する方法としてフェロモントラップが知られているが、本害虫の性フェロモン及び性誘引物質に関する知見はなく、本害虫の発生予察にフェロモントラップを用いることが出来なかった。従って、現状のスモモ栽培においては、本害虫に対し予防的に殺虫剤が散布されているが、上述の生態的特徴から適期防除が実現せず被害発生を招き、さらに過剰な殺虫剤が散布されるケースも少なくない。また、この過剰散布が圃場中の天敵生物を殺し、ダニやカイガラムシ等の二次害虫の発生を招くという問題もあった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スモモヒメシンクイの発生状況を把握するのに有効な性フェロモン物質を有効成分とする誘引剤を提供しようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題の解決のため、鱗翅目害虫に対して性フェロモン活性を示す種々の化合物を用いてスクリーニングした結果、(E)−8−ドデセニルアセテート(以下、E8−DDAとも略す。)と(Z)−8−ドデセニルアセテート(以下、Z8−DDAとも略す。)の混合物で、その混合重量比率が(20:80)〜(60:40)であるスモモヒメシンクイの誘引剤が、本種の雄成虫を特異的に誘引し、その結果、スモモヒメシンクイの発生予察が可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の誘引剤に含まれる(E)−8−ドデセニルアセテートと(Z)−8−ドデセニルアセテートは、公知の方法により製造することができる。また、(E)−8−ドデセニルアセテートと(Z)−8−ドデセニルアセテートとの混合重量比率は、(20:80)〜(60:40)であることを要する。この範囲を外れると、スモモヒメシンクイの誘引ができなくなるからである。 【0007】本発明の誘引剤の使用に際し、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ハイドロキノン、ビタミンE等の抗酸化剤や2−ヒドロキシー4−オクトキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤を適量加えても良い。適量とは、E8−DDAとZ8−DDAとの合計重量に対して、例えば、抗酸化剤は1〜5重量%であり、紫外線吸収剤は1〜5重量%である。 【0008】本発明の誘引剤は、有効成分の一定量の放出を長期間にわたり持続させるために、ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル等の放出量制御機能を有する物資からなるキャップ、細管、ラミネート製の袋、カプセル等の容器に充填して用いられる。 【0009】 【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例及び比較例によって説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 実施例1〜4、比較例1〜6表1に誘引剤として使用した性フェロモン物質の種類、組成及びその使用量を示した。これらに2.0重量%のブチルヒドロキシトルエンを添加したものをそれぞれイソプレンより成るゴムキャップに担持させ一晩放置後、白色粘着型トラップに取り付けた。各誘引剤がセットされた各トラップを、スモモヒメシンクイの発生が認められるスモモ圃場に5m間隔で、目通りの高さに吊した。5日に一度の間隔でそれぞれのトラップに捕獲されたスモモヒメシンクイ雄成虫の数を数えた。5月〜9月までの誘引数は表1に示した。 【0010】 【表1】
【0011】比較例1〜5の誘引剤には一頭も誘引されなかったが、実施例1〜4には誘引が認められたことがわかる。また、比較例6の誘引剤として、エステルに代えて(8E,10E)−8,10−ドデセノール(E8E10−DDOHとも略す。)を用いたが、一頭も誘引されなかった。 【0012】 【発明の効果】本発明によれば、スモモヒメシンクイの雄成虫を特異的に誘引し、発生状況を知るのに有効な誘引剤を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002060 【氏名又は名称】信越化学工業株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区大手町二丁目6番1号
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| 【出願日】 |
平成14年2月20日(2002.2.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099623 【弁理士】 【氏名又は名称】奥山 尚一 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−238311(P2003−238311A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月27日(2003.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2002−42519(P2002−42519) |
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