| 【発明の名称】 |
害虫駆除用発泡性エアゾール剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 紀彦
【氏名】田辺 信之
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| 【要約】 |
【課題】葡萄害虫の駆除に適する殺虫剤の提供。
【解決手段】殺虫成分に加えて、特定の微粉末を含有する液状物と噴射剤とを含んでなる発泡性エアゾール殺虫剤。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 殺虫有効成分 0.01−10.0重量%、低級アルコール 5.0−40.0重量%、界面活性剤 0.5−10.0重量%、増粘剤 0.1−7.5重量%、平均粒子径1−50μmのケイ酸微粉末 0.5−20.0重量%及び水 30.0−90.0重量%を含有する殺虫原液70−98重量%と、噴射剤2−30重量%とを含んでなる害虫駆除用発泡性エアゾール剤。 【請求項2】 殺虫有効成分がプロポクスルである請求項1に記載の害虫駆除用発泡性エアゾール剤。 【請求項3】 請求項1又は2に記載の害虫駆除用発泡性エアゾール剤を害虫が通過しうる場所へ泡沫状に噴射して塗布することを特徴とする殺虫成分塗布方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、アリやゴキブリ等の大小様々な匍匐害虫の駆除用として好適な発泡性エアゾール殺虫剤ならびにこれを用いた殺虫成分塗布方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】匍匐害虫の駆除方法のひとつとして、従来、殺虫剤を発泡成分とともに噴射する方法が知られている。これは、通常、殺虫有効成分を適当な溶媒に溶解又は分散させ、界面活性剤などの適当な発泡成分及び液化石油ガス等の適当な圧力源とともに密閉容器に封入し、ノズルから該殺虫有効成分を泡状に噴射して、これを害虫の虫体に直接又は害虫の営巣や通路などに間接的に施用するものである。この方法は、単純なエアゾール剤に比べて人体への付着や呼吸による吸入の危険が少ないなどの利点があるが、とりわけ上記間接的施用の場合において殺虫成分の効力とその持続時間が泡の保持時間に依存する傾向にあり、泡が消失した後は殺虫成分の効力が著しく低下し、長時間に亙る十分な殺虫効果を期待することができない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、アリやゴキブリ等の大小様々な匍匐害虫駆除用に供される従来の発泡性エアゾール殺虫剤においていまだ十分に果たし得なかった効力の増強及び効力の持続などの要求を満足する新しい発泡性エアゾール殺虫剤を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の害虫駆除用発泡エアゾール殺虫剤において、さらに特定の微粉末成分を加えることにより上記目的が達成できることを発見し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、(イ)殺虫成分 0.01−10.0重量%、(ロ)低級アルコール 5.0 −40.0重量%、(ハ)非イオン性界面活性剤 0.5 −10.0重量%、(ニ)増粘剤 0.1 − 7.5重量%、(ホ)水及び低級アルコールに不溶又は難溶の微粉末、好ましくは 平均粒子径1−50μmのケイ酸の微粉末 0.5 −20.0重量%、(ヘ)水 30.0 −90.0重量%、を含有する殺虫原液70−98重量%と、噴射剤2−30重量%とを含んでなる内溶液をエアゾール容器に充填し、前記内溶液を泡沫状に噴出させるようにした発泡性エアゾール殺虫剤、ならびにこれを用いた殺虫成分塗布方法である。 【0005】本発明で用いられる殺虫成分としては、ピレスロイド系殺虫剤、ピレスロイド様殺虫剤、有機リン剤、カーバメート剤、昆虫成長撹乱剤などをあげることができるが、効力と安全性の点からピレスロイド系殺虫剤またはカーバメート剤が好ましい。ピレスロイド系殺虫剤としては、例えば、トランスフルスリン、アレスリン、プラレトリン、フェノトリン、テトラメスリン、イミプロトリン、サイフェノトリン、フェンバレート、ペルメトリン、サイパーメスリン、エトフェンプロックス、サイフルスリン、ビフェントリン等、カーバメート剤としては、例えばプロポクスルなどを例示できるが、これらに限定されるものでなく、また光学異性体あるいは幾何異性体が存在する場合は、それらの各々ならびに任意の混合物が包含されることはもちろんである。本発明では、これらの殺虫成分の1種または2種以上が殺虫原液中に0.01−10重量%、好ましくは0.02−5.0重量%、より好ましくは0.05−4.0重量%配合されるが、さらに忌避剤、殺菌剤、防カビ剤、共力剤、安定剤、香料などを適宣配合して多目的組成物とすることもできる。 【0006】本発明で用いられる低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどがあげられ、殺虫原液中に5.0−40.0重量%配合される。低級アルコールの配合量が少なすぎると殺虫成分の溶解性が劣り、また多すぎると発泡性が悪くなるので不適当である。なお、使用する低級アルコールは、変性、未変性を問わないことはもちろん、性状を損なわない限りにおいて、他の種の溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの多価アルコール類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル類、イソプロピルミリステート、ブチルステアレート、ヒマシ油などのエステル類、ケロシン、灯油などを適宣添加してもよい。 【0007】本発明で用いられる界面活性剤は本発明発泡エアゾール殺虫剤において、発泡性を付与すると共に、前記殺虫成分を殺虫原液中で安定に均一に分散させるために配合されるものであり、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等がいずれも使用可能であるが、非イオン性界面活性剤が望ましい。例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミドなどが挙げられる。なかでも、モノラウリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。これらの界面活性剤は、1種または2種以上の混合物として使用することもでき、その配合割合としては、噴射時泡になる濃度で良く、通常は界面活性剤の総量が原液に対する割合で、0.5−10.0重量%、好ましくは1.0−5.0重量%が望ましい。界面活性剤の配合量が少ないと原液の安定性が悪かったり、発泡が不十分となることがあり、多すぎると原液の粘性が変わったり、特に低温での安定性が悪くなることがある。尚、界面活性剤による泡の生成とその安定性・持続性を調節するために、増粘剤(又は発泡調整剤)を配合することも可能である。増粘剤としては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコールなどの直鎖高級アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル、ラノリンアルコール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノールなどの分枝鎖高級アルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、高級脂肪酸、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カラギーナン、キサンタンガム等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を併用して用いられる。増粘剤の配合割合としては、原液に対する割合で、0.1−7.5重量%、好ましくは0.2−5.0重量%が望ましい。増粘剤の配合量が少ないと、泡沫の生成と安定性が悪く、一方増粘剤の配合量が多いと、粘性が高くなり製造時の取扱いが難しくなる。 【0008】本発明で用いられる水及び低級アルコールに不溶又は難溶の微粉末としては、例えば微粉化されたケイ酸類(例えば定形/無定形の非晶質ケイ酸、無水ケイ酸、含水ケイ酸等)、酸化アルミニウム、カオリン、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム等の無機粉末や、スターチ、ウレタン、ナイロン、ポリプロピレン等の各種天然・合成有機粉末、ステアリン酸マグネシウム等の塩類を挙げることができ、これらの1種または2種以上を組み併せて使用できる。なかでも微粉化されたケイ酸が好ましい。微粉末ケイ酸はその粒子径、比表面積などの違う各種の品質のものが市販されているが、本発明では、通常は平均粒子径が1−50μm程度のものが好ましく、なかでも平均粒子径が5−30μm程度のものが特に好ましい。なお、好ましいとするこれらの平均粒子径は微粉末ケイ酸以外の粉末にも適用できる尺度である。粒子径が大きすぎるとエアゾールノズルの目詰まりの原因となりやすく、一方粒子径が小さすぎても殺虫液がゲル化するため粘性が高くなり過ぎ、製造時エアゾール容器への充填が困難となることがある。このような微粉末ケイ酸は市販されており、たとえばMizukasil P-78D(水澤化学工業株式会社)、SMB C−30(富士デヴィソン化学株式会社)等が挙げられる。これらの微粉末の配合量としては、発泡殺虫剤原液に対する割合で、0.5−20.0重量%であり、好ましくは1.0−15.0重量%、より好ましくは2.0−12.5重量%である。 【0009】本発明ではさらに水が30−90重量%、好ましくは40−70重量%配合される。殺虫原液の性状を安定に保持するために、脱イオン等の処理を施した精製水の使用が好ましく、さらに任意の成分として、pH調整剤(例えば、クエン酸、脂肪酸またはコハク酸もしくはこれらの塩、例えば、ケイ酸塩、リン酸塩または重硫酸ナトリウム等)や香料などを配合することもできる。 【0010】本発明の発泡エアゾール殺虫剤は、上記所定量の殺虫成分、低級アルコール、界面活性剤、増粘剤、微粉末及び精製水を混合・撹拌して均一な懸濁液(殺虫原液)とした後、所定量の噴射剤とともにエアゾール容器に充填して製造することができる。なお、配合成分の溶解性や混合液の粘性等に応じて各成分の添加順序は適宜変更する。殺虫原液と噴射剤は重量比で70:30−98:2の範囲、好ましくは80:20−95:5の範囲である。 【0011】本発明に使用できる噴射剤は、一般に知られているものを使用することができる。例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、イソブチレン、ジメチルエーテル、炭酸ガス、窒素ガス及びフロンガス等が挙げられる。噴射剤が少ないと得られるガス圧力が低く、充分な泡量が得られないほか、薬剤が均一に噴射されにくくなる、エアゾルバルブが目詰まりしやすくなる、噴射剤が先に出尽くして残った薬剤が噴射できなくなる等の不都合が生じる。又、噴射剤が多いと得られるガス圧力が高く、消泡性が高くなるため泡の形成不全、泡の保持時間の短縮を引き起こすほか、噴出の勢いが強すぎるために殺虫成分を含んだ泡や微粉末成分の飛散を招く。 【0012】本発明は、前記内容液処方をエアゾール容器に充填し、該内容液を泡沫状に噴出させ塗布することに特徴を有する。エアゾール容器の構造は、耐圧容器と噴射バルブから構成され、従来の噴霧用エアゾールと比べて何ら特別な機構を必要としないが、例えば、ノズル孔径や形状を従来のものから変更させて目的に応じた噴出量を適宣選択することは自由である。 【0013】こうして得られた本発明発泡エアゾール殺虫剤は、殺虫成分が泡状に噴出するため、殺虫成分を均一に塗布することができると同時に、溶液を塗布する場合のような吸入の危険や液ダレの心配が少なく、使用性もきわめて良好である。さらに、発泡成分に加えて微粉末を配合しているので、微粉末の種類及び配合量が泡の安定性に影響することを利用して処理後の泡の持続時間をコントロールすることも可能で、消泡後は、殺虫成分を付着又は吸着した該微粉末が殺虫効力を長時間保持するというメリットを有している。従って、本発明は家屋内外の庭、玄関、居間、台所、窓サッシ、壁などの害虫が通過しうる場所に塗布処理をほどこし、アリ、ゴキブリ、ダンゴムシ、カメムシ、ワラジムシ、ナメクジ、ムカデ、ヤスデ、クモ、ゲジ等各種害虫に高い駆除・予防効果を奏する発泡エアゾール殺虫剤とこれを用いた塗布方法を提供するものである。 【0014】 【発明の実施の形態】 【0015】 【実施例】下記処方の実施例及び比較例に相当するエアゾール剤を調製し、殺虫効果を比較した。 実施例1 (重量%) プロポクスル 1.2 エタノール 35.0 モノラウリン酸ソルビタン 0.5 (日光ケミカルズ ニッコールSL−10) モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 3.0 (花王 レオドールTW−L120) 増粘剤 1.5 (セチルアルコールとステアリルアルコール (7:3)混合物/花王 カルコール6870) 微粉化ケイ酸(富士デヴィソン化学 SMB シリカゲルC−30) 10.0 精製水 48.8上記混合液93重量%に対し液化石油ガス7重量%を加えエアゾール容器(容量300ml)に充填した。 実施例2微粉化ケイ酸を5.0重量%及び精製水を53.8重量%用いた以外は実施例1と同様にしてエアゾール容器に充填した。 比較例微粉化ケイ酸を配合せず、精製水を58.8重量%を用いた以外は実施例1、2と同様にしてエアゾール容器に充填した。 (アリに対するバリアー試験)庭土又は砂を厚さ約5cmに敷き詰め、その表面にエアゾール約0.8gを直径約7cm、幅及び高さ約2cmの環状にスプレーし薬剤を塗布した。白熱灯下ドライヤーにて乾燥・消泡し、その直後及び一晩放置後、環の内側にヤマトアシナガアリを放ち、自力で環外に脱出したものを捕獲して別の容器に入れ、ノックダウン状況を観察した。 【0016】 【表1】
【0017】(アリに対する限定時間接触試験)直径10cmのペーパータオル上に、エアゾール約0.24gをスプレーして薬剤を均一に塗布し、白熱灯下で加温して消泡・乾燥後、薬剤塗布部にヤマトアシナガアリ10匹を1分間接触させた。接触後、別の容器に移し、ノックダウン状況を観察した。 【0018】 【表2】
【0019】試験の結果、本発明の微粉末含有発泡エアゾール殺虫剤は、消泡・乾燥直後のみならず、消泡・乾燥後一晩放置した状態においても優れたノックダウン効果を示したことから、極めて効率的・実用的な発泡塗布方式を提供することが認められた。これに対し、比較例で示されるように、微粉末を配合しない場合は、消泡・乾燥直後、一晩放置後ともに、ノックダウン効果は明らかに低かった。 【0020】 【発明の効果】本発明は、直接噴射や噴射直後のみならず、塗布後時間が経過して消泡・乾燥した状態においても優れた殺虫効果を示し、また塗布の状態も良好で、アリやゴキブリ等の大小様々な匍匐害虫駆除用に供される従来の発泡性エアゾール殺虫剤においていまだ十分に果たし得なかった効力の増強及び効力の持続などの要求を満足する新しい微粉末含有発泡性エアゾール殺虫剤これを用いた殺虫成分塗布方法を提供するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591182330 【氏名又は名称】エス.シー.ジョンソン アンド サン,インコーポレーテッド 【識別番号】000153719 【氏名又は名称】株式会社白元
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| 【出願日】 |
平成14年2月14日(2002.2.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060782 【弁理士】 【氏名又は名称】小田島 平吉
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| 【公開番号】 |
特開2003−238302(P2003−238302A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月27日(2003.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2002−36834(P2002−36834) |
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