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【発明の名称】 花卉の栽培促進剤
【発明者】 【氏名】長島 康弘
【住所又は居所】神奈川県藤沢市辻堂新町4−3−1 エヌオーケー株式会社内

【氏名】岡本 隆廣
【住所又は居所】神奈川県藤沢市辻堂新町4−3−1 エヌオーケー株式会社内

【要約】 【課題】微生物を培養して得られた培養液を有効成分とし、花卉の成長促進作用、苗条増加作用および発根促進などを示す栽培促進剤を提供する。

【解決手段】バチルス属に属し、花卉の栽培促進作用を有する微生物Bacillusalcalophilus No.201-7 (FERM P-14808)、Bacillus sp. No.217-8 (FERM P-15275)またはBacillus sp. No.231-3 (FERM P-15276)を培養して得られた培養液を有効成分とする花卉の栽培促進剤。これらの花卉の栽培促進作用を有する微生物を培養して得られた培養液は、花卉、特にカトレア、パフィオペディウム、シンビジウム、ファレノプシス、デンドロビウム等のランの栽培促進剤として有効である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バチルス属に属し、花卉の栽培促進作用を有する微生物Bacillus alcalophilus No.201-7 (FERM P-14808)、Bacillus sp. No.217-8 (FERM P-15275)またはBacillus sp. No.231-3 (FERM P-15276)を培養して得られた培養液を有効成分とする花卉の栽培促進剤。
【請求項2】 花卉がランである請求項1記載の花卉の栽培促進剤。
【請求項3】 ランがカトレア、パフィオペディウム、シンビジウム、ファレノプシスまたはデンドロビウムである請求項2記載の花卉の栽培促進剤。
【請求項4】 花卉の栽培促進作用を有する微生物Bacillus alcalophilusNo.201-7 (FERM P-14808)。
【請求項5】 花卉の栽培促進作用を有する微生物Bacillus sp. No.217-8(FERM P-15275)。
【請求項6】 花卉の栽培促進作用を有する微生物Bacillus sp. No.231-3(FERM P-15276)。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、花卉の栽培促進剤に関する。更に詳しくは、花卉に適用されたとき成長促進作用、苗条増加作用および発根促進などを示す栽培促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリジェニス属に属する微生物の代謝産物あるいはエンターバクター属に属する微生物の代謝産物の凍結乾燥物を有効成分とする植物栽培促進剤が、先に本出願人によって提案されている(特開平2-295,908号公報および同2-240,008号公報)。
【0003】これらの微生物の代謝産物による植物栽培促進効果は、主として野菜や稲に向けられている。また、エンターバクター・クロアカが植物の成長促進作用を有することも知られているが、その対象は主として農作物である(特開昭63-102,668号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、微生物を培養して得られた培養液を有効成分とし、花卉の成長促進作用、苗条増加作用および発根促進などを示す栽培促進剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、バチルス属に属し、花卉の栽培促進作用を有する微生物Bacillus alcalophilus No.201-7 (FERM P-14808)、Bacillus sp. No.217-8 (FERM P-15275)またはBacillus sp. No.231-3 (FERM P-15276)を培養して得られた培養液を有効成分とする花卉の栽培促進剤によって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】花卉の栽培促進作用を有する微生物としては、Bacillus alcalophilus No.201-7 (FERM P-14808)、Bacillus sp. No.217-8 (FERM P-15275)またはBacillus sp. No.231-3 (FERM P-15276)が用いられる。これらの微生物は、それらを含む土壌、温泉水等の1g(または1ml)をL-ブイヨン培地(トリプトン1%、酵母エキス0.5%、NaCl 0.5%;殺菌前pH7.2)に添加し、37〜50℃で24時間振とう培養することにより分離され、これらがバチルス属に属する微生物であることは、それらの示す後記の如き菌学的性質により、Bergey's Mannual of Determinative Bacteriology 第9版から検索された。
【0007】これらのバチルス属に属する微生物の培養は、任意の培地10mlを用い、37〜40℃で約72〜90時間程度振とう条件下で行われる。この培養液に、1N塩酸500μlを加えて菌を死滅させ、遠心分離(10000rpm、4℃、10分間)して集菌し、その上澄液を採取して、これらが添加剤(栽培促進剤)として、植物培地に約4〜10ml/L、一般には約4ml/Lの割合で添加されて用いられる。このような添加剤を添加した培地あるいはこれに寒天を添加し、121℃のオートクレーブ中で約15〜20分間処理して固化させた培地などには、花卉の茎頂部が植え付けられ、明条件(12時間、4000ルクス)下で約2〜3ヶ月間培養することが行われる。また、種子発芽による栽培やわき芽分割による栽培などの栽培方法をとることもできる。
【0008】Bacillus alcalophilus No.201-7 (微生物A)、Bacillus sp. No.217-8 (微生物B)およびBacillus sp. No.231-3 (微生物C)は、それぞれ下記の如き菌学的性質を有する。

【0009】
【発明の効果】花卉の栽培促進作用を有する微生物を培養して得られた培養液は、花卉、特にカトレア、パフィオペディウム、シンビジウム、ファレノプシス、デンドロビウム等のランの栽培促進剤として成長促進効果、苗条増加および発根促進効果を示している。
【0010】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0011】実施例1前記表に示される菌学的性質を示す微生物A:Bacillus alcalophilus No.201-7 (FERM P-14808)が、前記記載の分離方法により、神奈川県藤沢市の土壌より分離された(培養温度40℃)。
【0012】これの培養は、L-ブイヨン培地を用いて、35℃で72時間振とう条件下(120rpm)で行われ、前記記載の方法で培養液からその上澄液を採取した。この上澄液添加剤をMS培地に4ml/Lの割合で添加し、これに寒天を8g/Lの割合で添加した後、121℃でのオートクレーブ処理を15分間行い、培地を固化させた。この植物培地に、花卉(カトレア)の茎頂部が植え付けられ、28℃、4000ルクス、12時間の明条件下での栽培が2ヶ月間行われた。
【0013】その結果、MS培地そのものに花卉(カトレア)の茎頂部を植え付けたものと比較して、2.9倍の成長促進効果(茎葉成長の生育度で比較)がみられた。
【0014】実施例2前記表に示される菌学的性質を示す微生物B:Bacillus sp. No.217-8 (FERMP-15275) が、前記記載の分離方法により、長野県上諏訪の温泉水より分離された(培養温度37℃)。
【0015】これの培養およびその培養液を用いての花卉(シンビジウム)の栽培が、実施例1と同様に行われた。その結果、MS培地そのものに花卉(シンビジウム)の茎頂部を植え付けたものと比較して、6.3倍の苗条増加数が認められた。
【0016】実施例3前記表に示される菌学的性質を示す微生物C:Bacillus sp. No.231-3(FERM P-15276)が、前記記載の分離方法により、長野県小谷村の温泉水より分離された(培養温度40℃)。
【0017】これの培養およびその培養液を用いての花卉(ファレノプシス)の栽培が、実施例1と同様に行われた。その結果、MS培地そのものに花卉(ファレノプシス)の茎頂部を植え付けたものと比較して、10.4倍の発根促進効果がみられた。
【出願人】 【識別番号】000004385
【氏名又は名称】エヌオーケー株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝大門1丁目12番15号
【出願日】 平成7年11月9日(1995.11.9)
【代理人】 【識別番号】100066005
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 俊夫
【公開番号】 特開2003−226607(P2003−226607A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−371389(P2002−371389)