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【発明の名称】 高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤
【発明者】 【氏名】草場 義夫

【氏名】黒津 裕一

【氏名】米村 伸二

【要約】 【課題】農薬活性成分を含有する粒状水和剤であって、この高濃度希釈液を調製したときに沈殿物が生じないか生じたときでも沈殿物の再分散性の良好な高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤を提供すること。

【解決手段】農薬活性成分、非イオン界面活性剤および/または陰イオン界面活性剤、膨潤力が10ml/2g以上であるベントナイト、天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた不規則な形状の細片からなるガラス質粉末を含有することを特徴とする、高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 農薬活性成分、非イオン界面活性剤および/または陰イオン界面活性剤、膨潤力が10ml/2g以上であるベントナイト、天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた不規則な形状の細片からなるガラス質粉末を含有することを特徴とする、高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤。
【請求項2】 膨潤力が10〜40ml/2gであるベントナイトを用いることを特徴とする、請求項1に記載の高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤。
【請求項3】 ガラス質粉末が5〜100μmの平均粒子径のものを用いることを特徴とする、請求項1、2に記載の高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤。
【請求項4】 非イオン界面活性剤のHLBが10〜16のものを用いることを特徴とする、請求項1〜3に記載の高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、崩壊性、再分散性の良好な高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水和剤は微粉末状の製剤であるため、製造時および薬液調製時の微粉末の飛散や、薬剤計量の煩雑さが問題となっている。そこで、これらの問題を解決するために、水和剤を造粒して粒状化する試みがなされている。その例として次のものがある。
■特開平8−143403号公報農薬活性成分および天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた不規則な形状からなる細片の平均粒子径が5〜100μmのガラス質粉末を含有する粒状農薬水和剤、■特開平9−301801号公報農薬活性成分、天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた不規則な形状からなる細片の平均粒子径が5μm〜100μmのガラス質粉末、ラウリル硫酸塩、ラウリル硫酸塩以外の陰イオン界面活性剤、粘結剤、固体担体を含有する農薬粒状水和剤、■特開2000−204001号公報ベントナイト、天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた不規則な形状からなる細片の平均粒子径が5μm〜100μmのガラス質粉末を含有する粒状農薬水和剤。
【0003】他方、大量の種子を薬剤で消毒するため、種子消毒剤を例えば3〜20重量倍の水で希釈して希釈液(以下、これを「高濃度希釈液」という。)とし、乾燥種籾重量の3%に相当する量の高濃度希釈液を種子消毒用吹付け装置を用いて種子に吹付ける方法が普及してきている。
【0004】ところが、従来の粒状農薬水和剤を水で希釈して高濃度希釈液を調製し、種子消毒用吹付け装置で種子消毒作業を行うと、薬液タンクや吹付け装置の薬液の流路に多量の沈降物がハードケーキングを形成し、流路を閉塞したり、作業終了時の薬液タンク低部、流路の洗浄を困難にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように既存の粒状農薬水和剤は、高濃度希釈液とした場合、生じた沈殿物の再分散性の点で必ずしも満足しうるものではない。したがって、このような欠点のない高濃度希釈液を調製できる粒状農薬水和剤の開発が望まれている。
【0006】したがって、本発明の目的は、高濃度希釈液を調製したとき沈殿が生じないか、生じたときでも沈殿物の再分散性の良好な高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの問題点を解決すべく鋭意研究した。その結果、農薬活性成分、非イオン性界面活性剤および/または陰イオン性界面活性剤、膨潤力が10ml/2g 以上であるベントナイト、天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた不規則な形状の細片からなるガラス質粉末を含有する粒状農薬水和剤が、高濃度希釈液を調製時の再分散性が従来の粒状農薬水和剤に比べて良好になり、前記した課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
【0008】本発明では、天然ガラス質気泡体を粉砕して不規則な形状の細片とすることが重要であり、こうした細片としたものの平均粒子径としては、5〜100μmのものであればよいが、好ましくは、5μm〜80μm、さらに好ましくは10〜30μmの平均粒子径を有するような微細粒子状に粉砕することにより、個々の粒子が不規則な形状の細片となって造粒時の粒子の密度を低く保ち、崩壊性および分散性の良好な農薬製剤を得ることができる。
【0009】一方、天然ガラス質気泡体の未粉砕品を用い高濃度希釈液を調製しようとして粒状水和剤を調製し、これを水で希釈した場合には、水面に水和剤の粒子が浮上し、水中にうまく分散せず、懸垂性も悪くなる。
【0010】こうしたことから、本発明においては、天然ガラス質気泡体を粉砕して平均粒子径が5〜100μm、好ましくは、5μm〜80μm、さらに好ましくは10μm〜30μmの粉末とすることが重要である。
【0011】また、従来、ベントナイトを使用すると、粒状水和剤の粒子が硬くなってしまい、崩壊性が著しく劣るという欠点をもっていた。しかし、天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた平均粒子径が5〜100μmのガラス質粉末とベントナイトとを併用することにより、崩壊性が改善され、また、経時的に生じた沈降物の再分散性も良好な農薬製剤を得ることができる。この場合、特に膨潤力が10ml/2g以上のベントナイトを使用すると高濃度希釈液の再分散性が著しく改良されることが分った。
【0012】従来の粒状農薬水和剤では、高濃度希釈時に多量の沈降物がハードケーキングを生じていたが、本発明のように、膨潤力が10ml/2g以上のベントナイトを使用すると、この膨潤力によりハードケーキングを生じず、軟らかい凝集状の沈降物となり、弱い攪拌により容易に再分散する。そして、膨潤力が10ml/2g以下の膨潤力の弱いベントナイトでは、高濃度希釈液を調製した場合、生じた沈降物が硬く、再分散性が不充分である。膨潤力が40ml/2g以上のベントナイトを用いると、今度はベントナイトの増粘力の影響が大きく作用し、崩壊性が悪くなる。したがって膨潤力が10〜40ml/2gのベントナイトを使用するのが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤の実施方法について具体的に説明する。
【0014】本発明の高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤で用いられる農薬活性成分としては、稲馬鹿苗病、稲ごま葉枯病などの種子病害や種子消毒による害虫防除に用いられる農薬活性成分であればよい。また、これらの農薬活性成分は1種または2種以上を併用してもよい。
【0015】このような農薬活性成分としては例えば次のようなものがあげられるが、本発明で適用しうる農薬活性成分はこれらの例示のみに限定されるものではない。
【0016】種子消毒用殺菌活性成分ベノミル、チアベンダゾール、チオファネートメチル、チウラム、プロクロラズ、トリフミゾール、イプコナゾール、塩基性塩化銅、水酸化第二銅など。
【0017】種子消毒用殺虫活性成分フェニトロチオンなど。
【0018】これらの農薬活性成分の製剤中への添加量は、特に限定されるものではないが、一般的には製剤全量の0.1〜90重量%、好ましくは、1〜80重量%である。
【0019】なお、これらの農薬活性成分名は、「農薬ハンドブック1998年度版」(社団法人 日本植物防疫協会 平成10年12月15日発行)に記載の一般名などである。
【0020】本発明で用いられるベントナイトとしては、主成分がモンモリロナイトであるソジウムベントナイト(主成分は、ソジウムモンモリロナイト)、カルシウムベントナイト(主成分は、カルシウムモンモリロナイト)、および精製ベントナイト(高純度ソジウムモンモリロナイト)であり、この膨潤力が10ml/2g以上であるものであればよい。それはベントナイトの膨潤力が10ml/2g以下のベントナイトを用いたのでは、粒状水和剤を水に希釈した後の再分散性が悪いためである。また、膨潤力が40ml/2g以上のベントナイトを用いた粒状水和剤では水中崩壊性が悪くなる。したがって、本発明では膨潤力が10〜40ml/2gのベントナイトを使用するのが望ましい。
【0021】本発明では、このような要件を備えたベントナイトであれば、1種または2種以上を併用しても何ら問題はなく、そして製剤中への添加量は、1〜30重量%の範囲がよい。
【0022】本発明の天然ガラス質気泡体を粉砕して得られる粉末は、黒曜石、真珠岩、松脂岩などの天然ガラス質およびシラス由来のものであるが、真珠岩、シラス由来のものがより望ましい。また、これらのガラス質気泡体を粉砕して得られる粉末は、天然ガラス質物質を通常の方法で加熱して発泡させた焼成パーライトおよびシラスバルーンあるいは市販品を、通常の粉砕機で平均粒子径5〜100μmに粉砕したものである。ガラス質気泡体を粉砕して得られる粉末の粒子径が100μmを超える粒子径になると、造粒後の粒子の硬度が弱くなり、粉化しやすくなったり、水中での崩壊性、分散性も悪くなるなどの問題がある。また、平均粒子径が5μm未満では造粒手段とも関係するが、一般的に造粒後の粒子の硬度が強くなり、水中での崩壊性が悪くなる。したがって、平均粒子径は5μm以上で100μm以下、好ましくは5〜80μm、さらに好ましくは10〜30μmとすべきである。
【0023】このような天然ガラス質気泡体を粉砕して得られる粉末は、1種または2種以上を併用しても何ら問題はなく、製剤中に2重量%以上、好ましくは20〜70重量%添加するのがよい。
【0024】本発明で用いられる非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエ−テル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレンフェニルエーテルポリマー、ポリオキシエチレンアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルカルボン酸など)、シリコーン系界面活性剤(ポリオキシアルキレンジメチルポリシロキサンコポリマーなど)、アセチレングリコール系界面活性剤(2,4,7,9,−テトラメチル−デシン−4,7−ジオールなど)などがあるが、これらの例示のみに限定されるものではない。
【0025】このような非イオン界面活性剤を1種または2種以上を併用しても何ら問題はなく、このような非イオン界面活性剤のHLBは、好ましくは10〜16、さらに好ましくは12〜15がよい。添加量は製剤中に0.1〜20重量%が好ましい。
【0026】また、本発明で用いられる陰イオン界面活性剤としては、リグニンスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサルフェート、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩などがあるが、これらの例示のみに限定されるものではない。
【0027】このような陰イオン界面活性剤を1種または2種以上を併用しても何ら問題はなく、添加量は効果、経済性より製剤中に0.1〜30重量%が好ましく、さらに好ましくは、製剤中に0.3〜20重量%である。
【0028】また、本発明ではこれらの非イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤を併用しても何ら問題ない。
【0029】さらに、本発明では、必要に応じて一般に用いられる粘結剤、防腐防黴剤、農薬活性成分の安定化剤、無機担体および有機担体などの増量剤を用いることができる。
【0030】本発明において粒状水和剤の硬度が望まれる場合には粘結剤が使用される。粘結剤は慣用されているいかなるものでもよく、例えば天然物由来のものとしては、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、カルボキシメチルデンプン、プルラン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、デキストラン、マンナン、ペクチン、トラガントガム、マンニット、ソルビトール、アルギン酸プロピレングリコールエステル、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアゴムあるいはキサンタンガム等の糖質系のものや、ゼラチン、カゼイン等の蛋白質系のものがあり、合成物質のものとしては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、エチレン・プロピレンブロックポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、などがあげられる。
【0031】このような粘結剤の種類およびその使用量は、本発明の粒状水和剤の所望の崩壊性を考慮して決定されるべきであるが、効果と経済性より考えて製剤中に0.1〜40重量%が望ましい。
【0032】また使用できる防腐防黴剤としては、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラクロロ−メタキシレノール、パラオキシ安息香酸ブチルなどがあげられ、農薬活性成分の安定化剤として、酸化防止剤、紫外線防止剤、結晶析出防止剤などを必要に応じて添加してもよい。
【0033】本発明に使用される無機担体の例としては、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ジークライト、セリサイト、酸性白土、珪石、ケイソウ土、軽石、ゼオライト、バーミキュライト、ホワイトカーボンなどがあり、有機担体の例には、鋸鉄、藁、パルプ、モミガラ、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、ラクトース、デンプン、デキストリンなどの単糖類、二糖類、多糖類、などがある。
【0034】
【実施例】本発明の高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤は、以下説明する方法によって容易に調製できる。
【0035】すなわち、農薬活性成分、非イオン界面活性剤および/または陰イオン界面活性剤、膨潤力が10ml/2g以上のベントナイト、天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた不規則な形状の細片からなるガラス質粉末で構成される粉体混合物を、必要があれば、粘結剤、無機あるいは有機担体、防腐防黴剤、農薬活性成分の安定化剤などと混合し、加水混練して押し出し造粒機を用いて造粒後、乾燥、整粒する。
【0036】取扱い上の便宜、製剤の崩壊性を考慮して、一般的には粒径は0.1〜10mmの範囲で適宜調整するのがよい。また、粉体混合物に加水しながら転動造粒機にて造粒し乾燥、整粒してもよい。さらに粉体混合物を水に分散させ、噴霧乾燥造粒機により製造してもよいし、粉体混合物を流動させながら、粘結剤水溶液などをスプレーして造粒する流動層造粒機によって製造しても何ら問題ない。
【0037】次に実施例で本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下に「部」とあるのはすべて重量部を意味する。
【0038】実施例1ベノミル20部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル(HLB=10.0)5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩4部、膨潤力28ml/2gのソジウムベントナイト(クニミネ工業(株)の商品名「クニゲルVA」)10.0部、真珠岩由来の天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた粉末(三井金属鉱業株式会社製の商品名「ロカヘルプB409」、平均粒子径13μm)47.0部、スクロース10部をハンマーミル(不二パウダル株式会社製)で混合後、この混合物100部に対し、水25部を添加し、双腕ニーダー(不二パウダル株式会社製)で混練混合する。次に、0.6mm径のスクリーンを付けた押し出し造粒機(日本薬業株式会社製)で造粒し、さらに流動層乾燥機(不二パウダル株式会社製)で乾燥後篩別し、粒径0.25〜0.71mmの高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤を得た。
【0039】実施例2実施例1のポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル(HLB=10.0)をHLB=14.0のポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルに置き換えて、実施例1に準じて調製した。
【0040】実施例3ベノミル20部、チウラム20部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩4部、膨潤力28ml/2gのソジウムベントナイト(クニミネ工業(株)の商品名「クニゲルVA」)10.0部、真珠岩由来の天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた粉末(三井金属鉱業株式会社製の商品名「ロカヘルプB409」、平均粒子径13μm)32.0部、スクロース10部をハンマーミルで混合後、この混合物100部に対し、水20部を添加し、双腕ニーダーで混練混合する。次に、0.6mm径のスクリーンを付けた押し出し造粒機で造粒し、さらに流動層乾燥機で乾燥後篩別し、粒径0.25〜0.71mmの高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤を得た。
【0041】実施例4塩基性塩化銅8部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩4部、膨潤力28ml/2gのソジウムベントナイト(クニミネ工業(株)の商品名「クニゲルVA」)10.0部、真珠岩由来の天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた粉末(三井金属鉱業株式会社製の商品名「ロカヘルプB409」、平均粒子径13μm)59.0部、スクロース15部をハンマーミルで混合後、この混合物100部に対し、水25部を添加し、双腕ニーダーで混練混合する。次に、0.6mm径のスクリーンを付けた押し出し造粒機で造粒し、さらに流動層乾燥機で乾燥後篩別し、粒径0.25〜0.71mmの高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤を得た。
【0042】実施例5ベノミル20部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩4部、膨潤力28ml/2gのソジウムベントナイト(クニミネ工業(株)の商品名「クニゲルVA」)20.0部、真珠岩由来の天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた粉末(三井金属鉱業株式会社製の商品名「ロカヘルプB409」、平均粒子径13μm)42.0部、スクロース10部をハンマーミルで混合後、この混合物100部に対し、水20部を添加し、双腕ニーダーで混練混合する。次に、0.6mm径のスクリーンを付けた押し出し造粒機で造粒し、さらに流動層乾燥機で乾燥後篩別し、粒径0.25〜0.71mmの高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤を得た。
【0043】実施例6ベノミル20部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩4部、膨潤力65ml/2gの高純度ソジウムモンモリロナイト(クニミネ工業(株)の商品名「クニピアG」)10.0部、真珠岩由来の天然ガラス質気泡体を粉砕して得られた粉末(三井金属鉱業株式会社製の商品名「ロカヘルプB409」、平均粒子径13μm)52.0部、スクロース10部をハンマーミルで混合後、この混合物100部に対し、水25部を添加し、双腕ニーダーで混練混合する。次に、0.6mm径のスクリーンを付けた押し出し造粒機で造粒し、さらに流動層乾燥機で乾燥後篩別し、粒径0.25〜0.71mmの高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤を得た。
【0044】実施例7実施例6の高純度ソジウムモンモリロナイトを膨潤力60ml/2gの高純度ソジウムモンモリロナイト(クニミネ工業(株)の商品名「クニピアF」)に置き換えて、実施例6に準じて調製した。
【0045】比較例1実施例6の高純度ソジウムモンモリロナイトを膨潤力7ml/2gのカルシウムベントナイト(クニミネ工業(株)の商品名「クニボンド」)に置き換えて実施例6に準じて調製した。
【0046】比較例2実施例5のソジウムベントナイトを膨潤力7ml/2gのカルシウムベントナイト(クニミネ工業(株)の商品名「クニボンド」)に置き換えて実施例5に準じて調製した。
【0047】次に、本発明の高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤について、水中に投入したときの崩壊性と、水希釈時に生じた沈殿物の再分散性を評価する試験例を示す。
【0048】試験例1 崩壊性試験100ml容量の有栓シリンダーに、20℃の3度硬水を90ml入れ、この上から高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤13.33gを投入し、シリンダー底部に到達してから1分後にシリンダーを倒立し、すべての粒が崩壊するまでの倒立回数を計測した。その結果は表1のとおりである。
【0049】試験例2 再分散性試験100ml容量の有栓シリンダーに高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤13.33gを入れ、水道水を加えて100mlに定容する。シリンダーを40回反復して倒立し、高濃度希釈液を調製した。これを10℃の恒温水槽中に48時間静置する。その後、シリンダーを反復的に倒立させ沈殿物が完全に水中に再分散するのに要する倒立回数を求める。その結果は表1のとおりである。
【0050】試験例3 流路閉塞性試験底面の中央にマグネットポンプにより吸引される薬液出口と上部に循環した薬液の入口を有するところの100リットル容量のポリタンク(第1のタンク)に高濃度種子消毒用の粒状水和剤を10kg入れ、水道水を加えて75リットルの高濃度希釈液を調製する。この薬液出口とパイプで連結したマグネットポンプを用いて別の7リットル容量のポリタンク(第2のタンク)を結び、2つのポリタンクの薬液を循環させるように装着する。この薬液を2リットル/分の速度で循環させる。この薬液の循環中は、第1のタンク内の薬液は攪拌機を用いて攪拌する。
【0051】こうして6時間循環させた後、第2のタンク内に生じた沈降物の上部10cmのところから、直径5mm、長さ25cm、重さ10gのガラス棒を沈降物に対して垂直に落下させ、このガラス棒が沈降物を突き刺し、タンクの底まで達した場合を軟らかい、ガラス棒がタンクの底まで達しない場合を硬いとする2段階で沈降物の硬さを評価した。この場合、生じた沈降物が硬い場合は、種子消毒用の薬液を種子に吹き付けする場合のパイプの流路を閉塞する可能性が高い。その後、第2のタンク内の沈降物に2リットル/分の流量で薬液を注ぎかけ、沈降物が再分散する場合を洗浄性良好、再分散しない場合を洗浄性不良、とする2段階で評価した。結果を表1に示す。
【0052】なお、本発明におけるベントナイトの膨潤力とは、次の方法(第十三改定日本薬局方のベントナイト膨潤力試験法に準じた方法)で求められる。
【0053】試料2.0gをとり、精製水100mlを入れた100ml容量の共栓付メスシリンダーに10回に分けて加える。ただし、先に加えた試料がほとんど沈着した後、次の試料を加える。試料を加え終わったら栓をし、室温で24時間放置し、容器内に堆積した試料の見掛けの容積(ml)を読みとる。
【0054】
【発明の効果】本発明の高濃度希釈種子消毒用の粒状水和剤は、高濃度希釈液を調製する場合であっても、崩壊性がよく、また、生じた沈降物が軟らかく、洗浄性、再分散性がよい。
【0055】
【表1】

【出願人】 【識別番号】000242002
【氏名又は名称】北興化学工業株式会社
【出願日】 平成13年11月15日(2001.11.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−146804(P2003−146804A)
【公開日】 平成15年5月21日(2003.5.21)
【出願番号】 特願2001−349972(P2001−349972)