| 【発明の名称】 |
木質ゲル |
| 【発明者】 |
【氏名】浜本 洋一
【氏名】小西 淳一
【氏名】松谷 稔
|
| 【要約】 |
【課題】円滑にゲル状の形態とすることができ木酢液等の特有の効能を有する木酢・木質関連製品を提供しようとするもの。
【解決手段】木質成分の熱分解液の水性部分にゲル化剤を混合したものを約80℃以上に加温したうえで硬化させゲル状とした。この木質ゲルによると、木質成分の熱分解液の水性部分にゲル化剤を混合したものを約80℃以上に加温したうえで硬化させゲル状としているので、最終的にできたものがゲル状とならず流動的でどろどろの状態のままであるということはなく、円滑にゲル状の形態とすることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 木質成分の熱分解液の水性部分にゲル化剤を混合したものを約80℃以上に加温したうえで硬化させゲル状としたことを特徴とする木質ゲル。 【請求項2】 前記木質成分の熱分解液の水性部分として木酢液又は/及び竹酢液を用いた請求項1記載の木質ゲル。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、消臭や虫除け等の効能がある木酢ゲル等の木質ゲルに関するものである。 【0002】 【従来の技術】木材を乾留することにより発生したガスを冷却すると、液状物が得られる。これを静置すると、上層の木酢液と下層が木タールとのほぼ2層に分離する。これらのうち木酢液には、消臭や虫除け等のさまざまな特有の効能が認められる。 【0003】ところで前記木酢液は液状であり、容器が倒れたりすると液が流出しその独特の燻臭などが染み付いたりして厄介である。よって、ゲル状の形態にすると扱いがし易い。 【0004】ところが、ゲル化剤を用いただけでは円滑にはゲル状の形態にはなりにくいことがあるという問題があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、円滑にゲル状の形態とすることができ木酢液等の特有の効能を有する木酢・木質関連製品を提供しようとするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。 ■ この発明の木質ゲルは、木質成分の熱分解液の水性部分にゲル化剤を混合したものを約80℃以上に加温したうえで硬化させゲル状としたことを特徴とする。 【0007】この木質ゲル(この明細書で木質ゲルとは、樹木や竹などの木質の熱分解液の水性部分が配合されているゲルをいう)によると、木質成分の熱分解液の水性部分にゲル化剤を混合したものを約80℃以上に加温したうえで硬化させゲル状としているので、最終的にできたものがゲル状とならず流動的でどろどろの状態のままであるということはなく、円滑にゲル状の形態とすることができる。なお、常温・常圧においては約80〜100℃に加温することができる。 【0008】ここで前記木質成分の木質として、樹木や竹の他に、ヤシ、わら、もみがら等を例示することができる。 ■ 前記木質成分の熱分解液の水性部分として、木酢液や竹酢液を用いて好適に実施することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】次に、この発明の構成をより具体的に説明する。 (実施形態1)木酢液を10%配合した木酢ゲル(木質ゲル)を、次のようにして作成した。 【0010】 カラギーナンT307(ゲル化剤) 1.7%ケルコゲル(ゲル化剤) 0.09%エコーガムT(増粘剤) 0.1%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化カリウム(ゲルの硬化剤) 0.1%木酢液 10%水 84.01%前記処方により水を約60℃に加熱し、ゲル化剤、増粘剤および溶解剤を入れて攪拌しながら約90℃まで再度加熱した。その後、加熱を止め硬化剤と木酢液を入れて攪拌し、液温が70℃に低下した後に型に充填した。そして、約6時間自然放冷することにより木酢ゲルを得た。 【0011】なお、前記木酢液として、市販品(大幸テック社製 商品名 木酢紀行)を用いた。 (実施形態2)木酢液を30%配合した木酢ゲル(木質ゲル)を、実施形態1と同様にして次の処方で作成した。 【0012】 カラギーナンT307(ゲル化剤) 1.7%ケルコゲル(ゲル化剤) 0.09%エコーガムT(増粘剤) 0.1%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化カリウム(ゲルの硬化剤) 0.1%木酢液 30%水 64.01%(実施形態3)木酢液を30%配合した木酢ゲル(木質ゲル)を、実施形態1と同様にして次の処方で作成した。 【0013】 カラギーナンT307(ゲル化剤) 2.0%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化ナトリウム(ゲルの硬化剤) 0.2%木酢液 30%水 63.8%(実施形態4)木酢液を30%配合した木酢ゲル(木質ゲル)を、実施形態1と同様にして次の処方で作成した。 【0014】 ケルコゲル(ゲル化剤) 1.2%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化カリウム(ゲルの硬化剤) 0.2%木酢液 30%水 64.6%(実施形態5)木酢液を30%配合した木酢ゲル(木質ゲル)を、実施形態1と同様にして次の処方で作成した。 【0015】 カラギーナンT307(ゲル化剤) 1.7%ケルコゲル(ゲル化剤) 0.09%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化カリウム(ゲルの硬化剤) 0.1%木酢液 30%水 64.11%(比較例1〜5)実施形態1〜5と同様の処方により水を約60℃に加熱し、ゲル化剤、増粘剤および溶解剤を入れて攪拌した。その後、硬化剤と木酢液を入れて攪拌した後に型に充填した。そして、約6時間自然放冷した。 【0016】その結果、既述の通り実施形態1〜5では円滑にゲル状の形態となった木酢ゲル(木質ゲル)を得ることができたが、比較例1〜5では最終的にゲル状とはならず流動的でどろどろの状態のままであった。 (実施形態6)竹酢液を10%配合した竹酢ゲル(木質ゲル)を、次のようにして作成した。 【0017】 カラギーナンT307(ゲル化剤) 1.7%ケルコゲル(ゲル化剤) 0.09%エコーガムT(増粘剤) 0.1%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化カリウム(ゲルの硬化剤) 0.1%竹酢液 10%水 84.01%前記処方により水を約60℃に加熱し、ゲル化剤、増粘剤および溶解剤を入れて攪拌しながら約90℃まで再度加熱した。その後、加熱を止め硬化剤と竹酢液を入れて攪拌し、液温が70℃に低下した後に型に充填した。そして、約6時間自然放冷することにより竹酢ゲルを得た。 【0018】前記竹酢液として、当社(大幸テック社)内で製造したもの(出願時点では市販はしておらず)を用いた。なお、この竹酢液は木酢液と同様の公知の製法により製造することができ市場の市販品を入手することも可能である。 (実施形態7)竹酢液を30%配合した竹酢ゲル(木質ゲル)を、実施形態6と同様にして次の処方で作成した。 【0019】 カラギーナンT307(ゲル化剤) 1.7%ケルコゲル(ゲル化剤) 0.09%エコーガムT(増粘剤) 0.1%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化カリウム(ゲルの硬化剤) 0.1%竹酢液 30%水 64.01%(実施形態8)竹酢液を30%配合した竹酢ゲル(木質ゲル)を、実施形態6と同様にして次の処方で作成した。 【0020】 カラギーナンT307(ゲル化剤) 2.0%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化ナトリウム(ゲルの硬化剤) 0.2%竹酢液 30%水 63.8%(実施形態9)竹酢液を30%配合した竹酢ゲル(木質ゲル)を、実施形態6と同様にして次の処方で作成した。 【0021】 ケルコゲル(ゲル化剤) 1.2%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化カリウム(ゲルの硬化剤) 0.2%竹酢液 30%水 64.6%(実施形態10)竹酢液を30%配合した竹酢ゲル(木質ゲル)を、実施形態6と同様にして次の処方で作成した。 【0022】 カラギーナンT307(ゲル化剤) 1.7%ケルコゲル(ゲル化剤) 0.09%エタノール(溶解剤) 4.0%塩化カリウム(ゲルの硬化剤) 0.1%竹酢液 30%水 64.11%(比較例6〜10)実施形態6〜10と同様の処方により水を約60℃に加熱し、ゲル化剤、増粘剤および溶解剤を入れて攪拌した。その後、硬化剤と竹酢液を入れて攪拌した後に型に充填した。そして、約6時間自然放冷した。 【0023】その結果、既述の通り実施形態6〜10では円滑にゲル状の形態となった竹酢ゲル(木質ゲル)を得ることができたが、比較例6〜10では最終的にゲル状とはならず流動的でどろどろの状態のままであった。 【0024】 【発明の効果】この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。 【0025】最終的にできたものがゲル状とならず流動的でどろどろの状態のままであるということはなく円滑にゲル状の形態とすることができ、木酢液等の特有の効能を発揮する木酢・木質関連製品を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】397066454 【氏名又は名称】大幸テック株式会社
|
| 【出願日】 |
平成14年3月29日(2002.3.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072213 【弁理士】 【氏名又は名称】辻本 一義
|
| 【公開番号】 |
特開2003−119104(P2003−119104A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月23日(2003.4.23) |
| 【出願番号】 |
特願2002−94703(P2002−94703) |
|