| 【発明の名称】 |
改良された農薬粒状組成物及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 義之
【氏名】古瀬 純隆
【氏名】石村 功
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】常温で液体の農薬活性成分(但し、O,O−ジエチル−O−2−イソプロピル−6−メチルピリミジン−4−イルホスホロチオエートを除く)、常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒に溶解させた溶液又はこれらの混合物を、平衡水分含量5%以下、平均粒径3ミクロン以下である焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素と共に非吸油性粒状担体に含浸接着させてなる農薬粒状組成物及びその製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 常温で液体の農薬活性成分(但し、O,O−ジエチル−O−2−イソプロピル−6−メチルピリミジン−4−イルホスホロチオエートを除く)、常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒に溶解させた溶液又はこれらの混合物を、平衡水分含量5%以下、平均粒径3ミクロン以下である焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素と共に非吸油性粒状担体に含浸接着させてなることを特徴とする農薬粒状組成物。 【請求項2】 常温で液体の農薬活性成分、常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒に溶解させた溶液又はこれらの混合物が農薬粒状組成物100重量部に対して0.1〜10重量部である請求項1記載の農薬粒状組成物。 【請求項3】 常温で液体の農薬活性成分又は常温で固体の農薬活性成分有機溶媒に溶解させた溶液又はこれらの混合物1重量部に対して、焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素が0.1〜3重量部の割合である請求項1記載の農薬粒状組成物。 【請求項4】 非吸油性粒状担体が珪砂又は炭酸カルシウムである請求項1記載の農薬粒状組成物。 【請求項5】 常温で液体の農薬活性成分(但し、O,O−ジエチル−O−2−イソプロピル−6−メチルピリミジン−4−イルホスホロチオエートを除く)、常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒に溶解させた溶液又はこれらの混合物を、平衡水分含量5%以下、平均粒径3ミクロン以下である焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素と共に非吸油性粒状担体に含浸接着させることを特徴とする農薬粒状組成物の製造方法。 【請求項6】 常温で液体の農薬活性成分又は常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒に溶解させた溶液又はこれらの混合物が農薬粒状組成物100重量部に対して0.1〜10重量部である請求項5記載の農薬粒状組成物の製造方法。 【請求項7】 常温で液体の農薬活性成分又は常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒に溶解させた含む溶液又はこれらの混合物1重量部に対して、焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素が0.1〜3重量部の割合である請求項5記載の農薬粒状組成物の製造方法。 【請求項8】 非吸油性粒状担体が珪砂又は炭酸カルシウムである請求項5記載の農薬粒状組成物の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は改良された農薬粒状組成物及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】農薬粒状組成物はその製造方法により種々の形態が知られており、例えば、農薬活性成分を鉱物質微粉及び水等と練り込み、押し出し造粒機や転動造粒機等で製造した「練り込み型粒状組成物」、液状農薬活性成分又は何らかの方法で液状化させた固体農薬活性成分を吸油性粒状担体に含浸させる「含浸型粒状組成物」、農薬活性成分を非吸油性粒状担体に接着させる「接着型粒状組成物」等があり、特に接着型粒状組成物は簡便な製造方法でしかも効率よく製造できるため、その利用価値は高い。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、常温で液体の農薬活性成分又は常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒等に溶解させて液状化したものを含む接着型粒状組成物は、しばしば流動性が悪く、動力散布機による施用に支障をきたす場合がある。一方、流動性を改善する目的で、一般的には微粒子非晶質含水二酸化ケイ素が添加されるが、改善効果を得るには添加量が多く必要で、又接着力が衰えて農薬活性成分が微粒子非晶質含水二酸化ケイ素と共に剥離する。農薬粒状組成物からの農薬活性成分等の剥離は動力散布機による施用の際、微粒子が飛散して周辺環境や散布作業者に悪影響を与える可能性があり、更には病虫害防除における生物活性の低下も懸念される。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解決すべく検討した結果、常温で液体の農薬活性成分、常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒に溶解させた溶液又はこれらの混合物を、平衡水分含量5%以下、平均粒径3ミクロン以下である焼成された超微粒子二酸化ケイ素と共に非吸油性粒状担体に含浸接着させてなる農薬粒状組成物及びその製造方法を提供するものである。本発明において用いられる常温で液体の農薬活性成分は、常温で液体であれば特に限定されないが、その融点は10℃以下であることが好ましい。以下にその具体例を示す。 【0005】(1)4−メチルチオフェニルジプロピルフォスフェート〔一般名:プロパホス〕 (2)O,O−ジエチル−S−2−エチルチオエチルホスホロジチオエート〔一般名:エチルチオメトン〕 (3)エチル N−〔2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル オキシカルボニル(メチル)アミノチオ〕N−イソプロピル−β−アラニネート〔一般名:ベンフラカルブ〕 (4)(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シクロプロパンカルボキシレート〔一般名:シクロプロトリン〕 【0006】又、常温で固体の農薬活性成分も、常温で固体であれば特に限定されないが、その融点は20℃以上であることが好ましく、特に20〜70℃であることが好ましい。以下にその具体例を示す。 (5)2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル〔一般名:エトフェンプロックス〕 (6)O,O−ジエチル−O−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジルホスホロチオエート〔一般名:クロルピリホス〕 (7)ジイソプロピル 1,3−ジチオラン−2−イリデンマロネート〔一般名:イソプロチオラン〕 これらの農薬活性成分は、一種単独で又は二種以上を任意の割合で混合して使用することができ、これらの農薬活性成分は、本発明組成物100重量部に対して液状物として通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜7重量部含有することができる。 【0007】又、常温で固体の農薬活性成分を溶解させる有機溶媒は、例えばフェニルキシリルエタン、アルキルナフタレン、アルキルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトニルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、アジピン酸ジアルキル、フタル酸ジアルキル等のエステル類、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等の複素環類、グリコールエーテル類、アルコール類等が使用される。本発明において使用される焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素は、通常農薬組成物で多用される微粒子非晶質含水二酸化ケイ素とは異なり、焼成することにより平衡水分含量を5%以下に減少させ、更に微粒子の凝集を抑制して平均粒径を3ミクロン以下(コールターカウンターによる測定)としたものであり、その農薬粒状組成物100重量部中の割合は0.1〜4重量部程度、好ましくは2〜3重量部程度の範囲である。その市販品としては、例えばカーブレックスCS−5、カープレックスCS−7(シオノギ製薬製)等が挙げられる。 【0008】本発明において使用される非吸油性粒状担体としては、通常粒度分布が0.1〜2mmの範囲、好ましくは0.3〜1.2mmにあり、吸油量(白灯油の吸油量)が自重の6%以下、好ましくは3%以下である担体が用いられ、例えば珪砂、炭酸カルシウム、陶石等の粒状物等が挙げられる。又、該非吸油性粒状担体は、本発明農薬粒状組成物100重量部に対して、通常70〜99.9重量部、好ましくは85〜95重量%含有することができる。 【0009】本発明の農薬粒状組成物において、農薬活性成分、焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素及び非吸油性粒状担体の他に、必要に応じて界面活性剤、溶媒、共力剤、安定剤、着色料、香料等を添加することができ、特に界面活性剤は、農薬活性成分等を乳化、分散させ、得られる農薬粒状組成物に流動性を、あるいは適度な粘度を付与して接着を補助する等の目的で添加され、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサルフェート塩、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルサルフェート塩、アルキルアリルスルホネート塩、アルキルナフタレンスルホネート塩のホルマリン縮合物、リグニンスルホネート塩等のアニオン性界面活性剤等を挙げることができる。又、必要に応じてカチオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤等を使用することもできる。これらの界面活性剤は一種単独で又は二種以上を混合して使用することができ、その添加量は農薬粒状組成物100重量部に対して通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量%である。 【0010】本発明の農薬粒状組成物の製造方法は、常温で液体の農薬活性成分、常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒に溶解させた溶液又はこれらの混合物を、焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素とともに非吸油性粒状担体と混合することにより、該農薬活性成分及び焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素を担体に接着させて製造される。更に好ましくは非吸油性粒状担体に常温で液体の農薬活性成分又は常温で固体の農薬活性成分を有機溶媒に溶解させた溶液を混合したのち、焼成された超微粒子非晶質二酸化ケイ素を徐々に加えて混合する。又、添加剤等は農薬活性成分と予め混合、均一化して添加することも可能である。本製造方法においては各種の混合機を使用することができるが、V型混合機、二重円錐型混合機、逆円錐型混合機のように非吸油性粒状担体の破壊が少ない混合機を用いることが好ましいが、これらに限定されるものではない。 【0011】本発明の農薬粒状組成物はそのまま水田、畑地、芝生、果樹園、非農耕地、育苗箱などに施用され、場合によっては川、池、沼、堀等にも施用される。その施用量は農薬活性成分の種類や量によって異なり、通常10アール当り約0.01〜50kg、好ましくは約0.1〜10kgである。該組成物は、手で直接施用してもよいし、動力散布機、有人ヘリコプター、無人ヘリコプター、飛行機、ボート、船、ブロードキャスター、パンライドクルーザー、栽培管理ビークル等を用いて施用することもできる。 【0012】 【実施例】以下に本発明の実施例、比較例及び試験例を示すが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は重量部を表す。 実施例1プロパホス5部を粒状炭酸カルシウム(ふるい目開き0.3mm以上、1.2mm以下が95%以上)91.99部に加え、スミスミキサーにて充分混合した後、焼成超微粒子非晶質二酸化ケイ素(カープレックスCS−5/シオノギ製薬製)3部を徐々に加えて混合する。全量添加後色素粉(三酸化二クロム)0.01部を加え、更に充分混合して農薬粒状組成物を得る。 実施例2実施例1のプロパホスの代わりにエチルチオメトンを用いる以外は実施例1と同様の操作を行うことにより農薬粒状組成物を得る。 【0013】実施例3プロパホス5部にポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.2部を加えて混合・均一化する。この混合液を粒状炭酸カルシウム(ふるい目開き0.3mm以上、1.2mm以下が95%以上)91.79部に加え、スミスミキサーにて充分混合した後、焼成超微粒子非晶質二酸化ケイ素(カープレックスCS−5/シオノギ製薬製)3部を徐々に加えて混合する。全量添加後色素粉(三酸化二クロム)0.01部を加え、更に充分混合して農薬粒状組成物を得る。 実施例4エトフェンプロックス2部をフタル酸ジアルキル(ビニサイザー124/花王製)3部に溶解させた混合液を、粒状炭酸カルシウム(ふるい目開き0.3mm以上、1.2mm以下が95%以上)91.99部に加え、スミスミキサーにて充分混合した後、焼成超微粒子非晶質二酸化ケイ素(カープレックスCS−5)3部を徐々に加えて混合する。全量添加後色素粉(三酸化二クロム)0.01部を加え、更に充分混合して農薬粒状組成物を得る。 【0014】比較例1実施例1の焼成超微粒子非晶質二酸化ケイ素(カープレックスCS−5)の代わりに微粒子非晶質含水二酸化ケイ素(カープレックス#80−D/シオノギ製薬製)を用いる以外は実施例1と同様の操作を行うことにより農薬粒状組成物を得る。 比較例2実施例2の焼成超微粒子非晶質二酸化ケイ素(カープレックスCS−5)の代わりに微粒子非晶質含水二酸化ケイ素(カープレックス#80−D)を用いる以外は実施例2と同様の操作を行うことにより農薬粒状組成物を得る。 比較例3実施例3の焼成超微粒子非晶質二酸化ケイ素(カープレックスCS−5)の代わりに微粒子非晶質含水二酸化ケイ素(トクシールN/トクヤマ製)を用いる以外は実施例3と同様の操作を行うことにより農薬粒状組成物を得る。 比較例4実施例4の焼成超微粒子非晶質二酸化ケイ素(カープレックスCS−5)の代わりに微粒子非晶質含水二酸化ケイ素(トクシールNを用いる以外は実施例4と同様の操作を行うことにより農薬粒状組成物を得る。 【0015】試験例1(流動性) 試験例1〜4及び比較例1〜4で得られた各々の農薬粒状組成物30gを、外径58mm、出口径4.5mmのガラス製漏斗上に一気に投入し、粒が全て流出落下するのに要する時間を測定する。秒数をもって流動性指数とする。結果を表1に示す。 【0016】表1――――――――――――――――――――――供試薬剤 流動性指数――――――――――――――――――――――実施例1 10実施例2 12実施例3 12実施例4 11――――――――――――――――――――――比較例1 20比較例2 22比較例3 21比較例4 20(途中流出停止あり) ――――――――――――――――――――――【0017】試験例2(剥離率) 実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた各々の農薬粒状組成物5gをグラスフィルター漏斗(4G2)に入れ、漏斗出口より乾燥空気を40ml/分にて2分間吹き込む。グラスフィルター漏斗内に残った試料を採取して有効成分含有量を測定し、次式に従い剥離率を算出する。結果を表2に示す。 【式1】
A:試験前有効成分含有量(%) B:試験後有効成分含有量(%) 【0018】表2――――――――――――――――供試薬剤 剥離率(%) ――――――――――――――――実施例1 0.9実施例2 0.9実施例3 0.8実施例4 1.1――――――――――――――――比較例1 1.9比較例2 2.0比較例3 1.7比較例4 2.3――――――――――――――――【0019】 【発明の効果】本発明の農薬粒状組成物は、簡便な製造方法にて製造することができ、流動性が良好で剥離による粉立ちもなく、更に動力散布機を用いた施用においても農薬活性成分等の剥離はほとんど認められない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000232623 【氏名又は名称】日本農薬株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年7月3日(2001.7.3) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−12406(P2003−12406A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月15日(2003.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2001−202193(P2001−202193) |
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