| 【発明の名称】 |
ヨウ化アルキルを含む生物標本用燻蒸剤、およびヨウ化アルキルを用いた生物標本の保存方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】赤川 茂樹
【氏名】田口 信洋
【氏名】宮沢 孝明
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| 【要約】 |
【課題】遺伝子に影響を与えない生物標本の燻蒸剤およびそれを用いた生物標本の保存方法を提供する。
【解決手段】ヨウ化アルキルを含む生物標本用燻蒸剤、および、ヨウ化メチルを含む燻蒸剤で燻蒸することを特徴とする生物標本の保存方法である。本発明の燻蒸剤および保存方法は、高い殺生物特性を持つとともに遺伝子損傷率が極めて低いことから、動植物を標本として保存した後の遺伝子解析を可能とするものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ヨウ化アルキルを含む生物標本用燻蒸剤。 【請求項2】 前記ヨウ化アルキルはヨウ化メチルである、請求項1に記載の燻蒸剤。 【請求項3】 ヨウ化アルキルを含む燻蒸剤で燻蒸することを特徴とする、生物標本の保存方法。 【請求項4】 前記ヨウ化アルキルの含有量が、燻蒸剤質量に対して5質量%以上である、請求項3に記載の方法。 【請求項5】 前記燻蒸剤を気化装置によって気化させて燻蒸する、請求項3または4に記載の方法。 【請求項6】 燻蒸条件が、温度0〜40℃、湿度5〜100%である、請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。 【請求項7】 前記燻蒸剤は、さらに殺虫剤または殺菌剤を含む、請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。 【請求項8】 前記燻蒸剤と、前記殺虫剤または殺菌剤とをそれぞれ単独に、順次気化して燻蒸する、請求項7に記載の方法。 【請求項9】 前記殺虫剤は、クロルピクリン、二硫化炭素、フッ化スルフリル、臭化メチルおよび青酸からなる群より選択される1以上の物質である、請求項7または8に記載の方法。 【請求項10】 前記殺菌剤は、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、メタアクロレイン、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、アリルアルコール、ブチルアルコールおよび過酸化水素からなる群から選択される1以上の物質である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。 【請求項11】 前記ヨウ化アルキルは、ヨウ化メチルである、請求項3〜10のいずれか一項に記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、植物および動物標本の保存方法に関し、特に燻蒸技術を用いた保存方法に関する。 【0002】 【従来の技術】昨今、遺跡から発掘された植物、動植物の化石、動植物標本からDNAを抽出し、遺伝子解析をする技術が注目を集めている。それに呼応して、生物標本を扱う博物館、資料館、各種研究所において、サンプルの保存方法が問題になっている。 【0003】従来、このような施設での生物標本は、害虫や微生物による食害、変質および腐敗を防ぐために、殺生物性ガスによる燻蒸処理が施されてきた。燻蒸には、臭化メチルと酸化エチレンとからなる燻蒸剤(商品名「エキボン」)が用いられてきた。しかしながらこれらの成分は、殺生物能力は高いが、DNAを著しく損傷するため、遺伝情報源としてのサンプルの価値をなくしてしまう。 【0004】そのため、遺伝情報を保存したいサンプルには上記燻蒸処理を行わない、という方策が採られた。しかしながら、殺生物効果が低いために、害虫や微生物が繁殖しやすいという問題がある。このようなサンプルからDNAを抽出すると、害虫や微生物のDNAが混入し、目的DNAの収率が低下してしまう。これは、その後の遺伝解析の正確性に影響を及ぼす。加えて、臭化メチルはオゾン層を破壊する性質により今後使用が禁止される物質であり、さらに酸化エチレンは発ガン性および発火性が高いという問題がある。 【0005】これまでに、文化財を害虫や微生物から保護するためのヨウ化アルキルを含有する燻蒸剤が開示されている(特開2000−212006号公報を参照)。これは、アルキルハロゲン化物が有機体に含まれるアミノ酸やペプチド中のNH2基やSH基に対して2分子求核置換反応を起こすことによる殺生物作用を利用したものであり、文化財に対して変色や変質などを及ぼさず、しかも従来品である臭化メチルよりも広域かつ少量で強度の抗菌作用を奏する燻蒸方法に関するものである。さらに従来の燻蒸剤に一般的に含まれる酸化エチレンを配合する必要がなく、環境性および安全性に優れるという利点がある。しかしながら、ヨウ化アルキルを含む燻蒸剤を、植物や動物組織などの生物標本の保存に用いることは未だ知られていない。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は、殺生物効果および遺伝情報の保存性の両立が可能な、生物標本の保存方法を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来高い殺生物性を有することが知られているヨウ化アルキル化合物が、遺伝物質であるDNAに対して分解性が低いことを見出し、本発明を完成するに至った。 【0008】すなわち本発明は、ヨウ化アルキルを含む生物標本用燻蒸剤である。 【0009】さらに本発明は、前記ヨウ化アルキルはヨウ化メチルである、前記方法である。 【0010】さらに本発明は、ヨウ化アルキルを含む燻蒸剤で燻蒸することを特徴とする、前記方法である。 【0011】さらに本発明は、前記ヨウ化アルキルの含有量が、燻蒸剤質量に対して5質量%以上である、前記方法である。 【0012】さらに本発明は、前記燻蒸剤を気化装置によって気化させて燻蒸する、前記方法である。 【0013】さらに本発明は、燻蒸条件が、温度0〜40℃、湿度5〜100%である、前記方法である。 【0014】さらに本発明は、前記燻蒸剤は、さらに殺虫剤または殺菌剤を含む、前記方法である。 【0015】さらに本発明は、前記燻蒸剤と、前記殺虫剤または殺菌剤とをそれぞれ単独に、順次気化して燻蒸する、前記方法である。 【0016】さらに本発明は、前記殺虫剤は、クロルピクリン、二硫化炭素、フッ化スルフリル、臭化メチルおよび青酸からなる群より選択される1以上の物質である、前記方法である。 【0017】さらに本発明は、前記殺菌剤は、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、メタアクロレイン、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、アリルアルコール、ブチルアルコールおよび過酸化水素からなる群から選択される1以上の物質である、前記方法である。 【0018】さらに本発明は、前記ヨウ化アルキルは、ヨウ化メチルである、前記方法である。 【0019】 【発明の実施の形態】本発明は、ヨウ化アルキルを含む生物標本用燻蒸剤、および、密閉室内または密封容器を用いて遺伝物質の温存が望まれる生物標本を、ヨウ化アルキルを含む燻蒸剤で燻蒸することを特徴とする生物標本の保存方法であり、燻蒸により遺伝物質の破損および分解がし難いという利点を有する。 【0020】生物標本とは、一般的に博物館、資料館、各種研究所における展示用または研究用の、外観を著しく変えることなくかつ遺伝情報を温存することが望まれる生物標本全般を指す。もちろん、個人レベルでの研究試料にも用いることができる。生物標本とは、植物または動物全般(例えば、昆虫、地衣類、菌類、ウイルス)の全体もしくは一部(例えば、種子、胞子、芽胞、毛皮、卵)を、周知の技術で標本化したものである。さらに、様々な微生物、昆虫等を含む土壌や岩石のサンプルも含まれる。ここで遺伝物質とは、核酸を意味し、DNAまたはRNAを問わない。最も一般的にはゲノムDNA、ミトコンドリアDNA、プラスミドDNA、RNAが挙げられる。 【0021】燻蒸による遺伝物質の破損および分解はできるだけ低いことが好ましい。例えば、燻蒸後の標本から抽出、精製されたDNAを、市販または合成のプライマーを用いてPCR法にて特定配列を増幅した場合、燻蒸前とほぼ同量かつ同品質のPCR産物が得られる、塩基配列解析において燻蒸剤の影響と思われる読解不可能領域が無いまたは微小である、クローニングして所望のタンパク質を生産できる、など、遺伝子工学的またはタンパク質工学的な周知の操作に十分使用可能な遺伝物質の品質を保つことが好ましい。 【0022】密閉室内または密閉容器とは、燻蒸剤による燻蒸処理の間、燻蒸剤の機密性が維持される室内または容器であればよくその材質や大きさは多様であり得る。例えば、チャンバーや燻蒸室、燻蒸専用倉庫などの燻蒸専用施設が挙げられ、また小規模の燻蒸には一般的に化学実験で用いるデシケータや、ガラス、プラスチック製の密封可能な容器が挙げられる。燻蒸の準備面からは、チャンバーや燻蒸室の使用が好ましい。さらに、樹脂フィルムやシートで密封性が保持されるよう燻蒸物をくるむ場合(被覆燻蒸または包み込み燻蒸)、樹脂フィルムやシートを粘着剤等で張り合わせて作成した容器に標本を収納する場合(密閉燻蒸)も本発明において選択可能である。また、博物館、資料館、各種研究所の展示用または保存用の部屋がある程度密閉性を保てる場合には、これをそのまま本発明の燻蒸に用いても良い。 【0023】このような密閉室内または密閉容器を使用することで、燻蒸剤の使用量を低減することができ、しかも燻蒸剤の大気中への放出を抑制し、回収処理も可能となる。これらの密閉室内または密閉容器に加えて、気温や湿度の調整装置を備えれば、燻蒸環境、標本の種類、サイズ、含水率等のにあわせた燻蒸処理が可能である。また、従来の臭化メチル/酸化エチレン合剤用の燻蒸設備を軽微な変更を加えるだけで使用可能である、という利点も有する。 【0024】本発明の燻蒸剤は、ヨウ化アルキルを含有する。ヨウ化アルキルとしては、炭素数1から4のアルキルモノヨードが好ましい。例えばヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化ブチル、ヨウ化ノルマルプロピルであり、これらは、殺生物効果が確実であり、沸点以下でも揮発性が高いために、本発明の使用条件下において効果が確実な濃度で液化することなく揮発状態を保ち、しかも従来品である臭化メチルよりも抗菌性に優れるためである。特に好ましくヨウ化メチルであり、これは、臭化メチルよりも抗菌性に優れると共に害虫に対する殺虫効果に優れるためである。 【0025】ヨウ化アルキルの含有量は、燻蒸剤質量に対して、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらにより好ましくは15質量%以上である。ここで含有量が5質量%未満の場合、殺生物効果が低くなる恐れがある。ヨウ化アルキルを高含有することについては何ら不利益を生じないので、上限については特に限定されない。 【0026】本発明では、ヨウ化アルキル単独使用の他に、他の殺菌剤や殺虫剤をヨウ化アルキルと共に使用することができる。使用できる殺菌剤としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、メタアクロレイン、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、アリルアルコール、ブチルアルコール、過酸化水素がある。これらはヨウ化アルキルとの併用が可能であると共に、併用においても他の殺菌効果が損なわれない。本発明では、これら殺菌剤の1種を併用する場合の他2種以上を併用してもよい。 【0027】さらに本発明では、ヨウ化アルキルと殺虫剤とをあわせて燻蒸に用いてもよく、それぞれ別段階として燻蒸してもよい。殺虫剤としては、クロルピクリン、二硫化炭素、フッ化スルフリル、臭化メチルおよび青酸が挙げられ、これらの1種を併用しても、2種以上を併用してもよい。なかでも、生物標本への影響が比較的少ないフッ化スルフリル、臭化メチルを併用することが好ましい。このようにすることによって、環境保全に留意しつつ殺虫および殺菌効果に優れる生物標本の燻蒸が可能である。 【0028】燻蒸温度は、対象とする生物標本によって適宜選択しうるのであるが、温度0〜40℃であることが好ましく、より好ましくは20〜30℃である。 【0029】燻蒸剤は気化器を使用して予め気化し燻蒸することが好ましい。これは、ヨウ化アルキルを燻蒸容器内で自然気化させることよりも燻蒸時間を短縮でき、さらにヨウ化アルキルが液体の場合には、ヨウ化アルキルが直接生物標本に接触し、生物標本を汚染することも防ぐことができる。もちろん、容器中に噴霧器を用いて散布しても、燻蒸剤を含むシャーレやビーカー等を容器内に静置し自然気化させてもよい。これらは、特別な燻蒸設備を必要としないため、個人レベルの使用や、少量のサンプルを逐次燻蒸したい場合に非常に便利である。 【0030】燻蒸時間は、対象とする生物標本の種類や燻蒸剤の種類により適宜選択できるが、一般には、24〜72時間で十分である。例えば、殺虫のためには12〜24時間が好ましく、殺カビのためには24〜72時間である。 【0031】上記殺菌剤または殺虫剤は、予めヨウ化アルキルと混合した燻蒸剤を調製して燻蒸してもよく、ヨウ化アルキルと殺菌剤または殺虫剤をそれぞれ別個に気化、燻蒸してもよい。上記密閉室内または密封容器内のヨウ化アルキルの濃度は、好ましくは0.005〜1.5mM/L、より好ましくは0.02〜1.0mM/L、特に好ましくは0.05〜0.5mM/Lである。また、殺菌剤の濃度は、好ましくは0.005〜1.5mM/L、より好ましくは0.02〜1.0mM/L、特に好ましくは0.05〜0.5mM/Lである。また、殺虫剤の濃度は、好ましくは0.005〜1.5mM/L、より好ましくは0.02〜1.0mM/L、特に好ましくは0.05〜0.5mM/Lである。この範囲で十分な殺生物性が得られると共に、生物標本の変質、腐食などが少ないからである。なお、燻蒸濃度は、対象とする生物標本の種類などを考慮して適宜上記範囲内で選択することができる。 【0032】燻蒸温度は、対象とする生物標本の種類を考慮して選択することができる。広汎には5〜30℃、好ましくは10〜30℃であるが、生物標本の種類によってさらに選択的に管理されるべきである。例えば、皮革では15.5〜23.5℃、毛皮では16〜24℃、昆虫、動植物標本では16〜24℃、剥製では4.4〜10℃である。 【0033】燻蒸湿度は、対象とする生物標本の種類を考慮して選択することができる。広汎には5〜100%、好ましくは30〜70%であるが、生物の種類によって、含水率、構造の強度などの様々な性質を考慮する必要がある。例えば、相対湿度で表せば、皮革では55〜60%、毛皮では45〜63%、昆虫、動植物の標本では50〜63%、剥製では50%が好ましい。 【0034】次に本発明の燻蒸方法の一例を説明する。 【0035】燻蒸対象である生物標本を用意する。ここで生物標本は通常の方法によって生物から作成されたものである。また標本の種類により、燻蒸前にシリカゲルなどの乾燥剤、活性炭などの吸着剤で前処理してもよい。 【0036】次にこれらサンプルを、気化した燻蒸剤が均一にサンプルにまわるように密閉室内または密封容器中に適当に置き、燻蒸に適した温度、湿度に調整する。この際、好ましくは保温性の高い厚手の樹脂フィルムやシートを使用するか更にシート上を保温材で覆い温度調節または湿度調節器を使用して行うことが好ましい。 【0037】次に燻蒸剤を、気化器を用いて予め気化する。気化した燻蒸剤をブロワーによって上記容器に送り、適切な時間燻蒸する。燻蒸中、温度、圧力、燻蒸剤濃度、湿度をそれぞれ適切に制御する。 【0038】燻蒸終了後、燻蒸ガスを排気し、好ましくは回収する。残存したガスは、例えば活性炭のような多孔質材料を容器内に置いて吸着させて除去することが好ましい。使用済みの燻蒸ガスおよび多孔質材料は再度利用することができる。 【0039】 【実施例】以下、本発明の実施例により具体的に説明する。 【0040】<実施例1および比較例1:ヨウ化メチル燻蒸による生物標本の燻蒸>試料:ケゼニゴケ(葉状体)、アカマツ(葉)、アラカシ(葉)、ホウレンソウ(葉)、ブナシメジ、二ワトリ(ささみ)を、シリカゲル乾燥処理したものを用いた。 【0041】方法:ゴム製ガス投入口(以下、「セプタム」ともいう)を有する3Lガラス製デシケータを用意した。デシケータの下にマグネチックスターラーを設置し、かつ内部に攪拌子を入れ、これにより内部雰囲気が常に均一になるようにした。 【0042】それぞれ紙製の標本袋に包まれた上記試料、および、燻蒸剤気化用ガラスシャーレをデシケータの中に置いた。デシケータを密封し、内部の空気が所定圧力になるまで、セプタムに差し込んだシリンジを用いて脱気した。次に、シリンジを用いてシャーレに所定量の燻蒸剤を投入した。ガラスシャーレ上で燻蒸剤は気化した。 【0043】使用燻蒸剤および燻蒸条件:温度は19〜23℃、湿度は30〜35%であり、下記表1に示す燻蒸剤を用いて、上記試料の燻蒸を行った。燻蒸後、各サンプルを、室内のドラフト中、20℃、湿度40%で12時間放置した。 【0044】 【表1】
【0045】表2に、燻蒸開始からのデシケータ内ガス濃度を、実施例および比較例においてガスクロマトグラフィーにより測定した結果を示す。 【0046】 【表2】
【0047】表2より、実施例および比較例は、殺虫および殺菌に十分な燻蒸剤濃度を72時間維持しており、殺菌、殺虫条件を十分満たしていた。 【0048】<燻蒸サンプルからのDNA抽出および遺伝子解析>上記で得られた燻蒸サンプルから、DNAを抽出し、特定配列をPCR法にて増幅し、その塩基配列を解析することにより、燻蒸によるDNAへの影響を調べた。 【0049】各サンプルからのDNAの抽出:各サンプルを少量の石英砂とともに乳鉢で粉砕した。次に、乳鉢に氷冷したPEG溶液を2.0ml加えてよく混合し、得られた溶液をチューブに移し、氷上に10分間放置した。このチューブを遠心(5,000rpm、5分、4℃)し、上清を捨てた。上記同様にPEG溶液を加えて遠心した。2回目の遠心後、上清を捨てて、そこにTE溶液を2ml加えてよく攪拌し、遠心分離(10,000rpm、5分、4℃)し、上清を捨てた。 【0050】このチューブに抽出用溶液0.8mlを加えて沈殿を攪拌した後、室温で10分放置した。次にチューブにクロロホルム液0.8mlを加え、ロータリー式振盪機で10分間転倒混和した。その後、チューブに5M酢酸カリウム水溶液を0.3ml加えてよく混合し、10分間氷上に放置し、遠心(15,000rpm、10分、4℃)した。遠心後、上清を新しいチューブに移し、ここに等量のイソプロピルアルコールを加え、数回ゆるやかに転倒混和し、氷上に10分間放置し、遠心(15,000rpm、10分、4℃)した。遠心後、上清を捨てて、10分間沈殿を乾燥させた。 【0051】このチューブに200μlのRNアーゼ溶液を加えて、37℃で30分間放置した後、遠心(15,000rpm、10分、4℃)した。上清を新しいチューブに移し、2倍量の酢酸アンモニウム−エタノール溶液を加え、転倒混和し、−20℃で一晩放置した。 【0052】チューブを遠心(15,000rpm、10分、4℃)後、上清を捨て、75%エタノール溶液400μlを加え、さらに遠心(15,000rpm、10分、4℃)し、上清を捨て、10分間沈殿を乾燥させた(これを2回繰り返した)。その後、滅菌水50μlを加えて、DNAを溶解させて、DNA溶解液を得た。 【0053】抽出DNAの評価:抽出されたDNAをアガロースゲル電気泳動し、収率を調べた。まず、アガロースゲルをサブマリン型電気泳動装置にセットし、上記DNA溶解液2μlおよびオレンジG色素液5μlを混合し、これを各ウェルにローディングした。ここで、それぞれのサンプルは、適宜希釈するかまたは泳動量を調節し、泳動像が適切に観察できるように調製された。泳動槽の蓋を閉め、100V、30分間泳動した後、暗所にて紫外線をゲルに当ててバンドを確認した。 【0054】PCR法による遺伝子増幅試験:ヨウ化メチルによる燻蒸処理を施したアブラナおよびアラカシより抽出したDNAを鋳型として、葉緑体遺伝子rbcL(リブロース−1,6−2リン酸脱炭酸・酸化酵素のラージサブユニットをコードする)および核遺伝子adh(アルコール脱水素酵素をコードする)断片を、PCR法によって増幅させた。同様に、ニワトリより抽出したDNAを鋳型として、ミトコンドリア遺伝子cytb(チトクロームbタンパク質をコードする)断片を増幅させた。用いたプライマーの配列を以下に示す。 【0055】 【化1】
【0056】遺伝子の増幅方法を以下に示す。基質・酵素・プライマー溶液(10μl)の入った0.5mlチューブに、上記で得られた抽出DNAを5μl(DNAは約5ng含有)加え、滅菌水で25μlに調製し、PCRサーマルサイクラー(パーキンエルマー社製)を用いてPCRを、以下のサイクルで行った。 【0057】 サイクル1(1回):94℃(1分)、60℃(1分)、72℃(1分30秒)サイクル2(24回):95℃(30秒)、60℃(30秒)、72℃(1分)得られたサンプルを分子量マーカーとともに電気泳動し、フラグメントの増幅を確認した。 【0058】塩基配列の決定:ヨウ化メチルによる燻蒸処理を行ったアブラナのDNAより増幅された葉緑体遺伝子rbcl断片と、ニワトリのDNAより増幅されたミトコンドリア遺伝子cytb断片を、ジーンクリーンII(Gene Clean II; Bio 101Co.)によって精製した。次にビッグダイターミネーターシークエンスキット(Big Dye terminator sequening Kit)と、ABI 310プリズムシーケンサー(パーキンエルマー社製)を用いて精製した各断片の配列を決定した。 【0059】結果および考察:(1)抽出DNAの収率について各燻蒸処理後サンプルの電気泳動像を図1に示す。Aはケゼニゴケ、Bはアカマツ、Cはアラカシ、Eはホンレンソウ、Fはブナシメジ、Gはニワトリであり、それぞれレーン1に無処理サンプル(対照)、レーン2に本発明のヨウ化メチル燻蒸サンプル、レーン3に酸化エチレン/臭化エチレン混合剤燻蒸サンプル(以下、比較サンプルともいう)を電気泳動した。それぞれのサンプルを適宜希釈するかまたは泳動量を調節し、泳動像が適切に観察できるようにした。具体的には、ケゼニゴケおよびブナシメジは原倍で2μl、ホウレンソウは100倍希釈で2μl、それ以外は10倍希釈で2μlを泳動した。 【0060】まず植物・菌類サンプルについて考察する。ケゼニゴケおよびアカマツのヨウ化メチル燻蒸サンプル(AおよびBのレーン2)において、対照(レーン1)とほぼ同量のDNA量が観察された。またアラカシにおいては、対照(Cのレーン1)および比較サンプル(レーン3)よりヨウ化メチル燻蒸サンプル(レーン2)のほうが、DNA収率が高かった。これは、対照サンプルでは細胞壁やクチクラ層の影響でDNA収率が低く、一方ヨウ化メチル燻蒸サンプルでは燻蒸によりそれらが分解されやすくなりDNAの収率を上げることができたものと推測される。比較サンプルでDNA収率が低い原因は、細胞壁やクチクラ層の影響かまたは燻蒸によるDNA分解のいずれかが考えられる。 【0061】一方、ホウレンソウおよびブナシメジのヨウ化メチル燻蒸サンプル(EおよびFのレーン2)では、対照(レーン1)に比べるとDNA量が減少しているが、酸化エチレン/臭化エチレン混合剤燻蒸サンプルはさらに減少している。このように、ホンレンソウ(E)のようにクチクラ層を有さない草本類植物においては、燻蒸によるDNA分解、変性作用を受けやすいが、抽出されるサンプル当りのDNA量が多いために、研究材料としては十分な量が燻蒸後も確保できる。 【0062】次に動物サンプルについて考察する。ニワトリのヨウ化メチル燻蒸サンプル(Gのレーン2)において、対照(レーン1)とほぼ同量のDNAが残存しており、一方で酸化エチレン/臭化エチレン混合剤燻蒸サンプル(レーン3)はまったくバンドが検出されなかった。 【0063】まず対照とヨウ化メチル燻蒸サンプルとがほぼ同量のDNA収率を示したことについて説明する。通常、動物細胞からのDNA抽出において、クロロホルム処理により大量のタンパク質が沈殿するが、このときDNAもそれと同時に沈殿し、収率が低下するという問題が生じる(対照、すなわち燻蒸非処理サンプルがこれにあたる)。本発明のヨウ化メチルは、タンパク質のジスルフィド結合を切断することにより、高次構造を壊す作用があると推測されている。これにより、タンパク質は可溶化し、DNAより離脱することによって、クロロホルム処理などのタンパク質沈殿処理においてDNAが一緒に沈殿してDNAの収率を低下させることを防ぐ、と考えられる。このような理由により、対照とほぼ同量のDNAが得られたのであろう。 【0064】以上より、植物、菌類、動物サンプルにおいて、本発明の燻蒸剤はDNAを損傷しにくく、かつタンパク質を変性させ可溶化させるため動物サンプルにおいては精製のDNA収率を高めることがわかる。 【0065】 (2)PCR法による遺伝子増幅試験について各燻蒸処理後サンプルを鋳型にしたPCR産物の電気泳動像を図2に示す。Aはアラカシ(rpcL遺伝子断片)、Bはアブラナ(rpcL遺伝子断片)、Cはアラカシ(adh遺伝子断片)、Dはアブラナ(adh遺伝子断片)、Eはニワトリ(cytb遺伝子断片)であり、それぞれレーン1に無処理サンプル(対照)、レーン2に本発明のヨウ化メチル燻蒸サンプル、レーン3に酸化エチレン/臭化エチレン混合剤燻蒸サンプルを鋳型にしたPCR産物を電気泳動した。ここで、ニワトリの酸化エチレン/臭化エチレン混合剤燻蒸サンプルはDNA濃度が著しく低かったため、最終サンプル、10×最終サンプル、および50×最終サンプルの3種類の濃度に調整し、それぞれについてPCR増幅を行った。 【0066】アラカシ(A)およびアブラナ(B)の電気泳動像をみると、rpcL遺伝子断片と思われる約1050bp付近に、対照、ヨウ化メチル燻蒸サンプルおよび比較サンプルのすべてに単一バンドが検出された。同様にアラカシ(C)およびアブラナ(D)において、adh遺伝子断片と思われる約1000〜1100bpの単一バンドが全サンプルにおいて検出された。 【0067】同様に、ニワトリ(E)の電気泳動像においても、cytb遺伝子断片と思われる約1030bpの単一バンドが全サンプルにおいて検出された。また、ニワトリについては比較サンプルの鋳型DNA濃度を変えてPCRを行ってみたが、いずれの濃度においてもPCR産物の増幅量に変化は見られなかった。この原因は、酸化エチレン/臭化エチレン混合剤での燻蒸によってDNAが変質したかまたは増幅反応を阻害する成分が残存してしまうかのいずれかと推測される。 【0068】(3)塩基配列解析についてアブラナを用いて、上記(2)と同様にアブラナrbcL遺伝子断片のPCR増幅を行った。得られた対照、ヨウ化メチル燻蒸サンプル、酸化エチレン/臭化エチレン混合剤燻蒸サンプルのアブラナrbcL遺伝子断片と思われるPCR産物の塩基配列を解析した。それぞれのサンプルにおいて、PCR産物を1チューブ当り約50ng仕込んで反応させた。ただしニワトリの比較サンプルのみ、PCR産物収量が少なかったため、得られた全PCR産物を精製、濃縮したものを仕込んだ。 【0069】得られた塩基配列ピークを図3および図4に示す。図3は、アブラナの燻蒸処理後サンプルを鋳型にし、rbcL遺伝子を増幅させたPCR産物の塩基配列ピーク図である。1は無処理の葉のDNAを、2はヨウ化メチル処理の葉のDNAを、3は酸化エチレン/臭化エチレン混合剤処理の葉のDNAをそれぞれ鋳型にして増幅させたPCR産物を解析したものである。図4は、ニワトリの燻蒸処理後サンプルを鋳型にし、cytb遺伝子を増幅させたPCR産物の塩基配列ピーク図である。1は無処理の組織のDNAを、2はヨウ化メチル処理の組織のDNAを、3は酸化エチレン/臭化エチレン混合剤処理の組織のDNAをそれぞれ鋳型にして増幅させたPCR産物を解析したものである。これより、アブラナではいずれのサンプルも、全配列解読可能でかつ配列の間違いもない、明晰な解析結果が得られた。ニワトリでも上記同様の明晰な解析結果が得られたが、比較サンプルではプライマー部位から比較的近傍(図中の矢印部分)であるにもかかわらず解読困難な個所があり、加えて配列後半は解読不可能であった。 【0070】以上(2)および(3)の結果より、ヨウ化メチル燻蒸はDNAを変性しにくく、PCR法、塩基配列解析に良好に用いられることがわかった。 【0071】DNA抽出用試薬の調製:上述の実験で用いられた各種試薬の組成を以下に示す。 【0072】1.PEG溶液:10%(w/v)ポリエチレングリコール60001M NaCl(オートクレーブ滅菌処理後、冷蔵保存。使用時によく混ぜる) 2.TE溶液:10mM トリス−HCl(pH0.8)mM1mM EDTA(オートクレーブ滅菌処理後、冷蔵保存。使用時によく混ぜる) 3.抽出用溶液:100mM トリス−HCl緩衝液(pH8.0) EDTA(pH8.0) 1.4M NaCl10%(W/V)N−ラウロイルサルコシンNa(蒸留水を加えて総液量を100mlに調製する) 4.クロロホルム液:クロロホルム 24mlイソアミルアルコール 1ml5.RNアーゼ溶液:0.5mg/ml RNアーゼTE溶液 250μl6.酢酸アンモニウム−エタノール液:酢酸アンモニウム 7.7g滅菌水 5.0mlエタノール 90.0ml7.電気泳動緩衝液トリス 48gEDTA・2Na 0.74g酢酸 1.44ml(脱イオン水1000mlに溶解させる) 8.2% アガロースゲルアガロース 2g電気泳動緩衝液 100ml9.エチジウムブロマイド染色液エチジウムブロマイド 0.5mg(脱イオン水1000mlに溶解させる) 10.オレンジG色素液オレンジG 0.1gサッカロース 5.0gTE溶液 100ml11.基質・酵素・プライマー溶液 25mM dNTPs(ATP,CTP,GTP,TTP) 10μl 10×緩衝液a) 25μl 25mM MgCl2 30μl 滅菌水 35μl Taqポリメラーゼ(5U/μl) 1.5μl プライマーA(50pmol/μl) 1μl プライマーB(50pmol/μl) 1μl (a)500mM KCl、100mM トリス−HCl、pH8.3) DNA操作に用いられる上記滅菌水は、孔径0.22μmミリポアフィルター(ミリポア株式会社製)を用いて吸引ろ過した脱イオン蒸留水をオートクレーブ滅菌処理したものを用いた。 【0073】<実施例2〜4:燻蒸による殺生物能力試験>本発明の燻蒸材の殺生物能力を、コクゾウ虫(Sitophilus zeamais)および黒コウジカビ(Aspergillus niger)を用いて確かめた。 【0074】まず、密封系作製の手順を以下(1)〜(6)に示す。 【0075】(1)ポテトデキストロース寒天平板培地で27℃、5日間培養し得た黒コウジカビ(Aspergillus niger)のコロニーの一部を、滅菌した生理食塩水に懸濁した。その一部を無菌的に所定倍率に希釈して、各希釈液を再びポテトデキストロース寒天平板培地に塗抹した。残りの懸濁液は4℃で保存した。 【0076】(2)塗抹をしたポテトデキストロース寒天平板培地を27℃、3日間培養し、出現したコロニーの数から保存中の懸濁液の菌数を算出した。懸濁液中の生菌濃度は、2×107CFU/mlであった。 【0077】(3)保存中の懸濁液の0.1mlを10mm径の滅菌したペーパーディスクにしみ込ませ、クリーンベンチ内で4時間風乾燥した。乾燥後のペーパーディスクをガラス製サンプル管に入れ、内径1mm長さ60mmの中空なガラス管を中央に貫通させたゴム栓で蓋をし、供試菌とした。 【0078】(4)玄米にて飼育中のコクゾウ虫10匹を飼育床の古玄米1gと共に20ml容量のガラス製サンプル管に入れ、内径1mm長さ60mmの中空なガラス管を中央に貫通させたゴム栓で蓋をし、供試虫とした。 【0079】(5)投薬口を設けた内容量1.5Lのガラス製デシケータ内にある陶器製の中板上に上記供試虫および供試菌を入れ、蓋の接面をシリコングリスを塗布し密封性を確保した。 【0080】(6)ゴム製のシリンジ差し込み栓を装着したガラス管を貫通させたゴム栓で上記(5)の投薬口を密封した。 【0081】実施例2予め供試虫および供試菌を配置した密封系内に、表3に示すヨウ化メチルの所定量をシリンジで秤量し、投薬口のシリンジ差し込み栓にシリンジの針を内部まで貫通させたのち注入し、それぞれの投薬量のデシケータを25℃にて24時間放置した。尚、デシケータ内の湿度は70%とした。なお、高湿度下におけるヨウ化メチルの燻蒸効果を評価するため、上記手順(5)のデシケーターの陶器製中板の下に精製水を浸した脱脂綿を置き、温度25℃、湿度100%の環境を調製した。 【0082】結果の判定はコクゾウ虫の成虫に対する効果を試験終了後の成虫の致死で、蛹および卵については25℃、湿度75%の孵卵器内でその後30日までの孵化を確認することで評価した。また、黒コウジカビの殺菌効果を試験したペーパーデイスクをポテトデキストロース寒天平板培地上に移しその後7日間の増殖の確認において行い、有効性の判断は試供した虫並びに菌の100%致死をもって有効とし、ヨウ化メチルの燻蒸効果を評価検討した。また、比較として臭化メチルの有効性も同様に試験した。結果を表3に示す。 【0083】表3に示すように、コクゾウ虫(成虫、蛹、卵)の殺虫を目的とするヨウ化メチルの最低有効投薬量は0.01mM/Lであり高湿度下においてもその効果はかわらなかった。また、黒コウジカビの殺菌を目的とするヨウ化メチルの最低有効投薬量は0.50mM/Lであった。 【0084】 【表3】
【0085】実施例3予め供試虫および供試菌を配置した密封系内にヨウ化メチルの0.02mM/Lまたは0.2mM/Lを投薬した後、他の薬剤成分の所定量をさらに投薬してヨウ化メチルとの共存による燻蒸効果を評価した。各投薬量のデシケータは、温度25℃で24時間放置したものである。尚、デシケータ内の湿度は65〜75%であった。結果を表4に示す。 【0086】コクゾウ虫成虫においては試験した投薬系全てで100%の致死を確認した。その一方、黒コウジカビに対する殺菌効果は、ヨウ化メチル単剤では殺菌不可能な投薬量下においてもヨウ化メチルと殺菌効果を期待した種々薬剤殺菌との併用によって、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、メタアクロレイン、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、アリルアルコール、ブチルアルコールあるいは過酸化水素おいて殺虫と殺菌を目的とした場合の投薬量を低減することができた。 【0087】 【表4】
【0088】実施例4予め供試虫および供試菌を配置した密封系内に表5に示す被試験物質を投薬し、燻蒸効果を検討した。各投薬量のデシケータを温度25℃で24時間放置した。尚、デシケータ内の湿度は65〜75%であった。結果を表5に示す。コクゾウ虫に対する殺虫効果は、測定した濃度範囲においてヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化nプロピルおよびヨウ化nブチルにおいて殺虫効果が認められた。 【0089】 【表5】
【0090】 【発明の効果】本発明は、ヨウ化アルキルを含む燻蒸剤で生物標本を燻蒸することにより、生物標本を変質させることなく、優れた殺菌、殺虫効果を有することに加え、遺伝物質が破損および分解されにくいという特徴を有する。当該方法にて得られた生物標本の遺伝物質は、抽出後、PCR法による特定配列の検出、クローニング、変異導入、塩基配列解析等の、遺伝子工学的およびタンパク質工学的な解析、操作の材料として十分の品質を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000227652 【氏名又は名称】日宝化学株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年6月27日(2001.6.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072349 【弁理士】 【氏名又は名称】八田 幹雄 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−12401(P2003−12401A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月15日(2003.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2001−195492(P2001−195492) |
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