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【発明の名称】 鳥害防止具
【発明者】 【氏名】岡本 圭右
【住所又は居所】和歌山県海南市九品寺552 株式会社岡長内

【氏名】川井 高
【住所又は居所】東京都板橋区赤塚7丁目11番14号 株式会社エスエスシー内

【要約】 【課題】取り扱いが楽で容易に設置することができる鳥害防止具を提供する。

【解決手段】2本の合成樹脂製芯材1を撚り合わせた芯体2と、芯体2を中心にして放射状に突き出た剛性を有する多数の合成樹脂製針材3とからなる。芯材1の表面には両面粘着テープが貼り付けられ、針材3は、各芯材1に挟み込まれて、螺旋状に並べられる。芯材1に沿って接着剤を塗布して、両面粘着テープおよび接着剤によって針材3を固定する。芯材1を撚り合わせて芯体2を形成すると、針材3が芯体2から放射状に突き出る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 建造物上に鳥が止まらないように、建造物上に設置される鳥害防止具であって、複数の芯材を撚り合わせた芯体と、該芯体を中心にして放射状に突き出た剛性を有する多数の針材とからなり、該針材は、前記芯材に挟み込まれて固定されたことを特徴とする鳥害防止具。
【請求項2】 表面に粘着層を有する各芯材の間に、針材が螺旋状に並べられ、前記芯材および針材が接着剤によって一体化されたことを特徴とする請求項1記載の鳥害防止具。
【請求項3】 芯材および針材は、電気絶縁性の合成樹脂製線材からなることを特徴とする請求項1または2記載の鳥害防止具。
【請求項4】 芯材および針材には、それぞれ撚りがかけられていることを特徴とする請求項1、2または3記載の鳥害防止具。
【請求項5】 線状の芯材の表面に両面粘着テープを貼り付け、複数の前記芯材にそれぞれ撚りをかけ、前記芯材を平行に置いて各芯材の間に剛性を有する線状の針材を挿入して並べ、複数箇所において結束具により各芯材を束ね、前記芯材に沿って接着剤を塗布して硬化させ、前記芯材を撚り合せて芯体を形成し、前記針材を前記芯体から放射状に突き出させることを特徴とする鳥害防止具の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅、病院、工場、倉庫、駅舎、鉄塔、電線等の建造物に鳥が止まることによって発生する鳥害を防止するための鳥害防止具に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】建造物上に鳩等の鳥が止まると、その糞により建造物が汚染されたり、腐食したりして、建造物に対して外観的にも構造的にもダメージを与える。また、糞や鳥からの細菌が感染して病気になったり、アレルギーの原因になるといったように、人体にも影響することがある。
【0003】このような鳥害を防ぐには、建造物上に鳥が止まれないようにすればよい。そのため、建造物上に棒を立てたり、柵を設けたりといった防止具を用いることにより、鳥害対策が施されている。このような鳥害防止具は、建造物の建設時に同時に設置すればよいが、後付けする場合には、取り付けが困難である。しかも、金属製の場合、重量があるので、取り扱いにくい。特に、鉄塔や電線に設置するとき、高所での作業となり、より一層困難となる。
【0004】そこで、本発明は、上記に鑑み、取り扱いが楽で容易に設置することができる鳥害防止具の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手段は、複数の芯材を撚り合わせた芯体と、該芯体を中心にして放射状に突き出た剛性を有する多数の針材とからなり、該針材は、前記芯材に挟み込まれて固定されたものである。
【0006】そして、表面に粘着層を有する各芯材の間に、針材が螺旋状に並べられ、前記芯材および針材が接着剤によって一体化されている。このように、針材を挟み込むとともに、粘着層に貼り付け、接着剤を用いることにより、芯体から針材が抜け落ちないように強固に固定することができる。したがって、厳しい自然環境下においても、長期間に渡って使用し続けることができる。なお、上記の鳥害防止具を電気設備関係の建造物に使用する場合、芯材および針材は、電気絶縁性の合成樹脂製線材とする。ここで、粘着層は、芯材の表面に両面粘着テープを貼り付けることによって形成される。あるいは、芯材の表面に接着剤を薄く塗布して形成してもよい。
【0007】芯材および針材には、撚りをかけておくとよい。針材に撚りをかけることによって、剛性が保たれ、直線形状を維持できる。芯材に撚りをかけることによって、撚り合わせられた芯体に弾性力を付加でき、フレキシブル性を高めることができる。
【0008】そして、上記の鳥害防止具は次のように製造される。すなわち、線状の芯材の表面に両面粘着テープを貼り付け、複数の前記芯材にそれぞれ撚りをかけ、前記芯材を平行に置いて各芯材の間に剛性を有する線状の針材を挿入して並べ、複数箇所において結束具により各芯材を束ね、前記芯材に沿って接着剤を塗布して硬化させ、前記芯材を撚り合せて芯体を形成し、前記針材を前記芯体から放射状に突き出させる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態の鳥害防止具を図1〜3に示す。鳥害防止具は、2本の芯材1を撚り合わせた芯体2と、芯体2を中心にして放射状に突き出た剛性を有する多数の針材3とからなり、針材3を芯材1により挟み込んで固定した構造とされる。針材3は、芯体2の軸線方向に沿って螺旋状に並んでいる。
【0010】芯材1は、電気絶縁性の合成樹脂製、例えばポリエステル、ナイロンが使用され、断面形状が楕円あるいは円の線材とされる。その直径は、0.5mm〜2.0mmである。針材3も同じく、電気絶縁性の合成樹脂製、例えばナイロンの撚りがかけられた線材からなり、断面形状が楕円あるいは円とされる。その直径は、0.3mm〜2.0mmである。また、針材3の端面は、平坦であるが、斜めにカットした形状としてもよく、鳥が触れたとき、体に対して刺激を与えることができる。なお、針材3は、芯材1よりも細径とするほうが好ましい。
【0011】そして、芯材1には、両面粘着テープ4が巻き付けられており、表面に粘着層を有することになる。針材3は、その中央において2本の芯材1に挟まれるとともに、両面粘着テープ4に貼り付き、さらに接着剤5に覆われて芯材1に固定される。また、芯体2の一端あるいは両端には、他の部材に引っ掛けるためのリングが形成されている。
【0012】次に、上記の鳥害防止具の製造方法を説明する。まず、1本の芯材1を折り返して、折り返し点をフックに引っ掛けるとともに、両端を把持部材によりそれぞれ保持する。これにより、2本の芯材1が軸線方向に平行に延びた状態となる。各芯材1に両面粘着テープ4を貼り付け、他面の剥離紙を剥がす。フックを固定したまま両端側の把持部材をそれぞれ同方向に回転させて、芯材1にそれぞれ撚りをかけると、両面粘着テープ4が芯材1に巻き付く。
【0013】芯材1の下に台を置いて、各芯材1の間に予め撚りがかけられた針材3を挿入して軸線方向に並べていく。また、複数箇所において結束具により各芯材1を束ねる。針材3は芯材1に挟まれて、両面粘着テープ4により仮止めの状態になる。芯材1に沿って接着剤5を塗布して熱硬化させると、針材3が芯材1に固定される。
【0014】把持部材を回転させずにフックを芯材1の撚り方向とは反対側に回転させて、芯材1を撚り合わせ、芯体2を形成する。このとき、フックの回転に合わせて、把持部材をフック側に近づけていき、芯材1にかかる張力を一定にしておく。このように、芯体2の撚りを芯材1の撚りとは反対方向にすることにより、芯材1がほぐれにくくなるとともに、折れ曲りにくくなる。
【0015】芯材1が撚り合せられていくにしたがって、各芯材1に挟み込まれた針材3が螺旋状に並びながら芯体2から放射状に突き出て強固に固定される。このようにして、軽量かつフレキシブルな鳥害防止具が完成する。
【0016】この鳥害防止具は、鳥が止まりやすい建造物上に設置される。この設置方法としては、建造物にフック等の係止部材を設けておき、これに芯体2のリングを引っ掛ける。あるいは、芯体2の端部において、芯材1をばらばらにしておき、芯材1を建造物上の係止部材に結び付ける。また、電線、アンテナのような細長いものに設置する場合には、平行に芯体2を張り巡らす、あるいは直接巻き付けるようにする。
【0017】鳥害防止具は、軽量であり、巻いた状態で保管可能なので、持ち運びがしやすく、取り扱いが楽である。そのため、建造物に後付けするとき、高所に設置する場合でも、設置作業が容易となる。
【0018】建造物上に上記鳥害防止具を設置しておくと、鳥が止まろうとしても、針材3が邪魔をして、建造物上に鳥は直接止まることができない。また、芯体2に止まろうとしても、針材3が軸線方向に密接して並んでいるので、芯体2を掴むことができず、止まることはできない。さらに、剛性のある針材3が鳥の体に触れるので、鳥が近づくことを防止できる。
【0019】なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。上記鳥害防止具は、送電線の鉄塔や電線への使用を考慮して、電気絶縁性を有する材料を用いたが、これらに使用しない場合には、金属製の線材を用いてもよい。また、芯体は、1本の芯材を折り返して形成されるが、別々の芯材に予め撚りをかけてから、各芯材を撚り合わせて芯体としてもよい。この場合、芯材は2本以上使用することができる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明によると、線材を基本にした構造であるので、大掛かりな構造物とはならず、軽量かつフレキシブルな鳥害防止具を実現できる。そのため、取り扱いが楽となり、設置作業を容易に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】391019131
【氏名又は名称】株式会社岡長
【住所又は居所】和歌山県海南市九品寺552
【識別番号】593065590
【氏名又は名称】株式会社エスエスシー
【住所又は居所】東京都板橋区赤塚7丁目11番14号
【出願日】 平成14年2月5日(2002.2.5)
【代理人】 【識別番号】100077780
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 泰甫 (外2名)
【公開番号】 特開2003−225045(P2003−225045A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−27996(P2002−27996)