| 【発明の名称】 |
人工魚礁 |
| 【発明者】 |
【氏名】山根 秀寿
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| 【要約】 |
【課題】水草、海草、藻等が付着し易く集魚効果が高く、経年変化も少なく、なおかつ運搬、設置及び移動等が容易な人工魚礁を提供すること。
【解決手段】間伐材10若しくは金属部材等の長尺部材を井桁形状等の多角形形状に組み合わせ積み重ねたものの周囲または内外部に、貫通孔3を形成した自然石4、該自然石4の貫通孔3に挿通されて前記自然石4を連結する連結部材5及び該連結部材5の両端に結合された鉤状部材6または前記貫通孔3の内径より大きい外形を有する係止部材8とを具備する水底沈設部材2を配置したことを特徴とする人工漁礁。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長尺部材を井桁形状等の多角形形状に組み合わせ積み重ねたものの周囲または内外部に、貫通孔を形成した自然石、該自然石の貫通孔に挿通されて前記自然石を連結する連結部材及び該連結部材の両端に結合された鉤状部材または前記貫通孔の内径より大きい外形を有する係止部材とを具備する水底沈設部材を配置したことを特徴とする人工漁礁。 【請求項2】 前記長尺部材が間伐材であることを特徴とする請求項1記載の人工漁礁。 【請求項3】 前記長尺部材が金属部材であることを特徴とする請求項1記載の人工漁礁。 【請求項4】 前記間伐材の表面に金属板を固定したことを特徴とする請求項2記載の人工漁礁。 【請求項5】 長尺部材と、貫通孔を形成した自然石、該自然石の貫通孔に挿通されて前記自然石を連結する連結部材及び該連結部材の両端に結合された鉤状部材または前記貫通孔の内径より大きい外形を有する係止部材とを具備する水底沈設部材とを用いて井桁形状等の多角形形状に組み合わせ積み重ねたことを特徴とする人工漁礁【請求項6】 前記水底沈設部材は、各自然石の間に配置された間伐材を具備することを特徴とする請求項1、2、3、4及び5記載の人工魚礁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、長尺部材や水底沈設部材を構成要素として、河川や海等の水底に沈設する人工魚礁に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、河川や海等の水底に人工的に隆起部を形成して魚介類の生息に適した環境とすることにより、魚介類を集め、漁場の造成や拡充を図るために人工魚礁が用いられる場合がある。このような人工魚礁としては、例えば、一定の形状に形成したコンクリートブロックを用いるものや、鋼材や古タイヤなどの廃材を一定の形状に組み立てたもの等がある。 【0003】しかしながら、上記のような従来のコンクリートブロックを用いた人工魚礁は、コンクリートの表面はアルカリ性が強く、また表面の凹凸も少ないために水草、海草、藻等が付着しにくく、貝類や小魚が集まりにくいために集魚効果が低いという問題がある。一方、廃材を用いた人工魚礁は、経年変化が激しく、また外観もあまり良くないという問題がある。更に、これらの人工魚礁は、重量も相当に重いものとなるので、運搬や設置が容易でなく、また一旦設置した後は移動が困難であるという問題もある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、水草、海草、藻等が付着し易く集魚効果が高く、経年変化も少なく、なおかつ運搬、設置及び移動等が容易な人工魚礁を提供することを技術課題とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記技術課題を解決するための具体的手段は、次のようなものである。すなわち、請求項1に記載する人工漁礁は、長尺部材を井桁形状等の多角形形状に組み合わせ積み重ねたものの周囲または内外部に、貫通孔を形成した自然石、該自然石の貫通孔に挿通されて前記自然石を連結する連結部材及び該連結部材の両端に結合された鉤状部材または前記貫通孔の内径より大きい外形を有する係止部材とを具備する水底沈設部材を配置したことを特徴とするものである。 【0006】請求項2に記載する人工漁礁は、請求項1に記載する構成において、前記長尺部材が間伐材であることを特徴とするものである。 【0007】請求項3に記載する人工漁礁は、請求項1に記載する構成において、前記長尺部材が金属部材であることを特徴とするものである。 【0008】請求項4に記載する人工漁礁は、請求項2に記載する構成において、前記間伐材の表面に金属板を固定したことを特徴とするものである。 【0009】請求項5に記載する人工漁礁は、前記長尺部材と、貫通孔を形成した自然石、該自然石の貫通孔に挿通されて前記自然石を連結する連結部材及び該連結部材の両端に結合された鉤状部材または前記貫通孔の内径より大きい外形を有する係止部材とを具備する水底沈設部材とを井桁形状等の多角形形状に組み合わせ積み重ねたことを特徴とするものである。 【0010】請求項6に記載する人工漁礁は、請求項1,2,3,4及び5に記載する構成において、前記水底沈設部材は、各自然石の間に配置された間伐材を具備することを特徴とするものである。 【0011】 【発明の実施の形態】まず、図1から図4に基づいて、本発明の実施形態に係る人工漁礁1を構成している水底沈設部材2について説明する。本発明の実施形態に係る人工漁礁1を構成している水底沈設部材2は、貫通孔3を形成した単数または複数の自然石4と、該自然石4の前記貫通孔3に挿通されて単数または複数の前記自然石4を連結する連結部材5と、該連結部材5の両端に結合された鉤状部材6とを有して構成される。 【0012】前記自然石4には、天然の岩石を使用する。該自然石4の大きさは、小さすぎる場合には水の流れに流され易くなり、大きすぎる場合には運搬、設置及び移動等が困難になることから、直径が約10〜80cm程度のものを使用するのと好適である。ただし、前記自然石4の大きさは必ずしもこれに限定されるものではなく、設置場所や用途等に合わせて適当な大きさを選択して使用することが可能である。 【0013】前記自然石4の形状については特に限定されることなく、様々な形状の岩石を使用することができる。なお、前記水底沈設部材2は、本発明の実施形態に係る人工魚礁1の一部分として用いるので、表面に凹凸が多い岩石の方が水草や海草等が付着し易くなり好適であるが、ここでは単数または複数の前記自然石4を連結した構成としており、隣接する前記自然石4同士の隙間等において必ず凹凸が形成されることになるので、この場合であっても表面に凹凸のない比較的滑らかな表面を有する岩石をも使用することができる。 【0014】前記水底沈設部材2の1個あたりに使用する前記自然石4の数量についても特に制約はなく、前記連結部材5の長さに応じて1個以上何個でも連結することが可能である。ただし、前記自然石4の数量が多すぎる場合は、前記自然石4の大きさが大きすぎる場合と同様、運搬、設置及び移動等が困難になるので、通常は2〜20個程度とし、必要に応じて適宜複数個の前記水底沈設部材2を連結して使用すると好適である。このような前記水底沈設部材2同士の連結は、前記連結部材5の両端に結合された鉤状部材6を用いて容易に行なうことができるようになっている。 【0015】前記自然石4には、それぞれに前記貫通孔3が形成される。該貫通孔3は、前記連結部材5をその中に挿通するために設けられるものであり、当然に前記連結部材4の直径より大きい内径を有する。前記自然石4における前記貫通孔3が設けられる位置は、通常は前記自然石4の中心を通る位置とする。ただし、前記貫通孔3が設けられる位置は必ずしもこれに限定されるものではなく、前記自然石4の端部付近に形成することも可能である。 【0016】前記連結部材5は、前記自然石4の前記貫通孔3に挿通されて、単数または複数の前記自然石4を連結する部材である。前記連結部材5としては、前記自然石4の重量や前記自然石4との摩擦等によって破壊されることがない材質のものを使用し、例えば一定の直径を有する長尺の金属製の棒、特に、耐腐食性及び耐衝撃性等を考慮してステンレス棒を使用すると好適である。前記連結部材5の直径は、ある程度の弾力性を持たせ、なおかつ必要な強度を確保するため、10〜30mm程度とすると好適である。なお、前記連結部材5の直径はこれに限定されるものではなく、連結する前記自然石4の大きさや数量に応じて適当な直径とする。前記連結部材5の長さは、使用するすべての前記自然石4を連結した状態で、両端に前記鉤状部材6を結合することができる長さ以上の長さとする。ここで、前記連結部材5の長さを長めに設定することにより、前記水底沈設部材2を水底に配置する際に、前記自然石4同士の間隔を任意に広げて配置することが可能となる。この結果、隣り合う前記自然石4間の隙間が可変となるので、海水底に凹凸があるような場合であっても、その凹凸形状に沿って折曲することができ、安定して設置できる。 【0017】また、図5に示すように、前述の棒状の連結部材5に代えて可撓性の紐状の連結部材5を使用する場合もある。この場合には、前記連結部材5としては、前記自然石4の重量や前記自然石4との摩擦等によって切断されることがない材質のものを使用し、例えば金属製のワイヤー、鎖、綱等を使用することができ、特に、耐腐食性及び耐久性等を考慮してステンレスワイヤーを使用すると好適である。この紐状の連結部材5の直径は、使用する材質に応じて適宜必要な強度を確保することができる直径とする。さらに、図示しないが、上述のように紐状の連結部材5を使用する場合には、端部が輪状になるように折り返し、所定の留め具等により固定した構成等とすることも可能である。 【0018】前記連結部材5の両端には、前記鉤状部材6がそれぞれ結合される。該鉤状部材6は、前記連結部材5により連結された前記自然石4が前記連結部材5の端部から抜けることを防止するとともに、前記水底沈設部材2は本発明の実施形態に係る人工魚礁1の一部分として使用するので、前記水底沈設部材2同士を連結するために設けられるものである。前記鉤状部材6の形状は、相互に引掛けることができる形状とし、例えばC字形やコ字形等とする。前記鉤状部材6の材質は、耐腐食性等を考慮して例えばステンレス等を使用する。前記鉤状部材6と前記連結部材5との結合は、この結合が容易にはずれないような構造とする。ここでは、図3に示すように、前記連結部材5の両端に雄ねじを形成し、前記鉤状部材6の結合部7に雌ねじを形成して互いに螺合させることにより結合する構成としている。なお、前記鉤状部材6と前記連結部材5との結合方法はこれに限定されるものではなく、例えば溶接やボルト・ナットを用いた締結等のように他の方法により結合することも可能である。 【0019】また、図6に示すように、前記鉤状部材6に代えて前記自然石4の前記貫通孔3の内径より大きい外形を有する係止部材8を前記連結部材5の両端に結合する場合もある。前記係止部材8は、前記鉤状部材6を設けない場合においても前記自然石4が前記連結部材5の端部から抜けることを防止するために設けられるものである。したがって、前記係止部材8の形状及び材質は特に限定されることなく、前記連結部材5の長さ方向と直交する方向に前記自然石4の前記貫通孔3の内径より大きい外形を有する形状のものであれば様々な形状及び材質とすることが可能である。ここでは、一例として前記連結部材5の両端に形成した雄ねじに2個の金属製のナットを螺合した構成としている。なお、前記係止部材8は、前記鉤状部材6と同様、溶接等の他の方法により結合することも可能である。 【0020】さらに、図7、図8に示すように、前記水底沈設部材2は、該水底沈設部材2を構成している各自然石4の間に間置間伐材9が配置されていても良い。該間置間伐材9は、前記自然石4同士の間隔を一定に保つために前記自然石3の間に配置される部材であり、前記自然石4を連結する前記連結部材5の直径よりも大きい内径を有する間伐材の部材を使用する。前記間置間伐材9の長さについては特に制限はないが、通常は前記自然石4の直径の半分から2倍程度の長さとする。また、前記間置間伐材9の数量についても特に制限はなく、該間置間伐材9の配置構成についても特に制限はないが、ここでは、前記自然石4と前記間置間伐材9とが交互に配置している。 【0021】次に、本発明の実施形態に係る人工魚礁1について図9乃至14に基づいて説明する。この人工魚礁1は、長尺部材を井桁形状等の多角形形状に組み合わせ積み重ねたものの周囲または内外部に、上述に記載した水底沈設部材2を配置して水底に沈設したもの、または前記長尺部材と前記水底沈設部材とを井桁形状等の多角形形状に組み合わせ積み重ねて水底に沈設したものである。 【0022】本発明の第1の実施形態に係る人工漁礁1は、主に河川や海において好適に使用されるものであって、図9に示すように、単独の前記水底沈設部材2または長さ方向に複数個連結した前記水底沈設部材2を、間伐材10を井桁形状に組み合わせ、それらを長尺なボルトやナット等の連結具11で連結して積み重ねた木枠12の周囲または内外部に配置して水底に沈設したものである。この際、前記木枠12の周囲または内外部に配置された前記水底沈設部材2の前記鉤状部材6の両端または他端は、河川及び海の底に固定していても良い。 【0023】前記間伐材10については特に制限はないが、軽すぎる、または小さすぎると前記木枠12が海水面に浮上する恐れがあり、また、重すぎる、または大きすぎると前記木枠12の運搬、設置、移動等が困難になる恐れがあることから、長手方向が約1m〜4m程度のものを使用すると好適である。ただし、前記間伐材10については必ずしもこれに限定されるものではなく、設置場所、用途及び本実施の形態の人工漁礁1を構成している前記水底沈設部材2の大きさや重さ等を考慮して、前記人工漁礁1が海水面に浮上することなく、また運搬、設置及び移動等が困難にならない程度の適当な大きさや重さ等を選択して使用することが可能である。また、本実施の形態に係る人工漁礁1は、前記間伐材10以外の長尺部材を用いても良い。さらに、前記水底沈設部材2は図9に示すように、前記木枠12を構成する前記間伐材10の間を通って挿入すれば、前記木枠12の浮き上がり防止の役割を兼ねて、この人工漁礁1を配置できる。このような配置は種々選択できる。 【0024】前記木枠12の周囲または内外部に配置される水底沈設部材2の位置や数量については特に制限はなく、前記木枠12を構成している前記間伐材10の数量についても特に制限はない。また、前記間伐材10を井桁状に組み上げ、それらを積み重ねる数量についても特に制限はなく、それらを積み重ねた前記木枠12の運搬、設置、移動等や河川や海の形状等によって適宜積み重ねれば良い。さらに、前記間伐材10を連結している前記連結具11は、これに制限されることはなく、たとえば、ビス、ネジ、釘、接着剤等の固着手段を用いても良い。 【0025】上述の構成において、前記木枠12は、比較的表面の凹凸が少ないために、藻は付着しやすいが、水草や海草等が付着しにくく、貝類や小魚が集まりにくいが、このように、前記木枠12の内外部及び周辺部に、前記水底沈設部材2を配置することにより、本実施の形態に係る人工漁礁1に多くの凹凸部が形成される。その結果、前記自然石4に豊富な水草や海草等が付着し、貝類や小魚の生息に適した環境とすることができ、大型の魚も集まって来やすくなるので、本実施の形態に係る人工漁礁1の魚集効果を高めることができる。 【0026】次に、本発明の第2の実施形態に係る人工漁礁1について説明する。この人工漁礁1は、主に河川や海において好適に使用されるものであって、図示していないが、前記木枠12を構成している前記間伐材10に代えて、金属部材を井桁形状に組み合わせ、それらを前記連結具11で連結して積み重ねた金属枠の周囲または内外部に、単数または長さ方向に複数個連結した前記水底沈設部材2を配置して水底に沈設したものである。前記金属部材は、前記水底沈設部材2との摩擦等によって破壊されることがない材質のものを使用し、特に、耐腐食性及び耐衝撃性等を考慮してステンレス製のものを使用すると好適である。また、前記金属部材の大きさは特に制限はないが、前記金属枠の運搬、設置、移動等が困難になる恐れがあることから、長手方向が約1m〜4m程度のものを使用すると好適である。以上、本実施形態に係る人工漁礁1は、前記第1の実施形態に係る人工漁礁1の前記間伐材10を前記金属部材に代えたものであり、したがって、その他の部分については、前記第1の実施形態に係る人工漁礁1と同様であるので説明を省略する。 【0027】上述の構成において、前記金属枠は、比較的表面の凹凸が少なく、金属製のために藻、水草や海草等が付着しにくく、貝類や小魚が集まりにくいが、このように、前記金属枠の内外部または周辺部に、前記水底沈設部材2を配置することにより、本実施の形態に係る人工漁礁1に多くの凹凸部が形成される。その結果、前記自然石4に豊富な藻や海草等が付着し、貝類や小魚の生息に適した環境とすることができ、大型の魚も集まって来やすくなるので、本実施の形態に係る人工漁礁1の魚集効果を高めることができる。さらに、この人工漁礁1は、金属部材を構成要素としているので、耐腐食性及び耐衝撃性等に優れており、経年変化が少ないために長期間使用することが可能である。 【0028】次に、本発明の第3の実施形態に係る人工魚礁1について説明する。この人工漁礁1も、主に河川や海において好適に使用されるものであって、図10、図11に示すように、単独の前記水底沈設部材2または長さ方向に複数個連結した前記水底沈設部材2を、前記間伐材10に金属板13をビス14で任意の一面または複数面に1個または複数個固定した金属板付き間伐材15を井桁形状に組み合わせ、それらを前記連結具11で連結して積み重ねた金属板付き木枠16の周囲または内外部に配置して水底に沈設したものである。つまり、この人工漁礁1は、本発明の第1の実施形態に係る人工漁礁1を構成している前記木枠12を前記金属板付き木枠16に代えたものである。したがって、この人工漁礁1は、前記金属板13を前記間伐材10に固定することで該間伐材10の浮力を低減でき、例えば、前記連結具11が腐食して破損しても、この人工漁礁1は、海水面に浮かび上がらない効果を有している。また、前記間伐材10の強度を向上させることができる。 【0029】前記金属板13としては、前記自然石4の重量や該自然石4との摩擦によって破壊されることがないものを使用し、例えば一定の長さを有する長尺の鉄板、特に、耐腐食性及び耐衝撃性を考慮して、ステンレス板を使用すると好適である。前記金属板13の大きさや数量は特に制限はないが、前記間伐材10と同程度よりやや小さめの大きさが好適である。また、前記金属板13を前記間伐材10に固定している前記ビス14は、これに制限されることはなく、たとえば、ネジ、釘、接着剤等の固着手段を用いても良い。なお、その他の部分については、前記第1の実施形態に係る人工漁礁1と同様である。したがって、前記水底沈設部材2の位置や数量については特に制限はない。 【0030】また、この人工漁礁1は、図12に示すように、単独の前記水底沈設部材2または長さ方向に複数個連結した前記水底沈設部材2を、前記金属板付き木枠16の前記金属板13に連結して水底に沈設したものでも良い。この際、前記金属板付き木枠16に連結される前記水底沈設部材2の位置や数量については特に制限はないが、重量等を考慮して、前記金属板13の1枚あたりに連結される前記水底沈設部材2の数量は、1個から3個が好適である。 【0031】前記金属板13と前記水底沈設部材2との連結手段は特に制限はないが、相互に引っ掛けることができるものとする。ここでは、図13に示すように、レーザー等で、前記金属板13の任意の箇所において、任意の大きさの長方形となる3辺を切断し、残る1辺を軸として折り曲げてフックを作り、そのフックに前記水底沈設部材2の他端の鉤状部材6を引っ掛けて、再び反対側に折り返してフックと前記水底沈設部材2が外れないように、前記金属板13に前記水底沈設部材2がぶら下がっているように相互を連結した。また、ここでは、前記水底沈設部材2を前記金属板13に連結したが、前記木枠12、前記金属枠及び前記金属板付き木枠16を構成している前記間伐材10または前記金属部材に連結しても良い。なお、その他の部分については、前記第1の実施形態に係る人工漁礁1と同様である。 【0032】上述の構成において、前記金属板付き木枠16は、比較的表面の凹凸が少なく、前記金属板13を構成要素としているので、前記金属板付き木枠16には水草や海草等が付着しにくく、貝類や小魚が集まりにくいが、このように、前記金属板付き木枠16の内外部または周辺部に、前記水底沈設部材2を配置することにより、本実施の形態に係る人工漁礁1に多くの凹凸部が形成される。その結果、前記自然石4に豊富な藻や海草等が付着し、貝類や小魚の生息に適した環境とすることができ、大型の魚も集まって来やすくなるので、本実施の形態に係る人工漁礁1の魚集効果を高めることができる。 【0033】次に、本発明の第4の実施形態に係る人工漁礁1について説明する。この人工漁礁1も、主に河川や海において好適に使用されるものであって、図14に示すように、単独の前記水底沈設部材2または長さ方向に複数個連結した前記水底沈設部材2と、それらとは垂直方向に配置した単独または複数の前記間伐材10とを井桁形状に組み合わせ、それらを前記連結具11で連結して積み重ねて水底に沈設したものである。ここでは、長尺部材に前記間伐材10を使用しているが、これに限定されるものではなく、例えば前記金属部材であっても良い。さらに、ここでは、前記水底沈設部材2と長尺部材である前記間伐材10との組み合わせ角度は、90度としているが、これに限定されるものではなく、例えば45度であっても良い。また、前記水底沈設部材2は、前記自然石4の間に貫通孔を形成した前記間置間伐材9を、前記自然石4と交互に配置している構成であるが、無作為に前記間置間伐材9を配置しても良い。また、前記水底沈設部材2と前記間伐材10との連結手段は特に制限はないが、ここでは、前記間置間伐材9と前記間伐材10とを前記連結具11にて連結している。また、前記間伐材10に代えて、前記金属部材及び前記金属板付き間伐材15を使用しても良い。つまり、この人工漁礁1は、前記木枠12、前記金属枠及び前記金属板付き木枠16を構成している前記間伐材10、前記金属部材または前記金属板付き間伐材15の一部分を前記水底沈設部材2に置き代えている構成を有しているのである。 【0034】前記間置間伐材9については特に制限はないが、前記自然石4と同等な大きさが好適であり、前記間置間伐材9の数量も該間置間伐材9と前記自然石4との間隔も特に制限はない。また、ここでは前記連結部材5の両端には前記係止部材8を用いて、前記自然石4及び前記間置間伐材9が前記連結部材5の端部から抜けることを防止しているが、前記係止部材8は、前記鉤状部材6でも良い。 【0035】上述の構成において、前記間伐材10は、比較的表面の凹凸が少ないために水草や海草等が付着しにくく、貝類や小魚が集まりにくいが、このように、前記間伐材10と前記水底沈設部材2を配置することにより、本実施の形態に係る人工漁礁1に多くの凹凸部が形成される。その結果、前記自然石4に豊富な藻や海草等が付着し、貝類や小魚の生息に適した環境とすることができ、大型の魚も集まって来やすくなるので、本実施の形態に係る人工漁礁1の魚集効果を高めることができる。また、前記間伐材10と前記水底沈設部材2を組み合わせて積み重ねているので、小型化、軽量化等に優れており、浅く狭い海水底等でも容易に設置できる。さらに、本実施の形態に係る人工漁礁1を設置する海水底に凹凸がある場合においても、前記水底沈設部材2を構成する前記連結部材5がある程度の弾力性を具備しているので、海水底の凹凸に応じてこの人工漁礁1全体が折曲する。したがって、安定して本実施の形態に係る人工漁礁1を設置することができる。 【0036】以上、本発明の第1、2、3、4、及び5の実施形態に係る人工漁礁1について説明したが、いずれも前記間伐材10、前記金属部材及び前記金属板13のうちの少なくとも1種以上と前記水底沈設部材2とを用いて構成された人工漁礁1であれば、どのように構成されていても良い。また、本発明の第6の実施形態に係る人工漁礁1は、図示していないが、前記水底沈設部材2を構成している各自然石間に間置間伐材9を配置した以外は、上述した本発明の第1乃至5の実施形態に係る人工漁礁1と同様である。なお、前記木枠12、前記金属枠及び前記金属板付き木枠16の形状は、図9及び図10等に示すような井桁形状以外の形状、例えば、格子形状、矩形形状、三角柱形状等の多角形形状でも良く、この場合においても同様に、水底沈設部材2をその周囲または内外部に配置して、本発明の実施形態に係る人工漁礁1を構成することが可能である。 【0037】 【発明の効果】本発明の効果を整理すると次の通りである。本発明の請求項1に係る人工漁礁によれば、長尺部材を多角形形状に組み合わせ積み重ねた構成を有しているので、設置する海水中の環境に合わせて、井桁形状や三角形状等の必要な形状に組み合わせ、その上部に積み重ねる段数も必要に応じて適宜積み重ねることができるため、必要な任意の形状の人工漁礁を安易に成形することができる。また、各構成要素は、比較的安価で重量も軽いので、運搬、設置及び移動等も容易に行なうことができる。さらに、自然石の表面や自然石間に多数の凹凸が形成されて水草、海草、藻等が付着し易いために集魚効果が高いものとすることができ、河川や海の水底に沈設した場合であっても景観を損なうことがない。 【0038】本発明の請求項2に係る人工漁礁によれば、上述した本発明の請求項1に係る人工漁礁の効果に加えて、間伐材を構成要素としているので、原材料が安価で重量も比較的軽く、加工性も良いので、容易に様々な人工漁礁を製作できる。また、従来のコンクリート製や金属製に比べて藻が付着しやすいので、漁礁により適したものとなる。 【0039】本発明の請求項3に係る人工漁礁によれば、上述した本発明の請求項1に係る人工漁礁の効果に加えて、金属部材を人工漁礁の構成要素としているので、耐腐食性及び耐衝撃性等に優れており、経年変化が少ないために長期間使用することが可能である。 【0040】本発明の請求項4に係る人工漁礁によれば、上述した本発明の請求項1に係る人工漁礁の効果に加えて、金属板を人工漁礁の構成要素としているので、人工漁礁を構成している間伐材の浮力を低減でき、したがって、間伐材や金属板付き間伐材を連結しているビス等が腐食しても、人工漁礁が海水面に浮上しない効果がある。 【0041】本発明の請求項5に係る人工漁礁によれば、上述した本発明の請求項1、2、3及び4に係る人工漁礁の効果に加えて、長尺部材と水底沈設部材を井桁形状に等の多角形形状に組み合わせ積み重ねているので、小型化、軽量化等に優れており、浅く狭い海水底等でも容易に設置できる。また、水底沈設部材を構成する連結部材がある程度の弾力性を具備しているので、海水底に凹凸があった場合でもそれに応じて人工漁礁全体が折曲するため、海水底に順応して安定に設置できる。 【0042】本発明の請求項6に係る人工漁礁によれば、上述した本発明の請求項1、2、3、4及び5に係る人工漁礁の効果に加えて、各自然石の間に間伐材を配置して各自然石同士の間隔を一定に保つことができる水底沈設部材を人工漁礁の構成要素としているので、水底沈設部材の長さや形状の調節が容易に行うことができ、したがって、人工漁礁の大きさや形状も容易に調節することができる。さらに、間伐材は藻が付着しやすいので、水草や海草が付着しやすい自然石と交互に配置されることにより、水底沈設部材の全体としては水草や海草と藻の両方が好適に付着することとなるので、様々な魚介類を集めることができる人工漁礁が容易に設置することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】502124189 【氏名又は名称】山根 秀寿
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| 【出願日】 |
平成14年4月8日(2002.4.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080182 【弁理士】 【氏名又は名称】渡辺 三彦
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| 【公開番号】 |
特開2003−289746(P2003−289746A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月14日(2003.10.14) |
| 【出願番号】 |
特願2002−105316(P2002−105316) |
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